今日の勝利の女神は、横っ面を引っ叩く(更新停止中) 作:R主任
そんな俺がアニメ2期で「ツインターボっているのかな。いるならば、どんな感じで出るのかな。」と思って拝見したときの衝撃ったら……ねえ?
「……ブライアン先輩。どうしても皆を代表して、あなたに一言言わせていただきたい。」
「何だ?」
「少々、大人げないのでは、ないか?」
「……」
……言われてみれば、そうかもしれない。
中等部に入ったばかりの娘達を相手に、高等部の自分が、つい本気を出してしまったのだから。
「……私に本気を出させる程、お前達は凄かった……ということだ。」
「できれば、目を合わせてから、もう一度同じ発言を、していただけるだろうか?」
へとへとのくせにやけに突っかかるじゃないか、面白い……と、内心で軽く開き直りつつも、ブライアンは走ったばかりのレースを振り返っていた。
ーーー
「ターボも走る!さっきそっちの娘が投げてた槍なんて、ターボなら余裕で避けちゃうもんね!」
ブライアンの乱入を三人が受け入れた直後、「ターボも走るー!」と、更なる乱入者が現れた。
無謀ともとれる行為に、周囲を含めて門前払いの空気が流れるが、シグマが気付く。
「今、『槍』……と言ったか?」
この娘には『見えている』。
「え?槍で合ってるよね?」
「うむ。……良いかな?皆は。」
「構わんぞ。」「ええ。」「おっけー。」
シグマの問いに、3人が肯定の意を示す。
「ふっふっふ。皆、この『ツインターボ』の走りに驚くのだ!」
ーーー
「……確かに驚いた。驚いたが……」
「あそこから、更に追込をかけてくるということは……」
「……ないんじゃないかなあ?」
先程と同様の中距離での勝負。
「審判なら引き受けるよー!本当はマヤも走りたいけれど、入学式で疲れちゃったから今日はやめとくね!」と、小柄なウマ娘の申し出を引き受け、
「ゲットレディー!」
「だありゃああああ!」
5人での勝負を開始……するや否や、ターボがシグマをも更に越えるスピードで飛び出す。
あまりの速度に面食らうも、全員が『ああ、これは……』と、即座に理解。ターボの存在を抜きにして、自分達の走りに集中する。
……1000メートルを越えた所で、予想通り早々にバテてヘロヘロになったツインターボを4人が抜き去った。
「加速とスピード『だけ』は目を見張るものがありましたわね。」
「うん。これが短距離での勝負だったら、ひょっとしたかもね……」
3人で走った時と似たような展開でレースは進んでいる。
シグマが先頭、その後ろをマックイーンとテイオー、更に少し後ろでブライアンが様子を伺う……という状況。
3人はブライアンに意識を向けながら走る。
明らかに様子を伺っている……つまり、それだけの余裕がある、ということでもあった。
「気に入りませんわ……ね!」
最初に火が点いたのは、先のレースで勝利したマックイーン。
誰が相手でも勝ってみせる……その強い気持ちが、早いタイミングで膠着状態を動かした。
「!…マックイーン!?」「え、もう仕掛けるの?」
最終コーナーに入る前でスパートに入ったマックイーンの様子に、前を行くシグマと並走していたテイオーが動揺する。
『セオリー通りに走っては、ブライアン先輩の思う壺でしょう。ならば、そのセオリーをさっさと畳んでしまうまで!』
『差し』を許さず、先にゴールを駆け抜ける。マックイーンが一気に集中力を高め、シグマに迫ろうとしていた。
『……そこを通していただけるかしら?』
『私がその質問に頷いたことが、一度でもあったかな?』
『そうでしたわねえ。ふふっ。』
迫るマックイーンと、それを阻止せんとするシグマ。
『ーその槍、私に投げたらブライアン先輩への分が無くなるのではなくて?』
『……そこまで意識しているのか。』
『相手はブライアン先輩だけではない。あなた達も倒さなければなりませんもの。』
『なるほど、理解したよ。 ……今の君が、相当【掛かっている】ということを、な!』
『!!!』
シグマの手から、槍が『突き出された』。
慌ててそれを避けるマックイーン。そして……
『一度見た技だ!それが通じると思うなよ!』
『わわっ!』
同じくスプリントを仕掛けたテイオーに槍の切っ先を向け、牽制する。
『君達にはここで少々油を売っていてもらおう!』
『甘いですわ!そんな余裕、私が打ち砕いてあげます!テイオー、シグマに仕掛けますわ……ツープラトンを!』
『え、何それ?』
『……本当に掛かってしまっているようだな……』
マックイーンの暴走で、冷静さを取り戻すシグマ。
二人への牽制は忘れず、呼び掛けた。
『さて、ここで2つの選択肢がある。1つは【彼女】を抑えること。もう1つはこのレースに勝つこと。……君たちならどちらを取るかね?』
『両方に決まってる(ますわ!)』
『……愚問だったな!おしゃべりはこの辺でお開きといこうか!』
三人が自分の走りに集中しかかった、
ーーーその直後だった。
『……そのまままとまってくれていた方が好都合だったのだが、まあいい。』
『……!!!』
突如と3人の意識が、『暗闇』に覆われる。
そこから姿を現したのは……
『協力して私を倒しにかかる……こともなく、全員があくまで勝利を狙うつもりとは……いいぞ、そうでなくてはな。
……もらうぞ。』
ブライアンがおもむろに右手を振り上げる。
そして……
『……くっ!』『遅い!』
シグマが槍を投げつけるよりも早く、拳を地面に叩き付けた。
「中々見所のある奴らだ。だがまだまだ……?」
先頭に立ち、最後のスパートをかけようとした所で、ブライアンが後ろからの様子に違和感を感じた。
3人とも、全く勝負を諦めていない。
直接『閃光』のターゲットにしなかったマックイーンとテイオーはまだしも、ぶち当てた筈のシグマは……
「……運が良かったのか、あるいは意図的に逸らした、とでもいうのか……
……フン、まあいい。」
やることは変わらん、とばかりに、全力でスパートをかける。
「ゴールイン!」
ゴールの位置で控えていたマヤノトップガンが、ブライアンの勝利を宣言した。
ーーー
「奢ってやる。お前達、何か食いたいものは……」
「……ブライアン……?何だい……この状況は……?」
「……アマさんか。見ての通りだが。」
「見ての通り、じゃないだろうがあ!」
気分が良いので先輩らしくさせてほしいのだが……と、話しかけようとしたところで、我に返る。
……今日の自分の仕事は、そういえば……
「今日から寮に入る娘達だっているんだよ!それを、アンタって奴は……!」
「……」
先輩らしくするには、この状況をどうにかせんとな……と悩む、ブライアンだった。
レースは一旦終了。
上手く書けていれば良いのですが
【追記】
とんでもないミスをかましていたので修正。
一番やっちゃいかん奴……ホンマ失礼しました。
【更に追記】
ヒシアマ姐さんの口調が全然違ったので訂正。
メイン4話で結構出てきてくれて助かったわ。