比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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会見後の学園

 

 

八幡side

 

 

……タキオンの選手としての無期限休止の発表には全国津々浦々に居るレースファンを驚かせた事だろう。1番の原因はタキオン自身の故障によるものが大きいと考えられる。タキオンが発症したのは左脚の浅屈腱炎、ウマ娘にとって【不治の病】【ウマ娘のガン】と呼ばれるくらい重い怪我だ。タキオンの会見は飄々としたような態度であっさりと終わってしまったが、俺から見ても本当にレースに出ない事に関して興味が無いような態度だった。

 

トレセン学園内でもこの会見によって同期達の慌てふためきようは異常なものだった。カフェは俺がレースの時に説明していたから比較的冷静ではいられたが、ジャングルポケットはタキオンとの勝負があったみたいで荒れていたとカフェから聞いた。だがいつまでも沈んだままでは居られない、落ち込んでいたとしても時間は待ってはくれないし、レースは常に行われる。残酷だがそういう世界だからな。

 

 

八幡「……カフェはタキオンの会見、どう思う?」

 

カフェ「確かに驚きはしました……ですが、私のやる事は変わりません。お友達に追いつく為にトレーニングに、励むだけです。」

 

八幡「そうか。まぁ思わない事がないとは思ってないが、平常でいられてるみたいで良かった。」

 

カフェ「彼女は今でも、あの教室で研究の続きをしています……あの会見のせいで彼女のトレーナーもよく出入りしています。」

 

八幡「まぁそうだろうな……トレーナーからすれば復帰してほしいって考えるだろうしな。やっぱりタキオンに怪我が治ったら復帰してくれって頼み込んでるんじゃないか?」

 

カフェ「……そうですね、メイントレーナーの方とサブトレーナーの方が一緒に説得していますが、全く聞き入れる様子はありませんでした。」

 

八幡「だろうな。」

 

 

タキオンがそんな事を許すとも思えないしな。それに先輩1は利己的な考えをするし、タキオンの事は金の卵的な存在だと思っているだろうから、手放したりもしないだろうな。

 

 

八幡「まぁあれが本人の意思だから、トレーナーの2人がどうこう言ったとしても聞き入れはしないだろう。それに、ウマ娘にレースを強要するなんて事、トレーナーには出来ないしな。」

 

カフェ「……そうですね。」

 

八幡「カフェも出たいレースとかがあったら言ってくれていいし、出たくないレースがあれば遠慮なく言っていいからな。」

 

カフェ「はい、分かりました。ですが大丈夫です……八幡さんならその辺りの事をよくご存知だと思いますので。」

 

八幡「まぁな。でも本人の口から聞かない分には、俺にも分からない事があるからな。ちょうど良いから今伝える事にするが、次のレースを9月の札幌で開催するオープン戦の丹頂Sにしたいと思ってるんだが、どう思う?距離は2,600mとちょうどいいと思うんだが。」

 

カフェ「2,600m……はい、私も本番前に長距離を走ってみたいと思っていましたので、賛成です。よろしくお願いします。」

 

八幡「そうか、なら良かった。じゃあ今年は夏合宿の7月から8月の前半まで追い込んで、8月後半から調整と札幌に移動ってルーティンで行こうと思う。少し忙しくなりそうだが、なるべく負担はかからないようにするから。」

 

カフェ「私も、少しでもストレスを減らせるようにしますね。」

 

八幡「お前はいつも通りでいい、その辺は俺の仕事だからな。お友達も協力してくれるよな?」

 

お友達『っ!!』ビシッ!!

 

八幡「頼りにしてるぞ。」

 

 

よし、幸いにも次のレースと方針も決まった。合宿までは今のトレーニングを続けるか。

 

 

同期3「比企谷っ!!」

 

八幡「?」

 

同期3「おい比企谷、今すぐ来いっ!!」

 

八幡「何だよ急に?俺は今、自分の担当と今後の話をしているところなんだが?」

 

同期3「そんな事は後でも出来るだろ!!今すぐ先輩と俺に説明してもらうぞっ!!」

 

八幡「意味が分からん。それに何を説明しろってんだよ。何の事か俺にはサッパリ何だが?」

 

同期3「惚けるな!お前、弥生賞の後に言ってたらしいな!?タキオンのあの走りをやめろって!あれはどういう事なんだよ!?」

 

八幡「そのままの意味だ。あの走りをすれば脚が壊れる、そう言ったにも関わらず辞めなかったのは本人……もっと言えばそう指示をしなかったのは先輩1だ。お前達、弥生賞の走りを見て何も思わなかったのか?明らかに限界を超えた走りだった。俺と同期のお前が見抜けなかったのは仕方ないにしても、先輩1は気付けないとおかしいぞ?あの人自分で言ったんだぞ?10年以上の経験と場数があるって。その結果がコレだ……それ程の経験がありながら俺に何を聞きたいってんだ?」

 

同期3「ぐっ、ぐぅぅ……」グググ…

 

八幡「それに、俺に当たられても困る。タキオンがああなった最大の要因は担当トレーナーである先輩1だろ?俺の忠告に疑問を持っていればこんな事にはならなかったかもしれない。万が一、億が一があるかもしれない……トレーナーなら最低でもそのくらいの事は考えて当然だ。次走がGⅠなら尚更だ。俺から先輩1に言う事は何も無い、自身の力に溺れてウマ娘に全てを委ねたあの人の自業自得だ。」

 

同期3「………今の言葉、先輩に伝えるからな!」

 

八幡「好きにしろ。言うな、なんて言うつもりも無いし撤回するつもりも無い。事実を言っただけだ。」

 

同期3「くっ……フンッ!!」ズカズカ!

 

 

それと、来るなら自分から来い……くらいは言いたいが、もう行ってしまったからそれは諦めるとしよう。

 

 

 




学園は少し荒れているみたいですね。

同期3にも困ったものですね。
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