今日の勝利の女神は、横っ面を引っ叩く(更新停止中)   作:R主任

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学年は幾ばくか公式をシャッフルさせて貰う感じで。


第12話:時速70キロの駆けっこ(前編)

ーーー入学生達が、思い思いに競技場の様子を体験していた……筈だったのだが。

気付けば場内では、幾つもの『駆けっこ』が始まっている。

 

この日学園を訪れた大勢の関係者が、この場に詰めかけていたならば、最早収拾が付かないほどの騒ぎとなってしまっていただろう。

 

 

 

ポニーテールの少女が、併走する二人に話しかける。

 

「貴方は?」

「ボクはトウカイテイオー!今年一番の『オーゴンのスーパールーキー様』だよ!」

「……これは又、大きく出たな。」

 

開口一番の宣言に、思わず反応してしまうシグマ。

 

「むー?本当のことなんだから仕方ないじゃん。キミはナイトシグマさん、だよね?」

「知っていてもらえたとは、光栄だ。」

「そりゃーそうだよ!ボクはゆくゆくはカイチョーのような無敵のウマ娘になって、最強の座を手に入れるんだ!」

 

カイチョー……入学式にも姿を見せていた、『シンボリルドルフ』のことか。

考えるシグマをよそに、テイオーが続ける。

 

「キミもマックイーンも、みーんなボクが倒すんだからさ!」

「……中々面白いことを仰るのですね。」

 

マックイーンの雰囲気が変わる。

相変わらず、乗せられやすいお嬢様だ……と、心の中で苦笑する。

 

「初対面の方の心を折るのは気が引けますが……これもメジロの為です。この場でその自信、打ち砕いてあげますわ。」

「お、おー……」

「マックイーン、少し落ち着くんだ。流石に今のは言い過ぎだろう。」

「あら……」

 

丁寧な言葉遣いで飛んできた、真正面からの宣戦布告にテイオーは返し方が分からず、ドン引きしていた。

シグマがフォローに入り、我に帰るマックイーン。

 

「確かに頭に血が昇りすぎてしまったようです。申し訳ないですわ。」

「うん、ボクもちょっと言い過ぎたかも……ごめんね。」

素直に謝り合う二人。

 

「戯れはこの位にして、『ひと勝負』といこうか?」

「そうですわね。体も温まってきましたし。テイオーさん?あなた、あれだけの啖呵を切ったのですから、私達をがっかりさせるようなことがあっては困りますわよ?」

「それはこっちのセリフだよ!」

「距離は……丁度この競技場が1周2000mだった筈。

あのコーナーを過ぎたらスタート、で良いかな?」

「分かりました。」「オーケーだよ!」

 

再び加熱を始めそうな二人。それをたしなめる目的も兼ねてシグマが提案し、二人がそれに答える。

 

……考えてみれば、マックイーン達以外のウマ娘と本気で走るのは、これが初めてかもしれないな……

 

そう思いながら、コーナーを3人で曲がる……と同時に、

 

 

 

 

本気で競争を始めるウマ娘達。

競技場の空気が緊迫したものへと変わったのを、場内にいるウマ娘達は感じ取っていた。

 

ジョギング感覚で走っていたウマ娘達は、突然何かが自分の横を駆け抜けたことに呆気にとられる。

 

逃げの姿勢に出たのはシグマ。その後ろをマックイーンとテイオーが追う形となった。

 

 

 

 

(……マックイーンは……すぐ後ろにいるな。2000メートルは決して短い距離ではない。私のスピードと彼女の持久力、今日はどちらが勝るか……)

 

後ろかのプレッシャーを感じつつ、シグマは考える。

そして、そのプレッシャーが1つでは無いことも感じていた。

 

(…この娘……!)

(二人とも……ボクが圧勝できる相手じゃないみたいだね!)

 

位置関係は変わらないまま、順調に1000メートルを3人で通過する。

 

 

 

 

「速い……」「流石は名門の走り……」「栗毛の娘、あの速さについていってる……」

 

競技場の視線は、いつの間にか3人の走りに集まっていた。

ただし、視線の先にあるものは同じであっても、その考えは一人ひとり全く違っている。

 

同世代とは思えない走りの様子に驚く者。

純粋に勝負の行方を見守る者。

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

「ずるーい!ターボ抜きで競争するなんて!」

「なんか……ドキドキする!」

 

自分も加わりたい!と思う者。

気持ちを昂らせる者。

 

 

 

 

「……どれ、私も力比べに混ぜてもらおうかな。」

 

……自分の立場をすっかり忘れ、闘争心を滾らせてしまう者。




このゲームのガチャ、過去のキャンペーンのキャラも時期限定じゃなくて普通に出るのね……花嫁衣装のマヤノが出てきてびっくりしました
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