We are TWO FOR ALL   作:ジョガイル

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今回のタイトルはヴィジランテの2話を意識しまくってます。


No.2 Take Off!!

「カンパァァァイ!!」

「かんぱぁい」

 

「ゴクッゴクッゴク......ぷはぁーーーーーー!運動後のコーラはやっぱ最高ーーーー!」

「はぁぁぁぁ、マジ疲れたー」ぐてーーー

 

実技試験を終えた俺と電気は、雄英の校門前で合流し、帰り道にあった某有名ハンバーガー店に寄って雄英入試お疲れ様会をしていた。

 

「おいおいショウ。やっと入試試験終わったんだからもうちょいテンション上げろよー。お前、合流してからずっとその調子じゃん」

「いや、こう見えても俺だって試験から解放されて、めちゃくちゃハッピーなんだぜ。内心ウッハウハ。でも、その気持ちを凌駕するくらい、体がダリィ」

「そんなに個性使った?そこまでなるって、スタミナなさすぎでしょ」

「バカにすんじゃねぇよ。お前だって合流したとき、若干ウェイってたじゃねぇか。そのセリフそっくりそのままお返ししてやるよ」

 

ちなみにウェイるってのは何かっていうと、電気が個性を使いすぎてアホになってウェイしか発しなくなる時の状態をいう。

 

「えぇぇ、ちょっとだけウェイってただけだぜ?しかも、お前に比べたら十分ましだし。なんてったってお前は、体力切れでバテてるだけじゃなくて、体中煤まみれでかすり傷だらけだし、汗と血のにおいが混ざってすごいことなってるぜ」

「うるせぇな、仕方ねぇだろ。俺の個性はお前のと違って中距離で戦えねぇから、必然的に近距離主体になって、汚れとか体力消費が多いのは当然だろ」

「でもそこまでひどくはならないだろ。何かあったの?」

「....あんま話したくねぇ」

「おっ!そんな風に言うなら余計聞きたくなってくるわ!」ニヤニヤ

「人が嫌がってることすんじゃねぇよ、ヒーロー志望が」

「それは他人だった場合の話だろ。オレ、オマエ、シンユウ、セーフ」

「はぁぁぁ。わかったよ、話すよ。0Pロボいただろ?」

「あの馬鹿デカいやつだろ?」

「そうそいつ。それであいつが出たときに―――――――――――

 

 

 

 

**

 

 

 

 

赤上翔(あかがみ かける)だぁ!」

 

(助けるやつは合計で10人か。まだまだあのデカブツが来るまでに距離はあるから、腰抜かしてるやつらは置いといて、瓦礫や怪我で動けねぇやつらから優先だから、まずはあの4人か。)

 

目標を定めた俺は、円を展開し一人目のところへ向かう。どうやら、犬頭の彼は瓦礫で両足が挟まって動けなくなっているようだ。自分は筋肉があるほうじゃないが、そこは気合と根性とコスプレによるモチべ―ションアップで何とか持ち上げ、ワンコくんを引っ張りだす。

 

「おいっ!大丈夫か!」

「あ、あぁ。足のほうに怪我はないけど、しばらくは歩けなさそうだワン」

「了解っ!すぐにここから離れるからしっかりつかまってろ!」

「わかったワン」

 

ワンコくんの肩に腕を回し、彼もしっかりと組んできたのを確認したら、デカブツの進行方向からずれた建物の屋上に避難させる。

 

「よし!ここなら、多分安全だと思うから、足が動くまでここにいたほうがいい。俺はほかのやつも助けに行くから、それじゃあな」

「あ、ありがとだワン!」

「どういたましてーー」

 

と、彼に背を向けて感謝を聞きながら、すぐに建物から飛び降りながら個性を使い、円による加速と重力による加速を利用して、怪我で動けない2人の女子生徒のもとに駆けつける。

 

「大丈夫かい、かわい子ちゃんたち?今運ぶから安心してね」

 

2人の怪我に気を使いながら、2人の腰に片腕ずつ回し山賊抱きをして個性を使い、さっきのワンコくんを逃がした建物とは別のところに着地する。

 

「そんじゃ、ここは安全だから安心してね」

「あ、あの、ありがとうございます」

「いえいえ、全然平気だから。それじゃあ」

 

そう言い駆け出そうとすると、

 

 

「あの!せめてお名前だけでも!」

 

 

 

「フッ。俺はまだヒーロー名(名乗る名)も持ってないし、まだまだ半人前だ。名乗れるほどの者じゃないし感謝はいらない。それに、お礼を言われたくて助けた訳じゃなくて、

 

君たちの笑った顔が見たいだけさっ☆

 

 

 

 

 

 

 

「「アリガトウゴザイマシタ」」 (こいつ、きっっっっしょっ!!))

 

 

(フッ、決まったぜ!)俺はそう確信しながら、2人からの熱烈な視線を背で受けながら最後の子に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

(思ったよりもあいつ進むのが早いな。でも、腰抜かしてたやつら全員も、時間があったおかげで何とか逃げ延びてるな。)と、助ける人数が減ったことに安堵をしながら、最後の1人であるしょうゆ顔の彼の下へ向かう。すぐ近くまで駆け寄ると、奇跡的に瓦礫が彼のちょうど体の右半分だけ覆っていた。

 

「おーーー。なんかうまいこと右側だけだな」

「助けに来てくれたことはありがたいけど、関心してないで早くどけてくれね?怪我はねえと思うけど、右半身がしびれてるんだわ」

「お、おう。てか、どうなったらこうなるの?」

「俺のほうが知りてぇよ!ポイント付きのロボに夢中で気づかなかったんだわ!」

「なんかごめん」

 

余計なことを聞いてしまったと思いながら、犬頭の彼の時と同じように、気合と根性と女子2人に惚れられたこと(※大勘違い)によるモチべーションアップで持ち上げ、彼を引っ張り出す。いざ彼を抱えて逃げようとすると、急に彼がしびれてない左腕を上げ、

 

 

「パンチだぁーーーーーーー!!」

 

 

 

「いや、確かに俺パンチパーマだけどそこまでびっくりするか?ん?俺の頭じゃなくて、指さしてるほう?どれどれ、そこまで言うなら見てみ――――――

 

 

 

 

 

 

 

パンチだぁーーーーーーー!!

 

振り向くとそこには、デカブツ野郎がこっちに向けてパンチをくりだしていた。俺は、すぐに彼をお姫様抱っこで持ち上げ、両手に力を溜めて、円を展開する。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、さすがに、円の6枚展開だけでもかなりきちいな。ちなみに、この技は同時に展開した円を3つずつで分けて2つにまとめて、両足で踏み抜くことで単純計算で通常時と比較して約3―――――――

 

「技の解説してる場合か!!もうすぐそこまで来てるんだよ!!」

「は、はい!!」

 

怒られた俺は、彼が落ちないように両腕に力を込めながら両足で思いっきり円を踏み抜き、力が徐々に放出されていくのを感じながら、声高らかに叫ぶ。

 

「体力全賭け!!俺、唯一の必殺技!!

 

 

 

 

 

 

フルブーストリープ!!

 

必殺技を使った俺たちは、地面の上スレスレをフォーミュラカーのような速度でぶっ飛び、あまりの速さにお互いの顔が風圧ですごいことになりながらも、パンチが激突するギリギリで避けきることが出来た。

 

「本当に悪いな。助けてくれてありがとな」

「いやいや、良いってことよ。俺たちはヒーロー志望だから、人を助けるなんて当たり前だろ?」

「確かにそう言われたらそうだな。にしてもすげーなこの速度は」

「そりゃあそうだよ。なんてったって必殺技ですから」

「なんだよその理論!ていうか、もうすぐロボの残骸にぶつかりそうだけど、どうやって止まるんだ?」

「ん?」

「だからどうやって止まるんだよ?」

 

 

 

 

 

 

 

「ないっ!」ニカッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......................お前ふざけんなーーーーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『BAGOOOOOON!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

『試験、終了ーーーーー!!』

 

 

 

 

 

 

 

**

 

 

 

 

 

 

 

―――――――で、二人揃って仲良く残骸に激突ってわけ」

 

「ブフッーーーー!!お前助けに行ってそれって、めちゃくちゃダセーな!!」

「だから、言いたくなかったんだよ!!」

「あはははは、わりぃ。けど、試験のポイントにもならないのに、助けに行くなんてなんかカッケーな!」

「だろ(ドヤ顔)。最後は、ちこっとだけカッコ悪かったけど、全体的に見りゃー、女子二人に惚れられて万々歳ですよ。はーっははははははは」

「お、おう、そうだな」(流石の俺でもショウの口説き方がダサいってことはわかってるけど、それをつっこむとこいつガチで凹むから言わないほうがいいよな。なにより楽しそうだし)

 

 

「そういえば電気は、何ポイント取れたんだ?ちなみに俺は32P」

「マジかー負けたわー。俺30Pだったわ」

「えっ!マジで!?てっきり俺は、電気の方が多いと思ってたわ。今回の実技の形式からして、いくらアホになる弱点を抱えてるとはいえ、お前の個性と相性いいから結構稼げたはずだろ?」

「ショウの言うとおり、ロボ相手ならブッパすれば良いけどよ、今回の場合だと周りに人がいて、配慮しねーといけねーから、そこまでポイント集まらなかったんだよ」

「なるほどなー。あっ!ならさ、雄英入ったらヒーロースーツ自体にそういう指向性をつけれるアイテムをつければいいんじゃね?」

「うわ!それだわ!天才っしょ!」

「だろだろ。まっ、そういうのも受かってからなんだよな......」

 

 

 

 

 

 

「「はぁ〜〜」」ぐてーーー

 

 

 

 

 

 

「ショウは自己採点やったか?」

「怖くてスルーしてる。電気は?」

「俺もスルーしてる」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「はぁ〜〜」」ぐてーーー

 

 

 

 

 

 

 

「ま、まあ、今更後悔したってしゃーないしこういう話はやめにしようぜ」

「そ、そうだよな、落ち込むだけ無駄でしょ!」

「よし!あれから話してたら体力も回復してきたし、もういっちょ乾杯しときませんか?」

「オッケー!そんじゃもう一度、俺たちの高校入試お疲れ様を祝してー」

 

 

 

 

「「カンパァァァイ!!」」

 

 

 

 

 

 

 

**

 

 

 

 

 

 

 

そして試験から二週間過ぎた俺は、今日届くといわれている合格通知書を、今か今かとソワソワしながら待っていた。

 

「かけるちゃーーん!雄英から手紙来てるわよーー!」

 

「ありがとママ!」

 

俺は母親から封筒を受け取り、自分の部屋で開封する。封筒を開けてみると、書類と一緒に出てきたのは機械部品のような小さな円盤で、真ん中にはスピーカーのようなものがついており、なんだこれと思いながらイジっていると、

 

 

 

 

『私が投影された!!!』

 

 

「うっわ!びっくりしたーって、えぇぇーーーーー!オールマイト!?」

 

机に置いた瞬間に起動したそれは、どうやら空中に映像を投影する機械らしく、映像の中にはは黄色いスーツを着たオールマイトがバラエティ番組のセットのような部屋にいた。

 

『初めましてだな、赤上少年!!なぜ私がこの映像に映っているか疑問に思っていると思うが、実は私オールマイトは今年から、雄英高校の教師を務めさせてもらうことが決まったからさ!!!』

 

 

(オールマイトまじでカッケーな。てか、ちゃんと名前で呼んでるってことは映像は使い回しじゃなくて、態々一人一人のために撮っているってこと!?さらに、オールマイトが雄英の教師になるとか、今年めっちゃ当たりじゃん!!あと、声めっちゃデケーーー!!)

 

 

と、怒涛の展開にびっくりしすぎてオールマイトに圧倒されていると、オールマイトは部屋の中にあるモニターに向けてリモコンを操作して起動させた。モニターには、俺がロボットを撃破していく映像が映っていた。

 

『それでは待ちに待っていたであろう結果発表だ!!!まず筆記の方はなんとかギリギリで合格だ!!そして実技の方はヴィランポイント32Pで合格だ!しかし!!

 

筆記がギリギリで受かり、実技も方も受かったと聞いて合格できたと、思った瞬間にオールマイトからの不穏な【しかし発言】のせいで俺は固まってしまった。

 

 

 

 

(えっ?しかし?このタイミングでしかしだと!?待て待て待て待て。このしかしってもしかして、落ちましたよしかしなのか。あれか、試験前に二人三脚したせいなのか?いやいやいやいや、違う違う違う違う。そうだ!これはきっとあれだ、ネガティブなしかしではなくポジティブなしかしの方だ。そうだきっとそうだ、てかそうじゃないとヤバイ。マジで頼む。神様、仏様、オールマイト様!!!)その思考時間わずか0.02秒

 

 

 

 

すると、モニターの映像がロボットを撃破してる映像から、デカブツ野郎から逃げ遅れた人を救助しているときの映像に切り替わった。

 

 

 

『あの実技試験実は、見ていたのはヴィランポイントのみにあらず!!!我々が見ていたもう一つの項目は、他人への手助けや気遣い、それをどんな状況下でも行うことが出来るヒーローとしての基礎能力!!その名もレスキューポイント!!!君はこの試験で皆が0Pロボから逃げるなか、あの会場内で君だけが立ち向かっていき、4人もの人を救助した!!!よって君には、40Pのレスキューポイントが追加され、ヴィランポイントと合計して72P!!!実技試験第三位をたたき出しての合格だ!!!来いよ!雄英(ここ)が君の、ヒーローアカデミアだ!!!

 

 

 

 

 

 

その言葉とともに投影機の電源が落ちた。スマホから通知音が鳴ったので画面を確認すると電気から【合格したぜ!!お前は?】とメッセージが来ていたので、【俺も受かったぞ!!】と返信してスマホを枕に投げ置いて一階のリビングに向かい、合否を知りたがっている母と祖父母に合格したことを告げると、3人とも心の底から喜び、祝ってくれた。3人が今日の夕飯はどんなご馳走にしようかと話しはじめ、自分は何でもいいから適当に決めてよと、一言告げて2階に戻る。自室に戻った俺は部屋の扉を閉め、息を大きく吸い一言、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっっっっしゃーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 

 

 

()()()が最高の英雄(ヒーロー)になるための物語が今、始まった。

 




キャラ&用語解説

・赤上真帆(あかがみまほ)
赤上翔の母親。黒髪ボブで顔は翔とよく似てる。年齢は34歳。職業はヒーロー向けのサポートアイテム会社の営業ウーマン。家での家事担当は料理。19歳で子供を産むというやんちゃっぷり。やんちゃしていた割に、性格はとてもおおらかで怒っても怖くはないが、ママって呼ばないと返事しない。翔が高校生にもなってママ呼びなのはこれのせい。旦那は翔が5歳の時に浮気をし離婚。今は、一軒家で両親と息子の家族4人で暮らしてる。個性はフリスビーで、体力を消費してエネルギーで構成されたフリスビーを最大で2つの作れる。家では料理を運ぶときにお盆替わりで使い、翔が小さいころはこれでよく遊んでいた。

・助けられた犬頭と女子2人
今回のみ登場したモブキャラ。ちなみに、ワンコくんは雄英に落ちて初豪樹高校に入りました。

・助けられたしょうゆ顔
みなさんご存知のしょうゆ顔です。

・フルブーストリープ
翔が6枚の円を展開し、それらを2つに合成してぶっ飛ぶという、とてもシンプルな現段階で唯一の翔の必殺技。この技は円を6枚同時に展開するのはそこそこ体力を使うがそれよりも、合成すること自体に体力の大部分を持っていかれる。今の体力量的に合成できるのは最大8枚。速度自体はレシプロバーストよりも若干遅い。使用後に体力切れで動けなくなるという弱点を抱えている。攻撃に応用することもできるが威力と代償が伴っていないため、あくまで逃走時に使用する技である。名前の意味は【最大加速の跳躍】をそのまま英語にしただけ。




**フルブーストリープを初めて電気に見せたとき**



「どうよ!俺の必殺技は?」ぷりぷりぷりぷり
「一番最初に覚える必殺技が逃げってのは、ちょっとダサくね?」
「......]
「あ、いや、その....ドンマイ?」
「.....歯食いしばれぇぇぇぇぇ!!」
「ブフォッ!!」
「ふんっ!!」

その後電気は2週間も口をきいてもらえなかったという。皆さんも友達が自信満々に何かを見せてきたときまずは褒めましょう。
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