闇を駆けるヒーローアカデミア   作:シロロ少尉

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色々と大変ダッタナァ。行事が最近多くて困るわい。


第十四話:トーナメント

見事ぶっちぎりの1位をもぎ取った緑谷チーム、緑谷はこれで障害物競走、騎馬戦と共に

素晴らしい成績を収め、現在プロヒーローから一番の注目を集めている。

 

そして結局、2位以下の順位が存在しなかったため敢え無くもう一度緑谷達のポイントを除外した騎馬戦が開始された。

そして最もポイントを取ったチームは1位爆豪チーム、2位轟チーム、3位心操チームとなった。

そんな中、緑谷は轟に呼ばれ薄暗い通路に足を運んでいた。

 

 

「わりぃな。急に呼び出しちまって」

 

 

「う…ううん大丈夫だよ。僕もう食べ終わってたし…」

 

 

「話がしたかった。聞きてぇ事があってな…緑谷」

 

 

「な…なに?」

 

 

「気になってたんだ。おまえ、オールマイトの隠し子かなんかか?」

 

 

「えッ!?」

 

 

オールマイトとの関係性について問いただされた緑谷は激しく動揺していた。

緑谷にはオールマイトと約束した、決してバレてはいけない秘密がある。

 

 

「そ…そんな、僕がオールマイトの隠し子なんて………」

 

 

「そうか…」

 

 

その後も轟は話を続けた。自分の父親であるエンデヴァーの事、自分の過去の事、個性婚によって産まされた事…

轟が、やけに右しか使わない理由も。緑谷はその壮絶な轟の過去に絶句していた。

そして通路の死角からその事を静かに狩迅と爆豪も聞いていた。

 

 

「……………」

 

 

(様子がおかしいと来てみれば…)

 

 

「記憶の中の母さんは、いつも泣いてる。あんな男のくだらない理想の為に、今も病院で一人でいる。

だからこそだ…左の炎は使わねぇ…母さんの力で一番になって、あいつを真っ向から完全否定する。」

 

 

(片方の力しか使わない…それは爆豪は勿論、戦う者全てを侮辱しているとしか…俺は思えんな。)

 

 

狩迅は爆豪を残してそのまま音も無く去っていった。

 

 

ーーーー

 

『昼休憩がおわり、最終種目の時間だァ!だがその前に失格者のみんなに朗報だ。あくまでも体育祭!全員参加のレクリエーションがあるぞ!更にアメリカからマジもんのチアリーディングのみんなも来て会場も大盛り上がり!と言いたいんだが………どうしたA組!?』

 

 

「よく考えりゃあ相澤先生がこの二人に伝言頼む訳なかったじゃん……」

 

 

「騙しましたわね!?」

 

 

「イエアアアアア!!!」

 

 

A組の女子がチアの服を着ており、案の定その犯人は変態トップツーの上鳴と峰田だった。

 

 

「まぁー花があっていいんじゃねぇか!?そんじゃあ仕切り直してレクリエーションを始めるぜ!」

 

マイクの合図でレクリエーションがスタートした。

 

ーーーー

 

「爆豪〜ちょっと来てくれ」

 

 

「あ?」

 

 

「性格悪い人連れてこいだってよ」

 

 

「コロス」

 

ーーーー

 

『いよいよお待ちかね!勝ち残るのは誰かッ!?本日のメインイベントォ!トーナメント戦の開幕だァァァ!!!実況は自称解説王ことプレゼントマイクと!ミイラマン改めイレイザーヘッドでお送りするぜ!!』

 

 

『自称かよ…時間が惜しいから早く説明しろ。』

 

 

『まったくせっかちな野郎だぜー?ま、やるけど!そんじゃあ早速ルール説明だ!』

 

 

『ルールは簡単!このバトルステージでタイマンで戦って、戦闘不能あるいは場外にした方の勝ちだ!!当然だがアンチヒーローな行動はご法度だぜ!?それじゃあミッドナイト!』

 

 

「では、対戦カードを発表していくわ!」

 

 

モニターに勝ち上がった16名の名前がランダムに配置される。

 

 

第1試合:緑谷vs心操

 

第2試合:轟vs瀬呂

 

第3試合:上鳴vs塩崎

 

第4試合:飯田vs青山

 

第5試合:芦戸vs常闇 

 

第6試合:狩迅vs八百万

 

第7試合:鉄哲vs切島

 

第8試合:麗日vs爆豪

 

 

(こんなに早くに轟君と…!?)

 

 

(初手から轟かよぉおお!?)

 

 

「麗日ぁ?」

 

 

「ひぃぃぃぃ!!?」

 

 

それぞれが多種多様な反応をし、それと同時に緊張していた。

 

 

『なかなか愉快な組み合わせじゃねぇか!第一回戦は十分後に始まるぜ!楽しみにまってな!』

 

 

ちなみにだが、心操チームだった青山以外の二人は何もしてない者が戦うのは相応しくないと言い辞退し、

塩崎と鉄哲が入る事となった。そして十分後…いよいよ始まる。

 

 

『リスナー諸君ッ!待たせたなッ!気分はデートの待ちあわせ場所で待つ恋人気分かぁ!?

もう意中の相手は目の前だぜ!!』

 

 

『キャラに合ってねぇ例えだな』

 

 

『うっせぇ!?第1試合はこの二人の対戦だァ!!』

 

 

プレゼントマイクの呼びかけでスタジアムに向かっていく。

 

 

『障害物競走、騎馬戦と共に1位をもぎ取ったクレイジーBOY!人は顔で判断しちゃいけねぇってのはこいつのことかぁ?緑谷出久!!!』

 

 

(緊張してきたぁ……)

 

 

『対して!ごめんまだそれっぽい活躍見てねぇ…普通科、心操人使!!』

 

 

「………」

 

 

そして始まる第1試合、緑谷vs心操。結果から言うと緑谷の勝利だった。心操の個性は自分の問に答えた相手を洗脳すると言う物。緑谷は心操の挑発に乗ってしまい場外付近にまで近づいていき終わりかと思われたが、間一髪で指を弾く事でそれを回避し、心操を場外にフルカウルでふっ飛ばした。指は思わず50%の力で放出してしまいかなり痛むがリカバリーガールにかかればすぐに治るものだった。心操はこの一軒で普通科の希望の星と讃えられ、緑谷に礼を言い去っていった。

 

 

続いて第2試合轟vs瀬呂、瀬呂が轟を不意打ちで場外に押し出そうとするが、轟は一瞬にしてスタジアムをはみ出す程の氷結をくり出し瀬呂を圧倒。周りからもドンマイコールが流れるほどだった。

 

 

第3試合上鳴vs塩崎。上鳴は調子に乗り塩崎を食事の誘いをし、一瞬で勝負をつける…つもりだったらしいが

塩崎には電撃系の個性は効かないらしく、場外に放り投げられた。

 

 

第4試合飯田vs青山、言わずもがな飯田の勝利である。青山はネビルレーザーを連発し腹痛を起こしたところを

飯田が脳天キック一発でノックダウン。

 

 

第5試合芦戸vs常闇、芦戸の酸は黒影には効かないらしく、終始常闇が圧倒していた。芦戸はそれらしい遠距離技を

持っておらず、近距離戦に持ち込もうとするが黒影はそれを許さず場外に押し出されてしまった。

 

 

そして第6試合…

 

 

(お相手は…狩迅さん。情報によると長期決戦が苦手とのこと。ここは耐えるしか…!)

 

 

「………………」

 

 

「第6試合、初め!!」

 

 

八百万は素早く大盾を創造し、狩迅の攻撃を警戒する。それに合わせ狩迅は右腕を迅竜化させ後ろに引き、構えを取る。そしてあのとき見せた白疾風の姿になる。

 

 

(その距離からは攻撃は当たらない!だとしたら、いったいどこから…ッ!)

 

 

狩迅は引いていた拳を突きだす。前では無く、真上に。その瞬間、途轍もない風圧が会場全体を襲う。

体重が軽い峰田のようなのは吹き飛びかけ、八百万は壁に叩きつけられた。

 

 

『………………………ッ!?』

 

 

轟の時のように、その迫力に全員が口を開けなかった。

 

 

「お…おい、あれ……」

 

 

ヒーローらしき男が空を指差す。そこにあったのは、ものの見事に風穴が空いた雲だった。

 

 

(拳を振り上げただけで…あの威力ッ!?あんな事ができるのは…オールマイト並の…!!)

 

 

「そんな……まさか………」

 

 

八百万はそう言うと気絶してしまった。この時緑谷を含め、全員が自覚した。自分等が挑むのは、戦闘力なら平和の象徴にも引けを取らない、史上最強の高校生だと。

 

 

「ミッドナイト……審判を」

 

 

「し…勝者、狩迅君!」

 

 

歓声は起きなかった。

 

 

その後も試合は続き、第7試合は鉄哲と切島の暑苦しいぶん殴り合いが始まり両者共にダウンした。

最終的な判断は後で腕相撲か何かで決めるらしい。

 

 

第8試合爆豪vs麗日。爆豪は爆破の個性で麗日を圧倒していた。驚異的なのはその反射速度。麗日が近づいても

爆豪には辿り着けなかった。そうして繰り返すうちに会場から批判の声があがった。

つまり、ブーイングである。

 

 

「それでもヒーロー志望かよ!そんだけ実力者があんならさっさと外に出せよ!」

 

「女の子をいたぶってあそんでんじゃねぇよ!」

 

 

(…………)

 

 

狩迅は真剣に戦ってる爆豪を批判する声に対し青筋を立て、怒りの表情を浮かべている。

 

 

「虫酸が走る…これ程腹がたったのは久しぶりだ…爆豪は麗日を認めている、だからこそだ、だからこそ最大限の警戒をして戦ってんだろうが。そして始めから麗日が負けると思い込んでいることにも腹が立つッ…何故自分等が

あの二人を最も侮辱している事に気が付かないんだ……」

 

 

狩迅は小さく呟く。

 

 

『今言ったのプロか?何年目だ?くだらない事言ってんなら、帰って転職サイトでも見てろ。』

 

 

相澤から喝が入る。その場の批判していた全員が黙った。

 

 

『爆豪はここまで来た麗日を認めてるから、油断も隙も見せないんだろうが。』

 

 

『…………………』

 

 

その後も爆豪の猛攻は止まらなかったが、麗日も決して諦めない。油断しない爆豪に感謝をしながら、密かに流星群を作っていた麗日だったが、爆豪の爆破により一撃で吹き飛ばされた。それでも立ち上がる。父と母の為に、

そして少しでも緑谷に近づく為に。だがその思いも儚く散り、キャパオーバーしてしまい気絶…爆豪の勝利となった。

 

 

「どこが…か弱いんだよ…」

 

 

緑谷はすぐに麗日の元へ駆けつけていった。

 

 

そして第9試合以降の対戦カードは

 

 

第9試合:緑谷vs轟

 

第10試合:飯田vs塩崎

 

第11試合:狩迅vs常闇

 

第12試合:爆豪vs切島

 

となった。2回戦第1試合が始まるまで時間があったため狩迅は自分と戦った八百万の元へ行っていた。

 

 

「八百万、いるか…」

 

 

「狩迅さん…先程の戦い、お見事でしたわ…」

 

 

八百万は下をうつむいたまま暗い表情で言った。

 

 

「怪我は…浅い様だな」

 

 

「えぇ……」

 

 

「…八百万、俺はハッキリ言って、お前の個性は恐ろしいと思っている。最強と言っても過言じゃないくらいにな。」

 

 

「お世辞はいいですわ…試合がもうすぐ始まるでしょう」

 

 

「世辞を言いに来たんじゃない。お前の個性は創造…生物以外なら何でも作り出す個性だろう。」

 

 

「何が…言いたいんですか」

 

 

「何でも作り出せる。それは即ち、相手からしたら次の一手が読めないということ。」

 

 

「……………」

 

 

「まぁ何が言いたいんだと言われると、助言だな。煩わしいかもしれんが」

 

 

「助言…?」

 

 

「あぁ、緑谷にもした。八百万、お前の個性は生み出す物の情報が無いと作れないんだろ?その為に多くの情報を頭に入れ、自分の限界に挑戦し続けた。俺だったら諦めてたかもな。お前はすげぇよ。」

 

 

「慰めならッ!」

 

 

「慰めなんかじゃねぇ、これは心の底からの物だ。」

 

 

「…………っ」

 

 

「また…戦いたい、それだけだ。……………もうそろそろ時間だ、俺は行く。最後に、お前は咄嗟の判断力を身に着けたほうがいい。それを会得した時、更に上を目指せる。生意気な事をいってすまなかった、それじゃあな」

 

 

「助言…ありがとうございます。次も頑張ってくださいまし。」

 

 

「お前程の奴に勝てたんだ…優勝しなきゃ面目が無いな。」

 

ーーーー

 

 

『さぁ休憩は終いだ!2回戦第1試合を始めるぞ!まずは圧倒的な強個性!推薦入学者、轟焦凍!対して、圧倒的なパワー!人は顔じゃねぇ!緑谷出久!』

 

 

(…………)

 

 

(……………)

 

 

「2回戦第1試合、始め!」

 

 

両者が構える。これから激闘が起こる、そんな予感が会場全体に行き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




緑谷と轟…原作どうりだったら轟の勝利ですが、今の緑谷はフルカウルを発動できる。
ここはやっぱ………
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