八幡side
年内も残すところ僅か数日になり、今日は土曜日の夜……といっても18時半だから辺りは既に真っ暗だ。俺とカフェは学園前で先生が出したお迎えが来る手筈になっている。カフェは今日の為にドレスを買った、ドレスコードが必要の店だったからな。しかし先生からこんな風にお誘いを受けるなんてな……けど良い機会だ、お友達の事も聞きたかったしな。
八幡「それにしても、ドレス間に合って良かったな。」
カフェ「はい……私は制服でも良かったんですけど。」
八幡「まぁ確かにそれでも良かったんだけどよ、お店の格に合わせるのも利用者に必要な事だからな。」
カフェ「高級なお店、ですからね……」
八幡「先生の選ぶ店って毎回良いお店だからな、服装選びも結構学ばされた……」
カフェ「……大変、だったんですね。」
お友達『先輩そういうところかなり厳しい人だからなぁ~。あたしがBCクラシック勝った時のお祝いで着るドレスも先輩があたしを引っ張って店で採寸までしてもらったしなぁ~。あんなのはもう御免だわ……』
八幡「確かにお友達はお偉いさんの集まりよりかは下町のお祭りに参加してるイメージだな。」
お友達『うん、あたし絶対そのタイプだわ。』
だろうな。俺もこの世界に入ってから集まりに参加する事もあったが、俺もどちらかというと下町のお祭りを選ぶ。まぁホントに選ぶとするなら家なんだけどよ。
ブロロロロ~……ガチャッ
「お待たせ致しました、比企谷八幡様にマンハッタンカフェ様。お迎えに上がりました。」
八幡「はい、よろしくお願いします。」
カフェ「お願い、します……」
お友達『よろ~。』
ーーー高級レストランーーー
店内に入ってから給仕さんに案内された。先生は先に入って待っているらしい……
「失礼致します、お客様がお見えになりました。」
八幡「ご無沙汰しています、先生。」
カフェ「お久しぶり、です……」
タリアト「おぉ、来たか……まぁ座れ、立ったままでは落ち着かないだろう。」
八幡「はい。」
タリアト「済まない。彼には私と同じワインを、彼女にはにんじんジュースを頼む。」
「かしこまりました。」
タリアト「有マ記念は中継から観戦させてもらった。カフェ、お前にはほとほと驚かされるな。まさかあの位置から強引に道を開けて差し切るなんてな。」
カフェ「い、いえ……ありがとうございます。」
八幡「俺もヒヤヒヤしましたからね……あの日ばかりはカフェの対応力に御見それしましたよ。」
ホント、3コーナーでは囲まれていたからな。どうやって上がっていくのかと思っていたら、まさかの強行突破だからな。カフェらしくないやり方だったが、今までに無いやり方だったから少し驚いた。
「お待たせ致しました、こちらドリンクとアミューズになります。」
タリアト「ではドリンクも来た事だ、乾杯といこうか。」
八・カ「はい。」
お友達『あたしは勝手に持ってくるぜ~。』
バレないように持ってこいよ?グラスが宙に浮いてるのを見られたら絶叫されるかもしれない。
俺と先生、カフェはグラスを持って乾杯をした。
タリアト「しかし、カフェの今後も気になるが、お前の事も気になるな。」
八幡「自分の、ですか?」
タリアト「この3年間でお前は大きな功績を上げたのは間違い無い事だ。特に海外GⅠを勝ったのは大きな快挙ともいえる日本初のオーストラリアのGⅠレース制覇だ。恐らく担当の件で何かしらの話はあると思うぞ。」
八幡「メンバー増員、ですか………」
カフェ「確かに、八幡さんならすぐにそのお話が来ても、おかしくはないと思います。」
八幡「あるとしても来年の4月からだろうな。流石に新年早々に担当増員は無いと思うしな。」
タリアト「いや、トレーナー不足が問題になっているトレセン学園だ。カフェの言った通り、すぐにその話が来てもおかしくは無いぞ。もしかしたら新年になって初めて自分のデスクを見た時にその書類が置かれているかもしれないぞ?」
先生、そんな事を言わないでくださいよ……もし本当にそうなったらどうしてくれるんですか?いや、なったらやるしか無いんですけど。
お友達『いやいや、八幡なら絶対あり得るだろ!その内来るって!』
お友達、お前もそう言うのかよ……
ーーー数十分後ーーー
タリアト「それで八幡、少しお前に頼みたい事があるのだが……」
八幡「?なんか妙に歯切れ悪いですね?何かあったんですか?」
タリアト「うむ……師がお前に会いたいと言っていてな。」
八幡「……それなら以前も聞きましたけど?」
タリアト「いや、それがな……長期滞在が希望らしくてな。その為にアメリカでの仕事を早めに終わらせて日本に来ると言っているのだ。私も偶にお前の家で厄介になる事はあるが、師の長期滞在となるとかなり長い期間になる可能性がある。もしお前がよければ部屋を貸してやってほしい。」
カフェ「あの、先生さんの師というのは?」
八幡「カフェは知らないよな、俺の大師匠だ。普段はアメリカに居るんだ。そうだな……マンノウォーって言えば分かるか?」
カフェ「っ!アメリカ史上、最強のウマ娘……」
お友達『あぁ~!あのばあさんねっ!』
おいコラばあさん言うな、俺の大師匠なんだから。
八幡「そういう事だ。先生は自分の正体を明かさないようにしている。一応異名持ちのウマ娘で伝説扱いされている人だ。」
タリアト「よせ八幡、私を持ち上げても意味は無い。それよりもだ、お前の部屋の事だ。」
八幡「プロフェッサーにはお世話になりましたからね、このくらいなら構いませんよ。」
タリアト「済まない、助かる。」
その後は色々と話をしながら食事を楽しんだ。そしてカフェの一言で少しだけ空気が変わった。
年末表彰の前のお祝い♪~