前回のあらすじ
空に打ち上がったのは花火ではなく風頼だった。
―PM:3時―
風頼達が人里に出掛ける三時間前、風頼は自室で準備をしていた。
「え~と、とりあえずサイフだけでいいかな、それと出掛ける前に花に水をあげて…あ、そうだ、一応うちわも持っていくか」
その時
コン、コン、コン
「誰ですか?」
「風頼さん、私です、浴衣が出来上がったので届けに着ました」
「咲夜さんでしたか、今扉を開けますね」
そして風頼は扉を開けた。
「どうぞ」
「はい、風頼さんの浴衣はこちらになります」
「ありがとうございます咲夜さん」
「サイズに何かありましたら言ってくださいね」
「はい、わかりました」
「ではこれから私はお嬢様達にも着物を届けてきますので…」
「あ、はい」
「では」
そして咲夜は去っていった。
「じゃあ早速着てみるか」
そして風頼は浴衣を着始めた。
「流石咲夜さん…サイズピッタリだ…」
風頼の浴衣は注文通り青の生地で仕立てられており、模様は渦巻きの柄になっていた。
「よし、これなら問題は無さそうだな、まあ最初から咲夜さんの作る物に問題はないと思ってたけど」
そして風頼は浴衣を脱ぎ時間まで待つことにした。
―PM:5時45分―
「ちょっと早いけどそろそろ玄関にいるか」
風頼は玄関に向かった。
一方その頃…
「似合ってるじゃない咲夜」
「そうですか?」
「ええ私もそう思うし風頼もそう思うわよ」
「風頼さんも…でもお嬢様やパチュリー様より綺麗でひいきみたいに思われないでしょうか?」
「風頼はそんなこと言うやつじゃないわよ」
「…そうですね、風頼さんはそんな人じゃないですものね」
「じゃあそろそろ行くか」
「レミィ、馴れてない服だから走ると転ぶわよ」
「大丈夫よパチェ、この私がそんなドシふむわけ…」
その時レミリアが体のバランスを崩し…
ビッターン
「あ~あ…やっぱり…」
「お、お嬢様大丈夫ですか!?」
「う~…なんでこんなにも動きにくいのよ~」
―AM:4時50分―
その頃風頼は既に玄関に着いていた。
「うーん…やっぱり少し早かったかな~」
「お兄様~」
「お、フラン走ると危ないよ」
「大丈夫だって~」
だが
「うわ!?」
「おっと」
転びそうになったフランを風頼が支えた。
「ありがとうお兄様」
「全く、だから危ないって言ったのに、怪我は無いか?」
「うん!大丈夫だよ」
「それならよかった」
「それよりお兄様、私の着物どう?似合う?」
「どれどれ」
フランの着物はピンクの生地で仕立てられており、模様は花だった。
「うん、よく似合ってるよ」
「えへへ~お兄様に着物はハナがあるって言われたから咲夜に花があるようにしといてって言っといたんだ~」
「は、花か…その花じゃなくてな……まあいいか、フランがそれでいいなら」
「風頼さ~ん」
「お、美鈴」
「風頼さん似合ってますよ」
「ありがとう美鈴、美鈴も似合ってるぞ」
美鈴の着物は緑の生地で、模様は鶴だった。
「ありがとうございます風頼さん」
「でも鶴の着物って咲夜さんも考えましたね」
「流石ですよね~」
「僕の世界なんて普通は花柄しか見たことないですよ」
「咲夜さんならではですよね」
「あなた達もう来ていたのね」
パチュリーと小悪魔が来た。
「パチュリーに小悪魔か」
「ええ、咲夜とレミィはもう少ししたら来るはずよ」
「そうですか」
パチュリーの着物は紫の生地で、模様は惑星がつけられていた。
「す、凄いな…これを一人で…」
「咲夜ならこんなの朝飯前よ」
「そ、そうなのか…」(僕とは次元が違う…)
「私にも作ってくれて感激ですよ」
小悪魔は黒の生地で、仕立てられており、月の種類がつけられていた。
「小悪魔の着物も綺麗だね」
「はい、私も気に入っているんですよ」
「待たせたわね」
「やっと来たわねレミィ」
「ちょっとあってね」(ここまで来るのに何回も転んだなんて口が滑っても言えないわ…)
レミリアの着物は赤の生地で、仕立てられて、模様はコウモリだった。
「こ、コウモリ…悪くはないが着物にはあっているのか…」
「ま、まあ…いいんじゃないかしら」
「お嬢様にはこれが合っていますし…」
「そ、そうですよ、お嬢様はこれが一番ですよ!」
「お姉様着物にまでコウモリとかダサーイ!」
(す、ストレートに言ったー!!)
っと全員が同じことを思った。
「う~…いいわよ…どうせ私なんて…」
「ああ!!泣かないで下さいお嬢様!!」
「大丈夫です!!お嬢様はこれいがいに似合う服なんてありませんから!」
「う~…」
「ん?」
「どうしたパチュリー」
「どうやらあなたの本命の登場よ」
「え?」
風頼がパチュリーの見ている方を見ると
ザッ…ザッ…ザッ…
風頼は目を疑った。
ザッ…ザッ…ザッ…
今まで色んな着物を見てきたが
ザッ…ザッ…ザッ…
咲夜の着ていた着物は今まで見たことない着物だった。
ザッ…ザッ……ザッ…
「す、凄い…」
「咲夜凄く綺麗!」
「本当ですよ!咲夜さん輝いてますよ!」
「妹様、美鈴、ありがとうございます」
咲夜の着ていた着物は薄紫だが特徴的なのはそこではなかった。
「やっぱり咲夜似合ってるわよ」
「咲夜さんが眩しく見えます」
「一生懸命作りましたからね」
咲夜の着物の模様は…
「お嬢様…」
「しっかり見せてあげなさい、咲夜」
「……はい…」
咲夜の着物の模様は…
「風頼さん…」
天の川だった…
「咲夜さん…」
「どう…ですか?…似合い…ますか?」
っと少し恥ずかしそうに聞く
「はい…とても似合ってますよ…今までにないくらいに…」
「ありがとうございます…風頼さん…」
「さて、全員揃ったから行くわよ」
「あ、はい」
「楽しみだな~」
「早く行きましょう!」
「そうですね、行きましょう、風頼さん」
「はい、咲夜さん」
そして紅魔館を出た一行
―PM:7時―
人里に着くと既に沢山の出店が合った。
「すごーい!」
目を輝せながら初めての夏祭りを見るフラン
「確かにこれは凄いな…僕のいた世界でもここまで大きなお祭りはなかなか無いよ」
「とりあえず一件一件見ていきましょうか」
「でもレミリアそんなこと言っている内にフランは既に行ってるぞ」
「ちょ、待ちなさい!!フラン!」
「やれやれ…」
「私達も行きましょうよ咲夜さん!」
「はいはい…行きましょう、風頼さん」
「あ、はい」
「全く皆元気ねえ…私もそれくらい体力が欲しいわ」
「無理はしないでくださいねパチュリー様」
「流石にあまり暴れなければ大丈夫よ」
「そうですか、では行きましょうか」
「ハァ…ハァ…フランダメでしょ勝手にどっかに行ったら…って聞いてるのフラン?」
「ふう…追い付いた…」
「あ、お兄様、これなに?」
「話を聞きなさいよ!」
「ん?ああ、わたあめか」
「わたあめ?」
「そうだよ、甘くて食べたらふんわりして自然と溶けるお菓子なんだ」
「いいな~」
「食べてみるか?」
「え!?いいの?」
「ああ」
「やった~」
「ちょっと風頼」
「なんだレミリア」
「なんだじゃないわよ、今あの子に注意をしようと」
「まあまあ、お嬢様、妹様も初めてのお祭りで興奮しちゃってるんですよ」
「でもねえ美鈴」
「いいじゃないですかお嬢様、妹様も久し振りの外なんですから」
「咲夜まで…」
「それにお嬢様見てくださいよ」
「?」
「はい、お嬢ちゃんどうぞ」
「ありがとうおじちゃん!」
パク
「おいし~」
「どうだフラン?」
「お兄様の言った通りすぐに溶けちゃった!」
「そうだろ…なあフラン」
「なあにお兄様」
「お祭りは楽しい所と同時に迷子になりやすい所なんだ」
「どうして?」
「こんなにも人が沢山いたらフランみたいな小さい子なんてすぐに見失っちゃうんだ、だからお祭りの時は絶対に一人では行動せずに誰かもう一人と行動するんだ、約束守れるかい?」
「うーん…うん!わかった!」
「よし、いい子だ、何か欲しかったらまた買ってやるかな」
「本当?わ~い!」
「風頼さんもああいってますし大丈夫ですよ」
「ハァ…全く…」
「お姉様~」
「どうしたのフラン」
「お姉様も食べてみてよ、おいしいよ」
「私はそんな物を食べるようなお子様じゃないわ」
「え~こんなにもおいしいのに~」
(くっ…食べてみたい…)
「あま~い」
(うう…もう限界!)「私にも一口食べさせなさい!」
「え~お姉様はお子様じゃないから食べないんじゃなかったの?」
「いいから一口だけ!」
「あんなにも美味しそうに食べて、やっぱりレミリアも子供だな」
「レミィはたまにカリスマを意地でも保せようとしてるけどそのたび負けてるのよ」
「無理はせずに素直に従うのが一番だよ」
「フフ…風頼さんがそれを言いますか…」
「う…それを言わないで下さいよ咲夜さん」
「お嬢様達も食べ終わりましたしそろそろ次の場所に行きましょうか」
「そうですね、じゃあ行きましょう」
お疲れ様でした。今回はちょっとだけお祭りの様子を見せましたがいかがでしたか?次回からは本格的にお祭りになっていきますのでお楽しみに!そして次回風頼遂にお祭り男の本領発揮か!?では今回はこの辺でさよなら~