比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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お友達の転機

 

 

八幡side

 

 

プロフェッサーに久しぶりに会えるのは楽しみだな。でもあの人、先生と同じくらい目立つからなぁ……恵まれ過ぎた体格に加えてあの名声、世界中に轟いてるくらいだから日本に来ただけでも間違い無く噂される。俺の家がマスコミに囲まれる事になったらどうしよう………

 

 

カフェ「そういえば、お聞きしたい事があるのですが……いいでしょうか?」

 

タリアト「何だ?言ってみなさい。」

 

カフェ「オーストラリアに行く途中の飛行機でもお話しましたが……お友達の人生について、聞きたいです。」

 

八幡「っ!」

 

タリアト「………」

 

お友達『………』

 

 

お友達の人生……確かに気になる。あの時は確か……デビュー前で話が終わったんだったか?

 

 

タリアト「そうだな、そうだった。話の途中だったな……いいだろう、話そう。確か……「デビュー前まで、でした。」そうか、ではその後だな。」

 

カフェ「お願いします。」

 

タリアト「うむ。前に聞いたのを覚えているのであれば問題は無いが、一応おさらいだ。彼女はある事件がきっかけで周囲からは避けられていた。それは子供から大人を問わずだった……そんな生活を送れば嫌でも周りへの不信感は募っていく、彼女はトレセン学園に入る直前には既に周りの誰も信じない人格になっていた。そしてトレセン学園に入学した。ここからが彼女の転機だった。」

 

カフェ「っ!転機……」

 

タリアト「入学当初も予想するに固いが、彼女は周りとは馴染んでいなかった……いや、馴染まなかったというのが正確だな。だが彼女もウマ娘、入学したからにはレースに出る事を定められていると言っても過言では無い。その日の授業で走る機会があったのだが、その走りには誰もが驚かされたのだ。」

 

八幡「どうして、ですか?」

 

タリアト「線の細く華奢な体格、そんな非力そうな子がその日の授業で1番のタイムを出したからだ。それも歴代3位の記録でだ。その授業を見ていたウマ娘や教師、トレーナー達は全員目玉をくり抜かれたかのように丸くしていた事だろう。かく言う私も驚いた者の1人だがな。」

 

カフェ「1位と2位は、先生さんとマンノウォーさん、なのですよね?」

 

タリアト「その通りだ。それもタイムだってこれまでの3位は我々と4秒くらい開いていたのだが、彼女は2秒まで縮めた。これは誰もが驚くタイムだろう。その授業が終わった瞬間にトレーナー達が彼女に詰め寄った。当然だ、才能あるウマ娘を担当にしたいと思うのは自然の流れだ。しかし彼女はすぐ傍にあったホワイトボードを蹴飛ばしてこう言い放ったんだ……

 

うっせぇよ!!!テメェ等みてぇなアホと組む気なんてこっちには無ぇよ……失せろっ!!!

 

っと言って睨みつけながらその場を去ったんだ。それ以降、彼女の元に近寄るトレーナーは愚か学生達も居なかった。自らトレーナーを拒むような事をしたのだからな、当然とも言える。」

 

カフェ「貴女そんな事、したの?」

 

お友達『だってよぉ~……』

 

タリアト「だが、1人だけは彼女に声をかけ続けていた。そのトレーナーは前年に入って来たばかりの新人トレーナーで彼女の走りに強い感銘を受けた者だった。何度も何度も声をかけられていく内に彼女も面倒になったのか、話に応じる事にした。それから数ヶ月後に、彼女達は担当契約を交わした。まぁそれでも彼女からすれば仮初の契約だったと思うがな。」

 

八幡「でしょうね。」

 

タリアト「彼女の担当トレーナーから聞いた事だが、担当になった当初は酷かったようでな。メニューはあって無いようなもの、サボる、遅刻はする、気が乗らなければ途中でもやめる、そんな日々だったらしい。」

 

カフェ「それは、なんというか……」

 

八幡「筋金入りですね……担当のトレーナーは?」

 

タリアト「それが、注意はしなかったそうなんだ。普通であればするのが当たり前、それを担当の彼はしなかった……理由を聞いてみると『デビュー戦を走ったら分かる。』っと言ってね、10月にデビュー戦を迎えたのだが、2着に敗れた。そして彼は『負けるのが嫌だったら、トレーニングはちゃんとやろうな?』っと言ったそうなんだ。これには彼女も反論出来なかったらしくてな、それ以降は来るようになったみたいだぞ。」

 

お友達『反論出来なかったわけじゃねぇし!!次は本気出すって思っただけだし!!』

 

 

お友達、それ内心ではめっちゃ悔しかったって言ってるようなもんだぞ?

 

 

タリアト「その後の彼女は未勝利戦、一般競走を勝った後に重賞競走のサンフェリペHへと駒を進めた。レースは出遅れて後方からの展開になったものの、最後には1着で優勝して初重賞制覇を飾った。」

 

お友達『………』

 

 

ーーー回想ーーー

 

 

トレーナー『やったぞ〇〇〇〇!!初めての重賞で初制覇だっ!!凄いぞっ!!』

 

お友達『んだようっせぇな、同じレースだろうが。何がそんなに嬉しいんだよ……』

 

トレーナー『嬉しいに決まってるだろ!!重賞、それも2番目に高いGⅡを勝ったんだぞ!!これならケンタッキーダービーでも通用するっ!!』

 

お友達『………マジでうるせぇよ。』

 

トレーナー『んっ!』

 

お友達『あ?何だよその手。』

 

トレーナー『ハイタッチだよハイタッチ!!』

 

お友達『めんどくせぇな、やんなくてもいいだろ別に。』

 

トレーナー『初めての重賞なんだからやってもいいだろ!ほらっ!!』

 

お友達『チッ……ホラよッ!!』

 

トレーナー『いったぁ~!!!ははは、ありがとな〇〇〇〇!』

 

お友達『いてぇのに何喜んでんだよ、気持ち悪りぃな……』

 

 

ーーー回想終了ーーー

 

 

お友達『ふっ………』

 

タリアト「サンフェリペHを走った後はGⅠ、サンタアニタダービーに出走して2着に歴代最大着差の11バ身の差をつけて優勝。初GⅠ制覇と同時にケンタッキーダービーへの出走を表明した。そして彼女のライバルとの初対決だった。」

 

 

 




お友達、やっぱり気性難……
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