前回のあらすじ
かき氷はブルーハワイが一番
風頼はゴミを捨てて別の所に行こうとしていた。
「さ、さあ気を取り直して行きましょうか」
「そ、そうですね…」
風頼達はさらに奥に進んで行った。
「ふむ…このリンゴ飴美味しいわね」
「ブドウ飴も美味しいですよパチュリー様」
パチュリー達は甘いものを堪能していた。
「他には何があるのかしら」
「パチュリー様あれなんてどうですか?」
「チョコバナナね…じゃあ今度はあれを食べようかしら、行くわよ小悪魔」
「了解しました!」
「いらっしゃい、あらパチュリーに小悪魔じゃないの」
「あ、アリスさんこんばんは」
「なにしてるのよアリス」
「見ての通り出店をしているのよ」
「柄に合わないわねあなたが出店なんて」
「そういうあんたこそ外に出るなんて柄にあわないわよ」
「私はただ息抜きに来ただけよ」
「へ~それであんたお祭りに来てどうなのよ」
「まあ悪くないわね、色んなもの食べて頭の回転が良くなった気がするわ」
「普段からちゃんと食べれば普通に頭の回転は良くなると思うけど…」
「私は食べるより実験のほうが大切なのよ」
「全く…そういえばさっき魔理沙にも会ったわよ」
「魔理沙に?」
「ええ、他にも霊夢や早苗もいたけど、その前に風頼さん達に会ったみたいだけど」
「風頼達に?」
「魔理沙はそういっていたわよ」
「それでなんて?」
「かなりイチャついてるらしいよ、あの二人まだ告白してないの?」
「私とレミィもそれでそわそわしっぱなしなのよ」
「ところでパチュリー様、アリスさん…」
「何かしら小悪魔?」
「後が凄く混んでます…」
「あ…ご、ごめんつい長話しちゃったね、さあ何にする?」
「私は普通のチョコをいただくわ」
「では私はそのピンクのを貰います」
「まいど~」
そして二人はアリスのもとを去った。
「でもたまにはこういうのもいいわね、たまにはちゃんと食事に顔を出そうかしら」
「私もそれがいいと思いますよパチュリー様」
「それにしても風頼達が気になるわね…」
「上手くいってそうでしたが」
その時前方に見たことのある人物が見えた。
「あら?レミィじゃない」
「パチェがこうやって会えたってことはお互いにぐるっと回ってきたのね、それより風頼達は大丈夫かしら?」
「あいつらならアリスがさっき魔理沙から聞いた話だと上手くいってるみたいよ」
「へ~やるじゃない…あら?あそこにいるの咲夜達じゃない?」
「あら本当、なんかゴミを捨ててるわね」
「お兄様がいるの!?どこどこ!?」
「待ちなさいフラン!今私達が行ったらあいつらはパーよ」
「何が?」
「それは…うーん…」
「でもレミィこれからどうするの?」
「フッ…そんなの決まってるじゃない…」
「咲夜さん、喉乾きませんか?」
「そうですね、結構歩いたのでちょっと喉が乾きましたね」
「じゃあ僕ラムネ買ってきます、咲夜さんはここにいてください」
「そんな、悪いですよ」
「いえいいんです、咲夜さんは僕にもっと甘えてもいいんですよ」
「じゃあお願いしちゃいますね」
「はい!」
そしてラムネを買いに風頼は走った。
「まいど~」
「よし、早く戻ろう」
咲夜のもとへ帰る道中あるものを見つけた。
「ん?これは…」
(………私は少し風頼さんを子供として見すぎかしら…これからはもう少し甘えてみようかな…)
「お待たせしました」
「あ、お帰りなさい風頼さん、少し遅かったので心配しましたよ」
「すみません、さあどうぞ」
「ありがとうございます」
パン!プシュ!
ラムネを開けるいい音と一緒に泡が溢れ出した。
「おっとっと…」
「あ、風頼さんこれで拭いてください」
「ありがとうございます咲夜さん」
そして風頼は滴るラムネを拭いてラムネを飲んだ。
「ん…ん…ん…ぷはー…やっぱり夏祭りにはラムネですね」
「私はジュースはあまり飲みませんがたまにはいいですね」
「僕昔このラムネのビー玉をなんとか取ろうとしてたんですよ」
「風頼さんらしいですね、私はお酒も好きですけどね」
「お酒を飲んでいる咲夜さんの姿は大人でかっこよくて僕好きですよ」
「そうですか?私結構お酒強いんですよ」
「やっぱり大人でかっこいいですいつか僕も咲夜さんと一緒に飲みたいですよ」
「フフッ…その日を楽しみしときます」
そしてラムネを飲み干し奥に進むとお祭りの終点まで 来た。
「どうやらここまでのようですね」
「このあとは確か花火が打ち上がるってのがありますけどここだと見えにくいですね」
「まかせてください、とっておきの場所がありますので、掴まって下さい」
咲夜は風頼に手を伸ばした。
「はい…」
ギュ…
風頼が咲夜の手を握ると咲夜が空を飛んだ。
「うわあ…これは凄いや…空を飛ぶとこんな感じなんだ…」
「風頼さんもいつか飛べるようになれると思いますよ」
「本当に飛べたらいいな…」
そして咲夜は風頼を連れてどこかへ飛んでいった。
―数分後―
人里から少し離れた場所に降りた。
「ここですよ」
「なんて広い原っぱなんだ…風が気持ちいいです…」
「気に入ってくれたようで嬉しいです、でも花火まで時間がありますね…」
「咲夜さん」
「なんですか風頼さ…」
風頼の手には花火があった。
「フフッ…さっきラムネを買いに行ったときたまたま見つけたので…」
「風頼さん…でも火と水はどうするんですか?」
「それならご安心を、この前パチュリーにファイアの魔法とスプラッシュを教えてもらいましたので、バケツはこーりんのところで見つけた水をかけると大きくなるバケツを使いますので」
「用意がいいですね」
「ハハハ…ではやりましょうか」
「はい」
そして花火の袋を開けて吹き出し花火をお互いに取り風頼が魔法をかけた。
「軽くファイア!」
そうすると風頼の指先から小さな火が出た。
「さあ、どうぞ」
そして咲夜が花火を近づける
シュワアアアアアアア…
勢いよく花火が吹き出した。
「わあ…きれい…」
「本当ですね…火貰いますね」
そして風頼が咲夜の花火に近づけて花火に火をつけた。
シュワアアアアアアア…
「花火は大きいのもいいですがこの小さい花火も風流ですね」
「風頼さんはもとの世界で花火をしたんですか?」
「はい、何回かしましたよ…ですが…」
「なんですか?」
「僕は今この時が一番楽しいです」
「風頼さん…私もです…」
「咲夜さんと同じ気持ちなんて嬉しいです」
「私もです風頼さん」
そしてみるみる花火が減っていき遂に最後の花火で二つとも線香花火となった。
「綺麗ですね…」
「はい、この静かさとほのかな暖かい光が安心できます」
「線香花火は静かで綺麗ですけど最後落ちるときが悲しいですよね」
その時咲夜の線香花火が落ちた。
「あ…」
「確かにそうですね、ですが…」
そして風頼の線香花火も落ちた。
「落ちる時は一緒です」
「風頼さん…やっぱりあなたも線香花火みたいに暖かい光があるんですね」
「僕だけじゃありません、咲夜さんにも紅魔館の皆にも…人間には必ず光があるんですよ」
「フフッ…そうですね」
花火が終わったが二人には最後にまだ思い残す事があった。
(咲夜さんに異変の解決に行く前にこの気持ちを伝えたい…)
(風頼さんに異変の解決に行く前にこの気持ちをなんとか…)
二人の間に沈黙が流れる中近くの茂みでは
「風頼…咲夜…頑張りなさい…」
「風頼…あと少し…あと少しなのよ…」
「咲夜さん…風頼さんならきっと…いえ…必ず男性恐怖症のあなたでも愛してくれる筈です…」
「お兄様と咲夜はいったい何をしてるの?」
「妹様、今とても大切な時間ですから静かにお願いできますか?」
「うん…」
茂みにはレミリア達が着いてきていた。
(さっき押し倒しちゃった時…あのときの咲夜さんは完全に僕に全てを許していた…なら…)
(男の人なんて皆乱暴で自分勝手な人だと思っていた…だけど風頼さんは違った…暖かくて…優しくて…安心できた…私は…私は…)
「あの…、あの…」
二人同時に話しかけてしまった。
「あ…風頼さんからどうぞ…」
「じゃあ…咲夜さん…僕が紅魔館に来て大分たちましたよね…」
「そうですね…」
「僕が体を張ってまで咲夜さんを助けたかった…例え自分が死のうと…でも僕は何度も死にかけた…だけど僕は今ここに立っている…これは咲夜さんのお陰なんです…」
「私のですか?」
「はい…僕は何度も死にかけてもうだめだ…っと諦めようとしたけどその度に咲夜さんを思い出したんです…まだ咲夜さんと一緒に暮らしていたい…こんなところで死ねないんだっと…だから僕は今ここにいるんです…」
「風頼さん…」
「咲夜さん…僕はあなたが好きです…僕は誓います…この先どんなことがあろうと…僕は咲夜さんと一緒にいます…そしてずっとずっと守ってあげます…ですから…ですから…」
そして姿勢を低くし咲夜に手を差し伸べ遂に…
「僕の彼女になってください…」
「…………」
黙り混む咲夜、そして口を開いた。
「風頼さん…出来るならそのままの姿勢で聞いてくれますか?」
「はい…」
「私が男性恐怖症になったのはお嬢様達にも話してないんですが…今風頼さんになら言えます…聞いてくれますか?」
「はい…」
「私…昔の記憶は無いのは知ってると思うんですが…ひとつだけ覚えているんです…」
そして咲夜が言った言葉は意外なものだった
「私が男性恐怖症になったのは…昔奴隷だったからなんです…」
「咲夜が…奴隷…」
「咲夜にそんな事が…」
レミリア達は驚くが
「……………」
風頼はそれを黙って聞いていた。
「まだ子供の頃…私は奴隷商人に捕まってしまい…売り飛ばされました…」
「……………」
「忘れたくても忘れられないんです…あの恐怖が脳に焼き付いてるんです…色んな事をさせられて…今思い出しても体の震えが止まらないんです…」
「……………」
「でも…誰かは覚えてないんですが…そんな絶望から私を救いだしてくれた人がいるんです…でも覚えているのは見た目だけじゃなくて雰囲気の全てが風頼さんそっくりだったんです…」
「……………」
「でも…まだ男の人が怖かった…霖之助さんに会って少しは良くなったけどやっぱりまだ少し怖かった…」
「……………」
「でもその中…風頼さんが来てくれて私は変わった…いえ…風頼さんが私を変えてくれたんです…風頼さんのその優しい心が私を変えてくれたんです…」
「……………」
「風頼さん…私はわかりました…あなたが…風頼さんが私のたどり着く真実の愛って…だから…」
「……………」
そして咲夜は風頼の手を握り…
「幸せにしてくれないと許さないんですから」
涙を流しながら咲夜が言った…
「絶対に幸せにしてみせます…」
そして二人の顔がだんだん近づき…
チュッ…
二人の唇が重なった…
ドーン!!ドーン!!
それと同時に花火が打ち上がった。
「風頼…咲夜…」
レミリアは涙を流し
「よかったわね風頼…」
パチュリーは魔法で風を起こして雰囲気を作り
「咲夜ざん…よがっだでず」
美鈴は顔がぐしゃぐしゃになるほど泣き
「お兄様と咲夜嬉しそう…」
フランはまた一つ学び
「お二人とも幸せに…」
小悪魔は涙を少しだけ流していた。
ドドーン…ドーン…
「この花火…まるで僕達を祝福してるみたいですね…」
「はい…私…今日が人生で一番嬉しい日です…」
「咲夜さん…」
「なんですか?」
「これから改めて宜しくお願いします」
「はい…こちらこそ改めて宜しくお願いします…」
そして二人は再びキスをし、その時夜空には大きなハートの花火が打ち上がった。
お疲れ様でした!!遂に迎えた最高のグランドフィナーレ!!やりました!!遂にやりました!!もう一度言います。遂にやりました!!恐らくシリーズの中でも最高傑作になる回だと思います。風頼と咲夜さんが結ばれて残すは異変の解決だけです!これからさらにラブラブになっていく二人の姿をよくご覧ください!では今回はこの辺で!さよなら~