八幡side
カフェ「それで、どうして此処に?」
八幡「いや、俺に聞かれてもよく分からん。」
有マ記念やホープフルSが終わって、年内のレースはもう残されていない。来週からはまた新たな1年と共にレースが開催されるのだが、何がどうなったか分からんが、俺とカフェはジャングルポケットからクリスマスパーティーのお誘いを受けたからそれに参加したわけなのだが、その面子がまた何気に濃い。
タキオン「いやはや、豪華な飾り付けだねぇ〜。おや、アレに私の開発したのを混ぜれば面白い事になりそうだ………」
同期2「タキオン、今日は怪しいの持ち込むなって言っただろう………」
ダンツ「わ、私まで参加でいいんでしょうか……」
ダントレ「良いに決まってるでしょ、せっかくのお誘いなんだから。それにクラシックの同期が揃ってるんだからダメな理由なんて無いわよ。」
カフェの同期3人とトレーナー達が、ジャングルポケットがまだフリースタイルレースをやっていた頃の拠点【L/Roars】という現在の溜まり場に来ている。こんな場所に招待出来るアイツも凄いが、来る俺達も相当だな……
ポッケ「じゃあ全員集まってんな〜!!今日はクリスマスパーティーって事で楽しんでこうぜっ!!そういう事で乾杯〜!!!」
田辺「こりゃポッケ!!誰もグラス持っとらんじゃろうが!!勝手に乾杯始めるんじゃないわい!!」
フジ「まぁまぁナベさん、アレがポッケだから仕方ないさ。はい、それじゃあかんぱ〜いっ♪」
「見事にグダグダね……」
八幡「えぇ、本当に……」
そんなこんなで始まったクリスマスパーティー。主催者のジャングルポケットが1番はしゃいでいるが、まぁ本人が楽しければそれでいいか。カフェも料理を食べながら楽しんでいるみたいだ。
「それにしても驚いたわよ、比企谷君、貴方いつモデルデビューしてたのよ?」
八幡「……もしかしてこの前の雑誌の事ですか?」
フジ「私もトレーナーさんを一目見た時は驚いたよ。この学園にあんなトレーナー居たかなぁって思ったら、君だって教えてもらった時は声を上げちゃったよ。」
八幡「カフェの撮影の時に気を使ってくれたんだよ。俺、こんな目だからな。どう頑張っても写真映えなんてしねぇし。」
「でもコンタクトしただけであんなにイメージって変わるものなのね?」
フジ「私も久しぶりに驚かされる側になったよ。憶測だけど、オファーが来ているじゃないかい?君だけの写真もあったみたいだけど?」
八幡「まぁな。でも全部断ってる。本職蔑ろにしてモデル業したいなんて思わねぇし、スッピンの俺見たら絶対撮影する気なんて起きないだろ。」
フジ「そうかな?私は別に構わないけど?」
八幡「特殊な奴だけだよ、そういう事を言うのは。」
フジ「じゃあ今から写真を撮ろうか!」
八幡「やめろ、俺は写真撮るのも撮られるのも嫌いなんだ。」
そもそもあの日の撮影だって、俺は写真に映る気なんて全く無かった。けどカフェが同伴者が俺を選んだからあぁなってしまったというだけに過ぎない。そうでも無ければ、俺が自ら写真に写りたいなんて天地がひっくり返ってもあり得ない。
ーーー溜まり場の外ーーー
田辺「のう比企谷、今年はお互いに色々あったもんじゃのぅ………」
八幡「クリスマスなのに1年の振り返りですか?1週間くらい早く感じるのは気のせいですか?」
田辺「今年のレースはもう全部終わったんじゃ、振り返るくらい今でもいいじゃろうに。お主のところのマンハッタンカフェは、正直に言えば順風満帆だったじゃろう。春の全休には誰もが驚かされた……じゃがそれを全て返す秋のGⅠ2連勝は文句のつけようの無い結果だと思ってる。」
八幡「そういうジャングルポケットも2勝しているじゃないですか。それも誉れ高い東京2,400mの2つのレースを。」
田辺「そうじゃのう……じゃが正直に言ってしまえば、儂はポッケに上手く道を導く事が出来んかった。そのせいでポッケはダービー後、自分の走りを見失っておった。」
八幡「……確かに、札幌記念や菊花賞の時のアイツは皐月賞やダービーとは少し違うと思っていました。」
田辺「やはり気付かれておったか……」
八幡「客観的な視点からですけどね。」
田辺「じゃが、今のポッケならばシニア級での活躍も期待出来ると思ってる……比企谷、儂等は天皇賞・春を目標にしておる。きっとそっちも同じじゃろう。」
八幡「えぇ、そうです。」
田辺「ならば、今の内にポッケを鍛えておかんとな。ポッケのライバルじゃからな。」
八幡「負けませんよ、ウチのカフェの方が長距離は強いんで。」
……これは、気の抜けない初戦になりそうだな。
ポッケ「おぉ〜いナベさぁ〜んトレーナーも!!ケーキ食うから戻って来いよ〜!!」
田辺「はぁ、全く……行くかの?」
八幡「自分はもう少し。」
田辺「あまり遅くならんようにな、冷えるからの。」
八幡「はい。」
………来年は、もっと充実した1年になると良いな。
お友達『?』トントンッ
八幡「ん?お友達か……いや、来年も良い年になるといいなって思ってただけだ。」
お友達『〜♪』ダキッ!
八幡「……ありがとな。」
お友達に言われると少し心配が残るのが瑕だが、偶には信じてみても良いだろう。とりあえず俺の作ったケーキは食えなさそうだし、カフェとお友達の3人で後日いただくとしよう。
クリスマスパーティーで来年のお話は早いですか?