英雄伝説 黎の軌跡、発売まであと少しですね!今作もPVからとても興奮していた筆者でした。
この作品を作った理由ですが、閃の軌跡の小説を書きたかったというのもありますが、1番の理由は自分の推しであるユウナがヒロイン小説が全く無いからです!なので筆者はこの作品を作りました!
なので、ユウナがオリ主のヒロインでも大丈夫だという方のみこの先にお進み下さい。
これからよろしくお願いします。
目が覚めた時、最初に目の前に映った光景は赤黒く燃える炎とそこら中に散らばる無数の死体だった。死体は炎に焼かれ、黒く染まっていた。俺はその中に1人立ち尽くしていた。
「俺は、一体、何を…」
何があったのか思い出そうとしても、何も思い出せない。それどころか、両親の顔も、自分の過去も、何一つとして思い出せなかった。覚えているのは『ヴェルザ』という自分の名前のみだった。
「お前、そんなとこで何してる?」
「っ!誰だ!」
声がした方を見ると、そこには赤い長髪の男が立っていた。
「そんな警戒すんなって。俺は敵じゃねぇよ」
「あんたは?」
「俺の名前はグレン・ヴォーケル。ただの旅人だ。近くを歩いてたら村が燃えてるのが見えてな。駆け付けてみれば、お前がいたってわけだ」
「そう、か」
「で、一体何があったんだ?村は謎の赤黒い炎で燃えてるし、そこらじゅう死体だらけだ。これ、お前がやったのか?」
「…分からない」
「は?」
「自分が今まで何をしていたのか、どうしてこんな所にいるのか、全てがわからない。唯一覚えていることとしたら、『ヴェルザ』という名前だけ」
「なるほど、な…」
男は少し考えた後、俺に向かって手を差し伸べてきた。
「…何の真似ですか?」
「お前、俺と一緒に来ないか?」
「は?」
あまりの急展開に頭の処理が追い付くわけもなく、俺はまの抜けた顔になる。
「この頃弟子を取ろうと思っててな。お前、行く当てが無いってんなら俺の弟子になれ」
「あんた、自分が何言ってるか分かってるのか?俺は人殺しかもしれないんだぞ?」
「確かにそうだな。で、それがどうかしたか?俺がお前にやられる心配でもしてるのか?」
「当たり前だ!何者かもわからない俺の為に見ず知らずのあんたを巻き込む訳にはいかない…もしかしたらあんたも村人たちみたいに死んじまうかもしれない」
「そうか……。はぁ」
男は溜め息をつくと腰に刺している刀を抜き、俺の目の前に突きつける。熱気を放つ赤い刀身は月明かりに照らされ、更に赤く輝きだす。
「な、何を!」
「勘違いするんじゃねぇぞ、ガキが。俺がお前にやられる?笑わせんじゃねぇ!いいか?よく聞け!俺は『業炎の剣聖』グレン・ヴォーケル。剣聖の名に掛けて、お前なんかにやられはしねぇよ!」
「業炎の、剣聖」
これが俺、ヴェルザ・ヴォーケルと業炎の剣聖グレン・ヴォーケルの出会いだった。
帝国ヘイムダル、中央駅経由、ラマール本線旅客貨物列車
『次はリーヴス、リーヴスです』
「ん…いつの間に寝てたんだ?」
夢から覚めると、まもなくリーヴスに到着することを告げるアナウンスが聞こえたので目を開ける。
窓から見える景色は出発したときに見ていた景色とは大幅に変わっていて、おそらく出発してから既に数時間は経っているのだろう。
「それにしても、懐かしい夢を見たな」
あの日から俺は師匠の下で弟子として学び始めた。剣だけでなく知識も学んだ。毎日が楽しかった。こんな毎日がいつまで続く、そう思っていた。なのに……。
「何処に行ってしまったんですか、師匠…」
感情のあまり、右手に持つ刀を握りしめる。
『リーヴス駅、リーヴス駅です』
しばらくすると、リーヴス駅に到着したことを知らせるアナウンスが聞こえたのでトランクを手に持ち、降りる準備をする。
「行くか」
列車が完全に停車し、扉が開いたので、刀を入れた袋とトランクを持ち、列車の外へと向かった。
〜近郊都市リーヴス〜
「ここが近郊都市リーヴスか」
駅を出ると辺りを見渡す。広場の真ん中には時計と噴水が建っており、その周りにはブティック、礼拝堂、本屋や雑貨屋など他にも、生活するには十分な程に施設が充実していた。
所々に植えてある木にはライノの花が咲いており、春の訪れを知らせているかのようだった。
「さて、校舎はあっちかな」
ポケットから地図を取り出し、分校の場所を確認した後、これから暮らしていく街を観光しながら分校へと向かった。
〜トールズ第II分校〜
分校の正門には金髪の男が立っており、生徒たちから書類を受け取っては、その確認をしていた。
「《VII組 特務科》ヴェルザ・ヴォーケルだな?入学に必要な書類の確認をするので、書類を提出して貰おうか」
「どうぞ」
荷物の入ったトランクから書類を取り出し、男に渡す。
「確かに。入学式の間、荷物はこちらで預からせて貰う」
「分かりました」
俺は持ってきていた荷物を全て男に渡した。
「入学式はグラウンドで行われる。グラウンドに向かい待機しているように」
そう言った後、男は次の生徒に説明を始めた。
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