八幡side
八幡「どうぞ……それで、どうなりましたか?」
タリアト「その結果なんだが、見た方が早いな。」
八幡「?」
タリアト「………」
すると先生はタブレットを用意して電話をかけた。それもテレビ電話だなんてすげぇな、海外電話なんて。
???1『っ!!おぉ、お待ちしていましたよ先輩!隣に居るのが先輩のお弟子さんですね?』
???2『おい退けリバティ!1人タブレットの前に出るんじゃねぇ!見えないだろうっ!』
???3『お前達落ち着け、先輩の前だぞ。』
目の前には3人のウマ娘達が居た。先生の事を先輩と言っていた……つまり本当に先生の後輩なのだろう。
タリアト「八幡、この3人は私の事を先輩と言ってはいるがアメリカで活躍したウマ娘では無い。」
八幡「え?どういう事ですか?」
???『あたし達は生まれはアメリカだけど、ダートの適性が無いって分かったから欧州の学園に行って現地のレースに出走してたんだよ。』
八幡「……つまり、帰国子女みたいな感じか。」
???3『アメリカに行くまでの短い期間、私達は時期は違えど先輩からの教えを受けていた。故にヨーロッパの舞台でも活躍する事が出来た。その返礼が出来るのだ、またと無い機会であるのも事実。力になりたいと思うのが自然の流れだ。申し遅れたが、私の名はジャイアンツコーズウェイ。君に会えて嬉しく思う。』
???1『あたしはスタチューオブリバティ!聞いての通りアメリカの自由の女神が由来の名前だよ♪』
???2『ウチはヨハネスブルグ。先輩の最初で最後の弟子に会えて嬉しいよ。』
八幡「どうも、比企谷八幡です。それで、皆さんが先生の言っていた知人だと見受けますが……誰の元で厄介になるのでしょうか?」
コーズ『それなのだが……一向に決まらんのだ。』
八幡「………はい?」
タリアト「皆同じ意見らしくてな。自分が世話を見ると聞かなくてな……3人も互いに話し合ったらしいのだが、それでも決まらん。やれやれ、困ったものだ……」
八幡「……けど先生、それって裏を返せば先生への信頼と感謝の気持ちが大きいって事だと思うんですけど。」
リバティ『流石先輩のお弟子さん!そうなんだよ〜あたし達先輩にお礼がしたくてさ〜!』
だろうな、だからある意味先生のせいでもあるよな。流石は先生、どの地域でも名を残してるなぁ……
タリアト「そこでお前達に提案だ。食住の提供、トレーニングをする為の学園のコース使用の融通、本番までのトレーニングの付き添い兼併走相手、これを分担してもらいたい。それならどうだ?」
ヨハネス『成る程……ならコーズさん、アンタはトレーニングを見てやってくれよ。この中では1番の成績だし、適性も近いしな。』
コーズ『ふむ……ならばヨハネス、お前が食住の提供をしてやるといい。』
ヨハネス『え……ウチが?それこそリバティの方が向いてるだろ、何でウチが?』
コーズ『お前の孫娘が先輩に会いたがっていただろう?良い機会だ、会って共に過ごしてやるのも良い刺激になるだろう。』
リバティ『そういう事なら譲るよ!じゃああたしが学園のコース場の融通をするよ。何ならジャスちゃんも連れて来てもいいしねっ♪』
ヨハネス『……悪いねリバティ、お言葉に甘えさせてもらうよ。』
タリアト「決まったようだな……しかし初耳だぞ、お前に孫娘が出来ていたのか。」
ヨハネス『え?あぁはい……ウチに似なければ良いんですけどね。あの子にはウチが生まれ育ったダートで走り抜いてもらいたい、勝手ですけどそう思うんです。』
タリアト「……そうか、ならばお前の孫娘に会う時を楽しみにしよう。話を戻すが、これで大まかな事は決まったな。現地では世話になる。」
リバティ『お待ちしていますね先輩!お弟子さんも担当の子も待ってるからね〜!』
ヨハネス『アンタ達がどれだけ世界に通用するのか、期待させてもらうよ。』
コーズ『次に会う時を楽しみにする。』
………はぁ。
八幡「決まってなかったんですね……」
タリアト「あぁ。今のも妥協案だったのだが、納得してもらえたようだ。」
八幡「そのようですね。」
タリアト「さて、私の用事は済んだな。だが流石にこのまま帰るのは味気無い……君達、私と走ってみる気はあるか?」
ジャーニー「っ!」
オルフェ「………」
タリアト「私はどちらでも構わん。お前達の実力を見たい、というのは嘘ではないからな。」
オルフェ「……良かろう。余の走り、しかと見よ。」
ジャーニー「では、そのお言葉に甘えさせていただきます。」
タリアト「分かった。八幡、メニューを組め。本メニューは直線1,000m3本勝負だ。」
八幡「分かりました。」
ーーー数十分後・砂浜ーーー
「嘘………ホントに?」
けどさ、こうやって目の当たりにしてるんだから………現実なんでしょ………」
「でもまだ信じられないよ、だって………
ジャーニー「はぁ……はぁ……」
オルフェ「はぁ……はぁ……」
タリアト「ふむ……まだ荒削りだが良い物があるのは確かだな。これからも精進すると良い。」
オルフェ「はぁ……はぁ……はぁ……」
ジャーニー「はぁ……はぁ……あ、ありがとう…ございました………」
タリアト「八幡、私はダウンに行ってくる。その2人を見てやれ。」
八幡「はい。」
先生は息を切らした様子も見せずにそのままダウンへと行ってしまった。そして残された2人は息も絶え絶えだった。無理も無い、あの先生に食らいつこうとすればこうなっちまう。まぁアフターフォローくらいはしておくか。
簡単にではありますが、競走馬紹介!!
まず1頭目、ヨハネスブルグ!!
戦績10戦7勝で2歳の時に欧州のGⅠ競走を3連勝してアメリカのBCジュベナイルにも出走してこれも勝利!2歳時点で7戦7勝GⅠ4連勝の功績が認められて、2歳ながらにアメリカの年度代表馬、ヨーロッパの最優秀2歳牡馬に選定されています!
2頭目、スタチューオブリバティ!!
戦績7戦2勝でロイヤルアスコット主催(イギリス王室が主催)のGⅢレースを勝利しています!日本にも種牡馬として来た事のある競走馬です。
最後の3頭目、ジャイアンツコーズウェイ!!
戦績13戦9勝で芝ダート問わず活躍し、1・2着以外は取った事の無い連対率100%の強さを誇ります!2000年にはGⅠレースを5連勝しており、連戦にも耐えて出走した事から【アイアンホース】という異名が付けられました!そのおかげで2000年の年度代表馬に選定されました。
この3頭全員がアメリカ出身でアイルランドの競走馬です。そして全員漏れなくセクレタリアトからストームキャットに続く血縁です。
〜セクレタリアトとの関係〜
ヨハネスブルグ…父の父の母の父(曾曾祖父)
スタチューオブリバティ…父の母の父(曾祖父)
ジャイアンツコーズウェイ…父の母の父(曾祖父)