神器迴戦~借金返済から始まる英雄譚~   作:静かなるモアイ

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駒王終了のお知らせ。


最強VS最強

駒王という町が本格的に崩壊する。

 

そこで安全な所は1つしか存在しない。

 

駒王学園の運動場だった所の一角。そこにある僅かな空間だけが安全地帯だった。

 

「うっぅぅぅ…私達の町が…」

 

狂ってしまえばどれだけ楽だっただろうか?それは叶わぬ事だ。確かに安全地帯から出れば意味は違うが一瞬で楽には成るだろう。

 

「はぁぁぁあ!!」

「ハッハハハハ!!人間と戦い、此処まで心が踊るのはいつ以来だ?ハッハハハハ!!貴様を我が眷属に出来ないのは残念だぞ!!」

 

赤い閃光が雷撃より速く、更に加速して蛇腹剣を振るう。その閃光は音よりも速く、更に加速する。加速、減退、それが彼に宿った術式。加速を使うのは埋葬機関最強戦力、いや人類最強と言っても過言ではない存在だ。赤き鎧と黒き魔導甲冑を合体させた鎧を纏った彼は蛇腹剣を振るう。振るう度に空気が限界を迎え、莫大な衝撃波が迸る。

 

対峙するのは最強の人型地球外生命体。月からやって来た月の王様であり、地球の乗っ取りを考えている。絶対的な王者。無から有を造り出す空想具現化を操り、その腕はただ振るうだけで地球の超越者とも言える神さえも滅ぼせる魔王を一撃で塵に出来る程に強い。そんな絶対王者は空想具現化で1本の魔剣を産み出した。その魔剣は真世界、月の王様だけが振るうことを赦された最強の魔剣。腕を振るっただけで魔王を塵に出来る月の王様がその魔剣を本気で振るう。考えてほしい、そもそも素手で殴るより武器で攻撃した方が強いのは常識だ。ただ月の王様が真世界を振るう…それだけで街を滅ぼせる程の呪力と衝撃が解き放たれて町は跡形もなく滅びる。

 

真世界が振るわれ、莫大な呪力と衝撃波が解き放たれる。

 

加速(クイック)

 

だが、防ぐ必要はない。回避すれば問題ない。人類最強が此処で護らなくては成らない教え子達は日本で出会った少年が展開する空間操作での永遠の距離のバリアーで護られている。だから出鱈目に避けても問題はない。まあ、そのバリアーにはどうでも良い悪魔も護られているが…今は気にしては行けないだろう。

加速の一言人類最強は加速し、更に赤龍帝の力で能力を瞬時に倍加させて力を一気に何乗にも膨れ上がる。

 

加速し、真世界の一撃を回避する。駒王の残っていた建造物が塵に変わり、加速で発生した衝撃波で塵が舞う。

 

人類最強のエクソシスト 七夜緋人と地球外生命体最強 月の究極の一 朱い月のブリュンスタッドの戦いは始まったばかりだ。

 

「なんなんだよ…これ……俺…こんなのを越えろって言うのかよ!!ふざけるなよ!!勝てるわけ無いだろ!!」

 

空間操作で護られているバリアーの内側、唯一の安全地帯で兵藤が叫ぶ。彼は魔王からも親愛するDr.アラクからも人類最強を超えられるとお墨付きを貰っていた。だが、目の前で見せられている激闘を見せられて彼は心が砕けそうに成っていた。

 

「お前はちょっと黙ってなさい!!そして、寝とけ!!」

 

人類最強に育てられたシエルが拳骨で兵藤を黙らせ、兵藤は昏睡する。まあ、別に問題ない。悪魔だから。

 

 

朱い月に空間を立体的に捉え、動く七夜の体術で急接近する緋人。そして…蛇腹剣から長剣に戻した破天が朱い月の首を捉える。しかし、朱い月は左腕で破天を受け流す…流石の朱いと言えど破天を受け流した事で血肉が抉られたが問題はない。今の彼は過去とは異なり、地球のバックアップを受けている。だから地球からのバックアップで直ぐ様再生するし、月が出てるならば彼は不死身なのだ。

 

朱い月はお返しとばかりに地球から吸い上げた魔力を解き放つ。だが、腕以外にも緋人には対抗手段が存在している。それは魔導甲冑の両腰には折り畳み式のカノン砲が着いており、その内左側のカノンを起動させ…速やかに龍気と呪力を回して解き放つ。

 

その瞬間……莫大な魔力爆発が発生し、衝撃波が地球を3周半し両者は地面に落下した。

 

「はっ…ぁ…」

「限界か?人間。ならば…私の取って置きを見せてやろう!!」

 

両肩で息をして呼吸を整える緋人。それに対し、朱い月は未だ余裕そうだ。無理もない、朱い月は地球からバックアップを受けて常時…肉体の再生や魔力の回復供給が行われている。

一方の緋人は地球からのバックアップが有るわけがない。魔力は緋人が龍人に変質してるお陰か、呼吸するだけで回復出来る。だが、疲労となれば別だ。地球のバックアップがある朱い月と違い…バックアップは存在する訳がないのだ。

 

それに朱い月は先程、兵藤の血を呑んでいる。兵藤はドラゴンの神器を宿しており、血液はドラゴンだ。その為か、龍種の血を呑んだ朱い月は力が一時的にとは言え強まっている。

 

朱い月が右手を上に掲げる。すると、夜空が僅かに暗くなる。何事かと思ったが、それは直ぐに判明した。

 

「うそーん…」

「あっ、地球終わった」

 

朱い月の復活で体力を奪われたアルクェイドが悟に凭れ、アルクェイドに凭れられた悟が空を見て嘆いた。

 

空からは日本なんて一撃で塵に成って沈没させる程の破壊力を誇る巨大隕石が堕ちてきているのだ。しかも、此処に向かって。この隕石、軽く見て大きさは東京ドームやディズニーランドなんてレベルではない。夜空を覆う程に大きいのだ。流石に月と同じ大きさではないと思われるが、それでも間違いなく日本とその周辺の国は消し飛んでしまう程の破壊力が有るのは間違いない。

 

「極天聖典…全拘束解除」

 

緋人がそう呟き、何かを取り出した。それは銃だった。いや、違う。銃にしては余りにも大きすぎる。全長3メートルは軽くあるとても大きなそれは良く見ると様々な武器の集合体と成っており、緋人はそれを構えて隕石に照準を合わせる。

 

これは極天聖典。シエルが持つ複合装備 第七聖典と同じく複合装備であり、これと魔導甲冑を合わせて極天聖典と称される。極天聖典はドライグの胸骨、そして希少鉱石であるオリハルコンを炉にくべて生成されており、その神秘は神代に匹敵する。

 

「全員、耳を塞ぎなさい!!」

 

それを見たシエルは叫び、悟達は耳を塞いだ。

 

「シエル?何が……」

「あの星…砕けますよ」

 

次の瞬間…極天聖典から爆光が解き放たれ…その爆光は巨大隕石を貫いた。だが、巨大隕石を貫くという事は其れ程の莫大な衝撃波が副次作用として発生する訳だ。

 

巨大隕石が持っている質量エネルギーと運動エネルギー、極天聖典が解き放った破壊エネルギー。その2つが見事にぶつかり合い…

 

駒王は爆音と共に町まるごと巨大なクレーターに変わってしまった。

 

そのクレーターに立つのは朱い月と七夜緋人、そして空間操作のバリアーに護られた悟達だけだ。

 

「流石に…極天聖典は魔力を食うな」

 

緋人は速やかに極天聖典を籠手に収納。だが、ありったけの魔力を解き放った影響なのか、呼吸で魔力が回復するとは言え全快には時間がかかる。

 

「終わりか?」

「冗談。今度はこっちの番だ。僕の術式は一言で言えば加速。だが、加速の対象は…僕だけじゃない」

 

緋人はそう告げ、左腕を高らかに掲げる。

 

「拡張術式……七ツ夜の星」

 

 

 

 

日本の遥か上空。宇宙空間に魔方陣が展開され…その魔方陣には緋人の術式である加速の効果が担われている。その魔方陣は太陽光を吸収していき、眩い光を灯し出す。そして、吸収された太陽光は莫大な光の熱線と成って…

 

 

「なに!?ぐぁぁぁあ!!」

 

地上では爆光を灯す光のギロチン…光の極太レーザーが朱い月目掛けてピンポイントで降り注ぐ。地べたにはいつくばされ、天からの熱線に押さえ付けられる朱い月。この熱線は太陽由来、太陽とは反対である月の王にとっては絶大なダメージを与える筈だ。

 

今、朱い月は動けない。緋人はこの隙に極天聖典の一部を取り出した。それは1メートル程の重火器のようだが、手に取り…それを変形させる。それはあっという間にパイルバンカーに変形した。

パイルバンカーを左手に構え、緋人は地面を蹴り雷より速く加速する。魔力は回復しきってないが、呪力は未だ使える。パイルバンカーに渾身の呪力を込め…

 

「ハハハ!!一体、何時以来だ?此処まで追い込まれたのはな!!」

 

朱い月は宇宙からのギロチンに耐え、立ち上がる。そして…

 

「極天聖典 パイルバンカー!!」

「真世界!!」

 

各々の武器がぶつかり合い。最強と最強の勝負は此処で終わった。何故なら……

 

「王よ、我が主よ。お迎えにあがりました」

 

「副長!!助けにきたぜ!!おっと!!ブラザー、シエル!!そして姫ちゃま!!おっひさー!!」

 

2人の側に吸血鬼が各々現れた為だ。

 

朱い月の側に現れた吸血鬼はグランスルグ・ブラックモア。朱い月の従者であり専属魔術師。そしてリアルガッチャマンと影で囁かれる死徒27祖の1体である。リアルガッチャマンのアダ名の通り、彼は黒いカラスを彷彿させる鳥人間であり、本来の姿はとてつもなく巨大なカラスである。

 

人類最強の側に現れた吸血鬼はメレム・ソロモン。死徒27祖であるが、同時に埋葬機関第5位でもある。容姿は何処から見ても12歳程の子供だが、こう見えて神代から生きているのだ。因みに、悟とは好きな異性のタイプが同じな為か…悟の事をブラザーと呼んでいる。

 

「あと、王様。辞めます。ボクは姫ちゃまと王様なら姫ちゃまを取るぜ」

 

そんなメレム。彼は辞表を取り出し、それを地面に置いた。早い話、スタイリッシュ辞職である。姫と王様なら姫…アルクェイドを選ぶ。つまり、アルクェイドと敵対する事を選んだ朱い月には着いていけないという意思表明である。

 

「メレム!!貴様!!」

「よせ、グランスルグ。メレム、それも良いだろう。私は我が子の巣立ちを認めよう。グランスルグ…帰るぞ、序でに今の時代や世界について説明しろ」

「御意。それと貴様達に言おう。メレムやその同僚は知っているが、貴様達の神は既に死んでいる。なに、テレビや新聞を見れば分かるさ」

 

グランスルグは巨大なカラスとなり、朱い月を連れて何処かに去っていった。

 

 

 

 

 

一方のコカビエルさん。

 

「コカビエル。取りあえず、逮捕な」

「はい」

 

メレムの付き添いでやって来たウリエルさんの手で逮捕され、埋葬機関管轄の収監場所に送還された。




次回、3巻終わりの明日には明日の風が吹く。

駒王は巨大なクレーターになり、町は滅んだ。

ミカエル「三大勢力で和平を結ぼうと……取りあえず、赤龍帝にアスカロン、教会が保管する残りの赤龍帝の骨から作られた特級呪具を」
シエル「じゃあ、埋葬機関は独立しますね」


三大勢力…和平を結ぶ!?そして首脳会談が帝国ホテルで行われる!?

???「どんな女がタイプかな?」

番外編 アンケート

  • 三大勢力VS人間側チーム(ネタバレ有り)
  • 借金返済変わったバイト
  • 借金返済危険バイト(合法)
  • 借金返済駆除バイト
  • FGOに殴り込み(さとるん、アルク)
  • FGOに殴り込み(埋葬機関)
  • FGOに殴り込み(高専1年生)
  • FGOに殴り込み(全員)
  • カニファン
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