比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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下された決断

 

 

八幡side

 

 

先輩1………どうやらまたタキオンの説得に来たみたいだな。しかしこの人も粘るな、もう半年も経つのに。まぁそれだけ才能を認めてるって事なんだろうけど。っていうかこっちに気付いてなくね?

 

 

タキオン「おやおや、性懲りも無くまた来たのかい?君も必死だねぇ……」

 

先輩1「誰のせいだと思っている?」

 

タキオン「私のせいだとでも言うのかい?」

 

先輩1「……話が進まない。アグネスタキオン、何度も言ってる事だが、脚の怪我が完治したらレースに復帰してくれ。」

 

タキオン「答えは想定出来ていると思うけど、お断りだよ。私は既に走る気は無いのだよ。」

 

先輩1「お前にはまだ可能性がある、それなのにそれを放棄するというのか?」

 

タキオン「可能性、と言っていたけどね。それはどんな可能性だい?私が活躍出来る可能性かい?それとも研究成果の出る可能性かい?」

 

先輩1「前者が答えだ、そんなの分かり切って「嘘だね。」るこ……な、何だと?」

 

タキオン「君と私が担当を契約した時の事、私は忘れてはいないよ。利害の一致と言っていたのを記憶しているよ。君が私の活躍を期待するなんてあり得ないと言っているのだよ。」

 

先輩1「……前まではそうだった、だが今は「それも嘘だろう?君こそ分かり切った事を言うのはやめたまえよ、見苦しいだけだよ。」っ……な、何の事だ?」

 

タキオン「たった今言った筈だよ、利害の一致だとね。君がそれ以外に私を利用するなんて万に一つも無い、私はそう思っているよ。寧ろそれ以外に無いまで思っている。利害の一致とはいえ君達とは半年以上契約をしていたんだ、そのくらいの事なんて考えずとも分かるよ。」

 

先輩1「………」

 

 

タキオンの奴、随分と容赦無く責め立てているようだが、この人はどっちだ?今のが本心か……それとも猫被ってただけか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先輩1「この様子なら、もうお情けで言う必要もないみたいだな……早くコイツにサインしてくれ。」

 

 

………急に態度が変わったと思ったら出したのは多分、契約解除の書類だろうな。最初のはただの演技だったって事か?

 

 

タキオン「やれやれ、回りくどい事をするねぇ。」

 

先輩1「お前にその気があるか試そうと思ったんだけどな、時間の無駄だったな。この半年も本当に無駄になったな。」

 

タキオン「クククッ……無駄にはなっていないだろうさ。粘り強く説得するという忍耐力がついただろう?」

 

先輩1「減らず口を叩きやがって、さっさと書け。」

 

タキオン「分かった分かった、少し待ちたまえよ。」

 

 

多分だが、タキオンが素直にトレーナーの言う事を聞いた最初の場面だろうな。俺もタキオンが誰かのお願いや命令を聞くところは初めて見たかもしれないな。

 

 

タキオン「ほら、書けたよ。受け取りたまえ。」

 

先輩1「……よし、これを提出したら俺とお前は担当じゃなくなる。」

 

タキオン「あぁ、そうだね。いやはや安心だよ、これでやっと鬱陶しい説得から逃れられるよ。」

 

先輩1「フン……俺も清々するよ。」

 

 

八幡「………」

 

カフェ「………」

 

 

先輩1は俺達の事に気付かないまま教室を出て行ってしまった。しかし、遺恨の残る別れ方だな。もしタキオンが活動を再開したらなんて言うか………

 

 

八幡「これで晴れて自由の身ってか?」

 

タキオン「そうだね。やっとうるさいのが居なくなったよ。これで研究に没頭出来るよ。」

 

カフェ「それはそれでいかがなものかと思いますが。退学になりますよ?」

 

タキオン「クククッ、まぁいいじゃないか。適当に走っていればそれで構わないんだから。ただ、レースに出る気は無いけどね。」

 

八幡「ブレないな……」

 

カフェ「……八幡さん、タキオンさんを担当にしたいと思いますか?」

 

八幡「何だ急に?」

 

カフェ「いえ、八幡さんであればどうするのかと思いまして。」

 

八幡「………走りは確かに凄いとは思うが、担当にはしたくないな。」

 

タキオン「ほう?その理由は?」

 

八幡「色々とトレーニングをめちゃくちゃにしそうだから。後は俺の言う事を聞かなそうだし、研究とか実験とか称して色々無駄な事しそうだし。」

 

カフェ「………間違い、ありませんね。」

 

タキオン「全く、酷い言い様だね〜。」

 

 

その後、俺は休憩を終えて帰るつもりだったのだが、カフェもそのまま着いてきた。

 

 

ーーートレーナー室ーーー

 

 

八幡「聞く事でもないが、何でこっちに来たんだ?あの部屋の方が落ち着けるんじゃないか?」

 

カフェ「いえ、今では既にこちらのトレーナー室か部室の方が落ち着きます。旧理科準備室の方はコレクションが殆ど無くなってきていますので……」

 

八幡「あぁ〜そういやあまり準備室の方には行かなくなってたんだっけ?」

 

カフェ「はい、今ではトレーナー室か部室に居る時間の方が多いです。」

 

八幡「そうか。」

 

カフェ「あっ……お友達も来たみたいです。」

 

お友達『っ!』ヨッ!

 

八幡「にしても、よく黙ってたな。お前の事だから先輩1に何かしらイタズラでもするもんだと思っていたんだが。」

 

お友達『〜〜〜』アキレ

 

カフェ「……うん、そうだね。私もあの人の担当には、なりたくない。」

 

八幡「ウマ娘にも好みとか得意とかあると思うが、あのトレーナーの元で強くなりたいっていうウマ娘はそうそう居ないんじゃないか?」

 

カフェ「……そう、ですね。」

 

八幡「……先輩1の所に行きたいか?」

 

カフェ「っ!いえ、八幡さんが良いです!」

 

八幡「………冗談で言ったつもりだったが、面と向かってそう言われると少し照れるな///」

 

カフェ「………本当の、事ですので///」

 

お友達『………』ニヤニヤ∼

 

 

 




先輩1の判断は………契約解除でしたね。しかもなんか嫌な別れ方でしたね。
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