こんな高校生活でも俺と比べたらどれだけマシなことか   作:茄無し

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それではエピローグです。
どうぞ。


その後

四年と九ヶ月後 自宅

1.0000000000000000000000...

 

「ねぇ。これどうする?」

 そう言って律子が見せたのは高校の頃のアルバムだった。卒業アルバムだけではない。在学中に俺達が撮った写真のアルバムもある。

 今は大学を卒業して就職先も引っ越し先も決まったので一人暮らしのために荷造りをしている。ちなみに律子はバイトをしながら実家で暮らすらしい。

「そうだな。持っていくと汚したり破れたりしたら大変だから置いt「ちょっとこれ見てよ。あのときの写真」って話を聞け!」

 律子が指差したのは高三の文化祭のあとの写真だ。俺と律子と正と杉野さんが写ってる。真辺は撮影役なので写ってない。

「でもさ……」

「ん?」

「このときにさ……。終わったっていうか……始まったっていうか……」

「そこは“変わった”でいいんじゃないかな?」

「そうかな?」

「そうだよ」

 律子と話す中で、あの日のことを思い出す。あのときは………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

六月十二日 学校

ルート2

 

「ごめんなさい。私、正君のことが好きだから。美樹君とは付き合えない。私は自分の気持ちに嘘は吐きたくない。だから……ごめんなさい」

 私は正君が好きだってやっとわかった。先輩のことをすぐに諦められたのも、ずっと前から彼が好きだったからかもしれない。前に振られた相手から告白されたら彼はどんな反応をするんだろう?

 美樹君は悲しそうな顔をしてたけど、私は自分に正直でいたいから……。

 私はその場から走っていった。

 今から正君に伝えに行こうと思う。私の気持ちを。

 

ルート3

 

 後夜祭のとき、杉野さんの姿が見えないから少し探していた。声が聞こえた先へ行くと、そこでは美樹が杉野さんに告白しているところだった。本当はすぐに立ち去るすぐに立ち去るべきだったんだろうけど、どうしても、杉野さんの答えが知りたかった。

 杉野さんの言葉を聞いて、僕は泣きそうになった。いや、泣いていたかもしれない。

 半年前に振られた相手に、ずっと前から片想いだと思っていた相手に、自分のことが好きだと言ってもらえて、嬉しかった。

 美樹には悪いけど、これからもう一度告白してこようと思う。今なら言えると思うから。今しか言えないから。ちゃんと伝えたい。僕の気持ちを。

 

ルート1

 

 辛かった。

 こんなに悲しいとは思わなかった。

 前に告白したときはこんなじゃなかった。

 そう考えるとあのときから杉野さんが好きだったのかもしれない。それともただ単にあの子はそこまで好きじゃなかっただけかもしれない。

 でも今はそんなことより、とにかく泣きたい気分だ。

 でも外で泣くのはやっぱり恥ずかしくて、涙をこらえながらベンチの端に座った。

 すると律子がやってきて、もう片方の端に座った。ついお互いを見たら、二人一緒に泣き出してしまった。

 周りの人からは不審に見えただろう。

 なにせベンチの両端で兄妹揃って泣いているんだから。

 

そしてまた四年と九ヶ月後 自宅

 

「ねえ、聞いてるの?」

 律子に呼ばれて我にかえった。

「え?なんだっけ?」

「だから、もう十二時半だからお昼にしない?ってきいてるの!」

「もうそんな時間だったのか。じゃあ今日は親父もお袋も居ないし外に食いに行こうぜ。手伝ってもらってるから奢ってやるよ」

「さっすが兄貴!でも“親父”とか“お袋”とか格好つけるのはちょっとキャラに合わないと言うか……」

「いやいつもそう呼んでるだろ。奢らねーぞ?」

「ゴメンゴメン。ちょっとした冗談だって。でも後でお金なくなって『お金貸して~』とか言わないでよね」

「よし、奢るのやめた」

「ちょっと!Σ( ̄□ ̄;)」

「冗談だよ」

 そんな掛け合いをしながら家を出た。

 

 開かれたままのアルバムには一枚の写真があった。

 それは、ようやく結ばれた男女と、それを涙で目元を腫らしながらも祝福する兄妹が写っていた。




六月に投稿すると言っておきながらすぐに投稿しました。
一回思い付いたら案外進むものですね。

では一度相関図を書いてみたいと思います。
まず各登場人物のフルネームと省略を
美樹→大倉美樹→美
杉野さん→杉野薫流→杉
正→広瀬正→正
律子→大倉律子→律
それ以外をまとめて→他
という形で

物語の最初は
美→他←杉
    ↑
律――→正
という感じでした。

最後は
美→杉
  ↑
  ↓
律→正
という感じです。
ちなみに真辺がないのは仕様です。

この小説は最初『殺戮にいたる病』を読んで思いつき、学校の課題で提出したものをかなり加筆修正したものです。私はパソコンで打つのが苦手なので原稿用紙に書いて提出したのですが、それを修正しながら打ち込んで投稿しました。少しでも楽しんだり驚いたりしていただければ幸いです。もしよければ評価を付けていただきたいです。よろしくお願いします。

それではまたいつかお会いしましょう。
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