比企谷八幡、ウマ娘トレーナーになる!   作:生焼け肉

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年が明けての動き

 

 

八幡side

 

 

激動の1年が終わり、新しい年となった。年末表彰では、カフェが【最優秀シニアキング賞】と【年度代表ウマ娘】に輝いた。そしてオーストラリアから【オーストラリア最優秀ステイヤー賞】が贈られてきた。本来オーストラリアの表彰は今年の7月までなのだが、カフェの長距離の実績とメルボルンCを勝利した功績が認められた、決定的な表彰でもある。そしてカフェと話し合った末、カフェはトゥインクルシリーズを引退してドリームトロフィーリーグに移籍する事になった。それに伴ってなのかは分からんが、俺は理事長から担当増員の辞令が出た。人数は3人……まさかいきなり3人も任される事になるとは思わなかったから、理事長にも話を聞いたのだが、一応筋の通った理由だったから納得して引き受けた。

 

そんで今はというと………

 

 

八幡「………」

 

カフェ「あ、あの……八幡さん………」

 

八幡「あぁ、分かってる……ったくホントにどうしたもんか。」

 

ジャーニー「おや、とても簡単な事ですよ?私とオルを加えてくだされば、3人中2人が埋まるのですから。」

 

オル「悩む必要が何処にある?早く契約書にサインしろ。」

 

八幡「はぁ………」

 

 

そう、次の担当を決める為に動くところなのだが……理事長が学園の掲示板に貼り出してくれたおかげで今に至る。いいや、割とマシになったとは言っておこう。最初はかなりのウマ娘が押し寄せていたのだ……それをこの2人……正確にはオルフェが来たせいで、一気に場の空気が無になって、2人以外の生徒がトレーナー室から出て行ったのだ。そんで2人から逆スカウトを受けているというわけだ。

 

 

八幡「あのな、俺はウマ娘の走りを見てじっくり決めようと思ってるんだが?」

 

ジャーニー「ふむ、残りの1名はそのように決めると?」

 

八幡「違う、3人をだ。」

 

オルフェ「下らん………我々を担当にした方が早い。」

 

ジャーニー「八幡さんに小バエがつくと思うと、虫唾が走ります……」

 

 

……そこまで言うのか?いや、まぁ2人の実力は知ってるけどよ。

 

 

コンコンコン ガラガラッ

 

 

たづな「失礼します、比企谷トレ……お邪魔でしたか?」

 

八幡「いえ、大丈夫です。何かありましたか?」

 

たづな「今日の掲示板の事です、掲示板の件は本当に申しわけございませんでした……」

 

八幡「いえ、理事長のお部屋に入った時には既に気は晴れましたので。」

 

 

理事長が駿川さんに頬をこれでもかってくらい引っ張られてた……でも何でだろう、初めて見た筈なのに全く初めてに思えなかったんだよなぁ………まさか理事長、前世でも同じ事やらかしていたとか?

 

 

八幡「それで、掲示板に貼ってあるあの貼り紙は全部外してくれたんですか?」

 

たづな「はい、既に取り外してあります。それで、ドリームジャーニーさんとオルフェーヴルさんは此処で何をなさっているのですか?」

 

オルフェ「決まっておろう、八幡の担当になるからだ。」

 

たづな「という事は……既に契約書を?」

 

八幡「いや、まだ契約はしていません。」

 

ジャーニー「八幡さん、早く決めてしまった方が楽になると思うのですが?」

 

八幡「さっきも言ったが、俺はじっくり見て決めるつもりだ。」

 

ジャーニー「ふむ、仕方ありませんね……では八幡さんが現れるコース場に先回りしようか、オル?」

 

オルフェ「………良かろう。」

 

八幡「勘弁してくれ………」

 

 

その後も2人には粘られたが、どうにかして帰ってもらった。あの2人、断る度に視線と圧が強くなるから困ったもんだ。それにこの部屋から出て行く時には

 

 

ジャーニー『勝手に担当を決めてはいけませんからね?』ゴゴゴゴゴ…

 

オルフェ『貴様は余の担当である事を努々忘れるな……』ゴゴゴゴゴ…

 

 

こんな感じで念を押された……どうやら俺はあの姉妹に命を握られている……らしい。

 

 

ーーー旧校舎・被服準備室ーーー

 

 

八幡「はぁ……疲れた。」

 

カフェ「どうぞ、八幡さん。」

 

八幡「あぁ、ありがとな……悪いな騒がしくて。」

 

カフェ「いえ、大丈夫です……新しい担当を決めるの、始める前から難航しそうですね。」

 

八幡「あぁ。お前はどう思う?ジャーニーとオルフェ。」

 

カフェ「走りの方は申し分無いと思います。後は……八幡さんがどう思うかどうか、です。」

 

八幡「正直に言うと断る理由が無いんだよなぁ。それに2人はよくお前との併走で一緒にトレーニングをしてるから担当にしても問題無いとは思ってるんだが、体裁はしっかりしておきたいからな。」

 

カフェ「では形式上だけでも走りは見る、という事ですか?」

 

八幡「あんな風に釘を刺されておいて、2人を選ばなかったとなったら何をされるか分からないからな……担当にするしかないだろ。」

 

カフェ「では、残りの1人は?」

 

八幡「そこだよなぁ……あの姉妹が担当に入るって知った途端に掌返しする生徒が大半だろうし、寧ろこれからはそっちの方に気を付けないとだな。はぁ~疲れる。」

 

カフェ「根を詰め過ぎないようにしてくださいね……八幡さんの悪い癖ですから。」

 

八幡「あぁ、気を付ける……」

 

 

この部屋に来るとやっぱり気持ちが落ち着くな……暗い雰囲気だからだろうな。カーテン閉め切って暖色系の明かりを点けてるから、リラックス効果が出てるんだろうな。今くらいはゆっくりするか。

 

 

 




やはり動き出しましたね、この姉妹は。
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