闇を駆けるヒーローアカデミア   作:シロロ少尉

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最近忙しくて文章が滅茶苦茶になってるかも……… それでもいいよって人だけウェルカム。




第十六話:加速する闘争心

(谷…………緑谷………………)

 

 

どこからか自分を呼ぶ声が聞こえる。そう思い、少しずつ目を開けていく。

 

 

「おっ、目が覚めたか」

 

 

「狩迅君…それに麗日さん…」

 

 

緑谷を呼んでいた声の正体は狩迅だった。横には心配そうな顔をしている麗日もいた。

 

 

「デク君だいじょぶ!?左腕スッゴイ腫れてる!」

 

 

麗日が心配そうに声を上げる。

 

 

「うん、ありがとう。………ここは…」

 

 

緑谷は辺りを見渡すと、狩迅と麗日に再び目をやった。

 

 

「ここはリカバリーガールの治療室みたいなもんだ。今は飯田とB組の塩崎と言う奴が戦っている。」

 

 

「そっか………あっ!轟君は!?あと勝負の結果は!!?」

 

 

「轟もお前と同じく治療中、轟との勝負の結果はお前の勝ちだ」

 

 

「良かった…………でも……僕が、本当に轟君に……」

 

 

「凄かったね!私めっちゃドキドキしながら見てたよー!」

 

 

「うん、心配かけてごめんね」

 

 

「いいさ、今は安静にしてた方がいい」

 

 

「そうさせてもらうよ……」

 

 

ーーーー  一方その頃 ーーーー

 

 

「キャッ!」

 

 

「フンッ!」

 

 

上鳴に見事勝負した塩崎は、前回のように髪の茨を駆使し飯田を捕らえようとするが、飯田のスピードについて来られず肩を押されて場外に出てしまった。

 

 

「塩崎さん場外!飯田君、準決勝進出!」

 

 

結果的に飯田の勝利となっていた。

 

 

ーーーー

 

 

「今のは、飯田の勝利らしいな。そうなると…緑谷、次のお前の対戦相手は飯田か」

 

 

「やっぱ飯田君も強いなー!もう見えないもん。」

 

 

「うん、あのレシプロバースト…凄い加速度だ。僕でも追いつけられないと思う」

 

 

「えらく弱腰だな。もう少し自分に自信を持つことも大事だぞ?」

 

 

「うん、でも実際あの速度は狩迅君に匹敵するか、それ以上かもしれない。そんな相手に余裕はかましていられない…」

 

 

「お前らしいな。さてと、次は俺と常闇か」

 

 

「頑張って!応援しとるから!」

 

 

「僕も少ししたら見に行くよ」

 

 

二人から応援の声が自分に向けられる。狩迅はその声を聞いたらゆっくりと扉を開け二人に言葉を返す。

 

 

「あぁ、行ってくる」

 

 

ーーーー

 

『さぁ始めて行くぜぇ?厨二だがその実力は本物!その個性最強なんじゃね!?ヒーロー科、常闇踏陰エエエエ!対して、まさに圧倒的!その個性も最強なんじゃね?同じくヒーロー科、狩迅龍騎イイイイ!!!』

 

 

『ガキみてぇな事いってんじゃねぇよ』

 

 

「双方準備はいいわね?それじゃあ第二回戦第2試合、始め!」

 

 

その瞬間会場全体から歓声があがる。常闇を応援する声、狩迅を応援する声…はたまた両方応援する欲張りもいる。狩迅と常闇はその歓声を押し退け、ただ真っ直ぐ相手を見ていた。

 

 

「こうして戦うのは初めてだな、常闇。」

 

 

「あぁ、この時を待ちわびた。白銀の戦士であるお前と相見えるこの時を!」

 

 

「だから変な二つ名をつけるな……騎馬戦のときはありがとよ、だがそれとこれとは別だ。一切油断はしない。お前なら特にな。」

 

 

「お前程の奴に言われるとは、俺も少しは強くなったと言う事か………いくぞ!」

 

 

「来い、嚇眼!」

 

 

常闇の黒影が勢い良く狩迅に向かっていき殴りかかる。狩迅はそれを受け止めるか躱すなどをして攻撃を防いでいた。

 

 

「あの姿は使わないのか!」

 

 

「あれは体力の消耗が激しいからな、まず相手の戦闘力を測りバランスの取れた形態になって戦うのが俺の一連の流れなんでね。」

 

 

「様子見か…」

 

 

常闇は狩迅の本気を引き出す為、更に黒影にギアを上げさせる。より強く、より速くなって行く黒影に若干狩迅は押されそうになるが、

 

 

「黒影の動きはいいが、常闇…お前は少し個性に頼り切っているな。横がガラ空

きだ!」

 

 

『ゲッ!』

 

 

狩迅は黒影の攻撃を受け流し、常闇の方へ走っていく。

 

 

「そう来るか!黒影!」

 

 

黒影が猛スピードで狩迅を追い掛けるが、スピードに関しては狩迅に分がある。常闇に近づきそのまま腹部に重い一撃を入れる。間一髪で両腕でガードするが、それでもダメージは通ってくる。

 

 

「ずぇあッ!!」

 

 

「ぐッ!!?」

 

 

常闇は一気に後方に飛んでいく。場外には行かなかったがあと一歩ガードが遅かったら失神していたかもしれない。

常闇は腕の痛みと冷や汗に苛まれていく。

 

 

(思った以上だ………腕が一瞬吹っ飛んだかと思った……)

 

 

「流石だな…その個性は…」

 

 

「案外意外な弱点があるかもよ?」

 

 

「今の俺には分からないな、だが俺とてヒーロー志望…死力を尽くす!黒影!」

 

 

『アイヨ!』

 

 

常闇の体に黒影が纏わりつく。常闇も常闇で自分の個性に研究し、磨きをかけたらしい。

 

 

「前から考えてはいたが、最早お前相手に出し惜しみはしていられん。」

 

 

「成程な、黒影を身に纏うことで苦手だった機動性を克服し、尚且自分を守る鎧に………考えたな」

 

 

「あぁ、その名も…深淵闇躯!」

 

 

「ならば俺も……迅竜!」

 

 

狩迅は腕を迅竜化させ、常闇と真正面の殴り合いを始める。

 

 

「うぉあァァァ!」

 

 

(突きの鋭さ、そして速さが増している………!)

 

 

「ッ!ここだぁ!」

 

 

「何!?」

 

 

数秒の殴り合いを勝利したのは狩迅だった。常闇が大振りの構えをした所を放つ寸前で止め、顔面に一発入れる事に成功する。

 

 

「チッ…まだだ!」

 

 

常闇は口の中に溜まった血を吐き捨て、歯を食いしばり突撃していく。中途半端な作戦は最早効かないと思ったのだろうか、ただただひたすらに拳を前に出す。

 

 

ーーーー観客席ーーーー

 

 

「おい…ワンチャン常闇勝てんじゃね!?」

 

 

「すっげぇ!狩迅とまともにやり合ってやがる!」

 

 

「どっちも頑張れー!」

 

 

(……………)

 

ーーーー

 

 

「ハァ…ハァ……グッ!」

 

 

(流石に体力が低下しているな。動きが遅くなっている)

 

 

狩迅は隙を伺い後方に下がる。

 

 

「常闇…終わらせるぞ」

 

 

「あぁ」

 

 

狩迅は嚇眼、迅竜化に更に亜種羅を上乗せし拳を構える。常闇はその攻撃を最大限警戒し最後の力を振り絞る。

 

 

「黒影!」

 

 

『イクゼ!』

 

 

「………」

 

 

「これが、俺の全てだ!深淵闇躯…宵闇よりし穿つ爪!」

 

 

「竜の………鉤爪!」

 

 

二人の力が衝突する。辺りには埃が舞っておりステージも半壊していた。そして二人が誇りの中から姿を表す。

 

 

「常闇君、戦闘不能!狩迅君準決勝進出!」

 

 

狩迅との衝突により、常闇は力尽き倒れていた。

 

 

「常闇、いつかまた…再戦を申し込む。」

 

 

狩迅は常闇の肩を担ぎ、リカバリーガールの元へ運んでいった。そんな二人を会場の者たちは拍手と称賛の声で見送った。

 

 

ーーーー観客席ーーーー

 

 

常闇との試合が終わり、狩迅は観客席に戻っていた。もうすぐ爆豪と切島の試合が始まろうとしていた。

 

 

「今戻った」

 

 

「あ!お疲れ様〜、さっきの試合凄かったね!二人共めっちゃカッコ良かったよ!」

 

 

「こっちだ、席を取ってあるぞ!」

 

 

「ありがとう、助かる。」

 

 

席に座った後も緑谷を含める三人と爆豪vs切島の試合が始まるまで会話していた。途中物間とか言う変な奴が煽り散らかしてきたが、拳藤の手によって止められた。

 

 

そして時間が過ぎ爆豪と切島が会場に上がって来る。会場にいる観客は大声で二人の健闘を祈る。

だが特に以上なのが………

 

 

「切島ぁぁぁあ!!!負けんじゃねぇぞオオオオオオオ!!」

 

 

B組の鉄哲徹鐵だった。先程の試合で二人はライバル関係となったらしく、狂ったように応援していた。

 

 

「2回戦第4試合、始め!」

 

 

ミッドナイトの掛け声と共に切島が爆豪に突進していく。爆豪はそれを爆破で止めようとするが切島の個性は硬化で爆豪との相性は最悪、切島にとっては少し痛む程度。爆豪は怯まない切島に対し個性を連発する。

それでも切島は止まることはない。試合が開始して数分が経過した頃だった、ようやく爆豪の攻撃が切島に刺さった。

切島は時間経過と共に段々と硬化の効力が弱まっていく弱点がある。逆に爆豪はスロースターター、勝負が長引く程手汗が多くなり、爆破の威力、範囲も大きくなる特性があった。切島は爆豪の反撃の猛攻に耐える事ができずそのまま敗退した。

 

 

「切島君、戦闘不能!爆豪君、準決勝進出!」

 

ーーーー

 

 

ーーーー

 

「時間と共に立場が逆転したな」

 

 

「かっちゃんの個性は手の汗腺からニトロみたいな物を放つから、手汗をかく程強くなるんだ。」

 

 

「狩迅君の次の対戦相手はかっちゃんか…戦闘訓練の時みたいにはならないかも知れないよ。多分、狩迅君の事を研究してきたはず…」

 

 

「だろうな、油断はできん。それはそうと次はお前と飯田じゃないか、急がなくてもいいのか?飯田はもう行ってるぞ」

 

 

「えっ!?ホントだ、行ってくる!」

 

 

「健闘を祈る」

 

 

ーーーー

 

3回戦のトーナメント

 

 

第1試合:緑谷vs飯田

 

 

第2試合:爆豪vs狩迅

 

 

ーーーー

 

 

『さぁ時間が来たぜぇ?早速紹介と行こうかぁ!圧倒的なスピードとパワーッッ!本当君強すぎない?ヒーロー科、緑谷出久ゥゥゥ!対してブレーキを知らない男!お前はスピードの鬼だな…スーパーソニックマン!同じくヒーロー科、飯田天哉ァァァ!』

 

 

「以前にも言ったが、俺は君に挑戦する。全力で行かせてもらうぞ!」

 

 

「僕だって勝ちに来たんだ!絶対に負けない!」

 

 

「両者準備はいいようね!では、試合開始!」

 

 

「レシプロバースト!」

 

 

飯田は長期戦は不利だと思ったのかいきなり奥の手を使ってきた。レシプロバーストは途轍もない程のスピードで動ける代わりに、一度使ったら1分弱のインターバルが必要。これに全てをかけるつもりだろう。

 

 

「いきなりきたッ!!フルカウル15%!」

 

 

緑谷もフルカウルを発動させ、応戦するが飯田の速さにはまだついていけていない。飯田は緑谷との距離を一瞬にして詰め右蹴りを放つ。緑谷はそれをしゃがむ事で間一髪で避けることに成功する。

 

 

「クソッ!当たらなかったか!」

 

 

「あっぶな!?」

 

 

「まだだ!もっと加速しろ!」

 

 

飯田のスピードは更に上がっていく。最早観客は何が起きているのか理解する事が出来なかった。緑谷も同じく見えず、飯田の蹴りをモロにくらってしまう。

 

 

「ごふぅ!?」

 

 

飯田は一瞬ふらついた緑谷に追撃をする。残像で何百にも見える足蹴りで緑谷を場外まで追い詰める。

だがあと一歩の所で緑谷は反撃をしてきた。

 

 

「ま…けるかぁぁぁ!!カロライナ…スマッシュ!!」

 

 

緑谷はガードでクロスして使っていた両腕を刃の形にし、飯田に反撃する。

 

 

「グッ!!」

 

 

「ウオァァァァァァァァア!!!!!」

 

 

「レシプロ…バーストォォォォォ!!!」

 

 

緑谷は腕で、飯田は蹴りで。両者の攻撃は風を起こし、何度も何度も打ち付け合う。さっきよりも更に速く、鋭く

、腕と足が何本も生えているかのようにも見える。

 

 

(体中が痛い………だけど、オールマイトに言われたんだ…僕がここにいるって事を示してくれって!ここで負けられない。負ける訳には、いかない!)

 

 

(兄さんに誓ったんだ…兄さんのようなヒーローになるって。強くて、みんなを助けるヒーローになるって…。俺は勝って、インゲニウムの弟がここにいるという事を証明する!)

 

 

『ウオァァァァァァ!!!』

 

 

永遠とも思えるその攻防戦、だが全ての物には終わりがある。晴れる埃の中で立っていたのは緑谷だった。

決着がついた……この事を見ていた者達の頭の中にそうよぎった。時間にしてたった数十秒の戦い、だが何時間にも戦っていたようにも思えた。

 

 

「飯田君、戦闘不能!緑谷君、決勝戦進出!」

 

 

「ハァ…ハァ………ぐっ…」

 

 

緑谷は予想以上の激戦になり、膝を落とす。疲労が体から抜けない、痛みも引かない。リカバリーガールの元直行だろう。

 

 

歓声があがる。戦った二人に敬意を払う者、ただひたすらに憧れた者など様々ではあったが、みなすべからく称賛していた。

 

 

ーーーー

 

 

【爆豪との試合が始まる数分前】

 

緑谷と飯田の様態を見た後、狩迅は待機室に行っていたが、そこに爆豪が入ってくる。

 

 

「お前が来るなんて珍しいな、爆豪。」

 

 

「………あん時みてぇな失敗はしねぇ。勝つのは俺だ」

 

 

「………………」

 

 

「だから全力でかかって来やがれ。あの白い奴を使って来い。俺が…それを真正面から叩き落としてやる。」

 

 

ーーーー

 

 

 

「確か、真正面から叩き落としてやる…だったな」

 

 

「俺はやると言ったらやる男だ。嘘も半端な事も言わねぇ。」

 

 

「そうか、なら見せてやってみろ!」

 

 

「3回戦第2試合、始め!!」

 

 

ミッドナイトの開始の合図で試合が始まる。爆豪の眼には闘志が宿っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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