比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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特例と絶対

 

 

八幡side

 

 

八幡「いいか、今回は特例なんだからな?見ていられなかったからとか情けないからとかそういう理由は度外視して、明日のレースの為に泊めるんだから勘違いするなよ?」

 

ルドルフ「あぁ………我が家「じゃねぇよ。お前の我が家は学園敷地内の寮と千葉の本家だろうが。」」

 

 

あれから2週間が経って俺とルドルフは本番の有マ記念に向けてのトレーニングと調整を行っていた。泣いても笑っても次のレースがラストランになる、そう思うと不思議と力が湧くものだ。だがルドルフの走りはいつも通りの鋭さはあるものの、気持ちの問題があるのか少々どんよりしていた。

 

俺の心の中の声だからハッキリ言うが、マジで見てられなかったし情けなかった……だってあの日から毎日夜には電話して来るし、内容は全部一緒。だから俺も断り続けるの疲れたから今年の泣きの1回という事で、ルドルフを自宅に連れて来た。因みに外泊届は俺が責任を持って書いたから1泊のみとしている。たづなさんにもルドルフが来ても許可しないようには伝えてあるから、一応の防衛線は引いてある。

 

 

ルドルフ「聞くが八幡君、私の使っていた部屋はどうなっているんだい?」

 

八幡「最初の状態に戻してある。一応あの場所は客室何だから当たり前だろ。」

 

ルドルフ「うむ、分かった。では家に入ろう。」

 

 

生き生きしてるな……水を得た魚だなこりゃ。

 

 

ーーー居間ーーー

 

 

ルドルフ「………」

 

八幡「とりあえずお前の入り浸ってた部屋に荷物置いてこい。着替えて来てもいいからよ。」

 

ルドルフ「……八幡君。」

 

八幡「?」

 

ルドルフ「………やはり此処が「だから違うって言ってんだろ。」……君も強情だな。」

 

八幡「お前は諦めが悪いな。」

 

ルドルフ「お互い様というわけか。では荷物を置いてくるよ。」

 

八幡「おう。」

 

 

アイツ、もしかしたら部屋のベッドにダイブしてそのまま寝ちまう可能性もあるぞ?そしたら今晩の飯抜きになるけど大丈夫か?いや、それはマズい、もし10分経っても降りて来なかったら突撃かまそう。

 

 

ーーー5分後ーーー

 

 

ルドルフ「……おや、下処理の最中かい?」

 

八幡「流石にそこまでバカではなかったか。」

 

ルドルフ「?どういう意味かな?」

 

八幡「部屋に着いてそのままベッドにダイブして爆睡すんじゃないかって予想してた。ものの見事に外れたけどな。」

 

ルドルフ「私もそこまでバカではないさ、考えはしたが。」

 

八幡「その時は突撃してたから危なかったぞ。」

 

ルドルフ「ふふふっ。ところで何を作っているんだい?私でも手伝えそうな事はあるかな?」

 

八幡「お前はゆっくりしとけ。明日は大舞台なんだから。それともダジャレ合戦でもするか?」

 

ルドルフ「魅力的なお誘いだが、君の気を散らせたく無い。大人しく待たせてもらうよ。」

 

八幡「ん、じゃあ出来たら呼ぶ。」

 

 

俺は調理、ルドルフはテレビを付けて有マ記念の特集が流れているチャンネルを見ている。しかもちょうどルドルフの事で語られているな。

 

 

『いやぁ〜しかし岡部さん。シンボリルドルフさんの年内引退、どう思われますか?まだまだ可能性のあるウマ娘だと思うのですが。』

 

岡部『確かに彼女の才能は今このトゥインクルシリーズで活躍しているウマ娘の中では、頭1つも2つも抜けていると思いますよ。けどいつまでも彼女の時代が続いてしまうとね、やっぱり後ろを追いかける子達がその背中を見て、どちらかに分かれてしまうんですよ。』

 

『そのどちらか、とは?』

 

岡部『彼女の背中を見て『私だってあの人と同じくらい、もしくは追い越せるくらいになってやる!!』っていう前向きで向上心のあるパターンと『やっぱり【皇帝】みたいな才能ある人しかあの舞台には立てないよね。』みたいな自信喪失して内向きになってしまうパターンのどちらかにね。彼女が特別だとは言いたくないけど、こういう格言が出ちゃってるからね。

 

【レースに絶対はない。だが“シンボリルドルフ”には絶対がある。】

 

ていう言葉が生まれてしまうくらいには、彼女の才能というのは抜きん出てると思うだよね。まぁでも今は有マ記念、ラストランをどう飾るのかが注目だよね。』

 

 

………後輩達の士気、か。確かになぁ……ルドルフを見て憧れを持つ奴はたくさん出てくるだろう。だがあまりに高過ぎる理想ってのは自分の才能や自信にも大きく直結する………早い話、どれだけ自分を客観的に見れているかって事になる。ルドルフのやった事ってのは才能や自信だけでどうにかなるものでは無いってのは、どのレースを見ても分かると思うしな。

 

 

八幡「早くもお前が引退した後のやらなくちゃいけない事が出来たかもしれないな。」

 

ルドルフ「っ!揶揄わないでくれ……やはり君は偶に意地悪だな。」

 

八幡「まっ、トレセン学園にはそんなやわな奴は居ないから大丈夫だとは思うが、アフターケアはしっかりな。生徒会会長やってるお前なら理解してると思うが、裏方は割とキツいぞ?お前みたいに『家に帰りたい。』って言ってくる奴の面倒まで見なくちゃいけないんだからな。」

 

ルドルフ「間違った事は言っていない。此処は私の家だ。」

 

八幡「何度言っても聞かないとは思うが一応最後に言っておくぞ?此処はお前の家じゃない。」

 

 

 




見るに見かねた八幡、温情出しちゃいましたねww

そしてルドルフの名言も出ましたね。
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