闇を駆けるヒーローアカデミア   作:シロロ少尉

27 / 39
対戦カードの順番少し変えてしまいました。純粋に間違えました。書き直すのめんどくさいです。諦めました。許してください。


第二十五話:一皮剥けろ!

ーーーー 蛙吹 常闇チーム 演習試験スタート ーーーー

 

ブザー音と共に、演習試験が始まった。初手は蛙吹と常闇VSエクトプラズム、開始されると同時にエクトプラズムの個性による分身体が次々と姿を現す。

常闇が黒影で応戦しようとするが、数が多く倒し切るのは難しい。一旦退却し、体制を整え、戦闘を避けようと全速力でゴールへ向かう。だかしかし…

 

 

エクトプラズム個性:分身 口からエクトプラズムを出し、任意の位置で本人に化けさせられる。一度に出せる人数は大体三十人。カラオケで歌ったあとは三十六人ぐらいになれる。

 

 

常闇が黒影で応戦するが、それでもエクトプラズムの猛攻は止まらない。突然現れた巨大なエクトプラズムが出現し、二人を捕まえてしまう。常闇はそれでも諦めず黒影に戦うよう指示する。その間蛙吹は事前に用意していた隠し玉を常闇に話す。できれば見ないでいて欲しいらしい。

 

 

もう一度黒影で攻撃すると、何故かエクトプラズムの足にはカフスが掛かっていた。

蛙吹の胃袋は出し入れする事が可能で、咄嗟に飲み込んでいたらしい。

 

 

ーーーー 蛙吹&常闇チーム WIN ーーーー

 

 

ーーーー 飯田 尾白チーム 演習試験スタート ーーーー

 

 

飯田と尾白は地面があってこそ実力を発揮できるが、パワーローダーの個性はモグラ!

相性はハッキリ言って最悪である。地面はパワーローダーが支配しており、少しでも触れると落とし穴が発動してしまう地雷のような仕組みがあった。

 

 

そこで考案したのが、合体!と言っても尾白をおんぶしているだけである。飯田がレシプロバーストで一気に加速し、尾白を投げ飛ばす。見事な連携で条件を達成は出来たものの、

飯田は首から下が地面に埋もれており、かなりカッコ悪かった。

 

 

ーーーー 飯田&尾白チーム WIN ーーーー

 

 

その後も着々と続いていき、蛙吹達よりも前に試験を始めた砂糖&切島チーム以外は辛くも勝利をもぎ取ることに成功していた。

残す所は八百万&轟VS相澤  芦戸&上鳴VS根津  緑谷&爆豪VSオールマイト 狩迅VSオールマイトだけとなる。

 

 

「轟、八百万、次はお前らじゃないか?」

 

 

「そうだな、行ってくる。」

 

 

「頑張ってね、二人共!」

 

 

「………」

 

 

なにやら様子がおかしい八百万、俯いたまま暗い表情をしていた。

 

 

(八百万……)

 

 

 

ーーーー 八百万 轟チーム 演習試験スタート ーーーー

 

 

戦闘開始後すぐに轟は八百万に指示を出した。常時個性を発動してマトリョーシカを作る。相澤をいち早く視認するためらしい。轟が相澤を引き付けている間に八百万がゲートをくぐる作戦だったが、相澤に先手を取られてしまう。轟は炎で応戦しようとするが、個性を無力化されてしまい縄で宙吊りになってしまった。

八百万には逃げてもらったが下にはマキビシを敷かれ、個性を発動しても足元には着陸出来なくなってしまう。応援に行けない状況になった。

 

 

「マキビシ、忍者かよ…いやらしい対策してくるな…」

 

 

「ヒーロー殺しの時とは違うからな、ヒーローの個性も人数も知ってる。迎撃体制バッチリだ、随分と負担の偏った作じゃないか。女の子を思うのは立派だが、もう少し話し合っても良かったんじゃないか?」

 

 

相澤はすぐさま八百万の元へ急ぐ、その間轟は相澤の言った言葉に何か引っかかったようだ。

 

ーーーー

 

 

 

「ハァ…ハァ……」

 

 

八百万は相澤から逃げ続けてはいるが、捕まるのは時間の問題。いま自分が何をすればいいか、戸惑っていたのだ。

 

 

(脱出ゲートまで後どのくらい…もっと最短ルートがあるのでは…轟さんは無事?

これでいいの?時間を犠牲にしてでも移動用のアイテムを作るべき?これでいいの?私はこのまま逃げ切れる?私は…どこを走っているの?駄目何で…考えが!?)

 

 

(体育祭での狩迅との戦闘で完全に自身の喪失が見て取れる。)

 

 

(相澤先生!?じゃあもう轟さんは…)

 

 

「痛い所はついていくぞ!手数勝負しようか!」

 

 

「しまっ…!?」

 

 

八百万は何も抵抗できないまま相澤の捕縛布で腕を捕らえられてしまう。

 

 

(先生相手に、私じゃ勝ち目が…!)

 

 

(どうすれば…緑谷さんなら、爆豪さんなら、狩迅さんなら…どうするの!?)

 

 

 

 

 

ーーーー 回想 ーーーー

 

 

体育祭が終わってからしばらく経った頃のこと

 

 

「じゃあ今日はここまでぇ!しっかり予習しておくようにイェア!」

 

 

『は~い』

 

 

授業が終わり、休み時間になった。昼の時間となり、食事を取ろうとする狩迅、そんな彼に八百万が近づいてくる。

 

 

「どうした、八百万」

 

 

「いえ…その…」

 

 

誰もいない静かな教室…そんな中なにか言いたげな八百万、何かに迷っている様子を狩迅は見逃しはしない。

 

 

「今日は生憎と、腹は減ってないんだ。」

 

 

遠回しに話す狩迅、八百万はその言葉の意味に気づき、少しずつ口を開いていく。

 

 

「……そのですね、私…ずっと考えていたんですの、どうしたらあなた方の様に強くなれるのか…狩迅さんは以前、私を強いと言ってくれました。ですがどうしても、そうは思えないのです。」

 

 

「あまり自分を過小評価しない方がいい。それほどの力がお前にはある。」

 

 

「ですが…」

 

 

「前にも言ったが、お前に足りないのは咄嗟の判断力だ。だが逆に言えばそれさえ身につけられれば、限りなく無敵に近くなれるだろうな。常に相手の予測を大きく超える行動を取らなければならない。少しついてこい」

 

 

狩迅は八百万をつれて運動場へと向かう。八百万は少し戸惑いながらも狩迅についていった。

 

 

「あの…ここで何を?」

 

 

「至極単純、俺との再戦だ」

 

 

「えぇ!?」

 

 

いきなり再戦を申し込まれる八百万、当然焦らない訳は無い。

 

 

「咄嗟の判断力、それを手に入れる方法は唯一つ、それが必要となる状況での実戦だ。俺もこの力を実戦によって作り上げてきた。なんにせよ、多少なりとも努力をしないと何も入らないからな。」

 

 

「だからって…何も戦うことは!」

 

 

「ボサッとすんな、いくぞ」

 

 

亜種羅を発動する。刹那、狩迅の姿が八百万の視界から消えた。壁を足場にし飛び跳ねる。

 

 

(速い!?見えな…)

 

 

「女だろうが友人だろうが俺は手加減はせんぞ」

 

 

頭上から狩迅が手刀を繰り出す。間一髪で避ける八百万だが、いきなりの攻撃で混乱してしまう。

 

 

(今の…本気で!地面がえぐれてる…やるしか…!)

 

 

八百万は腕からガトリングガンを生成し、狩迅を狙い撃つ。しかしどれだけ打っても当たることはない。その状況が八百万の混乱を更に促進させていった。

 

 

「真空波!」

 

 

足を横に薙ぎ、真空波を飛ばす。八百万は事前に用意していた盾で防ぐも一発でボロボロに砕け散る。すぐに次の一手を考えるが全くアイデアが浮かばない。

 

 

(まずい…来る!?)

 

 

「竜の鉤爪!」

 

 

「俺が以前言った事を忘れたか!」

 

 

(ッ!?)

 

 

何でも作り出せる、それは即ち、次の一手が読めないという事

 

 

「次の…一手?」

 

 

八百万の頭の中に浮かんできたのはその言葉だった。ずっと忘れていた、自分の一番の強さは個性による物じゃなく、それによって相手の予測を大きく超える行動を取れるということを。

 

 

(相手に、想定外を起こす、それが私の…)

 

 

八百万は右側手から何かを創造し、狩迅に投げつけ目を左手で隠す。

 

 

「これは!?」

 

 

「ライジング!」

 

 

その瞬間、辺りを照らす眩しい光が解き放たれた。

 

 

(M84スタングレネード…警察が使うこの世で最も強力な閃光弾ですわ!これを受けた者は全員、耳を塞ぎながらうずくまる。光が弱点の狩迅さんには効果抜群のはず!)

 

 

八百万の決死の作戦は見事に成功していた。狩迅の光が弱点だということは以前、緑谷に聞いていたそうだ。狩迅は咄嗟のことに驚愕し、怯んでしまっている。

 

 

「してやられた。流石じゃないか…八百万。」

 

 

狩迅の首元には八百万の創造した鋼の剣が向けてあった。あとほんの少し力を入れれば頸動脈が切る事ができるだろう。

 

 

「ハァ…ハァ…」

 

 

「咄嗟の判断力…今の一瞬、お前は俺より強かった。」

 

 

「私が…本当に…」

 

 

腰が抜けたようにどっと座り込む。自分がたった今、雄英高校の1年生で無敵と言われている彼に勝った…そんな事実に八百万は呆然としていた。

 

 

「言っておくが、俺は一切手加減はしていない。これはお前自身の勝利だ。

凄いじゃないか。んがぁ目と耳が痛ぇ…」

 

 

「ですが、私が勝てたのはあくまでも…狩迅さんが下位の形態であったからで…」

 

 

「阿呆……自慢になってしまうかも知れんが、俺はこの状態であの入試2位の爆豪とお前と同じ推薦入学者である轟を倒した。そんな俺をお前が倒した。しかも一対一の上、俺に有利な状況でだ。これで少しは自身を持ったか?」

 

 

「…………」

 

 

「一つ教えてやる。過ぎた謙遜は時に人を不快にさせるもんだ。そうなるくらいだったら自慢しろ。自身を持て、自分は強いってな」

 

 

「ッ!」

 

 

ーーーー

 

 

(いいえ、ここで諦めたりなんか…こんな姿を見られては、狩迅さんに、轟さんに面目がつきませんわ!)

 

 

もう一度闘志を燃やす。彼女の目にはもう迷いは無い。あるのは覚悟だけ、手を握りしめ、頭をフル回転させる。次の一手だけじゃない、二手三手、百手先も考え尽くす。

 

 

(様子が変わった、こいつ…ふっきれやがったか!?こんな土壇場で!)

 

 

(個性が消されていない!)

 

 

「創造!」

 

 

腕から空洞の空いた丸いものを創造し、相澤の捕縛布から脱却する。

 

 

「まだですわ!」

 

 

創造で足元に地雷を設置し、分厚い鉄板で叩く。すると体育祭での緑谷の時の様に鉄板ごと吹き飛んでいった。

 

 

「何だ、さっきとは別人みてぇに変わり果てていやがる。」

 

 

(轟さんは……いた!)

 

 

上空からなので、轟の発見を早く済ませることができる。八百万はすぐにパラシュートを創造し、轟の元へ着陸する。

 

 

「八百万、お前…ッ!」

 

 

「すみません、お待たせしました!」

 

 

八百万は轟に掛けてある捕縛布をゆっくりと落とし、布を剣で切る。晴れて自由になった轟だが、肝心の相澤がどんどんとこちらへ迫ってきていた。

 

 

「ありがとよ、八百万。で、相澤先生はどうする?考えがあるんだろ?」

 

 

「勿論ですわ!」

 

 

「話し合いは終わったか?」

 

 

『ッ!』

 

 

いつの間にか相澤が頭上にまで接近していた。だが今の八百万に抜け目は無い。

 

 

(考えるよりも先にッ!)

 

 

「轟さん、目を閉じて!」

 

 

持っていたマトリョーシカを何個か上へ投げ飛ばす。

 

 

「んだこりゃ?」

 

 

相澤が手で払おうとすると、中から爆弾が出てきた。その爆弾こそ、対狩迅戦での切り札となった閃光弾である。ドライアイの相澤には効果は的面、しばらく硬直していた。

 

 

「しまっ!?」

 

 

「轟さん、今ですわ!氷を!」

 

 

硬直する相澤に轟の氷結が追い打ちをかける。それは瞬く間に相澤の体中を凍らせ、身動きをできなくさせていた。

 

 

「危ねぇ…あと少し判断が遅れていたら負けていたな。」

 

 

「こりゃあ、駄目だな。俺の負けだ。」

 

 

ーーーー

 

 

「八百万さん、凄い!あの咄嗟の判断力と行動力…体育祭の時の比じゃない!」

 

 

「うん!」

 

 

 

ーーーー

 

 

「今回ばかりは、俺の油断が招いた事だな。全く…我ながら非合理な事をしたもんだ。見事な作戦だった。完敗だ。」

 

 

「あぁ、お前がいて助かった。ありがとな、八百万」

 

 

八百万はその達成感に涙を浮かべていた。

 

 

「どうした、目ぇ痒いのか?」

 

 

「違います!」

 

 

ーーーー

 

 

「凄かったねぇヤオモモ!私ビックリしたよ〜」

 

 

「あの機転の速さ、見事だ。」

 

 

「二人共かっこよかったわ!ケロケロ」

 

 

「轟もお疲れさん!凄かったなーあれ!」

 

 

他のみんなからも労いの言葉が飛び交うが、今の八百万にとって最も嬉しかったのは…

 

 

「俺の言った通りだったろ?」

 

 

いつも通りの無表情だが、八百万にはどこか温かく思えた。

 

 

「お疲れさん、良くやったよ。」

 

 

「ッ…はい!」

 

 

 

ーーーー

 

 

 

ーーーー 芦戸 上鳴チーム 演習試験スタート ーーーー

 

 

 

作戦は取り敢えず逃げる。仮に見つかったとしても放電で倒せると言う浅はかな考えだが、

個性もわからない以上、それにかける他ない。

 

 

余裕しゃくしゃくな二人だが、この数十秒後、地獄を見るとは思いもしなかっただろう。

辺りからガシャンと何かが崩れる音がする。

 

 

「何、この音?」

 

 

「校長先生…じゃねぇよな?」

 

 

その瞬間、頭上にあった鉄パイプが上鳴に落ちてきた。なんとか避けるも、次々と落ちてくる建物の部品、何が起きているのか分からないといった表情の二人。

 

 

「上鳴!これどうなってんの!?」

 

 

「分かんねぇけどきっと、校長先生の仕業だァァァァァァァ!」

 

 

「当たりさ!」

 

 

重機に乗りながら鉄球で高密度な計算で建物を破壊し、紅茶を優雅に飲んでいる根津の姿があった。

 

 

ーーーー

 

「校長先生が重機に乗っているのか!?」

 

 

「けど、どうやって攻撃を…」

 

 

「あんなに離れているのに?」

 

 

「個性ハイスペック、人間以上の頭脳が発現するという世にも珍しい個性だ。あの人にに掛かれば、精密な計算も遊び感覚で解けてしまう。」

 

 

『え!?』

 

 

ーーーー

 

 

「どこをどう壊せばどう連鎖していくか、そんな計算、お茶を入れるのと同じくらい簡単さ!」

 

 

次々と崩壊していく試験会場、芦戸と上鳴にはもう殆ど逃げ場は無くなっていた。

 

 

「そして君らは気づかない、脱出ゲートへの出口が着々と封鎖されていることに…!頭脳派ヴィランは高みの見物さ!」

 

 

「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!!!!!!!!!!!」

 

 

ーーーー

 

「あの人は昔、人間に色々といじられていたそうでな…時々素が出てしまうんだ。」

 

 

『えぇ…………』

 

 

「まったく…」

 

 

リカバリーガールもこれにはため息をついてしまう。それほど根津の暴走は酷かった。

 

 

ーーーー

 

 

「脱出方法はあるさ!ほら頭を使って!よく考えて!知恵を絞ってェェェ!!!」

 

 

狩迅が戦闘に対して狂気的な笑みを浮かべるのは、根津の影響があるからなのかもしれない。

 

 

結局最後は何も抵抗できずにタイムアップで敗北してしまった。

 

 

「脱出ルートは一つだけ残しておいたのに、残念だったね!HAHAHAHAHA!!!!」

 

 

ーーーー 根津 WIN ーーーー

 

 

「校長、怖ぇ…」

 

 

「そういえば、何で狩迅君は校長先生の事詳しいの?」

 

 

「相澤先生から聞いた。絶対に怒らせるなってよ。なにされるか分からねぇぞ」

 

 

またもやその場にいた全員がドン引きしてしまう。それも仕方のないことなのだろう。

 

 

 

 

ーーーー 緑谷 爆豪チーム 演習試験スタート ーーーー

 

 

そして始まる第十試験、二人の相手はあのオールマイト、爆豪の作戦は正面戦闘、対する緑谷は逃げる一択。全くと言っていい程の息の合わなさ、オールマイトはそこを突き文字通り手のひらの上状態となってしまう。

 

 

それでも爆豪は戦って勝つ事がヒーローだと言う信念を曲げようとしない。緑谷の急成長に焦り、怒り、疑問、様々な感情が入り乱れているのだ。挙句の果てには緑谷の力を借りるくらいだったら負けたほうがマシだと言い出す。

 

 

「負けた方がマシだなんて、君が言うなよ!!」

 

 

緑谷はそう叫び、爆豪を殴る。

 

 

「諦める前に僕を使うくらいしてみろよ!!」

 

 

爆豪を抱えオールマイトから逃げ切る二人、そしてそれを探すオールマイト。

そしてその背後から爆豪が現れる、オールマイトの気を逸らしそれと同時に緑谷が爆豪から事前に借りた籠手でオールマイトを攻撃する。

最大出力で攻撃しながら距離を取り、ステージから脱出すると言う作戦だ。

 

 

なんとか逃げ切ろうとする二人だが、ゲートまであと少しという所でオールマイトに捕まってしまう。

 

 

「君達は終わりだ」

 

 

籠手は壊され、掴まれる緑谷と踏みつけられる爆豪、しかしそれでも爆豪は諦めなかった。

爆風を出しオールマイトを浮かせた瞬間、緑谷を掴んで投げ飛ばす。

 

 

「籠手は最大火力をノーリスクで撃つためだ」

 

 

リスクを取り、再び最大火力でオールマイトを攻撃するが、オールマイトはそのやり方を褒めてはならないとトドメの一撃をくらわす。緑谷は振り返りゲートの近くから離れ、オールマイトを思い切り殴り飛ばす。気絶している爆豪を拾い再びゲートへ向かう。

 

 

「そうだよ、君は助けてしまう。そしてその時、そこに壁など一つも無いんだ。」

 

 

オールマイトは脱出を許し、緑谷と爆豪のチームは演習試験をクリアすることができた。

 

 

ーーーー

 

 

「あ…焦った〜!」

 

 

「何はともあれ良かった!内心ヒヤヒヤしたぞ!?」

 

 

「流石緑谷ちゃん達ね」

 

 

二人の勝利に、モニターに集まっていた全員が安堵の息を漏らす。

 

 

(改めて見ると圧倒的な力だな。ハンデをプラスするとしても、俺が一人でどうこう出来るものか…)

 

 

「次は狩迅さんではありませんか?」

 

 

「そうだな、行ってくる。」

 

 

「相手はあのオールマイトだが、頑張ってくれ!」

 

 

「ご健闘をお祈りいたします」

 

 

「応援しとるよ!」

 

 

「あぁ……」

 

 

オールマイトとの戦闘、楽しみではあるが、同時に緊張もしていた。ナンバーワンの力を、その身で受ける…狩迅の武者震いは止まることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー 狩迅ソロ 演習試験スタート ーーーー

 

 

(本当に弱点を突いてくるな、この地形…)

 

 

狩迅の試験会場は辺り一面平で障害物が無い平原の様な場所だった。狩迅の本領が発揮できる好条件は夜の時間帯で、狭く障害物が多い場所。どう考えても不利である。

 

 

「なんでもありだな、雄英は…」

 

 

刹那、轟音と共に途轍もない威力の突風が起きた。これの原因は誰でも分かるだろう。

 

 

「私が……」

 

 

砂埃の中からその姿が見えてくる。前まではその言葉に安心感を覚えていたはずだが、今ではその逆、いきなりの緊迫感が襲ってくる。

 

 

「来た!!」

 

 

「随分と…早い登場だ、オールマイトッ!」

 

 

「緑谷少年達との戦闘で少し疲れてしまってね。だから少し、全力で行かせてもらうよ。」

 

 

互いに距離は射程範囲内、拳が届く位置である。

 

 

(平和の象徴の力、見せてもらう!)

 

 

「来い、少年…………」

 

 

重い空気が、辺りを包み込んでいた。




書くの忘れてましたが、今作はA組メンバーの成長を速くしています。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。