雷ガ咲く花園デ   作:夢現図書館

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 色々と時間が足りないのでブツ切り気味。


澹い鉄格

 

 

 

『夢は繰り返す……今迄も、コレからも』

 

 

 

 

 

 今の日本ではリアス達の行動により悪魔が行動するのは極めて危険な状況にあった。

 見境無しに襲ってくる『祟り神』の存在に加えて日本神話の神々も悪魔を毛嫌いしている。更にオマケと言わんばかりに『裏幕府』が悪魔(・・)によって壊滅した。コレが決定打となりかねない事態に陥っている。そんな状況を知ってか知らずか駒王街で起きた天使や悪魔、堕天使、日本神話を巻き込んだコカビエルの騒動を受けて現魔王達は天使や堕天使のトップによる会談を日本で行おうと画策。色んな意味でアホなのかと言いたくなる位の状況にライザーは狙っているのかと言わんばかりに巻き込まれてしまった。

 全く関わって居ないのに巻き添えを喰らうと言う仕打ち。今日も今日で胃薬の世話になっていた。

 

「……待ち合わせの場所は此処か」

 

 ソーナとサイラオーグが頭を悩ませる難題を突き付けられていたその頃、ライザー・フェニックスもまた頭を悩ませる難題に直面しその解決の糸口を掴む為、冥界から離反し人間界の日本に移り住んだ悪魔の一族を訪問する事となった。

 

「……何と言いますか、不気味な雰囲気がしますね」

 

『状況が悪くなって来ている。大手を振るって遭うのは難しい。指定する場所で会おう』

 

 ライザーが連絡を入れた際にその様な返答が返って来た。そして指定された地域はと言うと一言で言えばアンダーグラウンドと言うべき世界だった。日本の表の街では無く夜に賑わいを見せる治安が悪い歓楽街。

 暗い路地裏の夜の世界が席巻する領域。毳毳しいネオンが立ち並ぶ危険な夜の街。昼間であっても日光が当たり辛く高く古惚けた街であるが故に薄暗い。道歩く人間達も何処か草臥れた様子として見受けられる。破落戸と言われる人間達が跋扈する盛り場だ。

 

「……美南風、余り俺から離れるな。人間に負けるとは思えんが……何が起こるか分からん状態だからな」

 

 そしてライザーは眷属の1匹である美南風も連れて来ていた。元日本人であるが為に対応出来る問題が有れば解決の糸口となるだろう。最も、こんな場所ではそんな問題よりも物理的な問題の方が深刻な気がするが。

 

「はい。ライザー様」

 

——さて……来たは良いのだが、目的の建物を探さねばならん。確か……『クラウドホテル』だったか?

 

 相手が指定した建物を探す。とあるホテルが待ち合わせ場所だと通達されていた。薄暗いが悪魔であるが故に暗い世界では視野に影響は無い。ホストの客引きの連中を無視して探す事、数分。目的の建物を発見する。確かに『クラウドホテル』と言う看板が建物の横側に付けられていた。

 

「此処、ですね」

 

「……みたいだな。随分と寂れている様だが、本当に此処で合って居るのか?」

 

 歓楽街の中でも辺鄙な場所にその建物は立っていた。周辺の建物の照明も無く寂れて居る雰囲気が目立つ。人気も薄く、窓ガラスが割れ放題と言う廃墟と言って良いだろう。本当にこんな場所に居るのだろうか?

 

——『悪魔』は暗い所の方が居心地が良いとは言うが……コレは意味が違う気がするのだがな……。

 

「……仕方ない。行くだけ行って見るぞ。居なかったら居なかったで構わん。それに此処の空気は居心地が悪い……臭くて敵わん」

 

 ライザーとしてはこの歓楽街の雰囲気、空気は大変機嫌を損ねる内容だ。それにこの街を行く見窄らしい男共の美南風を見る視線も腹立たしく見るに堪えん連中ばかりだ。『祟り神』の状況が無ければ速やかに焼き尽くしてもバチは当たらなかっただろう。

 

「…………」

 

 ライザーは美南風と共に立て付けが悪くなって居る扉を開けて廃墟同然となっている『クラウドホテル』へと入るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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