とあるオタク女の受難(ゴブリンスレイヤー編)。 作:SUN'S
Ж月А日
バカ面で眠ってるゴブリンの首を踏み砕き、次は奥の部屋を調べると剣の切っ先を突き出して、ジェスチャーを送ってくる彼に呆れてしまう。
私は兎も角、こんな寝込みを襲う作戦は森人弓手さんからしてみれば初めての事だ。あまり無理な行動は体調を崩しかねない。そう手記を使って伝えようと雑嚢を持ち上げた瞬間、なにやら懐かしく腹立つ気配を漂わすヤツが奥の部屋から現れた。
四方の神々は邪神と結託したのか?等と考えるより、そこまでして私の存在を消したかったのかとショックを受けてしまった。
ほんのちょっと賽の目を弄くってるだけじゃないかと言ったら問答無用で神罰を落とされそうだ。もっとも神罰なんて落とさせるつもりはないけど。
どうして、そいつを選んだのかは問い詰めてやりたい。私はビジュアルを気にするタイプじゃないけれど、流石に
Ж月㊦日
なぜか、この前の事を思い出せない。
わりと本気を出して月に棲む獣と戦った記憶は残っているけど。その後に興奮を抑えきれず、かなり暴れ掛けたところまでの記憶は残っているが、そこからの記憶がすっぽりと抜け落ちてる。
いったい、私は何をやったのだろうかと考えながらギルドに入ると神官ちゃんが彼と話しているのが見えた。しかし、どういうことなのか、彼女の首に掛けている認識標が黒くなっている。
これは、そういうことなのだろうか。
神官ちゃん達と挨拶を交わしながら先日の出来事を聞けば、私は人間とは思えない巨大な化け物へと変身したそうだ。
あれはクルウルウの末裔として本来の姿に戻っただけなのだが、そんなに私の本当の姿は気持ち悪かっただろうか?
そう神官ちゃんに問えば「私はゴブリンスレイヤーさんに目隠しをされたので、あまり見ていなくて」と申し訳なさそうに言われた。
そうか、それは彼にお礼を言わないといけないわね。ところで、その新しくなった認識標って私も貰えたりするのかしら?
Ж月Е日
不穏な気配を感じるかと思えばイゴーロナクが適当に選んだ司祭のようだ。まったく、私の安眠を妨げるのはやめてくれ。
ただでさえ先日の遺跡に潜んでた害虫との戦いで筋肉痛になってるんだ。そう、何度も襲われると私だって気落ちしてしまうよ。
まあ、今の私には無関係だ。
そう窓の外へ呟きながら布団の中に潜って小さく身体を丸める。いつの頃だったのかは忘れてしまったけれど、こうして身体を隠さないと静かに寝れなくなっていた。
もっとも私の寝込みを襲うヤツは地元ですらいなかったけどね。いったい、誰に言ってるのかも分からないことを喋り続ける。
ちょっとイゴーロナクのせいで眠れなくなっちゃったんだけど、これって信者に言えば賠償金とか貰えたりするのかな?