どんなにチートでも僕は南雲ハジメ   作:排他的

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最奥のガーディアン

目の前には6つの首を持つ大蛇、通称ヒュドラに恐らくは魔法に対して耐性を持っているだろう巨大なロボット的な騎士の縮小版。

 

「ハジメ、ヒュドラは私がやる」

 

「わかりました、任せますよ」

 

ユエとハジメ、お互いにハイタッチしながら各々の敵に対して向かい合う。ユエは魔法に対して耐性というものが無いであろうヒュドラ、ハジメは魔法以外にも戦闘能力があるので騎士。

 

「封時結界、展開!」

 

ハジメの足元からユエとヒュドラを隔絶する結界を作り出し、騎士2体との決戦の場を作り出す。

 

「本当に魔法が効かないのか試してみますか、まずはこれで……!」

 

《Black Shooter!》

 

ハジメは接近してくる騎士めがけて魔力弾を1発ずつ放つ。騎士は魔法をかき消さず攻撃をそのまま受けるが、傷一つはいらない。

 

「なるほど、魔法を消す訳では無いというわけですね。魔耐と耐性が高いと考えるべき……でしょうね!」

 

《Saber Mode!》

 

ブラックブラスターをレーザーブレードにして騎士2人に斬撃という攻撃を浴びせていく。ただ簡単には削れないのか高温のレーザーによる焦げしか出来ない。

 

少しづつ焼ききれてはいるが、二体を一気に破壊するにはもっとちゃんとした破壊力が必要だろう。

 

「こういう頑丈なのを倒すのを逃げたらまた逃げますからね、今回で倒して逃げ道を塞ぐ!……今度はこれです!」

 

《Axe Mode!》

 

ブラックブラスターの通常形態に戻り、銃口から長い棒──持ち手が現れ、銃状態の持ち手から刃が拡張されて出現し、そこから黒い魔力の刃が現れる。

 

《Saber Mode》でダメージを与えられない時の場合に備えてあった打撃系・高威力武装形態のひとつだ。

 

「セイ!」

 

《Axe Mode》による斬撃は重く、騎士の硬い装甲すら簡単に凹ませた。ハジメは騎士の攻撃を避けながら騎士を倒すために二体を切り続ける。

 

「もう少しですが……ユエは大丈夫でしょうか!」

 

《Break Impulse!》

 

騎士を破壊するのに必要な振動数を即座に割り出し、一体の騎士にデバイスを振るい、振動エネルギーを騎士に対して送り込んで装甲ごと騎士を破壊した。

 

「……後一体って、嘘ですよね!?」

 

破壊した騎士が粉々となっても再生して元の騎士の姿となってまたハジメに対して攻撃を行い始めたのだ。ギアスのおかげでその攻撃はよけれたが、なかったら結構な一撃を貰っていただろう。

 

「いっぺんに破壊すればいいということでしょうか……?なら、今度はこれです!」

 

《Ring Bind!》

 

デバイスからリングが現れ、騎士2体の腰を拘束する。ジリジリと動いて破壊しようとするのでハジメまた新しい捕縛魔法を発動する。

 

《Dark Chain Bind!》

 

闇の鎖が《Ring Bind》を上書きするように騎士を拘束し、破壊されそうになるのを防ぐ。

 

そしてハジメはカートリッジを1回ロードし、薬莢を1つ排出、魔力を充填する。

 

《Break Impulse!》

 

さっきの《Break Impulse》よりもカートリッジをロードしたことで威力が上がっており、拘束された騎士に対して必要な振動数を割り出して《Axe Mode》のブラックブラスターを騎士2体にぶつける。

 

騎士2体は今度こそ再生せず砕け散り、ハジメは結界を解除する。そしてユエとヒュドラの戦いに介入しようとするのだが、そこには満身創痍のユエとユエに向かって最後の攻撃を放とうとするヒュドラの姿があった。

 

どうしてこうなったのか、それはユエが順当にヒュドラの首を破壊していた頃に遡る。

 

ユエは封時結界に消えたハジメのことを気にしながらも最上級魔法を放って順当にヒュドラの攻撃を行う赤頭や緑頭などを破壊していた。

 

だがヒュドラは白頭の能力である回復を使い、ユエが破壊した首を再生していく。それを見たユエは魔法の狙い目を白頭に向け、攻撃した。

 

だが黄頭が頭を肥大化させてそれを防御し、黒頭がなにかを行なった。そのなにかが問題だった。

 

「……は、ハジメ、みす…見捨てないで……」

 

黒頭は対象にダークなイメージを見せることが出来、ユエはそこでハジメに見捨てられて再度封印されるイメージを見た。

 

動きが止まったユエに対して赤頭が火炎放射を、緑頭が風の刃を、青頭がキラリと輝く牙を突き立てる。

 

痛みによってダークなイメージからは解放されたが再生しながら立て続けに攻撃を食らったために魔力が切れてしまい、バリアジャケットを維持することも出来ずにそのまま倒れてしまった。

 

そして最後の一撃をユエに刺そうとするヒュドラが今の現状だ。

 

ユエを襲った一斉掃射が再度ユエを襲おうとするのを見て、ハジメは魔法を展開しながら動き出した。

 

《Wide Area Protection!》

 

前面への防御と、背面のユエを守るための魔法を発動するハジメ。その防御は一時ハジメ達を守ったが、徐々にひび割れていく。

 

《Circle Protection!》

 

半球状の障壁が展開され、《Wide Area Protection》が破られてもハジメ達を守る盾となる。リンカーコアからの魔力を流し続けて防御力を極限まで上げる。

 

原作より防御(バリアジャケット)を上げてこれならユエ単独でも勝てるのではという慢心を後悔しながらこれ以上ユエに攻撃が当たらないように気合いで防御する。

 

「グゥゥゥゥ!!」

 

ハジメは障壁を展開しながら新たな魔法を発動する。結界や先程騎士に放った魔力の残滓をかき集めて収束し、リンカーコア内の魔力をその魔法に回す。

 

魔法陣が展開され、魔法陣が黒いプラズマを発し、大きな黒い魔力球が魔法陣から現れる。障壁を破壊して瞬時に魔力球をヒュドラの攻撃の方向に向けて、そこからその方向に魔力砲が放たれた。

 

《Dark Star Braeker!!》

 

「ダークスターブレイカァァァァ!!!」

 

ヒュドラの攻撃を追い出し、赤頭と緑頭を破壊して遠距離攻撃を封じ、柱を何本か余波で壊す。

 

「……ま、魔力が……」

 

リンカーコアの魔力がバリアジャケットを展開できないほど消耗し、バリアジャケットが解除される。

 

「……まだ来ますよね……」

 

ダークスターブレイカーによって破壊された赤頭と緑頭が再度攻撃を開始しようとする。だがリンカーコアの魔力がない今、デバイスを介してのミッド式の魔法は使うことが出来ない。

 

「……やるしかない、ですよね」

 

ちまちま魔法を撃っても、ビルドで潰しても回復される可能性が高い。それを考えてハジメが導き出した答えは──

 

来れ雷精(ウェニアント・スピーリトゥス) 風の精(アエリアーレス・フルグリエンテース)

 

「(闇の魔法しかヒュドラを倒す術はないです!)」

 

雷を纏いて(クム・フラグティオーネ) 吹きすさべ(フレット・テンペスタース) 南洋の嵐(アウストリーナ)

 

雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)!!」

 

雷の嵐がハジメの前に現れ、ハジメはその嵐を球体へと変化させる。

 

固定(スタグネット)掌握(コンプレクシオー)!」

 

そしてハジメはその球体を握りしめてゆっくりと胸に手を当てる。

 

魔力充填(スプレーメントゥム・プロ)!」

 

身体に雷の暴風を浸透させていく。ハジメの体が段々と白くなっていき、雷と風のオーラがハジメを包む。

 

「(逃がすかァァァ!)戦いの歌(カントゥス・べラークス)!!」

 

ハジメの身体から雷の暴風が出ていこうとするが、魔力を身体全体に流して雷の暴風を浸透させていく。

 

そしてハジメの身体はついに完全に真っ白となり、周囲に雷と風のオーラを出す。

 

術式兵装(アルマティオーネ)

 

疾風迅雷(アギリタース・フルミニス)

 

完成

 

「……出来ました!闇の魔法、再現完了です!」

 

術式兵装・疾風迅雷が完成し、ハジメは行動し始める。

 

ヒュドラが放った先程の一斉掃射を風を操って気流を作ることで天井にその攻撃を逸らす。

 

「──白き雷(フラグラティオー・アルビカンス)!!」

 

白い稲妻を放射して白頭を先に電光石火の如く潰し、気流を操作して瓦礫をぶつけながらユエに神水を口移しで飲まして体力と魔力を回復させ、ユエを気付けさせる。

 

「………………ん?は、ハジメ?」

 

「ごめんなさい、ユエ……一緒に戦っていればこんなことにはならなかったのに……」

 

ユエが目覚めた瞬間にユエを抱きしめ、こんなことになってしまったことについて謝る。ユエはいきなり抱きしめられていることに驚いていて、ハジメの謝罪の言葉をあまり耳に入れてないが。

 

「クルゥアン!」

 

「──雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)白き雷(フラグラティオー・アルビカンス)

 

ヒュドラが白頭以外の頭で攻撃しようとするが、ハジメが雷の暴風と白き雷を放つことでその頭は黒頭と黄頭以外全て消え去る。

 

「──ん、大丈夫。私はこうしてハジメのおかげで助かってる」

 

ハジメの言葉をようやく理解したユエは頬を赤く染めながら抱きしめるハジメの頭を撫でて宥める。

 

「わかりました……さっさとあれをこの闇の魔法で駆逐してきます…そしたらゆっくりと傷を癒しましょうね」

 

ハジメは空中に気流を操作して飛び上がると、気流を操ってヒュドラに向かって特攻を行い、ヒュドラの残りの黄頭と黒頭に電撃と風を纏った拳を繰り出す。黒頭と黄頭は感電してそのまま気絶、白き雷を浴びて完全に消え去ってしまった。

 

全ての首を破壊してこれで終わりかと思ったユエだったが突如として極光が放たれる。ハジメはこれを急いで気流を操作してユエを抱きかかえて当たらない所へと避ける。

 

「またも私の大切な人を狙うんですね……ならあなたをこの一撃を持って沈めましょう!」

 

大切な人の部分でユエがまた頬を赤く染めるが、ハジメは真面目に自らが放つ最強の魔法の1つの呪文をとなえる。

 

百重千重と(ヘカトンタキス・カイ) 重なりて(キーリアキス) 走れよ稲妻(アストラプサトー)

 

千の雷(キーリプル・アストラペー)!!!」

 

100を超える数の雷が──文字通り千の雷が──ハジメの周りに現れ、ヒュドラの最後の頭である、銀頭に向かって落ちる。

 

それらの雷は落ちる度に轟音を起こし、ヒュドラの肉体を焼き焦がしていく。ユエはおもわず身体を縮こまらせて耳を塞いでいたくらいだ。

 

数分後、ハジメが生み出した雷が全てヒュドラに落ち終わると、そこにはヒュドラの肉片と思わしきものはほとんど残っておらず、欠片が少し残っているくらいで、残りは全て焼けて消えてしまっていた。

 

「……あ、ちょ……魔力がもう……」

 

「は、ハジメ!?」

 

調子に乗って千の雷なんて言う広域殲滅魔法なんてものを使ったために、ハジメに残った魔力など欠片も残っておらず、ゆっくりと地面に落ちながら術式兵装が解除され、ハジメはそのまま眠りについたのだった。

 




騎士のあの前の話の圧倒的防御力はとある法則が使われています。

スーパー戦隊の戦闘後は巨大戦がありますよね。そこでは通常、ロボットでしかダメージを与えることができません。一部例外がいますが。

前話でハジメとユエが最上級魔法を巨大騎士に当てましたが、それは巨大化した敵に攻撃が当たってもダメージが与えられなかったという事ですね。

じゃあヒュドラはどうなの?って話ですが、あれってでかくても巨大化した敵程大きくないと思います。

スーパー戦隊の法則を使ってみました。

これからもよろしくお願いします。
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