神器迴戦~借金返済から始まる英雄譚~   作:静かなるモアイ

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マスクマン…素顔公開!!


壊れ行く日常

1712年。当時の埼玉。

 

川辺の畔を1人の少年が歩いていた。髪は黒く、その瞳には有り得ざる物を見透す浄眼と呼ばれる仏教や様々な書物に記された魔眼を宿していた。少年の歳は10歳程だろう、着ている衣類は効果な呉服とはいかないが中々に上等な物だ。しかし、妙に不自然な点が2つほど有ったのだ。少年の右手には赤い篭手が装備されており……

 

『白いのを殺せ…お前なら出来る。俺の力が有れば、女の身体も好きに出来るぞ?』

 

その篭手から声が響くが少年は無視を続ける。そしてもう1つの不自然な点は少年は身の丈には合わない…刀を背負っていたのだ。その刀は成人男性の背丈では丁度良い日本刀…それも名刀であるが、鞘には七ツ夜と書かれている。

 

「やあ、少年。こんな所にどうしたんだ?」

 

その声が聞こえ、少年は前を見る。そこには金髪で美しい女性が聖十字を模した黄金の長槍を担いで立っていた。

その槍は裏側の名家ならば誰でも知っている。世界で最も知名度が高いレリックであり、最高峰の神滅具 黄昏の聖槍と呼ばれるロンギヌスその物だ。

 

「…なに、実家が滅ぼされて命辛々逃げ出してきただけだ」

 

少年は俯きながらそう答えた。

 

「僕の家と五大宗家が喧嘩してね…それで悪魔と五大宗家に僕の実家が負けた。それだけ」

「成る程ね…君、まさか七夜の生き残り?七夜の里を確認したけど、酷い有り様だったよ」

 

退魔四家。五大宗家よりも前から日本を護ってきた真の日本の守護者。退魔四家は七夜、両儀、不条、浅上の4つからなる。だが、その四家は令和の時代では衰退した。七夜はたった1人を残して300年前に全滅、両儀は極道となり、不条と浅上は現存はしてるのが著しく衰退した。

 

「悪魔が五大宗家と手を組んだと聞いてね。お姉さんはその事実確認の為に遥々日本に来た。七夜が負けるとは思わなかったが…今の君を見て事実だと確認したよ」

 

女性はそう告げ、少年の視線の高さまでしゃがみ。

 

「少年。私と共に来ないか?私はナルバレック。人外を殺す狩人だ。埋葬機関に来ないかな?」

「良いよ…僕の名前は七夜緋人」

 

 

 

 

 

「うわ、スッゲー懐かしい夢見ちゃった」

 

時は現代。呪術高専の職員寮で、1人のやたらと顔が整った……速い話し超イケメンな黒髪の青年が目を覚まして起き上がる。このイケメンの素顔は殆どの人々に知られていない。彼は悟と同じく魔眼を宿しており、彼が宿したのは青色の浄眼だ。このお陰か、彼は相手の心が人間なのか判断できるのだ。その為に人間を装い、騙そうとした人外相手でも簡単に分かり…処断できる。逆に人外の種族だとしても心が人間だと理解できるのだ。埋葬機関のシエル達からすれば、緋人が人間だと判断した人外は完全に安全だと言うことだ。

 

「先生。僕は未だ仮面が必要そうだ」

 

そのイケメンは七夜緋人。そう、仮面の男ことマスクマンこと七夜緋人の素顔である。だが、彼は未だ仮面を被り素顔を隠し続ける。そして緋人は今回はペストマスクのお面を被った。

 

すると…緋人のスマホがバイブレーションを起こし、着信を知らしてきた。画面にはミスターダウンと書かれており、電話をかけてきた相手の名前だろう。ミスターダウンと言えば埋葬機関の第4位のエクソシストだ。

しかし、ダウンは一緒に任務に行きたくない人物堂々の第一位と呼ばれている。理由は簡単だ、ダウンは戦闘能力は皆無で民間人よりも弱い…その為か埋葬機関最弱のエクソシストなのだ。その上、血を見て怯えるわ、死徒や悪魔と戦いに成れば怯えて逃げ回るわ、大変である。だが、なんの因果かダウンが最弱のエクソシストな事は埋葬機関の外にはバレていない。その事と、ダウン自身の肩幅が広くて長身な事も有って埋葬機関第4位と言うことも有って他のエクソシストからは最強クラスに強いと勘違いされているのだ。だが、ダウンが4位なのはそれ程のポテンシャルが有るのだ。ダウンは特別な術式を持っており、彼はその術式を使うと転生悪魔から悪魔の駒を取り除き…あろうことか人間に戻せるのだ。全世界を見渡してもそれが出来るのはダウンだけであり、彼は埋葬機関に必要な人間である。因みに、普段は足手まといの為か…本部でハッキングや事務仕事やパソコン越しの調べ事を担当してくれる。

 

「ダウンどうしたの。モンハン詰んだ?手伝ってあげようか?」

『副長!!大変ですよ!!コカビエルって分かります?隕石落とせる堕天使が、イタリアとフランスの教会を襲撃してエクスカリバーを強奪しました!!それも先月の話ですよ、先月!!』

 

緋人はダウンにそう言われカレンダーを確認する。今日の日付は6月10日。だとすれば呪術高専がリアス・グレモリーと愉快な仲間を鍛えていた頃か、その後に事が起きたのだろう。だが、事が起きたにも関わらず埋葬機関に連絡が無かった…と言うことはミカエルや教会の老人達が話を停めていた可能性が高い。

 

「ふーん。あっそ。あんなナマクラ盗んで何がしたいのかな。ダウン、人的被害は?」

『駆け付けた天使が20人亡くなり、人間の死者は居ません』

「実質人的被害は無しね、そりゃ良いや。ふむ…この事件、何か有りそうだ」

 

エクスカリバー…言わずと知られた伝説の聖剣。アーサー王伝説に出てきた最強の聖剣であり、その正体は星が産み出した最強の剣。アーサー王伝説の最後に返却されて、此の世には残っていないと言われている。

だが、そのエクスカリバーを緋人はナマクラと言った。勿論、これには訳がある。と言うのも教会と天界が保有するエクスカリバーはアーサー王のエクスカリバーではなく、天使達が変な特殊効果を着けて産み出した一級呪具程度の武器なのだ。名前だけ借りた完全な偽物なのだが、天使達に寄り添う派閥のエクソシストはミカエル達の言葉を信じたのか…これを本物のエクスカリバーと信じてるとか。

 

『副長!!驚かないんですか!?エクスカリバーですよ!!エクスカリバー!!アーサー王の剣ですよ!!それが、3本も盗まれたんですよ!!』

「えっ?ダウン知らないの?あれ、エクスカリバーと同じ名前のナマクラだよ?別物。ノエルでも知ってるのに、なんで知らないの」

『なんですってーーー!!』

 

(知名度も高く、普段から人間をちゃんと守ってるエクソシストが使わない武器を盗んだか。人的被害も無いし、コカビエルは何がしたいんだ?いや…だけどくそ天使や老人達は…)

 

「ダウン。天界派の派閥は動いてる?」

『はい。ゼノヴィアと紫藤イリナってアーシアちゃんと同い年のエクソシスト2人が派遣されてますね。場所は日本、駒王です』

 

ゼノヴィアと紫藤イリナ。緋人はその2人の名前を聞いたことがある。2人とも確か、天使派のエクソシストの派閥に所属している。と言うのも、イリナの父親がそこの御偉いさんなのだ。2人は長くペアを組んでおり、1年…長くて2年足らずでペアを解散する事が多いエクソシストの中では5年ほどキャリアが有った筈だ。

 

「駒王…えっ、あの死徒27祖26位でも狩るの?アイツ等、どんだけ自惚れてるの?26位は人間社会に溶け込んでるから、強さは兎も角危険性はMAXだよ。僕だって未だ迂闊に動けない、悪魔政府処か日本政府と手を組んでる可能性が高いのに」

『報告に有ったアラクネではなく、コカビエルの件みたいですよ。ハッキングして調べてみたら…コカビエルは駒王付近に潜伏してるみたいです。まあ、私達には情報を流さないようですね…お爺さん達とミカエル様は』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アザゼル…お前はもう、人間なんてどうでも良いんだな?俺は……神器を宿されただけの子供はもう暗殺出来ない!!自分達の利益の為だけに…幼い子供を殺せない!!」

 

大雨に打たれながら1人の堕天使が嘆いた。彼はコカビエル。先日、教会からエクスカリバー3本を盗み、堕天使陣営からも追われる身と成った男である。

 

 

 

 

 

「ふふん。さてと、お薬のお陰かイッセーちゃんは良い感じに仕上がっている。神器も薬で強引な解放を繰り返したから、聖書の神が厳重に施したドライグの封印もボロボロだ。たのしみだなーん!!」

 

蜘蛛は暗躍し、笑う。

 

「後は…そうだな。都合の良いタイミングでイッセーちゃんが真祖に譲渡すれば……我らが王 朱い月の復活だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時、呪術高専は知らなかった。数日後、駒王という町は消滅する。

 

駒王という町は地図からも消え去り、代わりに町1つが埋まる程の巨大な抉れたクレーターと成るのだ。




マスクマンの素顔って悟達にバレる?

早かったら、そろそろバレます(笑)

次回!!ダウンからの情報を貰い、悟達は再び駒王に向かう。

だが、着いた頃には駒王は既にパニック状態!?

リアス「コカビエル!!聖剣盗むだけじゃなく、駒王の人を蜘蛛に変えるなんて!!」
コカビエル「それは俺じゃねえぇぇぇえ!!」

番外編 アンケート

  • 三大勢力VS人間側チーム(ネタバレ有り)
  • 借金返済変わったバイト
  • 借金返済危険バイト(合法)
  • 借金返済駆除バイト
  • FGOに殴り込み(さとるん、アルク)
  • FGOに殴り込み(埋葬機関)
  • FGOに殴り込み(高専1年生)
  • FGOに殴り込み(全員)
  • カニファン
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