比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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母娘写真撮影

 

 

エアグルーヴside

 

 

「何とか、何とかお願い出来ないでしょうか!?母娘での写真撮影はきっと良いものになると思います!!それにお母様にとっても記念になると思いますので、どうかよろしくお願いしますっ!!!」

 

よろしくお願いしますっ!!!

 

 

………まさかこんなにも大事になるとは思わなかった。取材陣の方々がお母様に向けて頭を下げている。しかも責任者だけではない、全員がである。

 

 

ダイナ「どうしようかしらねぇ〜……私もうおばさんだし、撮られるメリットなんて無いと思うけど?」

 

「そんなご謙遜をっ!!!かつて【女帝】と呼ばれた貴女とその御息女が共に映るのです!!歴史的瞬間でございます!!私共としてもこれは見逃したくないチャンスなのです!!」

 

ダイナ「そう?そこまで言うのなら、私も写ろうかしら?勝負服じゃないけれど。」

 

「っ!!ありがとうございます!!では早速準備に移ります!!おいお前達、早速準備だ!!」

 

『は、はいっ!!』

 

「貴方達も早くするのよ!!どの者にも負けない1枚を取るのよっ!!」

 

『了解っ!!』

 

「1番の見出しを作るのは我々だ!!気合を入れろ!!1枚1枚を確実にしろっ!!」

 

『エス、ボスッ!!』

 

 

後になるにつれて返事が軍隊になっているぞ。本当に同じ取材陣なのだろうか?

 

 

八幡「なぁんかとんでもない事になってますね。」

 

ダイナ「本当ね。」

 

八幡「まぁでも、良かったじゃないですか。娘さんと一緒に撮れるんですから。しかもレース場で。」

 

ダイナ「ふふっ、そうね。」

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

『それではこれより、表彰式に移ります。勝ったのは7枠15番のエアグルーヴさんです。尚今レースで2冠を達成し、42年ぶりの母娘での制覇となりました。今、エアグルーヴさんが登場して……おや?誰かとご一緒のようですが、トレーナーではありません。女性のウマ娘のようです。」

 

 

「え、誰?」

 

「トロフィー贈る人か?」

 

「いやいやあんな私服着ないだろ普通。」

 

「いや、そしたら誰だよあの人。」

 

「此処からだとよく見えない………」

 

 

『あっ、たった今関係者の方々からカンペが来ました………えっ!?な、何とあの方はエアグルーヴさんのお母様であるダイナカール様です!!数十年前に同じこの場でオークスを制したダイナカール様が再びこの府中へと戻って参りましたっ!!』

 

 

「はあああぁぁぁ!!?ダイナカールッ!?」

 

「嘘でしょ!!?じゃあ親子で居るって事!?」

 

「いやこんなの絶対撮るしかねぇだろ!!」

 

「こんな事って無いぞ!!今までに親子で表彰式って前代未聞だぞっ!!」

 

 

やはり観客はどよめいているな。無理もない、お母様は有名人だ。それこそ【女帝】の2つ名を付けられる程の強さだったのだからな。

 

 

『そして今、エアグルーヴさんにオークスのトロフィーが与えられました!!そして………片方の取手にエアグルーヴさんとダイナカールさんが手に取っています!!』

 

 

パシャパシャパシャパシャパシャ!!

 

 

なんて数のフラッシュだ……覚悟はしていたが、やはり苦手だな。だが………

 

 

ダイナ「………」

 

エアグルーヴ「………」

 

 

お母様とこうして同じ舞台に立って、同じく優勝して、一緒に写真に収められているのだ。とても良い気分だ。

 

 

ダイナ「ふふふっ、まさかアンタとこうしてこの場所で写真を撮られる日が来るなんて思わなかったわ。けど、良い気分だわ。身体だけ大きくなっていってるだけだと思っていたけど、大きくなったものね。」

 

エアグルーヴ「お母様………」

 

ダイナ「これからも頑張んなさいよ?」

 

エアグルーヴ「………はい。」

 

 

ーーー夜ーーー

 

 

今日主催のレースやウイニングライブといった全行程が終了して、私は今トレセン学園へと帰還している。まさかあんな事になるとは思わなかったが、それを含めても良い日になったと思っている。

 

 

八幡「ご機嫌だな、今日は。」

 

エアグルーヴ「あぁ、当然だ。目指していたレースを勝利して、母と共に写真を撮ってもらえただけでなく、それも頂いたのだ。これが嬉しくないわけが無い。」

 

八幡「まっ、だよな。」

 

エアグルーヴ「これからもこの調子で行くつもりだ。貴様の事も頼りにしている。」

 

八幡「まっ、見放されねぇように頑張るわ。」

 

エアグルーヴ「頼りない言い方だな、相変わらず。だが、少しは信頼しているぞ。」

 

八幡「……あぁ、分かった。」

 

 

ーーートレセン学園・栗東寮前ーーー

 

 

八幡「んじゃ、また明後日な。明日休みだからってはっちゃけ過ぎるなよ?」

 

エアグルーヴ「たわけ、私がそんな事をするように見えるのか?」

 

八幡「見えねぇけど、するかもしれないだろ?」

 

エアグルーヴ「そんな事はしない。」

 

八幡「まぁいい。取り敢えずは夏合宿までは京都のコース場を模倣したトレーニングをやっていくから、そのつもりでな。明日はゆっくり休んでくれ。」

 

エアグルーヴ「あぁ、分かった。また明後日にミーティングの時に詳細を聞こう。」

 

八幡「あぁ、んじゃお疲れ。」

 

エアグルーヴ「………」

 

 

トレーナーの事を理解するように、か………

 

 

 

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