雷ガ咲く花園デ   作:夢現図書館

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ハレムの定義・壹

 

 

 

 

「変態だー‼︎ 突然全裸になって徘徊する露出狂の変態が居るんにー‼︎ 」

 

 狐花がそう叫ぶ。その直後、アイラの後方に隠れてしまった。

 

「うほっ⁉︎ 見事なおっぱい……‼︎ その他も中々……‼︎」

 

「むむ⁉︎ あ、アレは⁉︎」

 

 元浜が眼鏡を掛け直して現れた狐花達を品定めするかの様に見る。一誠と松田はだらしない顔をしている事から下らない妄想を浮かべている事だろう。

 

「2年の転入生のアーシア・アルジェントちゃんと、高来 静香さん⁉︎ 聖職者のシスターと言える穢れなき2人‼︎」

 

「それから、一流アーティストのアイラ・ニューエイジャーさん⁉︎ そして学園二大ロリの皓咲 狐花ちゃん⁉︎」

 

 元浜は腕を震わせて現れた少女達を見やる。

 

「はいはい、狐花ちゃん。あんな変態見ちゃダメよ。早く行きましょうか」

 

「救われない方も居るのですね。神よ、姦淫の使徒に滅びを……」

 

「……お姉様」

 

 が、当人達は変態3人組の面々を当たり前の様に無視して校舎の方へと歩いていく。完全なるスルー、いいや眼中にすら無いと言える程に存在其の物を抹消されていた。視界に入って一瞬驚いたと言った風であったに過ぎない。

 

「「「……」」」

 

「む、無視……だと⁉︎」

 

「ば、馬鹿な……未来のハーレム王たる俺達が、眼中に無い……だと⁉︎」

 

 その光景に松田と元浜は口をあんぐりと開けながら震えている。一誠はオカルト研究部故に二大お姉様と言われているリアスと朱乃が居る為と自分達を平然と鏖殺しに掛かる狐花が居た為に2人よりはダメージは低い。しかし、一緒にいたアイラの胸部装甲に視線が目移りしていた。しかし、軽蔑の視線故に怯んだのは事実。

 まぁ、正直に言えば年齢制限モノの書籍やDVD、ゲームを公共機関の場所で堂々と広げて猥談したり、視姦行為をしている人間に集う少女など居ない。

 

「……よう、三馬鹿共。朝っぱら元気な事だな?」

 

「「「げ、鬼教師‼︎」」」

 

 其処へ騒ぎを聞き付けた紫先生が頭を掻きながら口にチュッパチャプス(牛丼バウムクーヘン味)を咥えながら一誠達の前に現れる。その姿を見た一誠達は心底嫌そうな顔をする。

 

「朝から随分な挨拶だな?まぁ、良い。一応、合宿終わりにも言ったが……今日から教室で経過観察とする。が、仮釈放である事を覚えておけよ? テメェらの煩悩は見下げた根性だからな……住職の旦那にゃ、心底気不味そうに謝られたわ」

 

「「「いや、そんな褒めなくても」」」

 

「褒めてねぇよ、貶してんだよ。どんな脳味噌してんだお前らは……。で、次やったら……夏休みは無いと思え」

 

「は、はァァァァ⁉︎ この期に及んでまだ何か画策してんのか⁉︎」

 

「年頃の学生の夢と希望とおっぱいが詰まった夏休みまで没収するとか、テメェはそれでも教師か⁉︎」

 

「鬼‼︎ 悪魔‼︎ 第六天魔王‼︎」

 

「……次、やったらの話だ。一応、八月丸々、使って無人島に放り込む予定を組もうかと考えている」

 

 遂には人すら居ない無人島でサバイバルさせるつもりの様である。もはや、人気すら無い行為……と言うか紫先生はその場合には其の儘、放学処分にして無人島に完全放置して知らぬ存ぜぬを貫いた方が良いかと考え始める。無論、紫先生が手に負えないと判断した最悪の場合は、である。そもそもこんな状況になるまで放置した元凶とも言える仕事しねー理事長を不信任決議をして退職に追い込もうとしたが、理事長本人に直接その旨の書類を提出せねば成立しない為にその工作が全く進展して居ない。

 

「……む、無人島って……‼︎」

 

「ま、犯罪行為しなければ文句は言わねぇよ。俺はそれなりに寛大な方だからな。普通ならあの時でポリさん呼んで、退学からの慰謝料借金地獄、刑務所コースが普通だからな」

 

「「「……」」」

 

 その点、紫先生は寛大と言えるだろう。更生させる為のカリキュラムを自腹で組んで実行に移してくれたのだから、有難い部類だろう。

 

「で、お前ら朝っぱらからハーレムがどうとか叫んでいたそうだが?」

 

「お、おうよ‼︎ 俺達はハーレムを作る為に駒王学園に受験したんだ‼︎ 先生は知らないだろうけどな‼︎ 小学校、中学校は全くモテなかった‼︎ ああ、モテなかった‼︎ 元女子校の駒王学園ならハーレムを作れるんだ‼︎ 幾ら先生でも邪魔はさせねぇ‼︎」

 

「駒王学園は共学となっても日は浅く、男子は未だ少数派‼︎ 美少女が多数な上に海外からの美少女留学生が多数、居る‼︎ そして多種多様のおっぱいが揃っているんだ‼︎ 選り取り見取りと言えるんだ‼︎」

 

「故に俺達にも春が訪れると信じている‼︎ そして行く行くはメイド、巫女、バニー、ロリっ娘、クーデレ、ツンデレ、天然、不思議ちゃん……色んな属性を網羅した一大ハーレムを作るんだ‼︎」

 

 一誠達の主張に紫先生は腕を組みながら静かに聞いて居た。こんなアホな主張を真面目に聞くのもまた教師の役割でもある。何はともあれ、声を大にして伝える事が重要……言葉にして伝わらなければ始まらない。以心伝心や『察しろ』なんて言葉は他人には通じない。『言葉』と言うのは他者に通じるツールの一つである。

 

「お前らの主張は分かった。何の為に学校に来ているんだと言いたいが……まぁ、この際は目を瞑ってやる。で……お前らに1つ聞かねばならん事を聞いておこうか」

 

「な、何だよ……⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら……ハーレムって言葉の意味、本当に理解出来ているのか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 紫先生は至極真面目に『ハーレム』の概念を兵藤、松田、元浜に問い掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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