転生したら果実だった件。 ☆そうだ! ボクが魔王様だ!☆ 作:ワソピース♪
予想的中(ノ゚∀゚)ノ
後だしじゃんけん(σ´∀`)σ
それにしても、やっぱ幻獣種って結構便利!
「ありえん」
一報を聞き、その第一声の言葉がそれだった。
「そんなバカな話が今更あるものか……。
矢継ぎ早に、似たような答えが返ってくる。
舞台は聖地マリージョア
諜報機関サイファーポールからの報告の内容……それがこの世界のトップに君臨する世界政府。その最高権力者の5人
五老星
世界の頂点に位置する5人が、その報告を聞き驚きを隠せれずにいる。
ありえない、と一蹴し、その理由を口々に発し続けていても、額から少なからず流れ出ている汗を止められないでいる。
「考えてもみろ。
「0%と言えば理解しやすい。……即ち、あり得ぬ事なのだ」
頑なに報告を信じぬ相手。
如何に世界のトップの5人と言えど、命がけで入手した情報を頭から否定されてそのまま首を垂れ続ける訳にはいかない。
「しかし、確認されたのは ロックスの生き残り、あの白ひげエドワード・ニューゲートの船です。情報確認の為、囮として使った
「――――何だと?」
「あの男の船で……」
白ひげの名を聞いて更に眉を引き攣らせる。
「………映像電伝虫の内容は記録を取ってあるな? こちらにもってこい」
「――――はっ!」
言葉だけでは足りない。
実際に、この耳で確認しなければならない。
映像電伝虫の記憶を放映する。
そこには、確かに映っていた。
小さくて、小さくて、小さくて……、あの大きな白ひげの存在の影に隠れている様で、全く隠れられてないと言う矛盾の塊な存在がはっきりとそこにはいる。
『そうだ!! ボクが魔王様だっ!!』
その存在は、見た目とは裏腹にとてつもない大きな声を発し、離れているのにも関わらず映像電伝虫を備えていた戦艦に向かって飛び込んできて、ありとあらゆる海の災害を味方につけ、最後は遡る海流? で意図も容易く、簡単に、それこそ子供が積み木を崩す様な感覚で、滅ぼしてしまった。
まだ、小規模と言えばそう。
身内の
「―――――――」
その光景を目の前にし、息をする事さえ忘れたのか、音が全くない静寂に包まれた空間、無の空間が場を支配していた。
誰が発したのか、静寂を破ったのは1つの声。
「―――ありえん」
どこか、別の海。
「あぁ……、空って広いんだなぁ……。この海で、こんな青空って結構久しぶりかも……」
空中遊泳を楽しむ楽しむ。
下では、時化を終えたばかりで草臥れてる皆が居る様で、何か恨めしそうに視線を向けている様だが気にしない。
寧ろ、労働基準を考えてもらいたいものだ。
ただの赤ちゃんがここまで仕事したんだから、褒めてもらいたい。
「お前がただの赤ちゃんであってたまるかよい」
「あ、マル。どーしたの? ボクと一緒に日向ぼっこする? したい??」
「おーおー、マルちゃんよりなんぼかマシだ。オレも少々羽休めしたかったとこだ」
いつの間にか、マストにきていたマルコを横目に、ふぁぁ、と欠伸を1つする。
「あ、そーだ。さっきの戦闘、ボクの方が活躍したんだからさ? ちゃんと約束守ってよね」
「……わーってるよい。つーか、赤ちゃん設定何処いった? 記憶力といいその戦闘力といい。一体どーなってんだ。ったく、敵じゃなくてよかったってつくづく思っちまうよい。白ひげ海賊団の
「何言ってんのさぁ。ボクだって一員だし、それにこう見えてもボク、物凄く感謝してるんだよ? パパは勿論、船員の皆にも。……あの時、あのままだったら、文句なくあの世に直行だったのに、生きられた……あの日の
「……乳歯も生えてねぇ癖に、自分よりでかい肉たらふく食いやがって。あれはあれで十分怪奇現象の1つだったな。新世界の中でも結構な上位だ」
マルコは苦笑いをしつつ、頭を掻いた。
あの日の事はマルコも昨日の事の様に思い返せる。
天から何かが降ってきた。
親父が即警戒態勢に入る程のナニカ。
得体のしれないナニカ。
ビリビリビリ、と肌がひりつき、全身の毛が総毛だつ感覚は随分と久しぶりの事だった。
でも、それが、その正体が赤子だと分かった時は別の意味でおかしい、と誰もが認識したものだ。無論警戒は解いてはいないが……、あの第一声で皆驚くと同時に、警戒心など吹っ飛んだ。
丁度、おでんの子供、赤子が居たから、食料には困ってなかったので、取り合えず与えよう、と言う事になって用意しようとしたんだが……これまた驚いた。
何せ、今日のメインディッシュにしようとしていた海獣の肉の塊を一気に喰らいやがったからだ。
それもあっという間に、明らかに自分の体積よりデカい肉の塊をバクバク食べていって、その分、身体が膨らんで消化してまた食べて………、自分たちが食う分が無くなっていくなぁ、海王類でもなんでも狩らなきゃ飯が無いなぁ……と、何処か現実逃避したのはきっと1人や2人だけじゃない筈だ。
あの親父でさえも、顔を引き攣らせると言う珍しい表情を見せていたのだから。
「だから、はい。日頃の感謝の気持ちを込めて、これマルちゃんの分だよ。生ハムメロン」
「………って、今どっから出したんだよい」
「仲良いよなぁ、白吉っちゃん。あいつ等」
「―――ふん。どーせ、ものの数秒後には喧嘩が始まるだろうよ」
何処か微笑ましい光景。
一仕事を終えた後に感じる海賊らしからぬのどかで平和な空間……だったのだが、白ひげの言う通り。
マルコが生ハムメロンを受け取ろうとした刹那、ひょいと食べてしまった。
笑い声と揶揄う声が響いたかと思えば、いつも通りの鬼ごっこ。
子供がする事だから軽く長せば良いのに、と思わなくもないが、相手を子供だと認めたくないのか、喧嘩になってしまうのだ。
「ったく、あのバカ息子どもが……」
そろそろ
違う意味で喧しい音が海に響いた。
大砲の音だ。
「オヤジ、後方から海軍が迫ってきてる」
「またか。めんどくせぇ連中だ」
「明らかに、ハルトが船にきてからだよなぁ……」
手配書が出回ってからか、海賊船より海軍との接触が多くなってきているのはきっと気のせいではないだろう。
なんで赤子に懸賞金をかけ、追い回すのか! と言う意見が出そうだが、今も尚マルコと宛ら小戦争ともいえる空中戦を披露しているハルトを見ていると、誰もが納得できる。
危険因子だと判断したのだろう。
海軍―――と言うよりは。
「―――ありゃ、
「前に聞いてた連中だな! そういや、海軍と何が違うんだ、白吉っちゃん」
刀を構えて逃げるより戦う気満々なおでん。
だが、戦う気より、疑問の方が勝ったようで、海軍とサイファーポールの違い。
「世界を纏めてる連中の諜報機関ってヤツだ。基本的にゃ、出張る場合は戦闘目的より、情報収集がメインな筈、だが。躍起になって突っかかってくるとこを見ると、連中が欲しがってる
白ひげは頭上を見上げた。
今天に居る2人の内の1人……そう、ハルトだ。
「……ほほぅ。そりゃ、まとめてみると、オレら狙うっつーより、家族を狙ってるって事か。なんか聞いててムカついてきたぞ」
元々筋骨隆々な身体を持つおでんのその肉体が更に膨れ上がった感覚がする。
おまけに持ち前の強大な覇気も制御できていないのか迸らせている。
「グララララ! 奇遇だな、おでん。あいつらキリがねぇし、面倒くせぇから、逃げる方が楽と言えば楽なんだが――――、久しぶりに、この海で、オレの家族を狙う意味ってヤツを骨の髄まで思い知らせておくのも悪くねぇ」
薙刀を担ぎ、おでん同様に覇気をむき出しにして、CPの船を睨む白ひげ。
この船に乗ったからには、家族だ。それは間違いない。
家族を奪われる事、家族を失う事、それを何よりも誰よりも嫌うのがこの男白ひげだ。
無論、その精神は皆にも伝わっているし、想いは1つだ。
「野郎ども! 戦闘準備だ!!」
【おおおお!!!】
時化で疲れた――――なんて言ってるヤツは1人も居ない。
あるとするなら、未だ天ではしゃいでいる2人くらいか。
「馬鹿共が! 仕事だ!」
ゴツンっっ!! と強烈な拳骨……と称する程可愛くない白ひげのグラグラパンチをマルコとハルトは受けて吹っ飛んだ。
帆に突っ込み、するするする~~~と下まで降りてきて。
「パパぁ……、それすっごくビックリするからちょっとは加減してよぉ。マルは兎も角」
「お前に加減なんざ必要ねーだろうがよい!! っとと、オヤジ、敵か!?」
「気付くのおせぇぞ、バカ息子ども!」
今度は、生身のゲンコツを食らった。
赤ちゃんにして良い躾じゃない! と思わなくもないが、もう砲弾が余裕で届く範囲内まで迫ってきてるので、その押し問答は終わりだ。
「敵っ!? よっしゃ! 今回もボクが勝つからね~、マル!」
「……言ったな!? 何度も負けてやると思うなよい!」
「おい、ハルト。連中の狙いはお前の可能性がある。あんま無茶やり過ぎるんじゃねぇぞ」
「! そーなんだ。愛くるしいボクを狙うなんて、正義の味方な筈の政府側がする事じゃないよねっ。世も末だ!」
随分と達観した赤子がいるもんだな、と何処からともなくツッコミが入ったのは言うまでもない。
そして、危ない事(戦闘)が起きれば決まって トキの心配の声も上がる。
「ハルト」
「っ……、わ、わかってるよぉ、トキさん。そんな心配しないで……気を付けるから」
白ひげの事はパパ、と呼んでいるのに、トキの事はママと呼ばないのはなぜだろう?
まぁ、そう呼んでしまえば、白ひげがおでんの相手を寝取っただの、浮気だの言われて揶揄われてしまいそう……とそれはそれで面白そうだと心躍るのだが、トキ相手だと、真面目に照れてしまっている様なので、それはしなさそうだ。
抱かれた時は、まさに借りてきた猫状態だし、顔も真っ赤。
マセガキ、と言う言葉が非常に似合う光景、である。
どこか、別の海。
「ロジャー。
「おっ!? 待ってたぞ! どれだどれだ、見せてみろレイリー!!」
ニュース・クーより買い取った新聞を乱暴に受け取ると、食い入る様に見るのはロジャー。
一文、一文読む度に、大声で笑う。
「わはっはっはっはっは!! まーた船沈めたと来たか!? 全くトンデモねぇヤツだ! こりゃ、頻度考えりゃ納得の額だ!」
ばんばんばん、とロジャーはレイリーの肩を叩いて大笑いする。
「ロジャー船長! オレにも見せてくれ!」
「おうっ、見てみろ! 笑えるぞ!」
あの短い時間で全て読んだとでもいうのか、或いはもう満足しただけなのか、上機嫌で、新聞を渡した。
「……うっわぁぁ、エグ過ぎるだろ、これ」
「これ、いくら何でも誇張してんじゃねーの??」
「誇張で、億って額つけるか、バカ」
「バカとはなんだクラァ!! まだマジで乳離れも出来てなさそうヤツに、んな記事書く方がよっぽどバカだろうが!!」
今日も今日とて、船の中では大盛り上がりだ。
「わっはっはっは!! こんな楽しい事が起こるんだ。まだまだ
「喚こうが笑おうが、盛り上がろうが、お前さんの命は後2年くらいだぞ。笑って免疫つけれるレベルじゃない」
「わーーっはっはっは!! わーってるよ。つーか医者ならちったー患者に希望くらい持たせやがれ、飲んだくれ」
確かに、残された時間の中で会える機会は早々ないのかもしれない。
だが、ロジャーは
もう、寿命が近いが―――その道筋の中で、この海で必ず会うだろう、と。