「……いい加減離れろ、いつまで俺様にくっついてるつもりだクソガキ」
「えへへ〜」
「夕香…お兄ちゃんは寂しいぞ」
「じゃあコレ引き剥がせよ」
「それは夕香が可哀想だろう」
「俺様の身になれよ」
「…嬉しいしかないな」
「ダメだこのシスコン話にならねぇ」
俺様は今、雷門中の隣にある病院にいる。
体の不調とかじゃないが、問題は今ここにいる兄妹だ。
歩いていたら小さい子供が道路を渡ろうとしてたら、トラックが突っ込んできた。
流石に俺様が悪党とはいえ、ガキが目の前で死んじまうのは寝覚めが悪い。
それを咄嗟に庇って、お互い擦り傷と軽い打撲で済んだという話だ。
救急車呼んで病院行ったら兄貴の方が飛んできて、あれよこれよと話が飛んで今に至る。
で、何故かガキが俺様に懐いた。ついでに妹が懐いたから兄貴も懐いた。
なんなんだお前ら。
「そういえばお前、木戸川清修のストライカー様だろ?今決勝じゃねぇのか?」
「あぁ、妹が病院に運ばれたって行って仲間に任せてきた」
「…そういや決勝の相手は帝国か?」
「あぁ、長年の優勝校だな」
あー、読めてきたぜ。
大方このストライカーが怖くて、事故を仕組んだな影山。
裏工作には文句はねぇがガキを巻き込むなよ、いや中坊のコイツらもだが。
「兎に角、俺様はもう帰る。やる事あるからな」
「えー、帰っちゃうの?」
「まだ居ていいんだぞ」
「そもそも何でこんな程度の怪我で病室送りなんだよ」
「父親がここの病院で働いているからだな」
「過保護か」
それだけ可愛いってことか、愛が深いねぇ…
まぁそれはともかく俺様はこの場に長い事いるつもりはねぇ、余計な情が芽生えそうだ。
「じゃあな」
「また会おうね!」
「事故んじゃねぇぞ、あと兄貴もしっかり見ておけ」
「あぁ、気をつけよう」
そうして俺様は病院を去った。
_________
「夕香、本当に無事でよかった。獏良が居なければどうなっていた事か…」
「お兄ちゃん…」
「…サッカーはもうやらない、木戸川の皆にも迷惑かけたからな」
「え、なんでよ!お兄ちゃんのサッカーしてる姿好きなのに…」
「済まない、だが俺は夕香が心配なんだ」
「もう、過保護なんだから」
「今は夕香の傍から離れたくはない、もしまた何かあったらと考えると俺は…」
「はいはい、じゃあ今は許してあげる!でもまたサッカーはしてね?」
「あぁ、約束だ」
____________
『何故邪魔をした』
「やっぱりテメェの仕業か、大方敵の選手の大事なもん奪って抜けさせようとしたってとこだろ?」
『そうだ』
「裏工作には別に文句は言わねぇ、だがな。ガキを相手にやりすぎた、そんな事しなきゃ帝国のサッカーは弱いのか」
『念には念をだ』
「はっ、怯えるのも大概にしておきな」
『貴様もできる範囲の妨害はするだろう』
「あぁ、その通り。だが俺様にも気に入らねぇ勝ち方はあんだよ、テメェみたいな悪党には分からない矜恃みたいなもんだ」
『…』
「やるなら手駒を鍛えて実力で叩きのめしな、そうできる環境があるんだからよ」
『ふん、参考にはしておこう』
「で、あのエイリア石はどう使うつもりだ」
『言う必要はないと思うが?』
「誰のお陰で手に入ったかわかってんのか?俺様は何時でもテメェの首を取れるんだぜ」
『私の警備は厚い、割り込む隙はない』
「なら考え直しな、現代の警備なんぞ敵じゃねぇ」
『どういう意味…!?』
影山の背後から首無し騎士が立ち、刃を首にあてがった。
いつでも殺せるとはこういうことだ。
『一体どこから…!この化け物は…』
「これでわかったか、テメェの命の綱は俺様が握ってる事が」
『ふん。あのエイリア石は分析が完了したら飲料水として加工する、体内に取り込めば大幅なパワーアップができる筈だ』
「成程、それでバレねぇってことか。いいんじゃねぇか?」
『ではな、次は邪魔をするな』
「俺様の目の前じゃなきゃ何もしねぇよ。じゃあな」
_________
…獏良了、只者ではないとは思っていたがここまでとはな。
野放しにしていたら邪魔な存在になっていた。
実力で叩きのめせ、か。
やはり似ている様で似ていない、だが理解はできる。
負けに何の価値もない、勝者が全て。
だからこそ確実に勝つように工作をする。
…真の強者は圧倒的な力を持ってねじ伏せる、だが石橋を叩いて渡るともいう。
私は間違ってはいないのだ。
エイリア石の解析もまだ時間がかかるだろう、神の力を手にするのも時間の問題だな。
ククク、ハハハハハハ…
という訳で豪炎寺夕香救済です。
然し豪炎寺はサッカーを一時的にやめて、後は原作通りに雷門中へ。
原作と違うのは、円堂の熱いサッカーを目の当たりにしてサッカー愛を抑えきれずにVS帝国学園に参戦します。
高評価とお気に入り登録よろしくお願いします
…ってバクラさんが言ってました「おい」
バクラがサッカーチームに入るとしたら?(採用するかは未定)
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