とあるオタク女の受難(ゴブリンスレイヤー編)。   作:SUN'S

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第11話

⇔月㌘日

 

早朝、彼の手助けになりたいと神官ちゃんにせがまれ、渋々ながら聖地バビロンに伝わる伝説の拳法であるバビロン真拳を伝授する事になった。

 

とはいえ、これを覚えるのは大変だ。

 

私もCDのケースがパカパカする真拳とかで遊んでるだけで、そこまで多用したいとは思ってない。むしろ、そんなものを人前で使おうものなら末代までの恥なのは確定事項だ。

 

あと下手したらボボボーボ・ボーボボが鼻毛の神様とか名乗って出てこようとする。あんなのが野に放たれたら絶対に最悪だろう。

 

そんなことを考えながら変則的な動きで暴れる小石を華麗に避ける神官ちゃんを見詰める。彼のために一生懸命なのは良いのだけれど、地母神は他の神を頼ってもセーフなのだろうか?

 

あっ、なんか権利くれた気がする。

 

⇔月㌔日

 

これは私の影響を受けすぎた所為だろうか?と考えながら神官ちゃんの傍らに佇む腹立つキメ顔の頭領パッチがいる。

 

とりあえず、くそ犬に喰われてろ。

 

そっと神官ちゃんを引き寄せ、森人弓手さんと一緒にマジで汚くてウザい頭領パッチの最後を見届ける。なにか私達に向かって騒いでいるけれど、頭領パッチくんを見てると腹立つので無視する。

 

それにしても冒険者が誰一人として頭領パッチを助けに行こうとしないのは笑える。おい、こっちにくそ犬を連れて走ってくるな。なにやら「死なばモロコシじゃい!!くそ魚類がぁぁぁッ!!」と叫んでるが、私は魚類じゃなくて蜥蜴の親戚だ。

 

しかし、ずいぶんと粘ってるようだけど。なにか理由でもあるのだろうかと視線を受付嬢さんのところに移すと女装したボーボボがいた。

 

うん、私は何も見ていない。

 

⇔月㌧日

 

結局、私の所為にされた。あとボーボボを新人の受付嬢と紹介する受付嬢さんのプロ根性は凄いとしか言えない。あの毅然とした姿勢は見習おう。

 

私の番になると「受付ですねぇーっ、少々お待ちください。あのお客さん、魚類臭くなぁ~い?」と聞こえる音量で平然と受付嬢さんと喋り始める

 

もう、それは後で聞くから黙ってくれないか?と言ったら「えーっ、うっそー!もしかしてナンパですかぁー?」と語尾を伸ばして話し掛けてくる。

 

ちょっと暇だから次元を越えた所為だ。

 

だいたい、こいつらと出会ったりしなければ苦労する事はなかった。もう、いっそのこと邪神の前に放り捨ててしまうか…。

 

それにしても神官ちゃんは真面目にバビロン真拳の神聖なる姿勢を練習して、複数の同時攻撃を軽やかに避けている。

 

それこそバビロン真拳"モロッコの流れ"だ。

 

どんな攻撃にも隙間や間合いは生じる。その間合いを一瞬で見極め、直ぐに間合いの隙間へ身体を滑り込ませる。私がソフトンに習った時は三週間も掛かってしまった。

 

まあ、これで神官ちゃんはゴブリンの群れと戦うことになった時は避けながら武器なんかを集めて、錫杖で叩いたりとか投石すれば問題ない筈だよ。

 

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