どんなにチートでも僕は南雲ハジメ   作:排他的

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今回は完璧にオリジナル回です。


前座の騎士

エセアルラウネをスピードで翻弄し切り裂いて、ユエがライバル心やら向上心を燃やした日から随分経った。あの後血を吸われすぎてコードがなかったら気絶していたかもしれないハジメはユエと協力しながら迷宮攻略を着々と進めていた。

 

そして遂に、次の階層でハジメが最初にいた階層から百階目になるところまで来た。その一歩手前の階層でハジメはあることを試していた。

 

本当に最初の頃試していた闇の魔法(マギア・エレベア)である。その力を使うために今慎重に呪文を用いながら特訓していた。

 

来れ雷精(ウェニアント・スピーリトゥス)  風の精(アエリアーレス・フルグリエンテース)

 

雷を纏いて(クム・フルグラティオーネ)  吹きすさべ(フレット・テンペスタース) 南洋の嵐(アウストリーナ)

 

雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)!!」

 

雷を纏った嵐がハジメの前で荒れ狂いながら顕現する。

 

「(よし、後はこれを慎重に……)ス、固定(スタグネット)!」

 

風を巻き起こしながら雷の暴風が球体へと変化していき、完全な球体となる。

 

「こ、掌握(コンプレクシオー)!」

 

球体となった雷の暴風を手で握りつぶす。その風に何度傷つけられようとコードが再生していく。

 

魔力充填(スプレーメントゥム・プロ)!」

 

そしてその手を胸に当て、身体に雷の暴風を浸透させていく。ハジメの体が段々と白くなっていき、雷と風のオーラがハジメを包む。

 

術式兵装(アルマティオーネ) 疾風迅(アギリタース・フルミニ)アガァァァァァァ!?」

 

もう少しで完成するというところで雷の暴風がハジメの身体から弾き出され、そのままオーラとともに浸透していた魔力が即座にハジメの身体から霧散する。

 

そしてハジメはそのまま壁に激突し、床を転がりながらハジメの闇の魔法(マギア・エレベア)を見学していたユエの元に帰ってきた。

 

「……これで十二回目の失敗。大丈夫ハジメ?」

 

ユエはハジメの頭を自分の膝に乗せて休ませていた。ユエが言う十二回目というのは闇の魔法を失敗したのがこれで十二回目ということだ。

 

「……いやいい所まで行ってるんですけどねー」

 

「でも失敗続き。普通にミッド式の魔法とトータスの魔法を組み合わせた方がいい気がする」

 

「……まだ諦める訳には行かないんです、今度こそ成功させてみせますよ」

 

「……ん」

 

また詠唱を行い、雷の暴風を自分の身体に入れて苦しむハジメを心配そうに見ながらユエはスカーレットムーンの使える魔法の練習に励むのだった。

 

疾風迅(アギリタース・フルミニ)あがァァァァァァ!!?」

 

「……ハジメ」

 

失敗する度に悲しそうな目をしてハジメを見るユエに根負けして闇の魔法の練習を諦め、次の階層、最終階層に行くことにしたのだった。

 

三十四回目の失敗でユエに根負けした。

 

 

 

最終階層前の現在のハジメのステータスは──

───────────────────────

 

南雲ハジメ 17歳 男 レベル:76

 

天職:錬成師

 

筋力:3400

 

体力:3400

 

耐性:3400

 

敏捷:3400

 

魔力:3900

 

魔耐:3400

 

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成][+圧縮錬成][+遠隔錬成][+整地]・全属性適性[+全属性効果上昇]・全属性耐性・物理耐性・複合魔法[+ネギま!]・危機察知・高速魔力回復・魔力供給・魔力操作・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚]・風爪・夜目・遠見・気配感知・魔力感知・熱源感知・気配遮断・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・金剛・威圧・念話・言語理解

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バリアジャケットを纏い、ハジメとユエは最終階層へと続く階段を降りる。

 

その階層は、無数の強大な柱に支えられた広大な空間だった。柱の一本一本が直径五メートルはあり、一つ一つに螺旋模様と木の蔓が巻きついたような彫刻が彫られている。柱の並びは規則正しく一定間隔で並んでいる。天井までは三十メートルはありそうだ。地面も荒れたところはなく平らで綺麗なものである。どこか荘厳さを感じさせる空間だった。

 

ハジメ達が、しばしその光景に見惚れつつ足を踏み入れる。すると、全ての柱が淡く輝き始めた。ハッと我を取り戻し警戒するハジメとユエ。柱はハジメ達を起点に奥の方へ順次輝いていく。

 

ハジメ達はしばらく警戒していたが特に何も起こらないので先へ進むことにした。感知系の技能をフル活用しながら歩みを進める。二百メートルも進んだ頃、前方に行き止まりを見つけた。いや、行き止まりではなく、それは巨大な扉だ。全長十メートルはある巨大な両開きの扉が有り、これまた美しい彫刻が彫られている。特に、七角形の頂点に描かれた何らかの文様が印象的だ。

 

「これはまた凄いですねーこんなのクロトと作ったタドルクエストで見て以来ですね……」

 

「反逆者の住処?」

 

いかにもラスボスの部屋といった感じだ。実際、感知系技能には反応がなくともギアスが反応しており、ユエも冷や汗を流している。

 

「ならようやくゴールですか、よかったですね、ユエ」

 

ハジメはにこやかな、しかし覚悟のこもった笑みをユエに向ける。ユエも負けずに覚悟を決めた表情を向けた。

 

そして、二人揃って扉の前に行こうと最後の柱の間を越えた。

 

その瞬間、鏡で出来た板がハジメとユエを四方八方から包囲した。

 

「「!?」」

 

ハジメとユエはキョロキョロと辺りを見回す。だがその時既に八角形の空間ができており、完全に閉じ込められてしまっていた。

 

「何が……」

 

何が起きたのか戸惑っているハジメ達の前に現れたのは超巨大な騎士。大きさは40メートルを超えている。

 

「……巨大ロボット!?」

 

騎士が巨大な剣を振り上げるのを見てハジメとユエは左右に飛んで避け、雷の暴風と緋槍を騎士に向かって飛ばす。

 

だがその攻撃は騎士の鎧には当たりはしたが大したダメージにはならなかった。

 

「くっ、どうしますユエ」

 

「ダークスターブレイカーは?」

 

「魔力の残滓がほとんどない今無理です!」

 

「『天灼』!」「──魔法の射手(サギタ・マギカ) 雷の八矢(フルグラリース)!」

 

「『蒼天』!」「──雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)!」

 

議論しながら魔法を当てるが中々ダメージが入らない。

 

「ダメだァァァ!?」

 

「真面目に危機……」

 

ハジメとユエが珍しく慌て、ハジメは頭をフル回転させて解決策を見つけ出す。

 

「なにかないかなにかないか……あぁ!あれがあるじゃないですか!」

 

「ハジメ!何かある?」

 

「勿論!この状況下で一番使えると思われるものが残ってました!」

 

ハジメは懐から銃のようなものを取り出す。ハジメが未だに使っていなかった、パトレン/ルパンエックスの変身アイテム、Xチェンジャーだ。

 

ハジメはXチェンジャーを回転させて新幹線の方向を正面にする。

 

《エックスナイズ!》

 

《怪盗Xチェンジ!》

 

Xチェンジャーのトリガーを引いてルパンレンジャーマークがハジメの体を透過し、銀の装甲がハジメを包み込む。

 

《ルパンエックス!!》

 

「孤高に煌めく怪盗!ルパンエックス!!」

 

スーパー戦隊第四十二作目、快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーに登場する怪盗戦隊側の追加戦士。

 

その名乗りをあげたハジメが浴びる視線は、戸惑いだった。

 

「は、ハジメ?」

 

「……うん、こういう様式美なんです」

 

ユエからの戸惑いの視線は答えたようでハジメは名乗りをこういうものだと伝える。香織が向けてもこういう反応だっただろう。

 

「さぁ、行きましょうか!」

《前方ヨーシ!》《信号ヨーシ!》《発車ヨーシ!》

 

ハジメはXチェンジャーを回転させて再び新幹線の方向を正面に向ける。

 

《駆けろ! 駆けろ! 駆けろ!》

 

《出発!進行!!》

 

《エ・エ・エ・エーックス!》

 

エックスチェンジャーが巨大化し、エックストレインとなってハジメとユエの前に現れる。

 

「乗りますよ、ユエ!」

 

「ん!」

 

ハジメとユエは飛び上がってエックストレインに搭乗する。

 

そこには十手状の武器、Xロッドソードが納刀されたコクピットの操縦機があり、そこに座るハジメ、横に立つユエ。

 

どこからかエックストレインファイアー、エックストレインサンダーも現れて騎士に向かって攻撃を行い始める。

 

《ファ・ファ・ファ・ファイアー!》

 

《疾・風・迅・雷!》

 

ハジメはXロッドソードのレバーを回すことでルパンレンジャーマークを回転させて出す。

 

「エックス合体!」

 

エックストレインファイアーとサンダーがエックストレインと連結し、エックストレインシルバーとエックストレインファイアーを上半身、エックストレインゴールドとサンダーを下半身として立ち上がる。

 

《快盗エックスガッタイム!》

 

操縦機が頭部に移動すると、そこには銀色の巨大なロボットがいた。

 

《エ・エ・エ・エーックス!》

 

「完成、エックスエンペラースラッシュ!!」

 

ハジメはエックスエンペラースラッシュを動かして騎士を攻撃する。騎士の攻撃を避けながらスラッシュの名の通りの右腕のブレードで騎士を切りつける。

 

時にはブースターを吹かせながら蹴りを騎士にお見舞して鏡の壁にぶつけたりとダメージを着実に与えていく。

 

「次はこいつです!」

 

エックスエンペラースラッシュに倒立をさせて上半身と下半身を入れ替える。

 

《警察エックスガッタイム!》

 

金色の巨大なロボット、エックスエンペラーガンナーとなって肩に掛かっている巨大なガトリング砲を腰にまで移動させ、そのガトリング砲を撃つ。

 

薬莢が辺りに大量に転がり出した頃、騎士が肩や足に巨大な穴を作っていた。ちなみに薬莢のせいで地面はボコボコになっている。

 

それを見たハジメはXロッドソードを操縦機から引き抜いてエックスエンペラーガンナーにあるガトリング、そして腰部と頭部の銃口にエネルギーをチャージする。

 

「エックスエンペラー!ガンナーストライク!!」

 

ハジメはXロッドソードを前に突き出しながらエックスエンペラーガンナーにビームと実弾を騎士に叩き込み、騎士を粉砕した。

 

「終わった……地味に激戦でした」

 

「ん、魔力も少し減った……」

 

エックスエンペラーガンナーを消して、地面に降り立ち、錬成で鏡の壁を破壊するハジメとユエ。そして2人は柱の間を超えるのだった。

 

その瞬間、扉とハジメ達の間三十メートル程の空間に巨大な魔法陣が現れた。赤黒い光を放ち、脈打つようにドクンドクンと音を響かせる。

 

ハジメは、その魔法陣に見覚えがあった。忘れようもない、あの日、ハジメが奈落へと落ちた日に見た自分達を窮地に追い込んだトラップと同じものだ。だが、ベヒモスの魔法陣が直径十メートル位だったのに対して、眼前の魔法陣は三倍の大きさがある上に構築された式もより複雑で精密なものとなっている。

 

「ラスボスですか……さっきの騎士もラスボスっぽかったですけど……」

 

「……大丈夫……私達、負けない……」

 

少し心配そうにするハジメ、だがユエはハジメを勇気づける。

 

魔法陣はより一層輝くと遂に弾けるように光を放った。咄嗟に腕をかざし目を潰されないようにするハジメとユエ。光が収まった時、そこに現れたのは……

 

人型サイズのあのハジメがエックスエンペラーで倒した騎士2体と、体長三十メートル、六つの頭と長い首、鋭い牙と赤黒い眼の化け物、例えるならヒュドラだった。

 

「……マジですか」

 

「「「「「「クルゥァァアアン!!」」」」」」

 

オルクス大迷宮最後の戦いが今、始まった。

 




やっと、やっとルパンエックス・パトレンエックス出せました!まぁ出せたのロボットだけですけど……

ルパンレンジャーVSパトレンジャーは私的にトップ5に入るくらい神作なのでおすすめです!

騎士のイメージはパズドラの岩の魔剣士です!
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