雷ガ咲く花園デ   作:夢現図書館

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 アイラがすっかり纏め役。静香とアーシアはぽわぽわジェノサイド系。ベンニーアは居候。狐花は『んにー』。

 マトモな奴が居ない陣営……。


六章
美術展に行こう


 

 

 駒王学園爆破事件。旧校舎が全焼し中に取り残されていた生徒1名が緊急搬送された事件。警察の調べでは爆発物による轟音が聞こえたと言う証言が得られた事から何者かが爆発物を仕掛けて爆破したテロ行為であると見て捜査を続けている。

 駒王学園はこの事態を受けて急遽、臨時休校する運びとなった期間は1週間の予定であり必要に応じて期間が延びる可能性もあると保護者に向けて通達された……。

 

 

 

 

 その頃、皓咲屋敷では居間にてアイラ達がTVで流れる『駒王学園爆破事件』のニュースを視聴していた。狐花は相変わらず娯楽絡みには無関心な為にアイラが手配したのである。現在、居間にはアイラと狐花、そして五七が居る。アーシアと静香は朝のお祈りと言う事でこの場には居ない。

 

「流石に大事になって居るわね」

 

 その裏では狐花が暴走し本校舎を破壊したのだが当日の内に修繕が完了した。認識阻害も掛けてあったので当事者以外知る由も無いだろう。少なくとも悪魔には気付かれたかも知れないが……。

 

『その原因は呑気なモンやけどな……』

 

「んにー」

 

 暴走して暴れ回っていた狐花にアイラは浄化薬を弾丸として撃ち込んだ。その翌日に彼女は目覚めた。効果は有ったらしく、何時もの様子であった。

 

「個人的には、あの儘、一網打尽‼︎ が最適解でしたのですが、何事も上手く行きませんね……」

 

「んにー、静香が1匹仕留めて良く言えるよー」

 

 アトリエでは真羅 椿姫と言う転生悪魔を仕留める事に成功した。聞けば生徒会の副会長だったと言う。コレでシトリー眷属は大幅に弱体化したと言っても過言では無い。対するグレモリー眷属は未だに健在のままなのが気掛かりではあるのだが。

 

『さてと、今日から1週間どないすんや? 言っちゃあアレやけど、今、駒王町にゃ爆破事件で昼や夜でも警察が沸いとるからな。迂闊な行動はあんま推奨せぇへんで?』

 

 現在、駒王町では爆破事件の真相を解明しようと警察官達が溢れ返っている。狐花の行動は思いっきり大規模テロやジェノサイドに等しいので万が一の場合もある。

 

「ふぅん。まぁ、其処は想定通りかな。アレだけ派手にやっちゃあ、遅かれ早かれ来るよね。学園内で起きた爆発物によるテロ。狐花ちゃんって周りの目とか気にしないだろうし」

 

「んにー‼︎ そんな事は無い」

 

『いや、昨日の行動を鑑みよや……』

 

 最もあの紫先生が此の儘放置して看過するとは到底思えないが……。そもそも学院長は何をやっているのか。

 

「そうね。1週間、屋敷に籠りっぱなしと言うのもアレだし狐花ちゃんの精神状態の振れ幅も気にしなきゃダメだし……」

 

 昨日、五七から狐花が悪魔や人間に対して問答無用である淵源。そして和魂と荒魂の関連性の話を聞いた。簡単に要約すれば狐花に過度な負の感情を抱かせなければ昨日の様な暴走の危険性は低くなる。狐花も付喪神、『神の類』故に、日本神話の神々らしく『楽しい事』を奉納すれば見た目相応の幼女らしい行動しかしない様だ。

 

『済まんな。ヤバい爆弾を抱え込ます羽目になってもうて』

 

 五七はその点、狐花の保護者として大変申し訳ないと思っている。

 

「……気にしないで頂戴。人間でも扱いの難しい人間なんて沢山居るって言うし、そもそも芸術家やアーティストなんて大概が変人奇人気難しいわと普通の社会人の人間社会じゃとても生きて行けない人間のオンパレードよ。そう考えたら狐花ちゃんはまだ可愛らしい方よ。だって指向性のある当たり散らし方だし」

 

『……狐花の方がまだマシて……そんな芸術家の世界、見た無いわ』

 

 狐花の暴走は基本的に悪魔の方角へ向いている。人間に対しては二の次程度なのが唯一の救い(救いでも何でも無いが)。

 

「ま、誰でも欠点の一つや二つ、有って然るべきモノよ。完全無欠、完璧人間程、つまらない存在は無いから」

 

 アイラは少しそっぽを向きながらそう愚痴た。

 

「……さてと、1週間。臨時休校だから、この際だし行きたい所あるのよ」

 

『せやなぁ。駒王町は警察溢れとるし、報道陣も詰め掛けとる可能性もあるしなぁ。一旦、離れるのが吉かも知れんな』

 

 籠りっぱなしも性に合わない。

 

「実は都内で美術展が開かれるそうなのよ。平日しかやってないから中々、行く機会が無くってね?」

 

「んに〜?美術展?」

 

「様々なアーティストの作品が展示される展覧会見たいなモノよ。中には個人展もあるけど、私が行きたいのは各地から集まる総合展覧会ね。折角だから皆で一緒に行きましょう?」

 

『ええやん。狐花の知らん世界やろうし、そう言うのも見聞きするのもええ経験になるで』

 

 

 

 

 

 アイラの言う美術展。その誘いに狐花や静香とアーシア、そして職場見学と言う体で居候しているベンニーアも誘い行く事になった。

 

「あ、流石に巫女服で行くと目立ち過ぎるから私服と呼べる服装で行くわよ」

 

「んにっ⁉︎ ( ゚д゚)」

 

『何で驚くねん。紋付羽織袴は兎も角、巫女服は万国共通やないで……』

 

 狐花達は屋敷内では基本的に巫女服だが、アイラは他所行きでは流石に目立つから止めろと狐花に釘を刺すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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