爺口調な男子高校生が、のじゃろりになってTSライフを送るだけの日常   作:九十九一

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日常60 例の薬。いろんな意味でやばいかもしれない能力(まひろは死ぬ)

 とまあ、そんなこんなで授業は進み、昼休み。

 儂はそそくさと逃げるように、健吾と優弥の所に行こうとしたが……

 

「あ、まひろちゃん、例の件について、お話してもらいますので、今日は六人で食べましょうね?」

 

 捕まってしまった。

 それに対し、儂は逃げるということをせず、

 

「……はい」

 

 がっくりと項垂れながら返事をするだけじゃった。

 

 

 内容が内容だけに、教室や食堂で食べるわけにはいかないということで、屋上へ。

 そこにはすでに、ましろんと結衣姉の二人が屋上の一角で腰を下ろしていた。

 

「すまぬな、待たせたか?」

「……大丈夫。でも、お腹空いたから、早く食べる」

「大丈夫よ~。真白ちゃんとお話しできたしね~」

「そうか。それはよかった。……まあ、ましろんは顔合わせを済ませたみたいじゃな。あー、美穂とアリアに紹介しよう。こやつは、桜小路結衣じゃ。儂は昔の関係で、結衣姉と呼んでいるがまあ、おぬしらの好きにすればよい。基本おっとりぽわぽわしているからのう」

「そうなのね。……えーっと、音田美穂です。これからよろしくお願いします」

「時乃=C=アリスティアです! よろしくお願いします、結衣さん!」

「初めまして~。今ひろ君の紹介通りのお姉さん、桜小路結衣よ~。これから旦那さん同士で過ごしていくのだから、敬語はなしで大丈夫よ~。よろしくね~」

 

 うーむ、本当におっとりぽわぽわしておるのう……。

 

 日本語でこれだと、海外の大学にいた頃はどうだったのじゃろうか? 英語で同じような感じであれば、かなり面白い気がするが。

 

「……本当に、ぽわぽわしてそうな人ね」

「でも、優しそうだよね、結衣さん」

「そうね。すごく安心したわ」

「……実際、優しい。結衣さん、お菓子くれた。いい人」

「ましろんのいい人基準、低くないか?」

「……食べ物くれる人はいい人!」

「真白さんって、よく今まで誘拐されなかったわね」

「……人を見る目だけはある。いい人か悪い人かは、その人の雰囲気と目を見れば余裕」

「ま、おぬしの経験的に考えたら、そうじゃろうな」

「……ふふん、すごい?」

「うむ、すごいぞ、ましろん」

 

 実際素直にすごいし、この辺りは褒めておこう。

 それに、ましろんは褒められてもドヤ顔はするが、調子に乗ったりしないからのう。

 

「ところで、どうして集められたのかしら~?」

「あ、はい。とりあえず、お昼を食べながらお話ししましょうか。ね、まひろちゃん?」

「う、うむぅ……」

 

 嫌じゃのう……あれ教えるの。

 

 

 各自持ち込んだ昼飯を摂り、しばらく普通に談笑しておると、瑞姫が例の件について切り出す。

 

「それで、まひろちゃん。あのお薬の件、お話していただけますか?」

「うぐっ……話さないとだめか……?」

「ダメです。なので、こちらのお薬の説明、お願いしますね」

「って、持ってきたんかい!」

「実物は必要だと思いまして。あと、取扱説明書もありましたので、こちらをどうぞ」

「……はぁ、仕方ない。とりあえず、儂が知っている範囲で話すとしよう……」

 

 できることならばしたくない話ではあるのじゃが、ここでずっと黙って変に軋轢を生めば儂が死ぬことになる。性的に。

 そう言う人間ばかりじゃからのう、儂の旦那たちは……。

 結衣姉はまだわからぬが。

 

「……というかじゃな、相当とんでもないド下ネタになると思うのじゃが……それでもよいのか?」

「「「「「OK」」」」」

「ゆ、結衣姉もか……」

 

 うぬぅ。女子って、そう言うのに対する興味ありまくりなのかのう……? それかもしくは、相手が儂だから、なのか? 好きな人のことについては何でも知りたくなる、というあれなのじゃろうか?

 

「……正直、儂がものすごく恥ずかしいのじゃが。言わなければ何するのかわからぬので話すが……」

「いいからさっさと話しなさいよ。まあ、中身については一応知ってるけど、正確な効果とか知らないし」

「いや、正確な効果については儂も知らん。……いやまあ、結衣姉やおそらくあまり理解していないであろうアリアのために、簡単に言うとじゃな……。何と言うか……は、生やす薬、じゃな。し、正直、それ以外に言いようがない」

 

 あぁ、なんじゃろう、この謎の恥ずかしさは……。

 内容が内容だけに、その部分に差し掛かると、顔を赤くさせながら話すと言う状態に。しかも、顔が赤くなるだけでなく、普通に吃るし……。

 

「生やす? えっと、まひろ君、何を生やすの?」

「……できれば、察して欲しかったのじゃが……」

 

 直接言うの、なんか嫌じゃなぁ……。

 あんだけ儂をいじったりしておいて、こう言うのには疎いのか……? それとも、単純に察しが悪いのか……。

 うぬぬ。

 

「……じゃ、じゃから、お、男の象徴的なアレを、な? その、は、生やす薬なんじゃ」

「男の象徴……あ、お――」

「言うな!」

「え、まだ、おの部分しか言ってないけど」

「そう言う問題ではない! なんか、儂が恥ずい!」

「まひろ君が恥ずかしがるの~? う~ん、でも、おち――」

「だからやめい! こっちが恥ずかしくなるから!」

 

 自分で言うならまだしも、なんかこやつらに言われるのは普通に恥ずい。それはあれか、儂が元男だからか? それとも、相手が旦那(女)だからか?

 

「まひろ君がどうして言わせないのかはわからないけど、薬の効果はわかったよ! でも、その効果がどうかしたの?」

 

 うわー……なんて、純粋で真っ直ぐな瞳……。

 

「つ、つまり、じゃな……何と言うか……」

「ああもう、じれったいわね。要するに、その薬をまひろが飲むことで、女同士でも子供を作ることができるようになるってことよ!」

 

 うわ言った! いや、儂があまり乗り気ではなく、言いたくなかったからなのじゃが。

 幾分か気分的にはマシとは言え、なんか……あれじゃなぁ。

 

「え、女の子同士で作れるの? 子供」

「そうらしい」

「わ、じゃあじゃあ、あたし、男の子と女の子が一人ずつ欲しいな!」

「気が早いぞ!?」

「え? そうかな? 好きな人との子供だったら、遅いも早いもないと思うけど」

「たしかにそうかもしれぬが……!」

 

 しかし、なぜそのような話になる。

 ……いや、むしろ普通、なのか? 女ならば。

 どうなのじゃろうか……。

 

「私は、女の子かしら~」

「私は男の子ね」

「わたしは、女の子がたくさん欲しいです」

「……強いて言うなら、女の子」

「待て待て待て! なんでおぬしらそんなに気が早いの!? 考えもみよ。今の儂らは結衣姉を除き、高校生じゃ。ましろんは……まあ、三年じゃから来年の四月には大学生なのかもしれぬが、それでも学生じゃ」

「それもそうね」

「じゃろ? それに、じゃ。おぬしらのことじゃから、全員同時で、なんてことを思うじゃろう。その場合、儂一人に対しての負担が半端なさすぎる。金銭的な」

「「「「「たしかに」」」」」

 

 さすがに、五人も養うとかできんぞ、儂には。

 そして、一番大事なことが残っておる。

 

「そもそも、この薬は儂にしか作用せん。つまり、子供を産むのは儂ではなく、おぬしらということになる」

「「「「「なんだ、そうなんだ……」」」」」

「ちょっ、儂に産ませる気じゃったのか!?」

「「「「「もちろん、お嫁さんだし」」」」」

 

 な、なんと恐ろしいことを……!

 

 元男の身で子供を産むとか、なんか想像しただけで恐ろしいのじゃが! よく聞く話では、出産時はマジで痛いらしいし……。

 あれって、女だから耐えられているらしく、元男の儂なんて耐えられなさそうじゃよ? 死ぬぞ? 痛みで。ショック死するぞ?

 

「まったく……まあ、百歩譲って子供を作るのはいいとしよう。しかし、儂にのみしか使えないという薬じゃぞ? それをおぬしらが使ったところで――」

「……ちょっと待った」

「なんじゃ、ましろんよ。今、儂が話をしているところなんじゃが」

「……まひろん今、自分にしか使えない、って言った」

「む? そうじゃな。それがどうかしたのか?」

「……この取扱説明書、読んで」

「説明書? まあ、別に構わんが……」

 

 ましろんに渡されて、取扱説明書を読む。

 

『雌雄同体化薬【通常:ふた〇り薬】』

 

 うっわ、冒頭からすでにぶっ飛んでるんじゃが……。

 というか、ド直球すぎないか、その名称は。

 ……いや、とりあえず、先を読むか。

 

『この薬は、『TSF症候群』の発症者による、同性結婚が原因で加速する少子高齢化への対処として作成された薬です。効果は、男性に女性器を、女性に男性器を一時的に作り出すものです。これを用いることにより、同性同士での子作りが実現可能となります。できることならば、この薬で少子高齢化の加速を少しでも軽減させるよう、お願い致します。尚、この薬が入手可能になるのは、結婚相手が『TS』の人が含まれる夫婦に限ります。製作者、O3所属:薬士創一』

 

 ド直球すぎてあれじゃが、まあ内容は真面目、じゃな。うむ。真面目。

 製作者の名前から察するに、元男の女じゃろう。

 ふむ、交流会の翌日に酔い覚ましの薬を提供してくれたのは、こやつなのじゃろうか?

 まあ、それは次の交流会で調べるとして……。

 

「とりあえず読んだが」

「……まひろんはさっき、『この薬で効果があるのは、儂だけ』そう言った」

「う、うむ、そうじゃな」

「……でもこの取扱説明書には、『発症者にしか効果はありません』という文章はない」

「…………ま、マジじゃ……!」

 

 そ、そんなバカな!

 この薬は、発症者にしか効かないはずなのでは…………いや、そう言えば神の奴、そんなこと言ってなくね?

 儂が勝手に勘違いしただけじゃね?

 

 …………い、いやまだじゃ。まだあやつ本人に尋ねていない!

 

「か、神に電話してくる!」

 

 そう言うと、儂は一度美穂たちから離れ、電話をかける。

 心なしかスマホを持つ手が震えており、儂は心の底から強く、先ほどの儂の勘違いが勘違いでないことを祈る。

 コールは二回ほど鳴り、三回目が鳴る前に電話が繋がる。

 

『もしもし、まひろ君かい? 君の方から私に電話をかけて来るとは珍しい。何かあったのかな?』

「お、おぬしに訊きたいことがある!」

『随分と真剣そうな様子だ。君が訊きたいことならばなんでも答えよう。私のスリーサイズでもいいし、好みのタイプでもいいし、なんだったら性感帯も教えるが?』

「今はそんなくっだらないことを話している場合ではない! というか、何を言っとんのじゃ!? バカか!」

『ハハハ、なに、少しふざけてみただけさ』

 

 余計質悪いわ。

 あと、普通に興味ない!

 

『それで? 訊きたいこととは?』

「おぬし、二日前に同性同士でも子供が作れるようにする薬、なんてものを儂に教えた上に、送り付けたよな?」

『ああ、そうだね。おや、もしかしてもう届いたのかい?』

「届いたどころか、儂の旦那たちに回収されたわ!」

『旦那? ……あぁ、君の家庭の場合、君がお嫁さんで、他の女性が旦那ということか。ほほう、回収ね。それが何か問題なのか?』

「YesかNoで言えば、Yesじゃ。しかし、今はそんなことどうでもよい。儂が訊きたいのは、その薬がどんな者にも効果を発揮するのかどうか、じゃ」

『なるほど、そう言えばその辺り言わなかったね。私も仕事があるので悠長に喋ってられないが、これだけ言っておこう。Yes、と』

 

 お、終わったっ……!

 電話の向こうで、少し楽しむ気配を感じる……ということは、あやつ、儂の状況をある程度把握し楽しんでおるな!?

 

『なのでまあ、君が父親になるもよし。母親になるもよし、というわけさ。私としては、どちらでも構わない。まあ、データを採ると言う意味では、母親になってもらった方がありがたいがね。何せ、女性体の『TS』の人物から産まれた子供と言うのは、実は数が少ないから』

「おぬしの事情じゃろそれは!」

『いや、私と言うより、『TSF症候群』の研究に従事している研究員全員、かな』

「マッドサイエンティストしかいねぇ……」

 

 研究者にまともな奴はおらんのか……?

 ……むしろ、研究者がまともではないから科学が進歩した、と言えるのやもしれぬな。おかしな話じゃ。

 

『ま、そう言う話しさ。あ、そうそう、薬がそういうものだからと言うわけじゃないんだが、君の『成長退行』について私の考察を捗らせるために、少しだけ訊きたいことがあるんだけど、いいかい?』

「まあ、構わんが……。儂自身、あれについては謎と思っておるからのう……」

 

 そう言うのは、神のような専門の者に調べさせた方が確実じゃからな。

 儂の情報が必要になるのならば、大したことではないし。

 

『そうかそうか、それはよかった。じゃ、まず一つね。君、その姿になってから生理って来た?』

「生理? いや、まだ来てないが、普通ではないのか?」

 

 保険の授業でやったような気はしないでもないんじゃが、ほぼほぼ聞き流していたので覚えてないんじゃよな。

 

『そうか、やっぱり来てないか。これで来ていたら仮説が外れたことになったが、来てないのなら当たっているかもしれない』

「なんじゃ、一体どんな関係があるのじゃ?」

 

 生理が来てるとか来てないとか、能力にどんな関係があるのじゃろうか?

 まったくもってなさそうなんじゃが……。

 

『あー、まあ、君の能力ね、もしかしたら成長と退行を自由自在に操作しているんじゃなくて、単純に時間を進めたり戻したりしているんじゃないかな、と』

「む? 何が違うのじゃ? それ」

『いや、時間操作じゃなければ、多分生理が来ているかなと。ほら君、検査の時に高校生くらいになっただろう? であれば、当然その状態での体内環境が続くものかと思ったのだが……』

「たしか、生理は月一、じゃったか? そう言われてみれば、来てもおかしくはないが……」

 

 だが、それが根拠と言うのも薄いような気がしてならぬ。

 

『だろう? それに、先ほど言ったように成長と退行を自在にするということは、単純に骨格やら筋肉やら欠陥やら内臓やらを小さくするというあれなのではないか、と思ったんだよ』

「いや、怖いわ」

 

 ……いや、マジでそうなのかもしれぬ。

 というかそれ、どっかの名探偵なマンガに出てくる薬じゃろ。

 

『で、こっちの考えであれば、肉体年齢は君の実年齢と同じになるはず。でも、君は体力が低下したり、逆に向上したりするだろう?』

「そうじゃな。成長時は運動神経もよくなるが……」

『ふむ。じゃあ、こっちの仮説はおそらくなしだね。能力と言っても万能ではなくてね。外れもあれば当りもあるわけでね。君のは間違いなく当たりだと思うが』

 

 当たり、なのじゃろうか?

 正直、儂の能力の癖って強いんじゃが。

 空腹になる、一定時間以上使用すると動物になる、一日変えた色を戻すことができない。

 うむ、デメリットの癖。

 

「しかし、おぬしが今否定した仮説では、儂以外の者たちは肉体年齢と実年齢が同じということになるではないか」

『お、その通りさ。君のようにロリとかショタになる人はいるけど、その誰もが実年齢と同じ肉体年齢になるんだよ。あぁ、もちろん、運動能力についてもさほど変わらないよ。特異な病気だからね、常識が通用しない。まあ、外見はあれだけど』

「なるほど……じゃあ、儂は?」

『んー、生理来てないしねー。正直、これでしばらく来なかった場合、確実に君の場合は肉体年齢そのものが戻っている可能性がある』

「うーむ、いまいちわかりにくいのじゃが」

 

 なんとなくわかるような気はするのじゃが、完璧に理解、とまではいかないな。

 

『ま、私もわからないことだらけだけどね。とりあえず、今は保留にしておいて、一旦、この仮説が本当だった場合のことを言っておこう』

「う、うむ。なんじゃ?」

 

 結局保留なのか。

 

 まあ、能力に関しては本当に意味不明なところが多いと聞くからのう。

 そもそも、科学で解明する、などということができんからな。魔法とか、どうやって説明付けるんじゃ?

 

 しかし、仮説が本当だった場合とは一体……。

 

『女性と言うのは、まあ、初潮を迎えないと子供は作れない』

「……」

 

 儂が固まった。

 え、その情報、やばくないか……?

 嫌な予感が半端ないんじゃが。

 

『で、もう一つ。仮に、この能力が時間を戻す・進める、という能力であれば、君、処女じゃなくなっても、体を小さい頃に戻せば多分、また処女の状態に戻る』

「…………」

 

 か、過去最大級のド直球下ネタ。

 いや、下ネタなのか? どっちかと言えば、保険の授業に近いような……。

 って、そうじゃない。ここで一番問題なのは、処女を維持できる、ということではないか? この仮説が本当だった場合、儂、すごく辛い気が……。

 外れてくれ、仮説。

 

『なのでまあ、君の場合は女性の旦那が五人いるらしいし、場合によっては姿を成長させてのプレイとかもするのではないか、と考えているので気を付けたまえ』

「おぬし、マジで変なこと言うな! というか、え、なんで五人目知っとるの!?」

『監視で色々とね。いやー、さすがだね。君の天然ジゴロは半端じゃなさそうだ。これならば、少子化に多少は抵抗できそうだね。君にように、他の発症者も複数人の伴侶を貰えば万事解決なんだが……』

「……日本において、多重婚は異例中の異例。儂がおかしいだけであって、他は普通じゃね……?」

 

 むしろ、儂のような発症者がいるのであれば、是非とも友達になりたいがな。

 そう言う道での先輩であれば、こんなあほのような生活を送るためのアドバイスも受けたいしな。

 

『そうとも言う。おっと、そろそろ私は仕事に戻らねばならないな。それで、今度でいいんだが、君のその能力について色々調べたいので、研究所に来てくれないか?』

「なんか嫌なんじゃが……」

『そう言わずに。もちろんバイト代も払うよ? さすがに、無報酬と言うわけじゃないさ。それに、君自身だって知っておいた方がいいこともある。仮に、能力で不測の事態が起きた場合でも対処しやすくるよ。なので、お願いしたいんだが』

「おぬし、そうやって上手いこと言って、実は自分の知的好奇心を満たすために調べようとしておるのではあるまいな?」

『ソンナコトハナイサー』

「棒読みじゃぞ」

 

 まったく。マッドサイエンティストすぎるのう。

 しかし、言いくるめるためとはいえ、言っていることには一理ある。

 能力は色々と不思議と言われているからのう。

 儂としてもある程度は解明しておいた方がいいかもしれぬな。

 

「……まあよい。たしかに、調べておくべきかもしれぬ」

『じゃあ、研究させてくれるのかい?』

「その言葉を聞いた途端に、儂は行きたくなくなった」

『ハハハ、すまない。調べるのはまあ……私の仕事のスケジュールを考えると、五月下旬になりそうだ。一応、可能な日時がわかったら、こちらから連絡しよう』

「了解じゃ」

 

 ちと面倒ではあるが、仕方あるまい。

 

『それじゃ、頑張ってね。日常的な生活も、夜の営み的なあれも』

「……あ」

 

 話が逸れていて忘れておった!

 

『それでは、私は仕事に戻る。さらばだ!』

「あ、ちょっ、神!? 神ぃ!?」

 

 き、切れた……。

 

 あ、あの野郎、とんでもないことを言いおって!

 予想以上に面倒くさい奴じゃな、本当に。

 

「終わりましたか? まひろちゃん」

「うむ。終わったぞ……って、み、みみみ、瑞姫!?」

 

 いつの間にか儂の背後に行った瑞姫に驚き、勢いよく後ずさる。

 こ、怖っ! 唐突に背後にいるとか、ホラーすぎるんじゃが!? しかも、まったく気配に気づかんかった。

 

「お化けを見た、みたいな反応はしないでください」

「す、すまぬ。なにせ、いきなり背後に現れたものじゃから、つい……」

「構いませんよ。……さて、とりあえず先ほどのお話、聞かせてもらいますね? あ、もちろん、隠し立てはなしで」

「……はい」

 

 マジかー……。

 

 あれ、言うの……? でも、憶測での話じゃし……。

 いやしかし、薬の件は言う外ないじゃろうな、これは。

 

 くそぅ。

 

 

 この後、薬の効果について知られた上に、それを知った旦那たちが、

 

『旦那のようなことをしてみたい(意味深)』

 

 とか言い出した。

 つまり……そう言うことである。

 

 とりあえず、いつものように儂が地獄を見た、とだけ言っておこう。




 どうも、九十九一です。
 うん、今回マジで下ネタが多いような気がします。ひでぇ。なんか、こっちの作品だとあまり抵抗がないんですよね、なぜだ。
 次の投稿は不明です。わからんです。早めに出すつもりではいますが……。時間はいつも言っている通りですので、よろしくお願いします。
 では。
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