比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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視線

 

 

八幡side

 

 

八幡「……そういえば、関西方面に行くのは初めてだったな。これまでは関東や北海道だけだったから新幹線に乗るのも久しぶりだ。」

 

カフェ「……っという事は、八幡さんはトレーナーになってからは1度も阪神レース場や京都レース場に行った事が無いのですか?」

 

八幡「無いな。映像では何度も見たが、現地には行った事は無い。それこそ春では天皇賞や桜花賞なんかで賑わう時期だったが、カフェのメニューとかで行く暇なんて作ってなかったからなぁ……それに、どうせ菊花賞で行くから急ぐ必要も無いって思ってたしな。」

 

カフェ「……実現、しましたね。」

 

八幡「そうだな。明後日が楽しみだ。」

 

 

俺とカフェは学園から関西は京都へと新幹線で向かっている最中だ。新幹線を使うなんてのは高校生以来だが、割と使い方は覚えているものだな。それに、経費出るから指定席使っても問題無いし。東京から京都までは1番早くて2時時間で遅くても3時間で到着する。なので、着いてから夕食を摂る事になっている。京都かぁ……まずは荷物を置いてから飯になりそうだが、やっぱ和食か?

 

 

カフェ「……そういえば八幡さん、お婆様が居るという神社は何処なのですか?」

 

八幡「京都伏見区にある藤森神社って所だ。カフェも1回くらいは行った事あるんじゃないか?」

 

カフェ「あります。願掛けや必勝祈願でお参りする学園の生徒も多いです。」

 

八幡「だろうな、俺もそう聞いている。婆ちゃんは本殿からは少し外れたところに埋葬されてて、墓が向いている方向にはちょうど京都レース場がある方角なんだ。」

 

カフェ「そうなんですね……」

 

八幡「だから京都は俺にとっても特別な場所でな、気合が入るってわけだ。」

 

 

いつもは気合が入ってないみたいな言い方になっちまったけど、勿論そういう意味じゃない。婆ちゃんが見てるかもしれないレースで気を抜けないって意味だ。

 

 

カフェ「……あの、八幡さん。」

 

八幡「ん、どした?」

 

カフェ「京都に着いたら……私はお婆様の好物が食べてみたいです。生前は何を好んで食べていましたか?」

 

八幡「婆ちゃんの好物……何食べてたっけなぁ~………」

 

 

あれ、マジで何食べてたっけ?

 

 

ーーー数時間後・京都ーーー

 

 

八幡「おぉ~……此処が京都か、なんか懐かしいような初めて来たような、そんな感じだな。」

 

カフェ「学生時代にも来ていたのですよね?」

 

八幡「来てはいたんだが、良い思い出には程遠かったからな。あまり思い出したくはない。」

 

カフェ「そうですか………」

 

八幡「さっ、早く施設に行って荷物を置きに行こう。それから晩飯だ。此処から京都レース場周辺までは………」

 

カフェ「あちらです、宿泊する施設も知っていますのでついて来てください。」

 

八幡「おぉ、助かる。」

 

 

やっぱり観戦で何度か来た事あるからか道順とかは普通に頭の中に入ってるんだろうな。えっと次は……京都駅の…近鉄京都線に乗って……丹波橋駅で降りて……それから?

 

 

ギュッ!

 

 

八幡「?」

 

カフェ「……あ、後で私が教えますので……今は行きましょう///」

 

八幡「おう……」

 

 

………ここはカフェの言う通りにしておこうか。考え事してはぐれたなんてシャレにならんし。

 

 

ーーー宿泊施設ーーー

 

 

八幡「おぉ、着いた。にしても駅とレース場こんなに近かったんだな……」

 

カフェ「最寄り駅ですので。」

 

八幡「最寄り駅ってかご近所さんだろアレ、なんなら目の前にあったじゃんレース場。」

 

 

いや冗談抜きでホントに近いな。行きと帰りのお客さん半端じゃないだろうな……いや、それは何処も一緒か。

 

 

カフェ「では、荷物を置きましょうか。」

 

八幡「あぁ、10分後に集合にしようか。」

 

カフェ「はい。」

 

 

とは言ったものの、俺が準備を終えてホールに行った時には既にカフェが待っていた。女は準備に時間がかかるって聞いた事あるけど、カフェは例外か?

 

 

カフェ「………」キョロキョロ

 

八幡「……どうしたカフェ、落ち着き無いけどよ。」

 

カフェ「八幡さんは気付きませんか?視線を。」

 

八幡「視線……いや、特には。」

 

カフェ「そうですか、私の考え過ぎでしょうか……」

 

八幡「まぁとにかく、腹減ってるだろうし何か食べに行こう。近くに定食屋さんがあるから、そこにしないか?」

 

カフェ「分かりました。」

 

 

その後、店に向かっている最中もカフェは視線を感じていたみたいだった。店内に入ったら視線は感じなくなったみたいなのだが、帰り道でもその視線を感じていたみたいだ。

 

 

ーーー宿泊施設ーーー

 

 

カフェ「……何だったのでしょうか、アレは?」

 

八幡「その視線っていうのは、やっぱり悪意があったのか?」

 

カフェ「……分かりません。ですが、影でコソコソとこちらの様子を伺うような、そんな感じの視線でした。」

 

八幡「……益々分からないな。お友達は?」

 

カフェ「それが、京都駅を出発した辺りから見当たらなくなってしまって……何処に行ったのでしょう?」

 

八幡「こんな所に来て怪奇現象っぽいのに当たるなんてな……想定外だ。心当たりなんてあるわけないもんな。」

 

カフェ「はい……京都に来てこんな事は初めてです。」

 

 

カフェの感じていた視線……善意か悪意かどうかも分からないとなれば、生きているのか死んでいるのかも分からない。建物の中に入っている時は感じないようだが、人間なのか?それとも生き物ではない何か?どちらにしても注意が必要っぽいな。

 

 

 




カフェの感じた視線、一体誰なんでしょう………
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