比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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習性

 

 

八幡side

 

 

日経賞まで残り1ヶ月を切って出走する面子が大体揃ってきた。天皇賞・春の場合、トライアルレースは3月に行われる4週目の阪神大賞典と最終週の日経賞の2つになる。他にもダイヤモンドSやOPの万葉Sでステップを踏んで参戦してくるケースも多い。その中でもカフェが走る日経賞でのライバルは………正直に言っても、居ない。参加を表明しているのはカフェを含めて8人なのだが、GⅠレースや重賞レースに出走してはいても、勝利しているのがたったの2人しか居ないからだ……カフェを抜いたら1人。

 

しかもその1人だって、その重賞を勝ってからは勝利から遠のいている。だから余計にライバルが居ないように見えてしまう………油断は禁物という言葉があるから手を抜くつもりは無いのだが、これではどうにも出来レースみたいになるのではと少しだけ不安になってしまう。

 

のだが、それよりももっと不安……というよりも疑問と動揺が生まれている事態が起きている。それは……

 

 

カフェ「八幡さん、コーヒーのお代わりはいかがですか?それとも……お菓子を食べますか?」

 

八幡「あぁ〜……いや、今はどっちも大丈夫。コーヒーは無くなってから考える。」

 

カフェ「分かりました。もし欲しい時は言ってください……お淹れしますので。」

 

八幡「ん、ありがとう。」

 

カフェ「はい……」

 

 

普通の何気無い会話に聞こえたと思う、会話だけは。だがその行動は全く何気なく無い………カフェが意識しての行動なのかは全く分からないが、肩と肩が触れてるような至近距離だけでなくカフェの手が俺の膝に置いちゃってるからだ。多分だけどさ……気付いてるよね?カフェ絶対に分かっててやってると思うんだよ俺。それに………

 

 

お友達『………』ウンウン

 

 

お友達も何も仕掛けて来ないし、そればかりか何処か関心しているかのような雰囲気と仕草をするし。いつものイタズラ何処行った?今はそれを発揮してもらいたいんだけど?なんか俺、少し居た堪れないんだが?

 

 

カフェ「……八幡さん、どうかしましたか?」

 

八幡「……いや、何でもない。最近また雑誌やテレビの依頼が増えてきてな。後モデルも。」

 

カフェ「八幡さんは、どうするのですか?」

 

八幡「ん?いや、お前の依頼だぞ?」

 

カフェ「はい、なので八幡さんはどうするのかと思って、今質問をしました……」

 

八幡「……なぁ、それってアレか?俺が同伴しなければ断るって感じで受け止めていいか?」

 

カフェ「はい、その解釈で合っています。」

 

八幡「………そうか。」

 

カフェ「それで、何か受ける依頼はありますか?」

 

八幡「………全部パスで。だって天皇賞の後にやった方が絶対良いし。これからトライアルで本番迎えるって時にする事でも無いだろ。」

 

カフェ「……それもそうですね。」

 

 

いや、だってカフェは暗に『八幡さんが来ないのであれば、私もやりたくありません。』って言っているようなものだ。とりあえず延長にするしか無くね?

 

 

カフェ「……ところで、八幡さん。」

 

八幡「ん、何?」

 

カフェ「ここ最近、お忙しいのですか?」

 

八幡「……え、何で?」

 

カフェ「八幡さんの目の下に隈が出来ています。あまり眠れていないのではありませんか?」

 

八幡「あぁ〜実は最近、不動産で物件を見ていてな。カフェがGⅠを2つも勝った他に重賞も2回に【最優秀クラシックキングウマ娘】に【年度代表ウマ娘】にもなったから俺の貯金も潤ってきたから、トレセンの寮から何処かに引っ越そうと思っててな。トレセン近くの物件を色んなサイトで見てるんだが、見るだけでも結構面白くてな……気付いたら日付変わってる事が多いくらいだ。」

 

カフェ「そうだったんですね……気を付けてくださいね?身体が資本なんですから。」

 

八幡「あぁ、済まんな。」

 

カフェ「それで、何処にするのかは決めているのですか?学園の近く、なんですよね?」

 

八幡「近くにする事は確定してるが、候補が幾つかって感じだな。まだ決めてはいない。まだ物件見てる最中だしな。」

 

カフェ「そうですか……では、決まったら教えてください。お荷物の開封や設置の作業があると思います……私もお手伝いしますので。」

 

八幡「え……いや、そういうのは業者さんに頼めばやってくれると思うから「では、模様替えしたい時には必ず呼んでください。」お、おう………」

 

 

何だろう、カフェの圧が凄い………

 

 

八幡「カフェ、今度は俺から質問していいか?」

 

カフェ「はい、何でしょうか?」

 

八幡「妙に距離が近いと思うんだが、どうしてだ?」

 

カフェ「………八幡さん、貴方は猫の習性には詳しいですか?」

 

八幡「猫の……習性?いや、あまり……」

 

カフェ「猫の習性の1つに、自身の身体を主人に擦り付ける行動があります。単純に甘えたい……という意思表示もありますが、最大の理由……それは自分の匂いをつける事だと言われています。」

 

八幡「……猫が自分の匂いを?」

 

カフェ「はい……つまりはマーキングをしているという意味でもあります。自身の過ごしている場所が自身の匂いで満たされていると安心するのだそうです。」

 

八幡「成る程………ん?つまり、今のお前もそれに近い事をしてる………って事か?」

 

カフェ「………いえ、あくまでも猫の習性なので。」

 

八幡「じゃあ何で今の説明した?お前がこうして肩くっつく距離で居る事の何よりの証明になっていると思うんだが?」

 

カフェ「………事実、八幡さんの担当は私だけですから、強ち間違ってはいませんね///」

 

 

何でそこで赤くなるんだよ?ていうか猫の習性の説明の途中でもうピンと来てたわ……カフェ、お前どうしちゃったの?君はウマ娘であって猫じゃないからな?

 

 

 




カフェさん、暗に八幡は自分のだと言ってるようなものですね。
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