爺口調な男子高校生が、のじゃろりになってTSライフを送るだけの日常   作:九十九一

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日常109 デート開始。初手から先行きは不安

 早速七人で散歩デートを開始。

 

 平日と言うこともあり、やはり学生と思しき生徒はあまりおらず、どちらかと言えば大人が多く感じる。

 

 あとは、大学生っぽいカップルとかかの?

 

 うむうむ、お互いカップル同士、楽しもうぞ!

 

 と、少し離れたところで我が世の春とでも表現すべき男女のカップルがおり、にっこりと微笑みながら、心の中でそう言うと……

 

『この浮気者!』

 

 なんか、新たな女性が現れた。

 

 突然響き渡る甲高い声に、思わず儂ら全員――だけでなく、周辺にいた人々が声の方を見る。

 

『ち、違うんだこれはっ!』

 

 突然現れた女性に、男は何やらテンプレ的言い訳をし始めた。

 

『うるさい! あんた、この男と浮気してたの!?』

『はぁ!? あなたこそ誰よ! この人は、私の彼氏なの! か・れ・し!』

『ちょっとどういうことよ! あたしがあんたの彼女のはずでしょ!? ねぇ!?』

 

 お、おやぁ? これはもしかして、もしかしなくとも……あれか?

 

『あ、いや、これはっ――』

『ねえ、もしかして浮気してたの?』

『そ、そんなわけはな――』

『……私、あんたがそんな人だとは思わなかったわ』

『あたしも。正直、法治国家日本じゃなかったら、その顔が茹で上がったタコのように顔を真っ赤に腫れさせている所よ』

『奇遇ね。私は男の尊厳と言う尊厳を叩き潰して、ゴミ捨て場に捨てるわ。浮気野郎です、って看板も着けて』

『……へぇ、なかなかいい趣味してるじゃない』

『ふっ、あんたこそ』

『なら、こんな奴は捨てて、一緒にお茶でもどう?』

『賛成。私、いい店を知ってるわ。美味しいパンケーキがあるの。どう?』

『最高。じゃ、行きましょ』

『あ、お、おいっ、俺は――』

『『浮気者に用はないから、帰ってどうぞ』』

『そ、そんなっ……お、俺を見捨てないでくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!』

『『『あー……』』』

 

 なかなかの修羅場を目撃した儂ら第三者は、それはもう目の前の光景になんとも言えぬ声を漏らした。

 

 あの男、どうやら浮気をしとったらしい。

 

 んで、別の女性とデート中に、別の女性とブッキングし、結果見捨てられた、と。

 

 なんというか、悲痛な叫びを上げながら二人に手を伸ばす男の姿は何と言うか……自業自得と言うか、なんと言うか……あと、何気に意気投合した女性二人が逞しい。

 

 今度は、あんなアホみたいな浮気男に引っかからないことを祈る……

 

「ぐはっ……」

 

 儂の心にブーメランがぶっ刺さり、血反吐を吐きそうになった。

 

「ちょっ、まひろどうしたの!?」

「す、すまん、なんか、ブーメランが、儂を襲ってな……」

「ブーメランですか!? どこからですか!? まひろちゃんを狙う不埒物は即刻排除を――」

「そう言うわけじゃないから大丈夫じゃ!」

「そう、ですか?」

「う、うむ、ちっと、自分の言葉にダメージを、な」

 

 思えば儂も、法で許されとるだけで、浮気男と似たようなもんじゃからなぁっ……。

 

 あの男と儂の違いは、法律によって許されておるかどうかの違いであって、正直同類な気がするんじゃが……。

 

「まひろ君」

「んむ、なんじゃ? アリアよ」

 

 なんとも言えぬ苦い顔をしておると、アリアがいつもの癒される天真爛漫な笑顔で話しかけてきた。

 

「あのね、まひろ君のことだから、あの人を見て『儂って浮気者と同じじゃね……?』って思ってるかもしれないけど」

「おぬしエスパーか何か?」

 

 しれっと、儂の考え当てたよな、こやつ。

 

 しかし、他の者を見てみれば、あー、と納得顔をしておった。

 

 おぬしらもかい。

 

「あたしたちはまひろ君がいいからこうしたんだからね? たしかに人からは浮気者って言われるかもしれないけど、まひろ君は誠意を持って接してくれたからね! 不誠実な人とは違うよ!」

「アリア……」

 

 なんて良い子なんじゃっ……!

 

 そうじゃな! 儂は決して誠意無くして愛すべき旦那共と結婚したわけではないわな!

 

 なんか、色々と安心した!

 

「うむ! そうじゃな! では、儂らもさっさと――」

 

 などと、色々と安心したところで、行動を再開しようと思った時であった。

 

『おー? なんだよ、すんごい美女に美少女がたくさのグループはっけーん!』

『うわすっげ。ねえねえお姉さんたち、暇なら俺たちと一緒に遊ばね?』

『絶対悪い思いはさせないからさー、どうどう?』

 

 なんか、チャラ男グループがナンパしてきた。

 

 見た感じ……あー、金髪系チャラ男に、色黒系チャラ男、それから爽やか系チャラ男、かの?

 

 共通する点としては、全員がピアスを付けとるところじゃな。

 

 痛くないのか?

 

 儂、良く思うんじゃけど……舌とか鼻とか、どう見ても痛そうじゃね? みたいな場所にピアスを空けるものの気持ちがわからん。

 

 絶対嫌じゃろ、あれ。

 

 あと、雑菌が入る場合もあるらしいので、正直メリットは何一つないじゃろうな、ファッション以外に。

 

「ごめんなさいね、私たちは今デート中なの」

「あなた方に用はありません。お引き取りください」

「あたしたち、大好きな人とデート中なので、あなたたちと遊ぶ気はないです!」

「……ん、回れ右。用はない」

「私たちがあなたたちと遊ぶことはないわ~」

「ふむ、久々にナンパをされたね。しかし、今は見ての通りデート中だ。私の知的好奇心を満たす時間を邪魔しないでくれたまえよ、少年たち」

 

 などなど、全員やんわり(?)とお断りした。

 

 うむぅ、なんかむず痒い。

 

 ってか、何気に美穂とアリア以外の四名が辛辣。

 

 特に、ましろんなんて持ち前の無表情が更なる無になったことで、謎の迫力があるくらいじゃ。

 

『おいおい、随分と威勢のいいお姉さんたちだな! でもさぁ、デートって言っても、男がいねーじゃん? それとも何? 女同士でのデートってか?』

『ぎゃはは! なんつー非生産的な行為だよ! んなくだらないことより、俺らと一緒に生産的なことでもした方が良いって』

『そうそう、絶対損はさせないからさー』

 

 などなど、我が旦那共がドストレートに断ったと言うのに、この者共は何とも気色悪い言葉で食い下がる。

 

 心なしか、旦那共の機嫌が目に見えて悪くなったような……。

 

「お言葉だけど、そっちの桜髪の人が私らの嫁だから」

『は? 嫁? おいおい、ここは日本だぜぇ? 女同士で付き合うとか……ははっ、ないない!』

『ってか、なに? もしかして全員そこのおちびちゃんのことが好きなの? うっわ、それってどうかと思うわー』

『頭おかしいんじゃね? 気持ちわりいわ』

 

 ぎゃははは! と品の悪い、言葉でもって儂ら、いや我が愛すべき阿呆な旦那共を貶す男たち。

 

 …………あ?

 

「――おい、クソ共」

 

 カチンと頭に来た儂は、自分でも驚くくらい底冷えする声が出す。

 

『お? なんだなんだ? キレたってのか? 可愛いこって』

 

 歯牙にもかけないと言わんばかりの声で挑発する男に、儂はイラっと来た。

 

「祥子姉、一度降ろしてくれんか?」

「ん、ああ了解した」

 

 儂は祥子姉に頼み、地面に降ろしてもらうと、男たちの前に立つ。

 

「今し方、儂の旦那共を貶したな? なぁ、おい」

 

 静かに、それでいて心の内はマグマの如き熱さで荒れ狂う儂の精神。

 

 じゃが、それだけのことをこやつらはたった少しの間に言って来たのじゃ。

 

 故に何をされても文句は無かろう。

 

『何々? 怒っちゃった?』

『もしかして、外見通り短気なのかなぁ?』

「ふんっ、そのようなことはどうでもよい。よいか、今のおぬしらが周囲からどう見えておるか、わかるか?」

『知らねぇよ』

「知らぬ、か。ふははっ! それは笑えるのう! このような往来で、下品な言葉を放ち、儂の大事な者たちへ侮辱ともとれる言葉を放った挙句、儂のような童女をバカにするような言動……くくっ、なるほど、自身の行いを顧みてもわからぬとは……これは、義務教育の敗北、とでも言うべき典型なバカ共じゃな」

 

 にやり、と意趣返しだとばかりに、バカにしたような笑みとと共に目の前のバカ共に言い放つ。

 

 心なしか、いつもより言葉がスラスラ出てくる気がするが……さすがに、な。

 

『なっ、このガキっ! 生意気言ってると、痛い目に遭わせんぞ!』

「はっ! そんな脅しを、この法治国家日本で言うなど、愚の骨頂! おぬしらこそ、生意気を言っとると、痛い目に遭うぞ?」

『『『このっ!』』』

 

 カチンと来たんじゃろう、男たちは儂のあまり多くない言葉に、すぐ激高し、拳を振り上げた。

 

 それを待ってました! と儂は心の内でほくそ笑むと、『獣化』を発動。

 

 変身する動物は、熊。

 

 検証をしたあの日から催眠を解いてはいないからこそ可能な変身先。

 

 その効果は、膂力の向上と、体を頑強にし、そして聴覚と嗅覚、動体視力の強化。

 

 あと、頭に熊の耳が生え、尻に尻尾が生えるが、この変身は大して尻尾が長くもなく、でかくもないのがありがたい。

 

「甘いわっ!」

 

 儂は殴り掛かって来るバカ共攻撃を瞬時に見切るなり、ドゴンッ! とその無防備な腹部に拳を一発ずつ叩き込む。

 

 いくら幼女の体とはいえ、今の儂は下手な大人の女性よりも膂力がアップしておる故、かなりの威力となっておる。

 

『『『ごふっ!?』』』

 

 強烈な腹パンをくらった男たちは、腹を抱えてその場に蹲り、呻き声を漏らす。

 

「え、ちょ、まひろ!?」

「ふんっ! 自業自得じゃ。まったく、嘆かわしい。よいか、おぬしらが儂らに対してどう思おうが勝手じゃがな……儂の大事な旦那共を貶すでないわっ! いや、そもそも誰かを貶すなど、あってはならぬ! たかだか自分一人のちっぽけで誰かを傷つけるだけの下らぬ考えなど、すぐに捨て去れ! そんなもん、クソの役にも立つわけがないわい!」

『てめぇ……』

「あ? なんじゃ? まだ拳が足りぬか? アァ?」

『『『ひぃっ!』』』

 

 どうやらまだ足りなかったらしく、儂が威圧すると、男たちは情けない悲鳴を漏らした。

 

「貴様らが何を思って儂らをナンパしたのかは知らぬ! じゃがな、人の迷惑になることをすることはご法度! まだ今の小学生の童共の方がおぬしらよりもマシな価値観があるわい! それに、すぐに手を出す者なんぞが人に好かれるはずも、ましてやナンパが成功するはずもないじゃろうが! 大の大人がこんな下らぬことをするなど、恥を知れ!」

『『『す、すんません……』』』

「アァ!? 声が小さい! それと、謝るべきは儂ではない! 儂の旦那共じゃろうが! このバカ共が!」

『『『す、すんませんしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』』』

 

 それはもう見事な土下座。

 

 その謝罪は心の底からのものであるとなんとなくわかった儂は、留飲を下げる。

 

「まったく……で、なぜナンパをしたんじゃ? ほれ、言うてみ」

 

 とりあえず、ここでそのまま帰らせるのもなんかアレな気がしたので、冷静なった頭で目の前の男に尋ねてみる。こういうのは原因を解決する方が早いからな。

 

『い、いや、その、び、美少女や美女を見つけて、その、つ、つい……』

『彼女とか、欲しいし、だ、だから……』

「そんなことで、あんなくだらないことをしたのか……はぁ。よいか、まず彼女が欲しいのならば、性格面をどうにかする方が良い。あと、ピアスもやめよ。威圧感がある。もちろん、あっても気にしない者もおるじゃろうが、やはり初対面にはない方が好感が持てる」

「あれ、なんかまひろ、説教どころかアドバイス始めてない?」

「で、ですね……なんと言いますか、新鮮ですね」

 

 なんか、後ろで美穂たちが話しとる気がするが、そんなことを気にも留めず、儂は目の前の男共に集中する。

 

「あと、おぬしらがダメな部分は、やはり考え方じゃ! そもそも、愛や恋なんぞ人それぞれ。それを、自身の尺度を誰かに押し付けることはしてはならぬ。別にそれを認めろとは言わんが、少なくともそういう者がおってもいい、くらいに考える程度でも良い。しかし、否定はダメじゃぞ、否定は」

『う、うっす』

 

 どうしたって、自分と合わない価値観と言うのは出て来るもの。

 

 別にそれが悪いとは思わんし、当然のことであると思っとるので、別にどうでもよいが……やはり、否定が最も許しがたい物であると、儂は思っておる。

 

 否定される側は、辛いからな。

 

 ……実際、儂ら発症者にも、否定的な考えを持つ者は存在する。

 

 ネットの掲示板を見ると、やれ気持ち悪いだ、純粋な人間じゃないだ、色々ひっどいからな。

 

 まあ、大多数は肯定的であるが故に、肯定的な者たちの中の過激派とも言うべき者たちが一斉に叩きまくるんじゃが……あれもどうかと思う。

 

 中身が伴わない正義も、暴走した正義も、それは正義ではなく悪じゃからな。

 

「やはり、人に優しく出来ぬ人間が、人に好かれる道理もない。故に、おぬしらはまず優しさを磨くべきじゃな。ボランティアとか良いのではないか? もちろん、強制するつもりはない。あくまでも、一つの道を伝えた程度。おぬしらがどうするかは、おぬしらが決める物じゃ」

『『『……』』』

「……ん? なんじゃ? 何か言いたい事でもあるのか?」

 

 一旦話に区切りがついたところで、目の前を見れば、何やら熱っぽい視線で儂を見る男共が。

 

 どうしたんじゃ?

 

『『『よ、幼女師匠! ありがとうございます!』』』

「よ、幼女師匠!? なんじゃその奇怪な呼び名は!?」

 

 なんか師匠とかむず痒いんじゃけど!

 

『こんな俺たちを叱り飛ばしただけでなく、アドバイスまで……俺、絶対にもう、間違えません!』

『俺もです!』

『俺も!』

「お、おう、そうか。まあ、なんじゃ……今後はもうちと、人の気持ちを考え、理解するように。そうすれば、おのずと人も寄って来るわい」

『『『うっす! ありがとうございました! 幼女師匠!』』』

「その呼び方はええから! まったく……ほれ、もう行っていいぞ。おぬしらも、地面に座り込むのを止め、さっさと行くがよい。あと、すまんかったな、殴ってしもうて」

 

 まさか、こうも精神が一瞬で180度変わるとは思っとらんかった故、ちと申し訳なく思い謝罪する。

 

『いえ! 幼女師匠の言うことは正しいと思ったので! いやほんと、俺たち目が覚めました!』

「そ、そうか? ならよいが……さて、儂らはもう行く故、気を付けてな」

『『『ハイッ! ありがとうございましたッ!』』』

「うむ、ではな。……ほれ、デートの続きへ行くぞ、おぬしら」

「「「「「「…………」」」」」」

「って、どうしたんじゃ? おぬしら? 顔が赤いが……風邪か?」

 

 後ろを見やれば、そこにはなぜか顔を赤くし、口元をもにょもにょさせる、旦那共の姿があった。

 

 どことなく、もじもじしとるように見えるが……。

 

 むぅ?

 

「……まひろ君って、あんなに怒る、んだね?」

「ん? そりゃそうじゃろ。儂とて人間。大切な者をバカにされれば、そりゃぁキレると言うものよ。……ま、今思えばマジで殴ったのはやり過ぎたと反省するがな……」

 

 考えてみれば、殴るのではなく、足払いの方が良かった気がする。

 

 一応は正当防衛が適応されるとは思うが……だとしても、手が出てしまった辺り、儂もあの者共のことは言えぬな。

 

 はぁ……儂ももう少し、精神を養った方が良いな。

 

「ううん、すごく嬉しかったわ~。ひろ君が私たちのことであんなに怒ってくれるとは思わなかったから~」

「何を言うか。妻婦なんじゃぞ? 当然じゃろうに」

「……ん、否定しない。私たちも、まひろんをバカにされたら……殺意が湧いて、何をするかわからないから」

「それはそれで怖いんじゃが!?」

「……ふふふ」

 

 その笑い、マジで怖いからやめて!

 

「まひろ君、先ほどのは痛快だったよ。いやはや、君はなんだかんだで旦那さんを大事にするんだね?」

「ま、一度に複数の関係を持ったからな、責任じゃよ、責任。あと、おぬしも大事じゃからな? どうせ、加入したばかりの自分よりも、他の者を大事にしている、とか思ってるんじゃろうがな」

「……ははっ! 君には本当に敵わないな。あと、そう言われると、すごく照れるね……」

 

 お、祥子姉の照れ笑い。

 

 普段が研究者的笑みを浮かべる祥子姉がする照れ笑いというのは、なんとも魅力的じゃよなぁ。

 

 うむうむ、素晴らしい。

 

「あのー……まひろちゃん?」

「む、なんじゃ、瑞姫?」

 

 ふと、瑞姫が苦笑い混じりにとても言いにくそうな様子で話しかけてきたことを不思議に思いつつ、どうしたのかと聞き返す。

 

「いえ、あの、そのぉ……大変言いにくいのですが……」

「うむ」

「……とても、注目されてますよ?」

「……へ!?」

 

 バッ! と慌てて周囲に視線を向ければ、何やらスマホをこちらに向ける第三者たちが大勢いた。

 

 か、考えてみればここ往来! どう考えても目立つことは必至!

 

 し、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ……!

 

「ぬぐぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~っっっ……!」

 

 頭を抱えて謎の声を漏らす儂。

 

 くそぅ、旦那共を貶されたことで頭に血が上り、周囲のことが疎かになっておった……。

 

「でもまあ、私たちのことで怒ってくれて、すっごい嬉しかったわよ?」

「その生暖かい目で見るのはやめてくれんか!? なんか、今になって羞恥心がすさまじいからぁ!」

 美穂は生暖かい視線で嬉しかったと告げ、それを止めてほしいと叫び、

「あはは、いつものまひろ君になった! 怒った時もカッコよかったけど、やっぱり今の姿がいいね!」

「やめてっ! 本当にやめてぇ! なんか、今称賛されると、儂の羞恥心がマッハで、ストレスもマッハじゃからぁ!」

 

 アリアはどことなく嬉しさを伴ったいつものテンションで告げられ、羞恥心とストレスが凄まじい勢いで天元突破していると叫び、

 

「……可愛い」

「あぁぁぁぁぁ! そういうシンプルなのが余計に辛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

 ましろんのたった一言で、いやんいやんと頭を抱えながら叫び、

 

「うふふ、やっぱりひろ君は可愛い方がいいわね~」

「じゃから、それを止めてと言っとるじゃろうが!?」

 

 結衣姉からは慈愛に満ちたた笑みで可愛いと言われ、儂は止めてほしいと叫び、

 

「お、まひろ君、すごいよ君。のじゃロリ幼女師匠というハッシュタグでトレンドを飾ってるよ?」

「なんで!? この一瞬で何があったんじゃい!? って、え、マジで!?」

 

 祥子姉からはとんでもない情報爆弾が全力投球され、儂がツッコミを入れ、

 

「さすがまひろちゃんです! これで一躍有名人ですね!」

「勘弁してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!」

 

 瑞姫の面白がった、そして儂が有名人になったことを謎の高いテンションで言われ、儂の限界突破した叫びが人々が多くいるこの辺り一帯に響き渡るのじゃった……。

 

 というか、何故幼女師匠に、のじゃロリが追加されとんのじゃ!?

 

 ちくしょーめ!




 どうも、九十九一です。
 これでいいのか、この主人公、と正直非常に心配になりました。殴ったよ、この主人公。まあ、酔っぱらうとなぜか殴るので今さらですが……。
 次回ですが、いつも言っている通りです。
 では。
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