転生したら果実だった件。 ☆そうだ! ボクが魔王様だ!☆   作:ワソピース♪

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もったいぶってた訳ではナシ( ´艸`)


僕の名は。

 

 

「すげーな! 火や水、地面まで動かせる! お前すげーな!! 楽しいな!!」

「いや幼稚か!」

「うるせー! 幼児に幼稚とか言われたくねーよ!」

 

 

接近されては離れて~を繰り返している。

この赤髪のシャンクスは、赤子のハルトに非常に厳しい姿勢を以て臨んでいる様だ。傍から(文面だけを)見れば虐待!! と言えなくもないが………。

 

 

 

大地之晩餐(だいちのばんさん)!!」

「へっへ! そりゃ、さっき見たヤツだ!」

 

 

 

大地をひっくり返してその地面の土やら木やら岩やらを雨霰の様に降らせる。タイマンで戦ってるのに、非常に迷惑極まりない。……海賊の戦いに迷惑とか無いのだが。

 

 

「わっはっはっは!! おい、ニューゲート!! アイツやっぱおもしれぇな! 戦ってみてェ!」

「グララララ!! 何言ってやがるロジャー! 面白れェのは否定しねェがアイツと戦れるとすりゃ、このオレを倒してからだ!」

「言ったな!? 約束だぞ!」

「グララララッ!!」

 

 

そもそも迷惑、と言う意味では両海賊団のどちらにもNo.1(トップ)がヤバいから、ハルトとシャンクスのじゃれ合いなんて可愛い、と言うのが本音だったりする。

島を揺らせるわ、島を傾かせるわ、衝撃波でスっ飛ばされそうになるわ……大変なのだ。

 

無論、そんな男だと解っていて慕い、ついて来ているのだから自業自得だ。

 

 

「オレもいるぜぇぇぇ!!」

「おおっと! ロジャーは白ひげとご対面中だ。オレを退けてからいきな!」

「! 面白れぇ、おめーも良い匂い……好物だ! 見せてやるぜぇ、おでん二刀流の神髄を!!」

 

 

ハルトに三半規管を盛大に揺らされたおでんだったが、直ぐに参戦。

そこをロジャー海賊団のNo.3ギャバンが迎え撃つ。

 

 

「オラァァ!! 鬱憤溜まってんだよい!!」

「ならば、息抜きを覚えると良いぞ、少年」

 

 

マルコは、日頃の鬱憤? をロジャー海賊団と言う最大クラスの骨のある海賊団にぶつけようと暴れまくっていた。それを相手にするは、ロジャーの右腕にして冥王の異名を持つNo.2 レイリー。

 

 

「ちぃ、厄介な覇気だ」

「君もなかなか筋が良い。能力だけに頼っていない点も良い。ただ、唯一の欠点、余計な感情が入り過ぎるのだけが減点だ。………まぁ、原因は解らなくもないが」

「ああ? 何が解るってんだ?」

 

 

不意にレイリーの視線があらぬ方向へと向く。

戦闘中に敵から目を逸らせるなど愚の骨頂! と言いたい所だが……、何でかマルコも自然とレイリーが視ている方を振り返った。

 

そこで見たのは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どわっちゃっちゃ!! クラぁぁ!! もっと周りの安全考えろやガキィィ!!」

「おおおっ、ほんとバラバラになっちゃう!? おもしろいねっ! あの真っ赤な鼻の人!」

「誰がデカッ鼻だコラぁぁ!! オラ シャンクス!! いつまでも遊んで無ぇで、良いからとっととノしちまえ!!」

「簡単に言うなよなバギー。間違いなく歴史に名を刻む様な男とやってんだぜ? いつもならお前がやれ、って言いたいが……今回ばかりはオレは譲ってやらない!」

 

 

地水火風、自然を操るその姿はまさにこれまででも見てきた悪魔の実の中でも最強種と名高い自然系(ロギア)の力そのもの。

でも、その身体はどういう訳か実態がある。つまり自然系(ロギア)とはまた違うと言う事だろう。でも、その影響力は自然系(ロギア)にも十分匹敵する。寧ろバリエーションの多さがヤバくて遥かに上回る、とさえ思える。

 

 

「面白いなぁ! なら、こっちも【隠し(わざ)】いっとくかぁ!」

 

 

次なる手は、手に炎を生み出してきた。

 

 

「おうおう、子供が火遊びするなんて、良くねぇ事だぜ!!」

「あっははっ! そんな生易しい()撃じゃないよ?」

「はっはっ! お前に有った時点で衝撃は十二分だ。それを超えてくるなんざ、早々無いな! ……??(何となく、ズレてる様な気がする?)」

 

 

シャンクスはハルトと話をしている最中に違和感を覚えた。

戦闘中に余計な事は考えず、ただ本能が赴くままに楽しみたい……、直ぐ後ろにいるバギーに邪魔されず、心行くまで~と思っていたのだが、何だか妙に引っかかる。

引っかかりを覚えて数秒後————目の前の炎に異変が起きた。

 

 

「今までのと一緒にしちゃぁ困るってもんだ」

「へぇ……、炎の形が……」

 

 

 

地水火風をただ単純に操ってきた今までとは明らかに違う。

炎で何かを作り出しているのだ。

 

 

「これが、僕の【隠し芸】の1つ!」

 

 

手に平に乗った炎が何かの形を作る。

それはまるで大きな大きな――――――……。

 

 

 

 

「想像を絶する程の笑撃と、その姿・皆のウケから、僕たちは公認でこう命名した」

 

 

 

 

 

炎の色が更に青に変わり――――、その形は明らかに向こうでレイリーと戦っている彼のもの。

 

 

 

 

 

 

突撃する不死鳥(笑)(マルコ・ボンバァァァァ)!!!」

「うおおっっ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

青い炎の鳥が突撃してきたのだ。

それを見た瞬間、何故か笑いが起きる。

 

 

丁度、完璧なタイミングでマルコはそれを目撃したのだ。

明らかに自分の姿をハルトが生み出し、神風特攻させたシーンを。

 

 

 

 

「ゴラァァ! ハルトォぉ!!!」

 

 

 

 

と、何処かで怒った声が響いてきた様な気がしなくもないが、気のせいだと言う事にしよう。

うん、気のせいだ。今は戦闘中。

 

 

「わぁーーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」

「ちぃ、おいロジャー!!」

「楽しみは多い方が良いんだ! ちょっとだけ、ちょっとだけ、受けてみてぇ(・・・・・・)んだ!!」

 

 

白ひげと楽しそうに戦っていたロジャーだったが、数合打ち合った後、今までのやり取りを見て聞いて、居てもたってもいられずに白ひげの攻撃をジャンプで躱すとそのままダッシュ。

 

バリバリっ! と凄まじい覇気をその刀身に宿すと軽快に振るってきた。

 

 

「あいっちょ行くぞ! ボウズ!! 神避(かむさり)ぃぃぃ!!」

「どっっわぁぁぁあぁぁぁっ!!?」

 

 

完全に油断していたハルトは、先ほどシャンクスから受けた似たような技ではあるが、圧倒的に威力が違うその衝撃をモロに受けてしまう。

身体そのものはバリアで守られて大丈夫だったけれど、吹っ飛ばされてしまった。

 

 

勿論、笑撃技《マルコ・ボンバー》はロジャーの手によって真っ二つ。

 

 

「あっ!! 船長ズルい! オレが相手してたのに」

「固い事言うな言うな! 面白れぇ事は分かち合わねぇとなぁ!」

 

 

ロジャーは頬を膨らませて抗議するシャンクスに対して、その頭をぐりっと撫でるのだった。

 

 

 

どかーーん、とすっ飛ばされた先に居るのはマルコ。

と言うより、マルコが受け止めてくれた様だ。受け止めてくれてなかったら、ひょっとしたら船の方まで飛ばされてたかもしれない。

 

 

「もーー! 負けちゃったじゃん、マルコ・ボンバー!」

「喧しいわ!! アレ、封印しろっつったよなぁ!?」

「なんでなんで? 良いじゃん。面白いし、強いんだよ? 金剛(笑)の守護(ジョズ・きらきらポーン)よりウケたし」

「喧しいっつってんだよい!! 真面目に戦えや!!」

 

 

そのまま、足で掴んで下に投げ飛ばされてしまった。

幼児虐待もここに極まってヒドイもんだ。

 

 

「ふむ、確かに面白いな。……私もキミとは会ってみたいと思っていたんだ。ロジャー程ではないがな」

「いててて~~~……へへっ! そりゃ光栄な事で」

 

 

下で待ち構えていたのはレイリー。

 

 

「油断と隙を狙う訳でもなく、戦闘中に、真面目に笑わせてくる相手なんて、キミが初めてではないか?」

「ただの酔狂ってわけじゃないですよ。何せ良い具合に皆の肩の力は抜けますからね」

「だろうな」

 

 

これ以上の会話は無用! と剣を振り下ろしてきた。

ただ、無造作に振り下ろされただけなのに、その威力はヤバい。やっぱり覇気籠ってる。

 

 

「君の正体には興味がある、っとうちの船長(ロジャー)が君の記事を見る度に五月蠅くてね。一戦終わったら聞かせて欲しいものだ」

 

 

 

 

こうして、激しい(疑)戦い、激突は加速していく。

時代の象徴ともされる二組の海賊団、ロジャー海賊団VS白ひげ海賊団はまさに実力伯仲。

3日3晩戦い続けても決着がつかず――――――

 

 

 

4日後には。

 

 

 

「お!? その服良いな。何処で手に入れた!?」

「イーフク島だ! 結構最近よったんだ。良いだろ? 一目ぼれだ! 欲しけりゃ、解ってるな?」

「おうよ。これでどうだ?」

「待て待て、そんなもんじゃ足りねぇよ。お前の情熱はそんなもんか? 等価交換になってねぇって」

 

「これは南の酒だ。美味ぇぞ? 辛口だが、何でか最後はさっぱりとしてやがる!」

「良いな! 名くらいは知ってたが、飲んだ事無ぇ。干し肉3箱でどうだ!?」

 

 

皆互いに見合って囲い合って大宴会。

宴もたけたけなわに、夫々の積み荷の紹介をし終えた後は交渉事。

 

いや、交渉事~と言うよりは……。

 

 

「奪い合いがすっかりプレゼント交換だ」

「違げェねぇ」

 

 

殺し合った筈なのに、仲良しこよしかよ、と言いたくもなる。

不思議と不快感が無いのは、もうぶつかり合って、殺し合って何度目か解らなくなるから、だろう。今回は特に新しい風が吹いている様にも思える。

 

 

 

 

 

 

「えええええええええ!!!」

 

 

 

 

そんな時、ロジャーのものであろう声が島に響いた。

一体何事か? と振り返ってみると、ロジャーを始め、直ぐ隣にいたシャンクスもひっくり返っていた。

両手を上げて、どっひゃ~~! と。その様子を見て深刻なモノではない、と言うのは一瞬で解ったので、誰も何も気にせずそれぞれが楽しんでいる。

 

 

 

「おまえ、悪魔の実の能力者ってわけじゃなかったのか!??」

「おまえじゃなくてハルト! ……いやまぁ、便宜上はそうなんだけど、やっぱり中身(・・)がちょっと違うかなぁ……、うまうまっ! この酒うまっ!! 西の海の酒? うまっ!!」

「へへっそうだろ? 色んな美味い酒のんできたけど、やっぱ故郷のが一番だ! って、それより詳しく教えてくれよ! だから船長に無理言ってこの輪の中に入らせて貰ったんだ!」

 

 

まだまだ海賊見習いな身。

色々と前に出るのは憚れるので、自重をしているが、興味を持ったモノに関しては別だ。

このハルトと言う得体のしれないモノの正体が解る、と言うのなら、無理言う価値があるってものだ。

 

 

「ぼく、おれ、おいら、わたし、われ……うーん、最初はもう忘れちゃったなぁ。トキさんにお世話になっちゃってから、ぼく呼びに変わっちゃったし。えっとね。ぼくは悪魔の実の能力者~って言うより、悪魔の実そのもの(・・・・・・・・)。ぼくって悪魔の実を赤子が食べちゃったんだよ。赤ちゃんの身体と自我奪っちゃった気がして正直複雑だったけど、まぁ自分を認識する前の期間だ、って無理矢理納得させた」

 

 

ぐいっ、と一気飲みをし終えた後続ける。

 

 

「始まりは多分、空島……になるのかな?」

「空島!! 話には聞いてた!! 行ってみたいぞ! 何処にある!?」

「オレもオレも!!」

「いや、落ち着きなよ。場所知ってる訳じゃないし、偉大なる航路(グランドライン)を冒険してたら、いつかは行けるかもしれないよ?」

 

 

興味がある事は子供の様に喜び喰らいつく。

そんなロジャーやシャンクスの姿を見れば……。

 

 

「グララララ、どっちがガキかわかりゃしねぇな!」

「わっはっはっは! まったくだ!!」

 

 

白ひげとおでんは笑っていた。

勿論、この2人もハルトの身の内話は既に聞いてるので、ロジャーやシャンクス程はもう反応はしない。

 

 

「おでんやパパだって、2人に負けてないけどね」

 

 

でも、ハルトにグサッ、と図星を言われて苦虫を噛み潰す。

 

 

「気分の良い話じゃないけど、何でも《島流し》って空島特有の刑にあった商船の中にいた赤ん坊が僕。その刑って逃げ場のない小さな雲の上に乗せられて、餓死するか空から落ちるか、の2択だけしか無かったみたいで、他の皆は死んでた。……この子が最後まで残ってたかは解んないな。たぶん母あの愛は偉大、って話になるんだろうとは思うけど」

 

 

女性のモノである遺体は見ている。抱きかかえられた状態だったから。

 

きっと最後の最後、命尽きるその瞬間まで赤子の事を思い、無念の内に亡くなってしまったのは解る。

 

 

 

 

「だから改めて自己紹介! 僕の名は ハルト! 動物(ゾオン)系 幻獣種 ヒトヒトの実 モデル魔王(サタン)。以後宜しく!」

 

 

 

 

 

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