今日の勝利の女神は、横っ面を引っ叩く(更新停止中)   作:R主任

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ポルックス=不死身ってことなので、そりゃあいつしかおらんですよ。

【追記】これ書いてから有償ジュエル買ってスタートダッシュの10連(サポート・ウマ娘両方)回したら、後者で出たのが




スズカとライス(通常)

暫く変な笑いと震えが止まりませんでした


第19話:報告(後編)

数年前から、カール学園からトレーナーの研修生を、トレセン学園では受け入れていた。

 

……そもそもウマ娘のトレーナーとというのも、非常に就くことが困難な職業である。地域単位でライセンスが必要であり、その中でも中央のライセンスとなれば、膨大なコーチングの知識量と「センス」、そしてウマ娘達との「相性」が大事になってくる。

 

その為、特に若くしてトレーナーの資格を得た者達は、研修期間中に他のトレーナーの下について様々なことを学ぶのが通例となっていた。

 

「……研修生の一名は、チーム『アンタレス』の黒沼トレーナーの下で研修を行い、順調であれば『引き継ぎ』が行われる予定です。」

「そうか……」

 

エアグルーヴの報告に、少しだけ寂しそうな声色を混ぜて頷くルドルフ。

 

チーム『アンタレス』。

コーチの厳しい指導の下、怪我や指導についていけない等の理由で、非常にウマ娘達の定着率も低いチームである。

だが、それに耐えて『精鋭』となったウマ娘達はレースで結果を残し、黒沼トレーナーとの信頼関係も厚い。が……

 

「……1年、いや半年も現場に立ち続けるのは難しい、らしいな……」

 

ブライアンが呟く。

黒沼が、初期ではあるが難病を患っている……という報告が、前年度の学園内の定期検診後に極秘事項として上がってきた。

本人とも確認・話し合いの上、実績も高いチームの解散を学園としても避けるべく、今回のような措置をとることとなった。

 

「一件落着、といきたいが、果たして新人の若いトレーナーくんが、あの黒沼トレーナーからの引き継ぎに耐えられるかな……?」

「その辺りは一応、向こうの校長から『彼なら大丈夫です』とのお墨付きを貰っている人材ではあるようなので……」

「あとは、チームのメンバーと溶け込めるかどうか、だな。」

 

現在、アンタレスの中心メンバーであるミホノブルボンやアドマイヤベガ達は、揃って長期のリハビリ中だった。

 

「手並拝見、といったところだな。10年に1人の逸材となってくれるか、はたまた1年に10人はいるような『痛つ材』となるか……」

「……冗談でも後者にはなってほしくないな。というか、そういう連中の整理も必要かもしれんが……」

「……??」

 

エアグルーヴだけがイマイチ要領を得ないまま、話は進んでいく。

 

「実際、『ポルックス』のトレーナーも確かカール学園の出身だっただろう?」

「ああ、あいつか……」

「『ポルックス』……」

 

前年度、トレセン学園で最も多くの勝ち星を手にしたのは、今ここにいるメンバーも所属するチーム『リギル』。そして、それに対する最大のライバルが、オグリキャップをエースとするチーム『シリウス』だった。

 

 

 

 

……だが、『勝率』という側面に焦点を当てた時、浮かび上がるのがチーム『ポルックス』である。

 

アンタレスのトレーナーとは違い、指導面においては特に悪い意味での目立った噂は流れては来ない。ウマ娘達の実力も間違いなく一流であった。

一方で……

 

 

 

 

「サイレンススズカやライスシャワーは、今年は走れそうなのか?」

「は。その二名は順調に回復し、問題無いとの報告が入っています。ただ……」

「ただ?」

「……『ポルックス』のトレーナーが、事故の影響で二度と全力で走れなくなった、とのことです……」

 

去年のレース中、2人のウマ娘が大事故を起こしたが、本人達の一歩間違えば予後不良になっていた程の状況を、『ポルックス』のトレーナーが咄嗟にレース場に乱入し、自身の体を張っての機転でいずれも大事にはならずに済んでいる。

 

 

 

 

……むしろ、今のエアグルーヴの報告を受けて……

 

 

 

 

「……あのトレーナー、確か『複雑骨折およびアキレス腱断裂』していたよな?

それも、2度も。

……それが、何故『二度と全力で走れなくなった』という程度の報告内容なんだ?大して時間経ってないよな?」

「いや、それどころかあの男……

 

 

 

 

……その前の年も『再起不能』って報告、上がってなかったか?」

「……」

 

 

 

 

三者三様に『訳がわからない』といった様子で沈黙する。

 

とにかく、チーム『ポルックス』の周辺には、不可解なトラブルが絶えず発生していた。

世間では非常に人気のあるチームである一方、いつしかトレーナーを筆頭に『呪われた集団』という噂が、一部学園内のウマ娘達の間では流れていた。

 

「学園内には私設のファンクラブまであるらしいがな。あの男。」

「顔立ちの良さは、下手すればアイドルにも匹敵しますからね……」

 

話が横道に逸れかけたところで、ルドルフが続ける。

 

「まあ、閑話休題、今年も我々リギルの最大のライバルとしては、シリウスとポルックスが肩を並べる、といった腹積もりで良さそうかな?」

「いや……そいつらも勿論大事だが、まずは……『スピカ』だな。」

「ああ、そうだったな。」

 

昨年の日本ダービー。

クラシック三冠の一角、その栄光を手にした……

 

「『スピカ』の『ウイニングチケット』。奴の快進撃を阻むことが、まずは一番の目標だな。」

「おハナさんも悔しがってたからなあ。」

「今年は、逆に向こうのトレーナーを歯ぎしりさせてやらんとな。」

 

先程の沈黙から一転、今年の様々なレースに思いを寄せ、気持ちを昂らせる3人。

 

「ブライアンが報告してくれた連中共々、今年のレースも群雄割拠、熱いものになりそうだな。」

「果たして今年は三冠バが生まれるか、それとも……」

「私達も出走するレースでは、常に勝利を目指さねばな。」

 

時間を忘れ、生徒会室ではその後も3人が暫く話し込む様子が続くのであった。




チケゾーとゴルシの勧誘コンボに耐えられる奴はいない。
そして普段のチケゾーゴルシのテンションに耐えられる奴もいない。
というかチケゾーと沖野Tって結構相性良さそう
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