とあるオタク女の受難(ゴブリンスレイヤー編)。 作:SUN'S
今度のオタク女は、わりと狂ってます。
○月%日
なにか賽子を振る音が聞こえたかと思えば、ちょっと頭の可笑しくなった友人も目覚めそうなぐらい汚い場所にいたのだが…。
これはイーデ・エタトの放逐を応用して、私だけを別次元に弾き出したって考えれば納得できる状況なのは確かだけど。
私って意外とみんなに嫌われてたのかな?等と軽くショックを感じているけど、未知の世界というのは心が躍る展開だ。
もっとも別次元の言語を理解できるか、これも一か八かの賭けとも言えるな。全く飛ばすなら少しは準備くらい、させてくれても良かったんじゃないか?
それにしても別次元の住人とは緑色の皮膚なのか、私も変装のために緑色になるべきだろうか。
いや、それは流石に汚いから嫌だな。
しかし、どうしたものか。彼らを起こすのも吝かではないのだが、あの物陰から見ているさまようよろいみたいなヤツが気になって仕方がない。
あれは生きている人間だろうか、それとも死んだ体を使っている邪神の眷属だろうか。まあ、なんにせよ。あの鎧は強そうなので抵抗は止めておこう。
○月・日
どうやら私は小鬼の巣と呼ばれる場所に飛ばされていたらしく、あと少しでゴブリンの慰みものにされるところだったそうだ。
私はゴブリンが起きる前に助けられたから良かったのか?と、そう彼に問えば短く肯定された。彼の経験則によれば痛め付けず、女を放置して眠るというのは不自然らしい。
まあ、私は襲われて捕まったのではなく別次元から飛ばされてきただけで、それほど恐ろしい体験をしたわけでもない。
そう彼に言ったところで興味を惹けるとは思わないが、元の次元で出会った亜人種は、総じて「にんげんおいちい」的なヤツしかいなかった。
しかし、私は何処へ案内されているのだろうか?なんて考えていると神殿らしき場所で立ち止まった。ふむ、一時的に私のようなものを受け入れる場所ということか。
私としても衣食住を貰えるのは有り難い。
○月#日
早朝、私は地母神の神殿で出会った女の子の神官ちゃんに連れられて、私を送り届けてくれた彼が居るという冒険者ギルドに来たのだが…。
どうやら彼は来ていないようだ。
そう神官ちゃんに話したら「まだ、ここに来たばかりじゃないですか」と言われた。確かに、さっき来たばかりなのに居ないから諦めるのはダメだな。
とりあえず、ありがとう。私も彼が来るまで待ってみることにするよ。彼女と他愛ない言葉を交わしながら受付嬢の質問に答えつつ、冒険者の認識標というものを貰った。
こういうものを貰うのは初めてだな。いわゆる、ドッグタグというものかな?と神官ちゃんに聞こうと視線を隣に移すとナンパされてた。
まあ、神官ちゃんは可愛いからナンパしたくなるのも分からなくはないけど。そんな強気で詰め寄るのは怖がっちゃうから止めてね?
私に付き合って待ち惚けするより、神官ちゃんは彼らと一緒に冒険に行ってくれば良いよ。それに、新しい友達が出来るかもよ?
ああ、それと私が作ったお守りをあげよう。
なぁに、こうして見ると君達は大変そうなことになりそうだからね。ちょっとした願掛けだよ、ただ見積もって三回ぐらいかな?
それじゃあ、私は彼を待ちながら君たちの無事と安全を心から祈っているよ。