デジモンと命を共有する転生者   作:銀の弓/星の弓

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本編30話前のちょっとした伏線を書きます。

トータス編より前の前日譚、ジール編、ハイネッツ編ははどちらもバッドエンド確定の物語。

今回は後書きが2000文字近くあります。
ゼロってある意味主人公進示より設定を練ったキャラでもあります。


ジール編第2話 運命の出会いはどう見てもギャグマンガ(+セクハラ)

ミリア(?)視点。

 

もうこの世界の滅びは確定した。

いや、進示たちが召喚される前から確定していた滅びが進示を処刑したことで一気に加速されたというべきか。

ホープの国はもう山ほどに膨れ上がった巨大なイーターの波に飲み込まれ、今も大陸を蹂躙せしめんとどんどん膨れ上がっている。

 

もうアレはロイヤルナイツが13騎いたとしても手に負えないだろう。

さらに、人間、亜人などを含め人口も減りすぎた。

 

(でもイーターって本来精神データの捕食体で現地の記録は本体に送信される。つまり、現実世界、電脳世界に現れるイーターは【端末】に過ぎない…。本体はどこにあるんでしょうね…。もしイーターの本体がアカシックレコードと仮定したら、もう宇宙が存在する限り滅びないも同然。…いずれにせよ、もう出来ることはありませんね。こうしてる間にもどんどん質量が大きくなっています)

 

もう対抗できる力は残されていない以上、私の最期の仕事は進示と杏子を地球に送り届け、この世界の滅びを地球や他の世界に伝播させないことだ。

 

元々異邦人に頼り切りだったこの世界はしかし、結果論とは言え邪神を討伐した進示の手柄を横取りした挙句、私と杏子の居場所を吐かせるために進示を拷問、さらに体の神経から筋肉に至るまでの痛みを倍増させる神経毒を飲ませたうえで、体中には戦車で引きずり回した跡が進示の体に痛々しいほど残っている。

あの国の趣味の悪い拷問官が考えそうなことだ。

それをギャラリーに見せつけることで長年邪神を討伐できなかった民の鬱憤晴らしも兼ねていたのだろう。

さらに左腕は酸で溶かされたのか、欠損している。

首はもうくっつけたが、左腕の再生は食事をとらせてある程度栄養が戻ってからだ。

これで杏子が道連れで死ぬことはないだろう。

 

「こんなに体重が落ちて…ほとんど水しか飲めなかったんですね…そこについてはごめんなさい。この世界の野草や動物は地球人には毒になるものばかりですが、私の龍の因子が移植されてる今、食べても平気だと伝え忘れていました」

 

そんな独白をしながら意識のない進示を脇に抱え、時速50キロを超えるスピードで走る。

 

教えることが多すぎて失念していた事でもある。

 

私が食料を十分に用意していたせいもあるだろう。

 

お師匠様も進示に厳しい修行を課しながらも食事はきちんとしたもの、栄養バランスも考えられて、しかも味付けも進示好みの物を用意していただけに。

 

待機させてる杏子の元へ急ぐ。

 

私は約1年前、進示達と初めて出会った時のことを思い出す。

 

 

すると、進示の中にいる本体から抗議の声が聞こえる。

 

《ちょっと!回想するのは本体の私ですよ!分身の貴女が回想してどうするんですか!》

 

おっと、これは失礼。では、私は別れ際に盛大な死亡フラグを立てましょうか。

 

…しかし、二人を地球に送るためのポイントは、エルフの森を通過する必要がある。その先の霊山に龍脈の中心地がある。

 

自前の魔力だけでは足りないので、そこまで行く必要がある。

 

…フェーたちは無事だろうか…。

 

そしてこの後、進示と杏子のメンタルにさらに追い打ちをかける惨劇が待っていた。

 

 

 

 

 

~1年前~

 

 

 

杏子視点。

 

この世界に召喚されて10日が経過した。

 

病弱の進示の体調を…多分見張りだと思う騎士たちの目をごまかしながら、襲い来る魔物たちを剣で薙ぎ払う。

 

「ま、一先ず文句のない戦いだ。まだまだだが」

 

そんなことを言う騎士だが、はっきり言っていい印象はない。

 

この国の王様は

 

『お主たちには長年人間を苦しめている邪神、アルカディアの討伐を命じる』

『命じる…?勝手に拉致召喚しておいていう事がそれか…!』

『断れば斬り捨てるまで。そちらの小娘は…まあ、魔力もないのでは息子どもの慰み者にしかならないだろうが』

『…!』

 

既に抜刀していた騎士もいた。ついてきている騎士もその一人だ。

 

アルカディア…。アルカディモンと名前が似てるけど関係あるのかな?

 

アルファモンに進化すればいや、ドルグレモンでもオーバーキルかな?とにかく進化すればこの場は簡単に蹴散らせるけど、

 

進示は病弱なうえに、ここで暴れてしまったら、この世界で後ろ盾がない私たちが生き延びるのは至難の業だ。

 

逃亡しながら生活は精神の疲弊も半端じゃない。

 

なので、表面上は従い、隙を見て逃げるか、はぐれることを装うのがベターとなり、進示はその結論を出した。っていうか王様のアレは完全に脅しだ。

 

慰み者の意味も分かる。

 

進示は、生まれて1年くらいしかたってない私はまだ知らないと思っているけど、ネットワークに侵入した際にそういったエッチなサイトも見てるから、わかる。

 

日本は純愛からハーレム、同性愛、陵辱といった実に幅広いジャンルがある。

 

意外に思うかもしれないがアメリカはそういう規制が厳しい。特に陵辱物の作品はない。

 

それを考えると慰み者の意味もわかるが、それを聞いた進示はあからさまに怒りの顔をしていた。

 

私のために怒ってくれたのは嬉しかったなぁ。

 

そんなことを考えながら歩いていると、

 

「目の前には茶色のかなりおっきい竜がいた!」

 

そう叫んでしまうほどには大きかった。全長10メートルかな?

 

腕が長く後ろ足が短足のややアンバランスな形をしている。

 

 

「あ、アースドラゴン!?何故こんなところに!?」

 

どうやら騎士たちにとってもイレギュラーな事態だったらしく、酷くうろたえている

 

進示は私に目配せをする。

 

この近くには崖があり、その下は川になってたはずだ。

 

進示と私は騎士たちに合わせ、戦闘を開始する。

 

私たちのもってる剣もそれなりに上物ではあるが、特に魔法のような剣ではないので、アースドラゴンを傷つけるには足りない。

 

「け、剣が折れた!?予算ケチりすぎじゃねぇか!?」

 

一応フリでも戦わないと怪しまれるので、無謀でも斬りかかるしかない。しかし、アースドラゴンの体は予想以上に硬く、進示の支給された剣が折れてしまった。

 

(冗談じゃねぇぞ!…かと言って騎士達の監視の目がある以上逃げられねぇ…ここまでか…?)

 

…え?これって進示の声?

 

「ち、貴様ら!勇者である以上そいつは倒してもらうぞ!王都に近い位置にいる以上コイツを野放しにするのは危険だからな!」

 

と、騎士たちが信じられないことを言ってきた。それだけならまだしも自分たちは街の方角に向けて走り出してしまった。

 

「!?自分は逃げんのかよ!?」

 

騎士の風上にも置けないね!

でもこれで逃げるチャンスは増えた。

 

すると、

 

 

「ぐあっ!?」

「進示!?」

 

アースドラゴンが進示を殴り飛ばした。進示は咄嗟に持ってた盾で防いだが、衝撃の大部分は殺しきれなかったようで大きく吹っ飛ばされ、川に落ちてしまった。

 

「進示!」

 

私は今この世界において進示以上に大事な者はいない。

私は迷うことなく進示を追いかけ川に飛び込んだ。

 

(騎士たちの目があるから私を進化させられなかった!あれくらいならドルガモンでも十分倒せたのに!私が化け物って認識されたら魔女狩りになっちゃう!

だから進示は私を進化させなかった)

 

川に流されている進示に追いつき、進示の体を抱きかかえると流されるだけ流されることにした。

 

私たちを捜索されるとなると、出来るだけホープから離れた方がいい。

 

それに、あの国。どうも権力や武力によるゴリ押しで話を進めてくる。

 

今まで対話で話を勧めたことがないのかな?

 

「進示…」

 

どれくらい流されたのかな。

 

今私たちは下流にいるが、進示の顔色が青い事に気づいて、流されるのをやめ、川から上がった。

 

「水を飲んだの?それに、左腕の骨も折れてる…」

 

骨折はアースドラゴンだろう。あの場で全てをかなぐり捨てて逃げてもすぐに捜索隊が組まれて追いかけられることを考えると、戦う以外の選択肢はなかった。

 

私はひとまず人工呼吸のために進示を仰向けにし、気道を確保。

 

(ドキドキするけど…やらなきゃ…)

 

私は進示の唇に自分の唇を合わせた。

 

 

 

 

 

 

ゼロ視点。

 

榊原進示と暮海杏子の戦いの様子は見えていた。

 

ホープという国から離れるのであれば戦死を装うしかない。

 

そういう意味では進示…父さんの判断は正しいだろう。

 

「隊長、あんなガキがアースドラゴンを倒せるとは思えませんがねぇ?」

「所詮は異界の人間。ここ何十年も勇者召喚がなされなかったようだが、いったん召喚された以上、またいくらでも補充できるだろう」

 

…本当にこの世界は他力本願だ。

 

それに、もうこの世界は200年以上前から異世界召喚が出来ないように星が定めた。

 

それでも償還ができたのは榊原進示と暮海杏子の間に【私という接点】があったからだ。

故に、この世界は進示と杏子…つまり、父さんと母さんが最期の異世界召喚となる。

生物学上の母はもう一人いるが今は割愛。

 

あの二人の娘であるこの私。そして、この時代ではまだ誕生していないこの私。

 

私がこれから進示にする仕打ちを考えると、人のことは言えないが、私は我慢できなかった。

 

「待て」

 

私は騎士どもの前に姿をさらす。

 

いきなり色白の女(ローブは黒と白を基調としているが)が魔物の出現区域に現れたとなれば流石に警戒するだろうな。

 

「先ほどの戦い、見ていた。まだ10歳前後の子供を戦わせ、自分たちは逃げるとか、情けないと思わないか?」

 

嘲笑の意味も込め、煽る。

 

「何だ貴様…ふん!その件ならば異界の蛮族が我ら栄光あるホープのために戦えることこそが何よりの栄誉。矮小な世界と比べる方がおこがましい」

 

隊長格らしき男がそう言う。

 

「…フッ」

 

私は侮蔑の意味も込めて嗤った。

 

この世界の文明レベルはさほど高くなく、生産力も低く、その生産もこれまでは転生者に頼り切りな部分が多かった。

 

既に現役で生きている転生者はこの世界では召喚されている父さんを除いていない。

 

「何だ貴様…女でなければ即刻斬り捨てているぞ!」

「まあまあ、隊長。見てくれはかなり上玉だ。娼館にでも売り飛ばせば結構な額になりますよ」

 

…やはり随分と腐敗が進んでいるようだ。

 

人間同士による他の国とのやり取りも決して【外交】とは呼べない、力による脅しで乗り切ることも多いこの国では対話するほどおつむがないらしい。

 

まあ、そんな状態が何百年も続けば驕るようになるだろう。

 

 

 

 

 

正直まだ迷っているが私は生き延びるつもりでいる。しかし私が生きていられる保証がないため、ガンクゥモンのデジヴァイスは握りつぶしてしまったが、この先訪れる危機のために様々なデジモンを見込みある人間のパートナーに宛がうために様々な世界で準備をし続けてきた。

それに、ガンクゥモンにも色々動いてもらわなくてはいけない。

たとえ私が死んでも、世界の修復にはロイヤルナイツ13騎が必要であるために。

 

そして、私にはガンクゥモン以外に後2体(正確には3体、ジョグレス体を2とカウントするなら3体だ)、パートナーがいる。

デジヴァイスも新しいパートナー用に態々作ったものだ。

 

そのうちの1体をリアライズする。

 

「来い、マスティモン」

 

右側が白、左側が黒の翼、5組10枚の羽根を広げて現れた。

 

着用している服も翼に合わせられているが、結構体のラインが分かるほど密着している。

 

これこそがエンジェウーモンとレディーデビモンのジョグレス進化体、マスティモン。

 

「「な…なんだそれは…!?天使?…堕天使…?」」

 

騎士たちが動揺しているがどうでもいい。

 

「こいつらを適当な世界に飛ばせ、後は生きようが死のうが知ったことではない」

「全く…結局はご両親大好きなんじゃない。…だったらあのドラゴンのようなレベルの魔物がうじゃうじゃいる場所でいいかしら?」

「ああ、それでいい」

「了解。他人を頼るしかない場合もあるけど、そればっかりではダメだって事、骨身に染みさせなさい?」

 

 

そしてマスティモンは【カオスディグレイド】で次元のゲートを開き、騎士たちを異次元に放り込んだ。

 

「「う、うわあああぁぁぁぁっ!?」」

 

そして、放り込まれた騎士たちがどうなろうと私の知るところではない。

 

もし生き延びて新しいコミュニティを築くのであればそれはそれで良しだ。

 

「…さて、ホープの情報操作を行う。どれほど効果があるかは知れんが、時間稼ぎにはなる」

「…効果があればいいけど。あなたの力なら私に頼らずとも自力で世界を渡れるでしょう?なのにわざわざ私を育てて、結構あなたと能力が被ってるわよ?」

 

マスティモンのいう事は最もだ。

 

次元移動なども出来るし、軍師のような役目を持つマスティモンと同系統の指揮能力も私にはある。

 

私はそれなりに戦闘能力も高い。現状は下級の究極体とも戦える。

 

「一連の戦いは少数が優れていればいいというものではない。可能な限り超常ついてこれる人材を育てねばならん。

たとえ武力で劣っても後方からサポートできる人材も必要だ。マスティモン。努々考えることだ。【デジモンとは、何のために存在するか】を」

「随分哲学的な問いね」

「必要なことだ」

 

…空想の世界から物質界への進出。ソレを成した者が既にいる。

…それも当時はただの子供だった一人の少年だ。

 

空想とは一種の高度なデジタル世界とも考察しているが、まだ材料が足りない。

 

 

「可能な限り手を打たねばならん。進示達が【この領域】に滞在できる時間は最長200年。すでに10年経過しているから残り190年。経過したら例えどのような状態であっても進示は人間界から退去し、次の世界に旅立つ。そうなる前に進示無しでも世界を護れる地盤を作る。進示は【大樹の守護者】にして【空白の主】、【龍の器】にして【虚無の父】。失われてはいけない世界が失われた時、それを修復するためのバックアッパー。そのために派遣された転生者、それが父だ。本人はまだそれを知らないし、…知ったら憤慨するかもしれん。物ぐさで臆病な父さんはこんな大役引き受けたくあるまい…しかし」

「強くなるように経験を積ませつつ、絶対に死なせちゃいけないのね。ところで、アースドラゴンは進示の方に行ったけどいいの?」

「問題ない。流された先には【彼女】がいる」

「ふーん?大丈夫ならいいんだけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

進示視点

 

 

「いだだだだ!!」

「ごめん。でも我慢して、腕を固定しなきゃ」

 

杏子からまさかのマウストゥー・マウスで救われた俺はしかし、左腕が動かないことに慌てた。

 

どうやらアースドラゴンの攻撃を盾で受けたことで腕の骨が折れたようだ。

 

杏子が適当な気で添え木を作る。

 

回復魔法をまだ会得していない上に、薬草の類は殆ど流されてしまった。

 

数少ない薬草を薄く塗って包帯と木で腕を固定する。

 

「この方角が魔物や獣の気配は少ないかな?」

「…人里に行くにはなるべく戦闘を回避したほうがいいか。…薬草…、回復アイテムの類は殆ど流されたし、デジヴァイスは無事だが。

それでもまともな訓練もないまま放り出されたようなもんだな」

「木の棒とちょっとのお金で旅に放り出される勇者みたいだね」

「…あのゲーム初期装備そんなに酷かったっけ?うろ覚えだけど。ここでは一応鉄製の剣に盾だったけど。革の防具は…意外に見た目よりは頑丈だ」

「…あのゲームよりマシだと思うしかないのかなぁ?」

 

それでもまだ体が出来上がっていない見た目11歳の子供を戦いに行かせる時点でどうかと思う。

俺は動く右腕を杏子の背中に回し、杏子は俺の腰に手を回して一緒に歩く。

 

 

 

森を歩いて暫くして、湖がある開けた場所に出た。

 

「あんまり泥臭いことはしたくないけど、鍛えるにしても拠点を確保してからだ」

「その方がいいね。あ、湖がある!」

 

杏子は嬉しそうにはしゃいだ。

本来の暮海杏子はハードボイルドながら女性らしい部分もある。

アルファモンが憑依した杏子は言葉遣いがやや男性的だが、それでも暮海杏子との精神性の大きな矛盾はない。

…ちょっと悪戯好きな部分はあるが。

 

一方、記憶喪失をしたこの杏子(ついでに外見年齢も11歳)は本当に見た目相応の少女だ。…可愛い。

「?」

こっちの視線の意味が分からないのか、それとも別の意味か杏子はきょとんと首を傾げ、

「…えへへ」

と笑った。…可愛い(声を渋くして)

 

 

 

ズザザザザザザザ!!!!!!

 

 

「ん?」

 

湖にふさわしくない奇妙な光景が見える。

 

「わーーーーーっ!!!あなた達のご飯を盗んだことは謝ります!!!だからそんなに怒んないでーーーー!?」

 

そんな声が聞こえてきた。

 

その声を上げた女性らしき人物は、水しぶきを上げながら器用に水の上を走っている。アメンボか!?「龍です!!」…え?人間の女性にしか見えないが。

 

よく見ると、年齢は20前後、赤いロングヘアーに白い肌、黄金の瞳、耳が少しとがってるが長さは人間と変わらない。赤を基調としたスリットのあるローブに右手には赤黒いドラゴンのデザインの杖、

…しかし、女性がしてはいけないような顔をしている。

目がクワッ!!と見開き、鼻の穴を全開に開いて、歯茎をむき出しにし、必死の形相をしながらサメのような魔物から逃げている。…もう一度言うが水の上を走りながらだ。

黙っていれば美人だろう。美女だな。

 

走るのに必死すぎて下着が見えている。…黒か「進示?」…杏子に微妙な顔をされた。当然か。「下着くらい見てもいいですから助けてくだ…ああ!?ケガ人ですかーー!?」

「それにしてもあのサメのご飯を盗んだ?」

「…そりゃ怒られるよね。食べ物の恨みは恐ろしいし」

 

しかし、このままでは俺達もサメに襲われる。

俺はデジヴァイスとカードを取り出し、スラッシュすると杏子をとあるデジモンに進化させる。

 

戦闘は回避できないのと、あの女に貸しを作って…人里まで案内してもらおう。

 

「!?…やっとお会いできましたーーーーー!!!何年もあなた達を待ち続けましたーーーー!!!地球のお方ーーーー!!!!デジモンテイマーさーーーん!!!」

 

!?

 

俺達を召喚した連中は異世界の概念は知ってても【地球】や【デジモンテイマー】という単語すら知らないはずだ!?

それを杏子をドルガモンに進化させたことで一発でデジモンテイマーだと…!?

気になることは多いがまずはサメを撃退だ。

 

「杏子」

「パワーメタル!」

 

ドルガモンが巨大な鉄球を放ち、サメを大きく吹っ飛ばす!

 

「!ありがとうございます!!お腹が空いて十全には力を出せませんが、詠唱の時間は稼げます!」

 

女は岸に上がるとサメに向き直り、足元に魔法陣を展開させ、詠唱する。

 

ファンタジーな光景にちょっと感動してたりする。

 

「綺麗…」

 

杏子もそう思ったのか息を漏らす。

 

「あのサメ…、マンイートシャークは魔力量にもよりますが、初級魔法では倒せないので、…これくらいですか。

メガスパーク!」

 

その詠唱完了と同時にサメが起き上がってこちらに迫ってくるが、上空から緑色の雷がマンイートシャークを直撃。

 

直径100メートルに及ぶ雷の衝撃に思わず目を瞑る。

 

「…うせやん」

「…【うそやん】じゃないの?でも、成熟期デジモンならひとたまりもない威力だね」

 

杏子がそう言う。

多分女の言い方からして、全然全力でないのだろう。

 

「サメがまる焦げになりましたね。地球人がそのままあのサメを食べるには毒なので、私が下処理をしますね。まあ、毒素を抜く感じです。ああ、もう進化を解除していいですよ」

 

女がそう言いながらサメを…念力のような要領でサメを浮かせてこっちに持ってくる。

 

すると女はこちらに向き直り思わず見ほれる笑みを向けて自己紹介をする。

 

「そうそう、自己紹介がまだでしたね。私はミリアと申します。あなた達をずっとお待ちしてました。榊原進示君、暮海杏子さん。…ところで進示君は精通を済ませてますか?えっちなお姉さんは好きですか?」

「……………what?」

「お!予想通りの反応ありがとうございます!」

 

 

 

これが、人生におけるパートナーにして後に杏子と一緒に魂を共有する間柄、龍の女、ミリアとのファーストコンタクト…なんだけど。え?精通?初対面でいきなりセクハラ?そんな素敵な笑顔でいうセリフ?

 

 

 

 

 

 

 

第3視点

 

その様子を隠れて見てたガラテアは。

 

「ミリア…水質調査に来ていたのかしら…。それにしてもそんな自己紹介はないでしょう…心が酒の席で女性にセクハラをする中年男性みたいですよ」

 

と、若干呆れていた。




裏話

お師匠様=ゼロ→きちんとした食事を用意した→この後のことも考えて、進示に恨みと憎しみの心を持たせるために…暗黒進化させるために進示に鬼のように修行させてたとは言え、本心では進示を大切に思っていたという隠れメッセージ。
暗黒進化させないとミリアを生存させられない。ドルゴラモンのデータがないと、ミリアを収める器としては小さすぎるため。ドドモン、ドリモン、ドルモン、ドルガモン、ドルグレモン。そしてこの時点ではまだ会得してないラプタードラモン、グレイドモンだけではミリアを生存させるデータが足りない。
アルファモンは杏子に残さないと、杏子が消滅=魂が繋がっている進示の死である。

拷問→ジール帰還後、この記憶を見た樹が進示と杏子に対し、過保護になった。しかし、樹の献身(意味深)のおかげで逆に何とか精神を持ち直した進示が樹に格闘技(樹が修めているのはパンクラチオン)を教えてほしいとせがむ。
守護天使は契約者の意向には原則従わなければいけないので、教えることになる。進示はトータス召喚までに数百回骨を砕かれる事になる。逆に樹は夜のパンクラチオンではめいいっぱい甘やかす事に。

ゼロのパートナー3体、1番最初のパートナーはガンクゥモン。2体目はマスティモン。3体目は〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇モン。〇〇〇〇モンの亜種ともいえるデジモン。
ゼロがピックアップした自分のパートナー3体の人選(デジモン選)の基準は、単純な武力で決めてはいない。あらゆる状況に対応する配慮。
ロイヤルナイツ13騎が必要な中、ガンクゥモン以外はロイヤルナイツではないデジモンを選んだが、ある人物との密約もあって、自信で13騎揃える必要はないと判断。
マスティモンはほぼサポーター。直接戦ってもかなり強いが。自身の魔力だけでは短い時間で何度も次元移動は出来ないため、いざという時は次元移動をマスティモンに代行させるために選んだ。
父親譲りの性格もあって、自身のデジモンとした以上大切な家族として扱う(ガンクゥモンだけはジール離脱後→トータスで進示達と合流の間に生きていられる保証がなかったため、別れたのは苦渋の決断。ロイヤルナイツは生き残らせないといけないため)。
ガンクゥモンに関してはヒヌカムイを研究するため、人間がデジモンを介して到達する領域の研究のためにチョイスした。

3体目のパートナーはゼロ自身の出自とも相性が良かった。
ゼロは半人間半デジモン。さらに間接的にミリアの龍の血もある。
3体目がミリアの血、竜に縁があり、騎士という概念は母杏子、そして父親は転生者という幻想であり、3体目がデジタルワールドにおいて幻想の戦士と呼ばれる存在であるため、非常に共通点が多い。わかる人はわかってしまうかも?
このデジモンならロイヤルナイツに匹敵し、様々な局面に対応できるため、ゼロ自身の方針とも相性がいい。


ぶっちゃけトータス編ではスサノオモンとかグレ〇ス〇ヴ〇モンとか、アルファモン王竜剣とか、エグザモンとか超ド級のデジモンがたくさん欲しくなる程ヤバい状況になるが、ゼロ自身は戦う時と引く時と援護に徹する時を誤らぬため、父親の進示と、ありふれ勢で見込みのあるクラスメイト達にパートナーと巡り合うよう裏で画策。
ガラテアにもフーディエモンを与えた。フーディエモンはデジタルワールドのバックアップ的存在ではあるが、現状のメンバーではフーディエモンのパートナーにふさわしいのはガラテアしかいないため。

自信の父親を除き、現状ではありふれ勢で最強格になれるのは八重樫雫と遠藤浩介だと思っている。この2人がトップ評価で、時点では優花と永山君(ゼロが3体目を用意したのは優花が未知数すぎたため。奈落に落ちない未来も多いが、落ちる可能性もあったとフェーから聞かされた)。白崎香織は爆発力はすごいが、性質上どう転ぶかは未知数。
ハジメは意外にもそこまで評価はされてはいない…ように見えるが、テイマーとしての才能は悪くないがそれよりも、錬成師としての素質を評価してたため。
ゼロから見てハジメはデジモンだけではなく、愛するものとの絆を深めた方がよりテイマーとしての爆発力が上がると読んだため、ジョグレス前提のパートナーを差し向けた。
ガラテアの姉、フェーの未来視でありふれクラスメイトの意外過ぎる人物がパートナーデジモンを持つ可能性があると知り、目下追加メンバー(テイマー)を増やそうか悩み中。
そう言えばサルベージしたデジモンが他にもいたなと思いなおす。

八重樫雫が到達しうる日本の神の領域到達サポートのため、密約相手からマグナモンを引き抜きたいと考えている。

トータス編で傲慢くんとの戦闘中はマスティモンも3体目もわけあって別行動中。従ってホントに単騎で奮闘中。

ゼロの3体目のパートナーデジモンを知りたい?

  • 知りたい
  • シナリオに合わせた正体開示でいい
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