デジモンと命を共有する転生者   作:銀の弓/星の弓

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パソコンが治って再登場


第22話 未来の記憶、歴史の違い

杏子視点。

 

アポロモンに進化したハジメ君は、進示のもとに飛んでいく。ユエ君が「きっかけ…私には何が足りなの?」と言っていたが、これは後で話を聞く必要があるか。

 

そして、いつの間にか進示によってノックアウトされた竜が分離し、竜人族の女性とリュウダモンになって倒れている。

 

アポロモンへの進化がもう少し遅ければ、そのまま暴走した進示が殺してしまったかもしれない。

 

ともかく、ハジメ君が進示に近づき、殴る。

 

殴られた進示は一瞬怯むも、すぐにアポロモンのみぞおちにあたる部分に拳を放つ。

 

「がっ!?」

 

その拳はアポロモンにとって少なくないダメージだったらしく、ハジメ君はたたらを踏んでしまう。

 

「ぐが…あああああ」

 

進示がハジメ君に追撃をかけようとするが、一瞬動きが止まる。

 

「ああああ、オ レ を と  メ」

 

苦しみ悶えながら再びアポロモンを殴ろうとするが、その隙だけでアポロモンには十分だったらしく、

 

「フォイボス・ブロウ!!」

 

腕に力を込めて進示を殴った。

 

が、進示はこれをクロスガード。

 

地面にクレーターを作りつつも、究極隊の必殺技を堪えてしまう。

 

「キョウちゃん!!」

 

と、唐突にミレディが両腕を進示に向ける。

 

それだけで何をしようとしたか察した私は、友愛神殺剣を王竜剣の形状ではなく、細身の直剣にして、進示のもとに走り出す。

 

「後で医務室だぞ」

 

私はミレディにそう言い残し、成熟期レベルの身体能力しか出せない私は駆ける。

 

現実世界では進示の力を借りないと、マトリックスエボリューションやソウルマトリクスも出来ない。

 

「やっ!!!」

 

ミレディが放った魔法は重力魔法。

 

それを最大限発揮し、進示に重力負荷をかける。

 

「ぐ、あああああ…」

 

まだ魂が治りきってないミレディはそれだけで凄まじい苦痛らしく、声を漏らす。

 

それでも進示を止めるために重力で拘束し続ける。

 

「ぐぐ…」

「はあっ!!」

 

生徒たちを攻撃の余波から守っている優花君達が見守る中、私は剣を進示の腹に突き刺す。

 

「…はっ!」

 

突き刺された進示はミリアと同じ目と髪の色赤髪金眼ではなく、元の黒髪黒目に戻る。

 

そして仰向けに倒れた。

 

…デジシンクロ状態で進示と会話していたが(21話参照)、そこに突然ミリアが割り込んできて、何と、進示と私とミリアは事実上の3身一体の関係になってしまった。

 

つまり、3人の誰かが死ねば、残り二人も共倒れとなってしまう。

 

その可能性を考慮してなかったのかそれとも…。

 

ともかくその真実を知らされた進示は暴走が落ち着いたのを見計らってデジモンとしてかつてのミリアの姿のままで実体化したミリアは早速進示から逆エビ固めを受けてしまうのであった。

 

「…お帰り」

 

進示にプロレス技をかけられながら、どこか恍惚の表情を浮かべるミリアに懐かしい気持ちになった。

 

おっと、竜人族の女性とリュウダモンを起こさねばな。

 

 

 

 

 

 

進示視点

 

 

実体化したミリアから話を聞く。

 

詳細は今は依頼の最中なので聞く暇がない。今は要点だけ聞く。

 

「では何か?お前は未来の樹から情報…。つまり、俺達が地球に帰還した後の戦いで負けた歴史の樹が送信した情報をキャッチした存在であり、俺達と会う何百年も前から準備を進めていたと?」

「はい、地球の知識にに詳しい理由もこれでわかりましたね?」

「…そうだな。そう考えれば辻褄会う」

 

通信先の樹ですら開いた口が塞がらないようだ。

 

あの後、ハジメがアポロモンに進化した際俺と殴り合い、(アポロモンの必殺技でも止められる公算は低かったらしい)まだ戦えないはずのミレディが無理をして重力魔法でハジメをサポート、俺の拘束に一役買い、杏子の友愛神殺剣で、俺に刃を突き立て、

 

『私は、キミと運命を共にしよう。キミの可能性、どんな素晴らしい人生でも、どれほど地獄の人生でも可能性はきっとある。キミのような弱い人間でも…一側面だけで計るのはあまりにも早計だ…だから能力が上がったとはいえ、今までの無力感と罪悪感を拭い去るように過剰な仕事をするのはやめてくれ。メンタルが変わっていない…いや、どれほど鍛えても英雄の精神性になれないキミは、必ずどこかで破綻する』

 

 

という言葉とともに、運命を共にする告白を改めて受けた。

 

王竜剣の見た目では俺を両断してしまうが、グレイダルファーのような細身の直剣サイズになってる。いつの間に形状変化できるようになった?

 

俺の暴走が止まり、俺の目と髪は元の色に戻った。

 

そして、いつの間にか、ダウンしていたティオとかいう竜人族の女性とパートナーのリュウダモンがこっちを見ていた。

 

…ふう。殺してしまっては寝覚めが悪い。よかったよかった。

 

「すまない進示。この剣をキミに向けて使うことになるとは」

「それしか方法ないだろ…こっちこそ世話をかけてしまった」

 

 

そして、さらにミリアから話を聞くと、京子からアルファモンを除く全データを杏子から貰い、実体化。その際に俺とデジシンクロを起こしてしまって、俺は杏子だけではなく、ミリアとも托生の関係になってしまった。

 

知らされてなかったことに対する怒りで、ミリアが実体化した際、つい彼女に逆エビ固めをしてしまった。

 

それを見た愛子先生がプロレス技を止めようとしたが、杏子がそれを阻止。

 

「大丈夫。彼女もやられるとわかってやってますから。その証拠に、ミリアの顔嬉しそうでしょう?」

「…変態なのか?」

「…だとしても、今は再会を喜んでいます」

 

ジールを脱出する際に俺達を地球に送り返したミリアは分身であり、本体はすでに俺の体の中でデジモンとして生まれ変わるために俺の体の中で眠りについたという。

 

「だが、どうしてわざわざそんな方法をとった?」

「進示、私は星に根付いた特別な龍族です。よその世界にも旅行に行けますが、ジールが滅んだ際はジールと運命を共にしなくてはなりません。…そこで自分を龍ではなく、デジモンに作り替えることで延命することにしたのです」

「そうなれば龍族ではなくなるからジールが消えても存命できると…。じゃあガラテアは?」

「彼女は星に根差したエルフではありません。消滅の心配はないでしょう」

 

それを聞いてひとまず安心する。

 

「しかし、樹様からいただいた知識との相違点も結構あります。まずは園部優花さんと、ミレディ・ライセンさんですね」

「「え!?」」

 

突然名前を呼ばれた二人はミリアに注目する。

 

「まずお二人はこの時点で進示とハジメ君グループにはいませんでした。

優花さんは愛ちゃん護衛隊のリーダーで、ミレディさんは肉体を復元していませんでした」

 

…つまり、歴史は変わっているのか。

 

「…それと、清水幸利君ですね。彼はこの後愛子さんを殺すために魔物をウルにけしかけ、みんなに返り討ちにあって、ハジメ君に射殺されます」

「そんな!?」

 

それを聞いて悲鳴を上げる先生。

 

「彼は家庭にも学校にも居場所がなく、いじめを受けていたせいもあって、特別な自分になりたかったようなんです。いじめうんぬんに関しては前の歴史の進示たちの考察にすぎませんが。ですが、天之河光輝くんやその他のみんなもチート持ちで、自分が特別じゃないと知って絶望。…おそらく、そこを魔人族に付け込まれて引き抜かれたのだと思います」

『幸利が…』

 

通信の向こうの清水の家族が沈痛な面持ちだ。

 

「前の歴史では清水君は完全に堕ちてしまった。先生に毒針も刺し、命乞いのために女も洗脳するなどと言って…、それでハジメ君から更生の余地はないと思われて終わらされた。…ですが、この歴史では変わった部分があります。ガンクゥモン」

『うむ。トータス召喚前から我がわが弟子、ハックモンと一緒に彼を少年漫画みたいな地獄の特訓を施したな。短い時間で完全体になるまで腕を上げたガッツは見事だったな』

「ガンクゥモン。それに関してはファインプレーをしてくれた」

 

杏子がガンクゥモンを称賛する。

 

このガンクゥモンは杏子の知っている個体ではないが、それでもロイヤルナイツ同士感じ入るところはあるのだろう。

 

「そう言えば、さっき言ってた天使の反応って見つかったのか?」

『…いえ、この近辺にいることは確かなのですが。清水さんとの関連性も不明です…まさか』

「トレード様?」

『まだ確証が持てません。…次はティオさんについてですね』

 

そう言って、次は竜人族の女性の話に移る。

 

「そう言えばティオが一番驚きました!前回の歴史ではハジメさんにお尻の穴にパイルバンカーを受けて私みたいな性癖ドM変態になってしまうんですが、この世界では進示にボコボコにされて変態になりませんでしたね!」

『ハジメェェェ!?何やってるんだ!?』

「ちげぇよ!!!別世界の俺だろう!?」

 

生徒たちのハジメを見る目が様々な感情が入り混じってる。

女子からは若干の侮蔑だが。

…それにしても【私みたいな性癖ドM変態】?

 

「『ケツから死ね、駄竜』って言いながら、鱗に覆われてないお尻の穴にケツパイルしてダメージを与えたんですよ!」

「ふん!!」

 

あまりの黒歴史(別人なのに)を暴露するミリアにゴム弾を発砲するハジメ。

 

ミリアは「あふんっ!!」って言いながら倒れた。

 

「ミリア先生…そのからかい癖はまだ治ってないんですね」

「え、コイツ昔からそうだったの?」

 

ティオの言葉に俺は思わず確認してしまう。

 

「妾も幼少のころ、家庭教師として先生から色々と学んだのじゃが…」

「まあ、ハルガとオルナからも色々ティオの話を聞いていたのです…その…ハルガとオルナを守れなかったのは…本当にごめんなさい」

 

それまでのギャグから一転、急にしおらしくなるミリア。

 

「…あの時は父上と母上も死なねば争いは終わらなかった。ミリア先生も元は違う世界の住人。…この世界の竜人族に付き合う義理はなかったのです」

「…そうですね。あの時は私もまだ死ぬわけにはいかなかったので、見捨てる形になってしまいました」

「…こうして再会できた。それで充分です。…そして、」

 

ティオはウィルに目を向ける。

 

「件の…おそらく清水という男に操られていたとは言え、冒険者たちを手にかけてしまったのは事実。…まさかリュウダモンと強制融合され、わずか数秒で意識を乗っ取られるとは」

 

「!?」

 

ミリアはティオの言葉に戦慄している。何があったんだ?

 

するとウィルが、仲間の冒険者をティオに殺害されたことについて言ってきた。

 

「……操られていたから…ゲイルさんを、ナバルさんを、レントさんを、ワスリーさんをクルトさんを! 殺したのは仕方ないとでも言うつもりですか!」

「…」

 

根本の原因は別にあるが、ウィルの気持ちはそれで収まらないだろう。

 

ティオはまっすぐにウィルを見る。

 

 

「……どうしようもなかったってわかってはいますけど……それでもっ! ゲイルさんは、この仕事が終わったらプロポーズするんだって……彼らの無念はどうすれば……」

「…俺たちの世界じゃ『この戦いが終わったら結婚する』って結構縁起悪い言葉だが…ウィルさん。これは結構根が深い問題になりそうです。ミリアの言う通りなら、この後ウルに大量の魔物が押し寄せるはずです」

 

「ああ、俺もオルニスで確認したが…魔物の数は万を超えるレベルだ…清水らしき人間は見当たらないな」

「「「万!?」」」

 

 

マジか…デジモンなら簡単に制圧できるが…山の地形が変わるな。

 

「操られていたとはいえ、妾が罪なき人々の尊き命を摘み取ってしまったのは事実。償えというなら、大人しく裁きを受けよう。だが、それには今しばらく猶予をくれまいか。あの男は、魔物の大群を作ろうとしておる。竜人族は大陸の運命に干渉せぬと掟を立てたが、今回は妾の責任もある。放置はできんのじゃ……勝手は重々承知しておる。だが、どうかこの場は見逃してくれんか…ただ」

 

「ただ…なんですか?」

「先生…あの男、妾を洗脳するとき…目や心の濁りを感じなかった。『悪い…こっちにも事情がある』と言ってたのです。…裏で糸を引いているものが別にいると思うのです」

「…フム。ガンクゥモン、清水君にはトータス召喚前から干渉していたのですよね?」

 

『ああ、前回の歴史と同じ部分もあった。それはイジメや家庭での居場所のなさといった部分は同じだったな。我が幸利に接触し、デジモンテイマーとして心身を鍛えることにしたのだ。…前回の歴史では改心できずに命を落としてしまったが、あの資質を鍛えたほうがいいと思ってな』

「ガンクゥモン。その様子では未来の樹が送信した情報をキミも受け取っているのか?」

『アルファモンよ。全てではない。君たちがトータスから地球に帰還した後の出来事に関しては情報ゼロだ…ただ』

「?」

『このまま放置してはまずい問題がある。アルファモンがかつての助手の名前を発音できない理由と同じで、デジモンに関わる地球、いくつかの平行世界のデータが消去されたのだ。それを修復しないまま放置すれば、こちら側の地球やトータスが消滅することになる』

「「「「「!?!?」」」」」

 

ガンクゥモンからもたらされた衝撃の言葉。

 

「それは本当なのか!?」

『うむ。だが、修復に必要なかけらは全てとあるエルフの娘が持っているはずだ…。持っているというよりは脳に刻まれているというべきか。確か…ガラテアといったか』

「「「なっ!?」」」

 

驚く俺と杏子とミリア…え!?なんでミリアが驚く!?

 

「わ、私もその情報は初耳です!…だから世界が消滅したんですね…」

 

なんだと!?

 

「こりゃ、一旦ハイリヒに戻ってガラテアの身柄を確保するか?元を考えれば俺専属のメイドでもあるし、交渉は難しくないか…?でもそれはいささか強引なやり口…穏便に済ます方法は…ブツブツ」

 

俺がガラテアの身柄確保の手段・条件を色々考える。

 

しかし、

 

「…今はウルや清水の問題が先だな」

 

 

すると杏子が口を開いた。

 

「逃げるにしても戦うにしても、一旦ウルまで戻ったほうがいい。街の人の避難誘導も必要だろう」

「そうだね!…ぐぅ。」

「ミレディ、まだリハビリ中なのに無理やり魔法を使ったからね…医務室入りよ」

「ミリア、ウィルも俺の車両に乗れ!元気な奴はハジメのブリーゼだ!!医務室は俺の車にしかない」

 

因みに俺の怪我と体力は神水で回復してるが、ミレディの魂は俺が地道に治療するしかない。

 

俺達は車2台に分乗し、ウルまで戻ることにする。

 

因みに車には通信機能も付けてるので、分譲しても会話は可能だ。

 

「ハジメ。正直俺も面倒なことは嫌いだ。さっさとウィルを送り届けて街を放棄したいが…ここは徹底的に恩を売ってやろう」

『ああん?』

 

…予想通り、ハジメは面倒だったようだ。

 

「『情けは人の為ならず』…まあ、解釈が分かれる言葉だが、売った恩は巡り巡って自分に返ってくる…ということさ」

『暮海、それは実体験からか?』

「フフフ、まあな」

「それに、ウルの街は稲作があるだろ?米だ米!米のために敵をぶっぱだ!!」

 

俺のセリフに、大半のクラスメイトはずっこける。守る理由があんまりな内容だからか。

 

『そうだな。コメは大事だな…!!それに、先生にはトコトン協力してもらうか!』

『ハジメ、何をするつもり?』

『ハジメさん神輿でもするんですか?』

『そのまさかだ』

 

ユエとシアの疑問に肯定するハジメ。

 

そのことに先生があたふたし始めた。

 

「…宗教国家ならエヒトと別の宗教を興してもいいかもしれないな」

「大丈夫なの?」

 

ミレディがジト目で見てくる。

…コイツこそ、神に反抗した奴だもんな。

 

「大丈夫ですよ、愛子さんなら悪用しませんよ。それに、あんな感じですから神として支配するなんて愛子さんにはプレッシャーがガチすぎて空回りするだけです!」

「俺も支配には興味ない。…ぶっちゃけ管理がめんどいし」

 

ミリアの言葉に俺も本音を被せる。

 

「…はあ、わかったよ。そこまで言うなら信じてみるよ。人の自由が尊重されることを願って」

 

ミレディは何とか納得したか。

 

『進示様、通信の魔力を補充するため、一旦通信を切ります』

「ああ、24時間後に通信を再開する」

『どうかご無事で…』

 

そういって、地球との通信が途切れた。

 

向こうからも魔力供給ができるようになったのはいいことだ。

 

 

 

 

車でウルに移動途中、先生たちを探しに来た騎士たちがいたが、素通りする。

 

車と馬じゃ速度が違うからな。

 

説明が面倒だし、2度手間にしている時間はない。

 

ティオも現在俺の車両に乗っているが、おいて行かれる馬を見て「まあ、確かに今は時間がないのぉ…」と呟いている。

 

「余裕の速度だ!馬力が違いますよ!」

 

と、ミリアがコマ〇ドーネタを入れてきた。

 

…まあ、今となってはコイツの知識の出所が分かった以上、理解できる。

 

って言うか、未来の樹よ、ネタまで全部送信したんかい!!

 

すると、分乗している通信先のハジメが。

 

『一番気に入っているのは…スルー力だ』

 

と、乗ってきたのである。

 

「ウィル、お前は今回俺たちの指示に従え。まあお前は戦えない以上、町の人の避難誘導とかそれぐらいしか仕事がないぞ」

「そんな!…はい」

 

一応、ウルは助けるといってるので(米のために)、現時点で万を超える数の魔物の撃退と、今後の布石のために先生の神輿もやる。

 

「けどハジメ、今回の戦いの下準備はお前に任せていいか?俺はミレディの魂の補修と、怪我人の治療、デジモンの体調を整えることと、その他メンテナンスがしたい」

『…そうだな。そのほうがよさそうだ。ガジモン達も診てやってくれ。デジヴァイスもな』

「あいよ」

 

それぞれで役割を決めて、ウルの人たちに事情を説明、準備に取り掛かることにした。

 

 

 

…デジモンに関わる消えた世界…おそらくアドベンチャーやテイマーズとかだと思うが、それをサルベージするとなれば、ガラテアと、ロイヤルナイツ13騎、そして御神楽ミレイ。…これらの要素が1つでも欠ければ、その時点でデジモンに関わる世界とこの世界は消滅となる。

つまり、直接確かめたわけではないが、岸部…ロードナイトモンとデジシンクロを起こしている可能性がある中村も死なせてはならないということ。

 

アルファモンは杏子、デュークモンは優花だ。そして、ガンクゥモンもこちらに協力する意思はある。ロードナイトモンは中村と岸部の二人と交渉してみる必要がある。

 

「杏子、御神楽ミレイと交信はできるか?」

「…すまない。現状では不可能だ」

「…では、一先ずトータスや地球でロイヤルナイツの捜索とこちら側に引き入れること、そしてガラテアの身柄確保だ」

「…そうだな」

 

 

 

おまけも本編

 

 

「進示、ティオや玉井たちのケアをしてるんだって?」

「ああ、宮崎や菅原、先生は優花が完璧に守ったから、外傷もないし、軽いカウンセリングでいいだろう。それは優花がやってくれたしな。玉井たちも軽症だから、消毒して傷口を塞いでおいた」

「さすがに旅慣れてるだけあって早いわね」

 

優花は進示の手際の良さに感心する。

 

「ミレディは…少してこずりそうだが、樹から送られた資料にいい情報があったから、どうにか治りそうだ」

「そう」

「優花…」

「何?」

「歴史が変わって、お前は自ら迷宮であんな行動した…そして俺達と一緒に奈落の底に落ちて…」

「…あの時は進示に助けられて、やばいと思ったときにとっさに体が動いて…長い時間一緒に迷宮を彷徨って…絆されたっていうか…状況に流されたってことも否定はしないけど…」

「けど?」

「きっかけって案外そんなもんじゃないかしら?それに、世の中一目惚れだってあるし、自分にとって大したことじゃない事でも他の人には大事って事もよくあるじゃない?」

「…そうだな。俺はお前を巻き込んだ事に罪悪感はあるし、日本の価値観じゃ、複数の女に情を通じているは最悪の野郎だろう…けど」

「けど?」

「…俺はお前にも傍にいて欲しいって思ってる」

 

進示は自分の倫理観に罪悪感を覚えながらも本心を口にする。腹芸はもともと得意ではない進示はごまかさないことにした。

 

「確かに最悪ね…でも、もう決めたことよ。それに、ここまで濃い経験しておいて、今更忘れるなんてできないし、南雲だってもう大事な戦友よ」

「…そっか」

「…だから、もう成り行きに任せましょ?ミリアさんとだってもっと話してみたいし」

「…アイツ、地球のことにやたらと詳しいっと思ったらまさかの理由だもんな。大晦日に馬肉鍋食べる風習も奴から取り入れたものだし、飲食店の娘で料理好きのお前ならレシピだって聞けるだろ」

「変わった風習ね。でもいいわね、異文化交流」

 

 

そんなやり取りを赤い髪の龍の女は聴いていた。

 

 

「…では、進示のためにこの力と頭脳を使いますか!優花さんにも様々な世界をめぐって知った食文化も教えましょう」

 

 

 

 

 

 

 




ミリア オリキャラだが、この世界のキーウーマンになった。
未来の消滅した歴史の樹が送信したあらゆるデータを受信。
世界崩壊の運命を変えるため、奔走し続けた。

本来はジール消滅の時点で消える運命だったが、それ以降も生き延びるために数百年間考案し続けた延命方法は、私自身がデジモンになることだ!!
デジモンになったことで、魔法が一切使えなくなった。亜空間倉庫に残した自身が記した魔法のノートはこの数年進示に様々に知識と技術を与えた。
実は進示のアホやりながら日常を過ごすというコンセプトに一番寄り添えている。

亜空間倉庫に残した自分の下着で【ピーッ】しなかった事は意外だと思った。
後日、聞いてみたところ「無断でンなことするか!」といった進示の発言を聞き逃さず「【無断で】?つまり許可があればするんですね?」と言い返し、進示は顔を真っ赤にして俯いた。


杏子 ミリアにアルファモン以外の進化形態を譲った。進化できるのはアルファモンのみとなったが、むしろ本来の形に戻ったと言える。

優花 負けた歴史では進示の女ではなかった。ミリアは優花がジョーカーになると考えている。また、現状ではトータス召喚前は一般人だったこともあり、進示は自分に付き合わせたことに罪悪感を覚えているが、同時に癒しにもなっている。進示も本来は感性が一般人に近いため、優花の存在は進示の精神が英雄に傾きすぎない防波堤になっている。

ミレディ 負けた歴史では進示に惚れておらず、原作通りトータスで人生を終える。ミリアはミレディの生存は妙手では?と思っている。


未来の樹 世界消滅が確定した世界で、最後の悪あがきと過去の人物に自らの持つ情報全てを送信した。進示の心情を考慮してか、ネタも送った。知識を受け取ったガンクゥモンが清水に対してネタに走ったのはこのせい。ーーついてこれるか?(第4話参照)



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