——今日は変わった護石を見つけた。それは、『鬼火纏』の護石だ‼︎ コイツは何と‼︎ 何だっけ?えーと、ほら、アレだ、アレ。何て言ったっけな……ほら、アレだよアレ‼︎ アレだ、アレ‼︎ もー、忘れたから『アレ』にしておこう‼︎ そのアレの操る鬼火を自ら纏う事が出来るのだ。性質としては爆破に近いか……ブラキの爆破粘菌として使えるかもな。
護石王ウラガンキンは今日も今日とて、護石探しに勤しんでいた。『追剥』の存在はハンター絡みの為に気にする素振りは見せずに至る。そんな時、護石王ウラガンキンは『鬼火纏』の護石を発掘した。護石王ウラガンキンはその護石を入手すると両脚付近に紫色の焔の鬼火が発生したのである。
『さてと、今日は砂原に来たから氷結晶とマカライト鉱石も採掘して行こう。あ、折角だから黄金骨も回収しようか。黄金って陳腐な響きだけど、良いよね?欲望の証って良く言うけど、宝島って感じで。原珠も見つかるかな……』
風化した物質が跋扈する砂原付近にまで出張してきた護石王ウラガンキン。普段から暑い火山にいる為に砂原程度の暑さは大した問題では無い。寧ろ涼しい位であった。
『ん?』
その時、視界の先に見えるのは岩壁の谷間。其処を塞ぐ様に落とし穴が仕掛けられているのが見えた。その近くには大樽爆弾が設置されているのも見えた。
——ほほう……?
視線を向ければボウガンを構えて伏せた状態で待機するハンターの姿が見えた。装備からして火属性を考慮したリオレウス素材によるレウス装備だと思われる。落とし穴に嵌めた直後に爆弾を爆破した後、弾丸の雨を降らせるつもりなのだろう。
——ゲームだとあの場所には行けないからな。銃火器で此方の攻撃が届かない位置から一方的に撃ち続ける。実に理に適った行動だ……流石にゲームの時と同じようには行かない様だな。
ゲームと現実は違う。その事を大いに理解させられる光景と言えよう。
『ぬォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ‼︎‼︎ 其処に座すはァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎‼︎ ウラガンキン殿でありますカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎‼︎』
——……。
その時、低い唸り声による咆哮が響き渡る。その咆哮にハンターは思わず動揺している。高所故にその咆哮の主たる存在を理解したのだろう。護石王としても、余り会いたいとは思わない相手でもあった。
全体的に赤黒く鋭角となった甲殻。そして長大で真っ赤に赤熱化した断頭刃……そう、燼滅刃ディノバルドであった。そして、馬鹿が付くレベルの脳筋熱血阿保野郎でもある。
『テメェ、なんでこんな所に居るんだよ』
『某はァァァァァァァァァァァ、ただの迷子で御座るッッッッッッッッッ‼︎‼︎』
——本物の馬鹿が居た……。
『さて、今日はこの辺で帰るか』
『無視⁉︎ 無視でありますかァァァァ⁉︎⁉︎ ウラガンキン殿ォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ‼︎‼︎』
——ウゼェ……‼︎ こんなのが四天王筆頭だなんて断じて認めて堪るかよ……‼︎ 本当にウザ過ぎる……‼︎ 粉塵中々落とさないのもこんな性格だからじゃねぇの……?
『あー、おーい。彼処でハンターがテメェと殺し合いたいって果し状を出してるぞ』
『何ですとォォォ⁉︎ 然すればいざ、参らん‼︎ ってのォォォォォォォォォォォォ‼︎⁉︎ お、落とし穴とは卑怯なりぃぃぃぃぃぃぃぃ‼︎‼︎⁉︎』
——やっぱ、馬鹿だ。コイツは……。
護石王ウラガンキンの言葉にあっさりと騙された燼滅刃ディノバルドはハンターが仕掛けた落とし穴に嵌る。その隙にハンターは邪魔になるのを恐れた為か、爆弾に弾丸で起爆し爆破した。
『さらばだ。ゴミ……じゃなくてディノバルドよ。お前の事は……あ、2分後には忘れてるわ』
護石王ウラガンキンは燼滅刃ディノバルドをしれっと身代わりにしてさっさと退散しようとした時、凄まじい地響きが鳴り響くのを感じた。
『あれ?コレ……もっと面倒臭い奴が来たんじゃね?』
『あーーーーーーそーーーーーーーーぼーーーーーーーーーーーー‼︎‼︎』
『ぬぉおほぉぉぉぉぉぉぉ‼︎⁉︎』
落とし穴にハマった燼滅刃ディノバルドを真下から突き上げて天高く吹き飛ばしながら現れた存在。それは大地を穿たんと捻れた双角を持つ砂漠の暴君こと、角竜ディアブロスであった。
——本当にもっと面倒臭い奴が現れた……。
現れたディアブロス。一言で言えば子供っぽく遊び盛りで好奇心旺盛な暴君であった……。
『痛いでありますぞォォォォ‼︎⁉︎』
『みんなであそんでる‼︎ ぼくもまぜてよーー‼︎』
——コレ、誰が収拾付けるんだ……?