比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

969 / 1584
レース後の景色

 

 

カフェside

 

 

カフェ「………」

 

 

『カフェ〜!こっち見て〜!!』

 

『カッコ良かったぞ〜!!』

 

『凄い走りだったよ!ありがとう〜!!』

 

 

………私は今、勝ったウマ娘だけが歩く事が許されている道を歩いています。その道は日本とは違い、観客の皆さんと握手しようと思えば出来るくらいの距離で、その皆さんから私は声援をいただきながら奥の道へと進んでいます……この道に誘導されて初めて実感が湧きました、私がレースを勝ったのだと。

 

 

カフェ「………」フリフリ

 

 

『あっ、手を振ってくれた〜!!』

 

『可愛い〜!!』

 

『声聞きた〜いっ!!』

 

 

歩きながらなので大した事は出来ませんが、応えられる範囲でやっていこうと思います。

 

そして私は奥の広い場所に着いて、そこで待っていた八幡さん達と合流しました。

 

 

カフェ「……八幡さん、勝ちました。」

 

八幡「あぁ、見ていた。期待以上の結果だった。」

 

タリアト「八幡から聞かされてはいたが、皆驚いていたぞ。良い走りだったなカフェ。」

 

カフェ「ありがとうございます。」

 

ジャス『カフェお姉ちゃん凄かった!!』

 

ヨハネス『うん、本当に凄かったよ!見てるウチ達もハラハラする展開だったね!』

 

リバティ『でもホント凄かったよ!最後なんて他の子達追いついてなかったもん!!』

 

コーズ『うむ、良い走りだった……』

 

カフェ『ありがとうございます……皆さんの協力のおかげです、勝つ事が出来ました。』

 

 

それから私は八幡さん達と一緒に記念撮影とインタビューを行ってからレース場を後にしました。ヴィニーローさんやメディアパズルさん、ムーニーバレー学園の皆さんからもおめでとうとお言葉を貰いました。

 

 

ーーー車内ーーー

 

 

八幡「……なぁカフェ、少し時間貰ってもいいか?」

 

カフェ「?はい、構いません。」

 

八幡「ん、じゃあ少し寄ってくな。」

 

カフェ「因みに、何処へ?」

 

八幡「ん?景色の良い所にな。」

 

 

ーーーグレートオーシャンロードーーー

 

 

カフェ「………」

 

八幡「………」

 

 

綺麗………こんな場所があったなんて。

 

 

八幡「この場所、というよりも走っている道だな。グレートオーシャンロードっていってな、通称世界一美しい海岸道路って呼ばれている。」

 

カフェ「………綺麗、です。」

 

八幡「……そうだな。」

 

カフェ「あの……砂浜を、歩いてみたいのですが……車を停めるのは可能ですか?」

 

八幡「あぁ、もう少し先に駐車場がある。」

 

 

ーーー砂浜ーーー

 

 

カフェ「………とても、綺麗です。」

 

八幡「良い景色だよな、此処。調べてから1度行ってみたいと思ってた。こっちに来てから行こうとは思ってたが、暇が無くてな……んで今日、メルボルンCの後なら時間が出来るって分かってたし、勝っても負けてもこの道に来ようと思ってな。」

 

カフェ「……サラサラの砂浜、静かに波打つ海、何だか……気が安らぎます。」

 

八幡「だろうな。」

 

カフェ「え?」

 

八幡「気付いてないのか?」

 

カフェ「………」

 

八幡「……コーヒーでも飲むか。」

 

カフェ「っ!」

 

 

そうでした………私はこっちに来てから、コーヒーを1度も飲んでいません。殆どお水かスポーツドリンク、ジュース類だけでした。

 

八幡さんは慣れた手つきでマキネッタや他の器具を用意して、コーヒーを淹れる準備を始めました。

 

 

八幡「家でも何度かやっていてな……火を起こしてコーヒーを淹れるってのを。それに、家で飲むよりもこういう良い景色で飲む方が味もより感じやすいと思ってな。」

 

カフェ「………」

 

八幡「……もう少しだ。」

 

カフェ「良い香りがしてきました。」

 

 

数分後、八幡さんは2つのカップにコーヒーを注いでくれて、海を見ながらコーヒーを飲みました。

 

 

八幡「……ふぅ、大仕事が終わったな。」

 

カフェ「えぇ。ズズッ……はぁ………とても美味しいです。八幡さんの淹れてくださったコーヒー。」

 

八幡「それは何より。」

 

カフェ「………あの、八幡さん。」

 

八幡「ん?」

 

カフェ「何も、聞かないんですか?」

 

八幡「聞いてほしいのか?」

 

カフェ「………」

 

八幡「なら別に聞く事は何も無い……それに、無理矢理聞くつもりだって無いしな。だからお前も気にしなくていい。」

 

カフェ「……ありがとうございます。」

 

 

八幡さん……やっぱり気付いていたんですね。

 

 

八幡「………」

 

カフェ「………」

 

八幡「………」

 

カフェ「……八幡さん。」

 

八幡「今度はどした?」

 

カフェ「コーヒーを我慢していた事、黙っていてすみませんでした………」

 

八幡「何だよ、言っちまうのかよ……気にすんなって言ったのに。まぁでも我慢してた分、今日から3日間は我慢しなくていいぞ。その間は自由な時間だ、オーストラリアの観光を楽しむも良し、コーヒーを楽しむも良し、好きな事をすると良い。」

 

カフェ「……あの、八幡さん。もしよろしければ……一緒に観光をしてくれませんか?」

 

八幡「俺とでいいのか?ジャスとかコーズさんとか居るだろうに。」

 

カフェ「知らない土地を、お互い知らない人同士で行くからこそ楽しいのです。」

 

八幡「……お前がそう言うなら。」

 

カフェ「はい……でも、今は……」

 

八幡「あぁ、この景色を見ながらコーヒーを。」

 

 

 




どうやらコーヒーを我慢していた様子。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。