爺口調な男子高校生が、のじゃろりになってTSライフを送るだけの日常   作:九十九一

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日常131 二次会。最後はライブ的な

 そんなこんなで、和やかなに時間は過ぎて行き、途中ゲーム(ビンゴ大会)などを挟みつつも、これと言った問題が起こることなく、パーティーは進み……終了に。

 

 いやもう、途中のゲームは所謂ビンゴ大会じゃったが、賞品がイカレてるだけで、割と普通じゃった。

 

 あと、通常親への手紙、というコーナーがあると思うんじゃが……正直儂、両親へ手紙を書くことが出来んというか……両親ではなく、爺ちゃんと婆ちゃんの方の記憶がほとんで、実は書こうと思ってもやや難しいレベルであったりする。

 

 それに、今日の結婚式自体、とんでもないタイミングで時期を言われたために、準備する余裕がなかった、というのも理由の一つじゃ。

 

 ……一応言っておくが、別に書くことが難しいだけであって、別に両親に対して書きたくない、などという気持ちはなく、逆に触れ合いが少なすぎた故に、どう書いていいのかわからなかった、というのが正解かもしれぬ。

 

 それに……儂、元々男じゃし。

 

 多分、それもあると思う。

 

 読んでも泣かないと思うしなぁ……。

 

 それに、両親も両親で、間違いなく面白がりそうでなぁ……にっこにこで笑っとる姿が目に浮かぶわい。

 

 とまぁ、そんな理由で割愛。

 

 なんか、儂らの結婚式、自由過ぎん? と思うが……まあ、そもそもの話、メインの新郎新婦の大半が学生で、しかも、参加者もかなりの数が学生である以上、どうでもいいじゃろ、みたいな感じになるわけで。

 

 元々、前段階で色々と伝えてあったからのう……。

 

 一応、美穂たちにもどうなのか訊いてみたんじゃが……

 

『なくてもいいわよ?』

 

 という、美穂の回答に賛同する者が多かった。

 

 薄情なのかのう、と少し心配になったが、一応旦那共は家族仲は良好であることと、自分たちが旦那側であることを話しており、旦那共の両親はなんか面白がったんじゃろうな、なくてもいいよ! とのことだそうじゃ。

 

 普通、娘の結婚式と言えば、それが定番だと思うんじゃが……旦那が旦那なら、両親も両親、ということかのう……?

 

 とまあ、それは良いとして。

 

 さて、儂らのパーティーが終われば……

 

『『『かんぱーい!』』』

 

 二次会である。

 

 割と真面目……真面目? なパーティーが終えた儂らは、二次会へ突入。

 

 参加者は、儂らに関わりのある者たちのみ。

 

 クラスメートに教師、バイト先の同僚などである。

 

 場所はホテル内のパーティー会場じゃ。

 

 さすがに外はまずいじゃろ、ということで、こうなった。

 

 今は全員、適当に制服や礼服を着崩し、教師や店長などの大人組は、酒を飲みながら馬鹿笑い中。

 

 儂らの方は、各々が仲が良い者たちと適当に話す。

 

「はぁ、つっかれたのう……」

「お疲れさん」

「お疲れ様です」

「おーう。おぬしら、普通に二次会に参加したんじゃなー」

「そりゃそうだろ。ってか、俺らだけじゃなくて、少なくともうちのクラスは全員参加だぜ? それに、今日は宿泊がタダで出来る! ってことで、全員があの有様よ」

「あー、なるほど。それで、こんな感じなのか……」

 

 三人揃って苦笑い交じりに、会場内に目を向ける。

 

 そこには、どんちゃん騒ぎな学園生が多く存在し、中にはかくし芸大会でもやっとるのか、なかなかにとんでもないことになっておる面子も多かった。

 

 酒、飲んでないよな? そこが心配なんじゃが……。

 

「まー、羽衣梓グループ直営のホテルってことなら、不思議じゃねーか」

「まあ、国内でもトップクラスに高いらしいからのう……」

「それもありますが、全てにおいてタダ、ということが大きいかと」

「そうかの? こう言っちゃなんじゃが……うちの学園って、割と金持ちの家が多いじゃろ? ならば、泊ったことがある者もいるのでないか?」

 

 よくよく考えてみれば、儂も令嬢……いや、令息? じゃし、瑞姫も令嬢で、たしか雲切先輩もそうじゃったな……あと、図書委員会の後輩にもなんかそんな感じの者がおったような?

 

「そりゃあるとは思うが……案外少ないんじゃね? 金持ちとは言っても、ピンキリだしなー」

「そうですね。たしか、一泊辺りの値段がかなりの高額だったと記憶してますよ」

「そうなのか」

 

 んまぁ、興味はないがな。

 

 儂としては既に何度か来ておるからのう……。

 

「ま、よいか。……しっかし、暴走しとるのう……」

「ま、滅多に来られない場所だしな。ってか、よくもまぁ、ここまで騒げるなー……」

「恐れ知らずですよね」

「……まあ、繁春殿曰く、『いくら騒いでも構わん。むしろ、騒いでくれていい』とのことじゃが……免罪符を得た途端あれじゃよ。まるで、水を得た魚じゃな」

「学生ですからね。騒ぎたいんでしょう」

 

 それもそうか。

 

 個人的には、変にかしこまった状況よりも、こういうバカ騒ぎの方が好きじゃな。

 

 なんと言うか、青春って感じがして。

 

「……そういや、もうそろプール開きじゃなかったか?」

「突然じゃな」

 

 しかも、おもいっきり今関係ない話。

 

「いやほら、お前が実はこっそり水着を吟味していた、ってとこで思い出してよ」

「それは忘れてくれ!」

 

 からかうような笑いを浮かべながら暴露話のことを言われ、儂は本気で忘れてくれと叫んだ。

 

「……まひろさん、バレたくなかったんですね」

「そりゃそうじゃろ! ってか、あの暴露話、マジで恥ずかしかったからな!? くそぅ、墓の下まで持っていくつもりじゃったのに……」

 

 ある意味、儂のトップシークレットじゃったのに……。

 

 絶対バレずに、このまま寿命を迎え、墓の下まで隠していくつもりが、まさかの伏兵の登場に暴露されたからな……。

 

「まあまあ、今のまひろさんなら、さして違和感でもありませんし、気にしなくてもいいと思いますよ」

「そりゃ、おぬしらは儂の辛さを知らんからのう……」

「別に俺ら、発症してねぇしなぁ」

「ですね」

「くそぅ……」

 

 儂の気持ちがわかる者とか現れんかのう……。

 

 いやまぁ、強いて言えばあれか、同じ発症者くらいか?

 

 あ、いやでも、大体は恥ずかしがらずに、ノリノリでやるのか?

 

 うぅむ……わからん。

 

「しっかし、お前が人妻ねぇ?」

「見た目幼女の人妻というのも……」

「だな……」

「……おい、今思っておることを言ってみろ」

「「背徳感MAXの幼な妻」」

「儂別に幼くないが!? 実年齢!」

 

 十六歳! 儂まだ十六歳じゃから!

 

 外見だけは小学三年生程度じゃけど、まだ中身は十六歳じゃから幼な妻ではない……いや、ない、のか? そもそも、幼な妻とは、どこからどこまでが幼な妻なのかよくわからんな……。

 

「お前、その容姿でその発言は無理だろー」

「確実に事案ですよね」

「事案言うな!」

 

 なんか色々と誤解を招くわ!

 

「まったく……で? プール開きがどうしたんじゃ?」

「あ、そういやそんな話だったな。いやよ、プール開きが近いってことは、プール掃除があるじゃん? たしか……来週の月曜日じゃなかったか?」

「たしかそうですね。毎年、参加者はランダムみたいですが……」

「あー、そう言えば去年そうじゃったな……なんか、やたらとやりたそうな男たちが祈っておったな……儂は参加したが」

「そういやお前参加したっけか。どうだったんだ?」

「んー……なんか、女子生徒がよくミスるのか、転んでよく儂に水がぶっかかった」

「「……あー……なるほど、それでか……」」

「え、何? 何その反応!?」

 

 なんか、二人があぁ、あれか、みたいな遠い目をしとるんじゃけど!

 

 え、どういうこと? え?

 

「……お前さ、今だから言うんだけどよ……お前って、イケメンっていうよりかは、まあ、美少年タイプだったろ?」

「まぁ、女顔ではあったな」

 

 個人的に、コンプレックスとまでは行かんが、ほんのわずかに気にしておったことではあるが……。

 

「正直、お前はモテていた」

「それはまぁ……最近知ったが」

 

 主に、旦那共から。

 

「プール掃除と言えば、普通に濡れますからね。所謂スケスケになると言うわけで……まあ、実はまひろさんのそう言う写真は裏でよく売れてましたからね」

「待って!? 儂の写真、売買されておったの!?」

「「されてた」」

「え、えー……」

 

 マジで、儂がこの姿になってから、やたらと男時代のあれこれが発覚するの、マジでなんなん……?

 

「まあ、安心しろよ。今はねえから」

「お、おう……いや、今もあったら怖くね!? 儂、今見た目幼女ぞ!? ただの変態やんけ!」

「安心してください。今はファンクラブの方や、音田さんたちの手によって阻止されていますから」

「あ、そうなのか……って、いや待て。阻止? 阻止ということは、やろうとした者たちがおったということか!?」

「「……ハハッ」」

 

 乾いた笑いかい……。

 

「まあ、今年は仮に参加になっても大丈夫だろ。多分な」

「心配になるセリフじゃのう……」

「今は今ですから」

「そうだといいんじゃがな……」

 

 などなど、儂ら三人は仲良く雑談をしておると……

 

「あ、まひろちゃん! ちょうどよかったです!」

 

 動きやすそうなドレスっぽい衣装を着た瑞姫が、なぜか儂を見つけるなりぱぁっ! と嬉しそうな顔をした。

 

 な、なんじゃ? すんごい嫌な予感が……。

 

「まひろちゃん、とりあえず、こっち来てくださいこっち!」

「え、あ、ちょっ、一体なんじゃーーー!?」

 

 突然現れた瑞姫に腕を引っ張られるなり、儂はなぜか連れていかれた。

 

 

「で……これはどういう状況!?」

 

 瑞姫にあれよあれよ、と服を着替えさせられ、なぜかステージに立たされ、片手にはマイク……いやなんでマイク!?

 

「まひろちゃん、というわけで歌ってどうぞ!」

「んん!? マジでこれ、どういう状況!?」

「え? ただ、歌が聞きたいなぁと」

「なんで!? 別に儂じゃなくてもよくね!?」

「ただただ、まひろちゃんが歌う姿が見たいだけです! ちなみに、美穂さんたちも最前列待機です」

「何してんの!? え、これもしかして、儂が歌わなきゃダメな奴?」

『『『ダメ』』』

「おい、なんか旦那共以外からも声が出たぞ!? って、教師共も何しとんねん!」

「いやー、桜花の歌とか、実際聴いてみたいわー」

「嫌なんじゃけど!?」

「はーい、音楽流しまーす!」

「おいちょっとまてぇ!? あ、ほんとに流れ出した! え、これマジで歌わなきゃダメな奴!?」

 

 儂がステージの上で慌てふためいている間にも音楽は無情にも流れ続け、儂は覚悟を決めた。

 

 というかこの曲……ま、まあ、深くは考えまい。

 

 仕方なく、歌い始めると、なんか、会場内が静かになった。

 

 なんでや!

 

 内心ものすげぇ焦り、そして恥ずかしがりつつも、なんとか歌っていく

 

「――鈍いあーなたに特別なこーいを上げちゃう☆」

 

 そして、なんかもう、吹っ切れたと言うか、どうでもよくなったのか、もうアイドルの如きウインクやら笑顔やらを振りまき、なんかもう、頭おかしくなった。

 

「好きになったら逃がさなーいから、覚悟しーててねー☆」

 

 と、一曲を歌い切てから、数瞬後。

 

『『『うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!』』』

 

 なんか、すんごい歓声が上がった。

 

 そして、儂はすごく恥ずかしい。

 

 今すぐにも逃げ出したい。

 

 というか、これ何て公開処刑……?

 

「まひろちゃん、わたし……もう死んでもいいです……」

「何故!? というか、なんか死にかけが多いんじゃが!?」

 

 気が付けば、なんか安らかな笑みで鼻血出して死んどる人間が多数出とるんじゃけど! 大丈夫か!? これ、色々と大丈夫か!? 絵面的に!」

 

「まひろが可愛すぎてね……無理」

「何が!?」

「はは、君、アイドルやればいいんじゃないかい?」

「絶対にやらんぞ!」

『『『アンコール! アンコール!』』』

「おいちょっと待てい! なんでアンコールがかかっとんの!? え、あれ!? なんか曲が流れだした!? 誰じゃ……ってぇ! 柊さん!? 何しとんの!?」

「……まひろお嬢様の歌う姿が素晴らしいので、この目に焼き付けようかと」

「そこまで!? あ、しまった、始まりそうになっとる!? ……ええい! このまま突き進んでやるぅ!」

『『『Yeahhhhhhhhhhhhhhhhhッッッ!!!』』』

 

 なんか、ライブみたいになった。

 

 

 とまぁ、二次会は途中から、なぜか儂のライブみたいになり、儂もはっちゃけた、

 

 いやもう、この少し前まで人前式とかやってたんだぜ? とか思わんでもないが、まあ儂ららしくていいか、ということになり、こうして今日という結婚式は無事に終えた。

 

 ……尚、しばらく学内で儂のあだ名の一つに、『のじゃロリアイドル』、みたいなあだ名が増えることになったが……勘弁してくれ、と思った。




 どうも、九十九一です。
 なんだこの回。正直、結婚式の話は、プロポーズのあの部分がメインだったので、まあ……うん。その後はおまけです。中身が無くとも気にしないでください。次回から、普通の日常に入ります。
 次回も以下略です。
 では。
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