今日の勝利の女神は、横っ面を引っ叩く(更新停止中)   作:R主任

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この一連の内容って「もしもヒュンケルがトレーナーだったら」で済むんじゃね、って?
否定できねえんだよなあ

【追記】鬼龍院→桐生院に訂正。自動変換だと前者になっちゃうんです(言い訳)


第23話:チーム「ポルックス『被害者』」の報告④

ーーー

 

……え?ライスのトレーナー……お兄様のお話?

えっとね……

 

ーーー

 

……ライスは、みんなの笑顔が見たい。みんな笑顔にしたい。だから頑張って走るの。

……でも、学園に入った頃は、どうしてもライスのせいで、みんなに嫌なことが起こっちゃうし、ライスが走っても誰も喜んでくれない……そんなことばかり考えちゃって……

 

ーーー

 

「……練習は頑張っているようなのですが……」

「苦渋ッ!選抜レースを走れないウマ娘……あの娘には、ひょっとしたら走る以外の道を見出だして貰う方が幸せなのかもしれん!」

 

コンコン……

 

「許可ッ!入りたまえ!」

「失礼する。」

「あなたは……『ポルックス』の音坂トレーナー。先日まで入院していたとお聞きしましたが……」

「あの程度の怪我で、あいつらをいつまでも放っておくわけにはいかないので。」

「律儀ッ!わざわざ報告にきてくれるとは!くれぐれも無茶はしないでくれたまえ!」

「迷惑をかける。……ところで、先ほどあなた方が話されていたのは『ライスシャワー』のことか?」

「正解ッ!入学時に見せた優しさと、その実力。必ず学園を代表する逸材になると見込んだのだが……ッ!」

「……『俺に任せてくれないか』、と言いたそうな顔をしていらっしゃいますね。」

「……流石だな、駿川秘書。やはりあなたは只者ではないようだ。」

「今回は音坂さんが分かりやすすぎるだけですよ。ふふっ。」

 

ーーー

 

……『不幸など、お前の力で幸福へと変えてしまえ。』

 

選抜レースで1位になれたライスに、お兄様は笑顔でそう言ってくれて、頭を撫でてくれて……

『お兄様を、この人を信じて頑張ろう』、そう思ったの……

 

ーーー

 

「『無敗の三冠ウマ娘』、か。そりゃあ聞こえは良いし、あの時もブルボンが獲ってくれれば嬉しかったに決まってるだろう。

 

……だがな、年に1度のチャンス、更に言えばあいつらにとっちゃ一生に一度のチャンスを、何百・何千もの中の1人が揚々と得ようとするのを、『それ以外』の奴らが黙って見過ごすと思うか?

 

……まあ、今となってはその方が、俺にとっちゃ良かったのかもしれねえがな……ブルボン本人も、何だかんだであの負けをしっかりと糧にしてくれたからな。この先も楽しみだ。

……とにかく、俺らにとっちゃ、あの菊花賞はとっくに終わったことだ。

 

……まあ、あのウイニングライブは、今思い出しても傑作ではあったがな……ククッ……」

 

ーーー

 

「……そこから、始まるstory……」

 

……菊花賞でミホノブルボンをレコードタイムで破り、勝利したライスシャワーを待ち受けたもの……

 

 

 

 

……楽曲『Winning Soul』。

 

ウイニングライブの観客達は、実際ミホノブルボンの、曲にマッチしたクールな歌と躍りを期待していた。

 

……ライスシャワーの皐月賞勝利に対し、ブルボンの勝利を期待していた者達は、嫌でも覚えてしまったのだ。

『戸惑い』を。

 

 

 

 

……大丈夫か、こんな小さくて気弱そうな娘に、あの曲をやらせて……

 

自然と『ブルボンが負けた』という現実とセットで、心無い……むしろ『心ここにあらず』という具合で、無神経に暴言を吐く者も少なくなかった。

 

『頑張って踊って歌いきる』ことに集中していたライスも、やはりそういった声や目が気になっていき、Aメロが終わる頃には明らかに動きも声も小さくなっていき……

 

ーーーその刹那。

 

 

 

 

「……お、お兄様……?」

 

音坂が、ライスの右後ろに現れ、ダンスに加わっていた。

 

ーーー

 

「俺のことは気にするな。自分のパフォーマンスに集中しろ。」

 

お兄様は、ライスに聞こえる位の声でそう言って、ダンスを始めました。

……考えてみれば当たり前なんだけど、みんなは驚くし、戸惑うよね。

ライスも、『お兄様、流石に1人でこんなのは……』って言おうと思ったの。そしたら……

 

 

 

 

『ーーーならば、2人ならばどうだ?』

「!」

 

……ライスの左後ろに、いつの間にかもう1人、男の人が立っていて……

 

ーーー

 

「……お前は確か、桐生院悠人(ハルト)か。チーム『シリウス』の……」

「サブトレーナーだがな。しかし、お前もつくづくバカな真似をする。」

「そういうお前こそ……どうしてここに?」

「知れたこと。お前も含めて、こんな白けた空気を作り出す連中には、例外なく『横槍』をブチ込んでやるのがオレの流儀でな……!」

「フッ……勝手にしろ。言っておくが……中々に難しいぞ?この楽曲は。」

「要らんお世話だな。お前の方こそ、この異様な空気に耐えられるかな?」

 

ーーー

 

「……二人のステータスを確認。レベル『達人』と判断。

……負けられません。」

「おう!そんな奴らに話題持ってかれるような真似はするんじゃねえぞブルボン!

しかし、柔そうな面構えの癖に、中々鍛えてるじゃねえか。あいつら……」

 

ーーー

 

「……これ、後で絶対俺が責任問われて始末書書かされるよな……」

 

頭を抱える『シリウス』の主任トレーナー・北原。

 

「こ、北原さん!兄さんが……」

戸惑いを隠せない様子の『桐生院葵』に、北原が語りかける。

 

「まあ、あいつららしいっちゃ、らしいよな。確かに。」

「え?」

「葵ちゃんもトレーナーを目指してるんだよな?」

「あ、はい。」

「あいつらが今やってるのは、『ウマ娘を体張って守ってる【と、自分達が思い込んでやってる】行為』だ。早い話、只の勇み足と自己満足に過ぎねえ。」

「え?でも、会場や、あのライスシャワーって娘も……」

 

……ウマ娘達のダンスに劣らない程のパフォーマンスを見せる音坂と桐生院。それに緊張を削がれたのか、あるいは本人が『今日はこういう演出なんだ』と誤解したのか、最初の縮こまった感じとは別人のように生き生きとした演技を見せるライスシャワー。

観客達も、突然の乱入者に最初は戸惑うも、すぐに盛り上がりを再開していた。

 

「……記録や快進撃を止めた奴は、得てしてブーイングや批判に晒されるもんだ。……だが、それを正面から受け入れ、力に変える位の胆力や覚悟も必要なんだ。避けて通れねえし、むしろ避けたらそれこそ、負かした奴に失礼だ。」

 

つまりは、と北原が続ける。

 

「あのポルックスの音坂も、悠人も……悠人に関しては音坂への対抗意識だけなのかもしれんが……自分の担当が自ら乗り越えなければならない試練に、我慢できずに助け船を出しちまった甘ちゃん、ってわけだ。」

 

まあ、個人的にこういうのは嫌いじゃないが、俺を巻き込むんじゃねえよ……と続ける北原。

 

「葵ちゃん、トレーナーって職業は、ウマ娘との相互の信頼関係があって成り立つもんだ。どちらかの一方的な思いの押し付けは、なっちゃならねえ。

互いの意思や目標を尊重し、高め合えるからこそ、更なる高みに進んでいける。……今は難しいかもしれねえが、覚えておくと良い。」

「は、はい……」

「……あそこまで体張れるような奴も、中々いねえけどな。あとは、あの娘がどう受けとるか、だな。

……俺も悠人に何て説教すっかな……」

 

多くの観客達が見守る中、ライブは進んでいった……

 

ーーー

 

……あの時も、あの後中々勝てなくて悩んだ時も、お兄様はライスを信じて、ずっと支えてくれたの。

宝塚記念でも……ライスの脚がおかしくなりそうだった時、お兄様がライスを庇ってくれたから……

 

 

 

 

……だからね、頑張って早く脚を万全にして、ライスは走るよ。

お兄様やみんながライスを信じてくれる限り、ライスも信じて頑張るんだ……!

 

ーーー

 

「……月刊トゥインクル増刊号で特集しようと思ったけれど……」

「この内容は……流石に使えませんね……」

「というか音坂トレーナーって、さっき……」

「……はい。普通にグラウンドを……走ってましたね……」




実際ライスにあの曲を、アプリのメインストーリーにしろアニメにしろああいったシチュエーションでやらせるって割とひどくね?

そしてまーたとんでもねえオリ設定増えてるし

つか書いてて急に『WinningSoul』の件が『降りてきた』もんだから、その後の流れがかなり雑やなこれ……後で加筆修正しまくるかも
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