神器迴戦~借金返済から始まる英雄譚~   作:静かなるモアイ

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サーヴァント召喚するよ


京都聖杯大戦 day2

京都市民の生き残りは既に他府県に避難、及び呪術高専京都校に避難している。これは埋葬機関の皆さん、自衛隊と警察官の皆さんの努力の賜物である。自衛隊と警察官は神秘の力や知識を得てから日が浅いが人々を守るためによく頑張った方だろう。

 

「しかし、良いものないな」

「まあ、殆どの聖遺物は三大勢力が確保してるからね。しかし、宝物庫にある呪具はお巡りさんや自衛隊の皆さんでも戦える武器に成る。おっ、珍しいね……銃の呪具か。これは最近の職人が作ったのかな?」

 

1日目の夜遅く。一先ず京都に飛んだ悟達が京都のメンバーと合流し、交流を多少は深めて眠りについたころ。保護者組である緋人、九十九、muscleVTuberは京都校の宝物庫を探しては使えそうな物を探していた。なんでこの3人が夜遅く物を探しているのかと言うと、サーヴァントを召喚するためにはその呼び出す英雄と縁がある物が有れば良いのだ。因みに縁のある物を触媒にすれば狙って英雄を呼べるが、使わなかったらランダムor召喚者と似ている者が呼び出されるのだ。

因みに緋人は赤龍帝の籠手が遠い縁と成ったのか、第二次聖杯戦争ではモルガンを呼び出し、今回は第二次聖杯戦争の時にモルガンと揃えて買ったペアルックの指輪が触媒に成ったのだ。

 

「やはり三大(笑)勢力はこの世界でも収集癖が有るんだな」

 

高専とか、昔から神秘に関わる所では英雄達の聖遺物があると思うそこの貴方。残念な事にそれは大間違いだ。何故ならこの世界では日本以外では三大勢力が世界の支配者であり、三大勢力は様々な宝具を保有している。

例えば堕天使は聖剣アロンダイト、アーサー王の鞘 アヴァロン等々。天使はグラム、エクスカリバー(笑)、エクスカリバー(マジ)、ガラティーン、そして何故か日本の神剣であり三種の神器である草薙の剣等だ。恐らくだが、草薙の剣は檀ノ浦の戦いのあとで天使が拾ったのだろう。悪魔も様々な宝具を持っており、あろうことか何故か英雄の名前を名乗る人物達を眷属に加えているのだ。

 

なので、聖遺物を用いての召喚は三大勢力とその関係者、或いは三大勢力に対してペコペコと頭を下げる人々位しか出来ないだろう。例外が有るとすれば、英雄王ギルガメッシュのデミ・サーヴァントとなり、数多の財宝を保有する曹操(笑)位だろう。

 

「やっぱり、無しで呼ぼう。戦いに特化した英霊は呼べないかもしれないけど。それでも力に成ってくれるさ」

 

ならば聖遺物無しで呼ぶしかない。だが、求めるならば彼等は必ず助けに答えてくれる。

 

「おい、此処は京都だよな?京都ならば新撰組や会津の京都守護職だった武士達は呼べるだろ。歴史を見る限り、彼等は対人戦闘のスペシャリストだ」

 

ふと、ベルさんがそう告げた。確かに彼の言う通りだろう。幕末の京都は狂喜に満ち溢れており、当時の新撰組や会津からやって来た京都守護職としての武士達は武術や剣術の達人で、剣の技術が魔法の領域まで高められている。彼等は不思議な術式や魔術は使えないが、それでも対人戦闘に関しては古代の英雄に勝るかも知れないのだ。

 

「いや、それは辞めた方が良いと思うよ?確かに京都には彼等縁の代物は残ってるかもしれない。

だが、日本は昔から悪魔の統治下だったし……魔王ルシファーの眷属に新撰組最強の剣士 沖田総司がいる。新撰組は悪魔に味方する可能性だって高いからね」

 

しかし、九十九が否を唱える。何故なら魔王ルシファーの騎士は沖田総司……御存知、日本で圧倒的な知名度を誇る幕末のヒーロー 沖田総司その人なのだ。新撰組を召喚するのは良いかもしれないが、召喚すれば沖田総司と同じく悪魔と懇意の関係ならば自分達を裏切って三大勢力の所に向かう可能性だって充分に考えられる。それに、悪魔勢力や天使に協力する英雄も歴史には多く……悪く言えばサーヴァント召喚はギャンブルだ。

 

「まあ、それよりだ。筋肉配信者。君が連れてきた白髪の子、あの子のDNA鑑定をしたんだが……あの子の術式別にあるぞ?」

 

目ぼしい物は見付からず、元通りに宝物庫を片付けだした九十九がベルザードと緋人に告げる。どうやら九十九は気になることが有ったのか、ベルザードが連れてきた子供……ジーニアスの術式は別に存在するそうだ。

 

「えっ?たしか、あの子の術式って『自分の所有物を武器に変える』って物じゃなかったかな?」

「確かにあの子が武器に作り替えた代物は呪力に満ちているから、私も最初はそうだと思った。だがね、あの子の遺伝子上の父親と私は友人でね、彼のお陰で今の私がある。彼の事は死体をいじくり回した三大勢力よりも知っている。

だから……もしやと思って調べた。そしたら、あの子の異能は術式ではなく『僕のヒーローアカデミア』に出てくる異能……個性と非常に似た物だった」

 

九十九は先代の魔獣創造 千手エンマと知り合いのようで、彼のお陰か今の九十九が居るそうだ。と言うのも、九十九由基という女性は元々は日本を支える不死の呪術師 天元の次の器となり犠牲になる筈だった。しかし、九十九の呪術高専時代の同級生だった千手エンマが神器で不完全な精霊王グレートスピリッツ(出典 シャーマンキング)を生み出し、その力で天元の新たな器を構築。そのお陰か、九十九は犠牲に成らずに済んだのだ。

千手エンマの事を五大宗家に殺された彼の母親の次に知っている九十九は、もしやと思ってジーニアスの肉体を調べた。エンマは写輪眼さえも再現したオタクだ、そんな彼が僕のヒーローアカデミアの個性も再現しない筈がないと読んだ九十九の予想通り、ジーニアスの異能は個性であったのだ。

 

「じゃあ、なんで本来の術式が使えない?そんなのは無いだろ?」

「ああ、普通はね。でもあの子は万華鏡写輪眼を開眼した瞬間に眼をくり貫かれた。それが原因だろうね」

 

九十九が教えてくれたが、万華鏡写輪眼は開眼した瞬間に脳の視神経を通じて脳に変化が生じる。そして生まれ持った術式は脳の構造が関係しているとのことで、術式を持つ人間は一般人や外付けの術式及び後天的の術式(悟、悠仁)と違って脳の構造が違うのだ。

勿論、万華鏡写輪眼が開眼して脳の構造が変化しても、生まれ持った術式は使える。だが、ジーニアスの場合は万華鏡写輪眼の能力を使われないように開眼と同時にくり貫かれた。その結果、脳の変質が途中で停まってしまい……一種のバグが生じて生得術式が使えなくなったのだ。

 

「他者の万華鏡写輪眼を移植し、永遠の万華鏡に到達すれば脳の変質が進み……最適化されて術式が復活する。だが、万華鏡写輪眼を開眼したのはあの子とエンマだけ。

他にもエンマの子供達が作られて万華鏡を開眼してたら話しは別だが。残念な事に悪魔が作ってたら悪魔に成ってるからそれはないだろう」

「で、そのエンマって子の万華鏡写輪眼は何処にあるの?やはり、処分されたのかい?」

 

緋人が問う。ジーニアスが本来の術式を使えるように成るためには、他者の万華鏡写輪眼を移植して永遠の万華鏡に到達する……此方は余程の事がない限り不可能であり、判明している中でのエンマしか該当者がいない。後は自分の万華鏡写輪眼を取り戻す事だが、此方は不可能だ。既に三大勢力が確保している。

 

「いや、エンマのオリジナルの万華鏡写輪眼は三大勢力の手に渡ってない。アイツが生前に自分でくり貫いて、何処かに封印している」

 

九十九が教えてくれたが、どうやら本物のエンマの万華鏡写輪眼は此の世の何処かに封印されているようで、三大勢力の手に渡っていない。エンマは眼が奪われた事を想定し、自分はコピーした眼球を使っていたのだ。

 

「それを三大勢力及び彼等の協力者の前に発見する。そうすればあの子は再び術式が使える。あの子の術式も分かったが、あの子は詳細が部分的にしか判明していない呪いの王の次に強力な術式……喪われた平安の秘術 十種影法だ」

 

 

 

 

翌朝。

 

「えーと……令呪が発現したのは3人だけか」

 

サーヴァントを呼び出すためには令呪という使い捨ての魔術刻印が刻まれる事が条件だ。しかし、残念な事に呪術高専側……というか日本側で令呪が新たに刻まれたのは僅か3人という有り様だった。

 

「まさか、この琥珀さんの手に令呪が宿るなんて正にfateですね!!」

 

先ずは1人は琥珀さん。まさかの令呪が発現したのだ。

 

「あの……私も出てきたんですけど」

 

と次に令呪が出てきたのは最近になって日本語を完全マスターした、癒し系聖女のアーシア・アルジェント。

 

「俺、令呪出ちゃったんですよ」

「「「呪いの王呼ばないでね?」」」

 

最後に我らがツッコミ柱 虎杖悠仁くんであった。しかし、虎杖悠仁は御存知の通り、宿儺の指を食べてしまい両面宿儺の器と成っている。英雄宿儺、呪いの王宿儺のどちらかが合格率で呼ばれるだろう。英雄として飛騨地方で人々を導き、龍を殺した英雄宿儺なら大歓迎だが呪いの王が呼ばれたら大惨事確定だ。

 

「七夜先生。英雄宿儺と呪いの王の見分け方どうすんだ?」

「僕が浄眼で見るよ。呪いの王なら、僕、ベルさん、さとるんの3人で何とかしようか」

 

呪いの王が出てきたら悟、緋人、muscleVTuberの手でなんとかするしか無いだろう。それでなんとか出来れば良いのだが。

 

いざ、呼び出して見た結果…………

 

「サーヴァント セイバー、召喚に応じました。私は沖田総司です……よろしごほ!?」

「「「血吐いた!?」」」

 

琥珀さんが呼び出したサーヴァントは沖田総司。とは言え、悪魔政府の最強剣士 沖田総司とは同一存在の別人であり……なんと女の子として生まれた沖田総司とのこと。ややこしくなるので、沖田さんと呼ぼう。沖田さんは悪魔沖田と異なり、妖怪を使役する力は持っておらず……三大勢力からすれば完全に下位互換に思われるかもしれない。だが、彼女は最後まで戦い抜くという信念は誰よりもあるのだ。なお、羽織は気持ちの整理が出来ていないのか羽織れない。

 

「私はライダーのマルタ。宜しくお願いします」

 

アーシアが召喚したサーヴァントは聖女マルタ。フランスに伝わる龍タラスクを宥めた聖女であり、本人曰く杖は拘束具とのこと。ヤコブ神拳二代目伝承者でもある。

 

「あの……やっぱり三大勢力の味方なんですか?」

「いえ、イエス様の教えを無下にする三下はな・ぐ・り殺しますから」

 

アーシアの言葉に対してマルタはにっこりと答えてくれた。ご立腹のようである。

 

そして……悠仁が呼び出したサーヴァントは……

 

「サーヴァント、アーチャーだ。悠仁、こうやって話すのは久し振りだな」

「宿儺さん!!」

 

腕が4本ある生前の姿として呼ばれた英雄宿儺その人であった。

 

「良かった……宿儺さんか。呪いの王じゃなくて良かった」

「悠仁。残念なお知らせだが、呪いの王は間違いなく甦ってるぞ。私が半身の気配と呪力を間違える訳がない」

 

だが、英雄宿儺は教えてくれた。呪いの王としての宿儺も此の世に復活しているそうだ。

 

 

 

 

 

「どうだい?宿儺、俺達の下僕に成った気分は?」

 

宿儺の即身仏をリビングデッドの呼び声で蘇生させ、呪いの王を下僕に変えた曹操はニヤリと笑みを浮かべながら宿儺に話し掛ける。

 

「ふん、好きにしろ(だが、この程度の呪縛なら簡単に解ける。例えば指を取り組んで呪肉すればな。そう言えば。俺の指を食べた小僧が居たな。あの小僧の指を呪物にかえ、奪って呪肉すれば問題はあるまい)」

 

呪いの王、自由になるまで残り2日。同時に虎杖悠仁覚醒まで残り2日。

 

 




次回!!day3……

町に出た悟とアルクェイド、あと九十九。彼等を待ち受けていたのは……ゾイドの大群だった!?

「俺は……英雄ヘラクレス!!」

そして拳の一撃で大地を砕き、自称ヘラクレスが現れた。

英雄派の皆さん、日本から敗走するけどどうする?因みに英雄王とモルガン様の怒りを買った曹操とアーサーは決まってます

  • 原作通り三大勢力と和解する
  • 落ちぶれて国際大会で再び
  • ドドリアンボム
  • 逮捕からの謝罪会見
  • それは……私のおいなりさんだ
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