此の世には天与呪縛という生まれつきの縛りが存在する。縛りとは魔術師や呪術師が曰く付きの取り決めを行う際の決まりごととして結ぶ場合と、己自身に制約としての縛りをすることによって自分自身を強化する事も出来るのだ。
前者の約束事の縛りをは取り引き等で使われることが有るが、後者の縛りは有利に戦う為に呪術師や魔術師がパワーアップの為に使うのだ。例えば自分の生得術式を相手に言うことにより、自身の術式を教える代わりに呪力出力を上げる等の使い方が出来るのだ。多くの呪術師は「自分の術式をばらしたらパワーアップ」という縛りを行っており、術式の内容を一部話すと少しパワーアップ、詳しく話すと更にパワーアップ出来るのだ。なお、このやり方は少しだけ話して……相手にブラフを貼ることも出来るのだ。
「ふんふんふんふん!!」
だが、上記の縛りと異なり生まれつき勝手に結ばれた天与呪縛という縛りと言うのが存在する。これは自分の意思で結んだ物ではないが、その効果は非常に高い。例えば、生まれつき手足がない天与呪縛はその代償として生まれつき持っている呪力と魔力が人間の領域を越えていたり、宿儺のように2人で1つの身体を共有する結合双生児の場合は馬鹿げた呪力とフィジカルギフテッドを誇っている。他では生まれつき魔力と呪力が皆無でフィジカルギフテッドを持つ人間も存在する。
「ふんふんふんふん!!」
そしてこの天与呪縛だが、人間以外にも起こる場合があるのだ。悪魔ならば魔力が皆無で肉体が他の悪魔と異なり、人間等と同じく血肉で細胞組織が構成されている事により、他の悪魔と異なって肉体年齢の制御も魔術と術式の行使も不可能だがその代償として馬鹿げたフィジカルギフテッドを誇るのだ。
「ふんふんふんふん!!」
そんなフィジカルギフテッドの代償のためか、純血悪魔でありながら寿命以外は人間として産まれた1人のmuscleが欧州の森で筋トレを行っていた。そのmuscleは10000トンと書かれたバーベルでベンチプレスを何百……何千と高速で行い、筋持久力を高めていた。
彼の名前はサイラオーグ。悪魔の実質的に頂点に君臨する序列一位 大王バアル家に産まれた純血悪魔であったが、天与呪縛で人間と同じ肉体構成で産まれ、虐げられて悪魔領土を追い出された筋肉の神に愛されたフィジカルMUSCLEである。
「ふー、やはりトレーニングは良いな。嫌な事を忘れさせてくれる」
バーベルを置いてスッキリとしたサイラオーグ。なお、バーベルを置いた衝撃で地震が起きたが気にしては行けない。地震が起きるよりも、筋トレ後は速やかにプロテインでタンパク質を補給する方が大切なのだ。筋トレにより筋肉はタンパク質→アミノ酸を必要としている。だからこそ、サイラオーグは慣れた手付きでプロテインをシェイカーに入れて、水で溶かしてゴクゴクと喉越しを鳴らして呑んでいく。やはり、プロテインは良い……ギリシャ語で一番大切なプロテイオスから取られたのだから当然だ。
「む?これは……殺気!?遠くからか……誰かが狙われているようだな……今、行くぞ!! 」
サイラオーグは天与呪縛により肉体が人間であり、魔力と呪力が全くの0。その代償として鍛えれば鍛える程に強くなるMUSCLEの恩恵を持ったフィジカルギフテッドを誇る。肉体が極限まで強化されているためか、毒が効かず、呪いも効かず、見えないものまで見える。肌の感覚から殺気を感じてしまい、サイラオーグは狙われた誰かを救うために動き出した。
「筋肉術式(自称)ハムストリングス魔法……ビッグバンダッシュ!!」
muscleはクラウチングスタートの構えを取り、大地を蹴って全てを置き去りにする程の速度で走り出した。なお、ビッグバンダッシュを使った為か……サイラオーグの後方では莫大な衝撃波が発生し、空気の大規模爆発が起きたのだった。
「全く……だから和平を結ぶのは余りにも早すぎると私はミカエル様に言ったんですよ!!」
大部隊を率いる大天使ガブリエルは愚痴っていた。彼女は魔王セラフォルーと共に、欧州の治安維持を行っていた。最近は大量に出てきたはぐれ悪魔の問題や、禍の団のテロ活動のお陰か全然眠れておらず、日々苦労して戦っていた。その上、呪術高専から助っ人が来るとは言え……最近は過去の呪術師や神器使いの呪物が受肉した存在まで現れるし、大変だ。過去の呪術師達は禍の団とは関係無いが、当然ながら説得して仲間に率いれなければ此方に攻撃してくるし……大変なのだ。
そんなガブリエルは部隊を率いており、狂暴な魔物へと変質した元人間のはぐれ悪魔と戦っていた。当然ながら狂暴な魔物に変えられた人間を元に戻す方法はなく、物理で殺すしかないが……数が多い。その上、元人間なので神器を宿しているはぐれ悪魔も大勢居ており、魔物に変質した事による大きい身体+神器の力が合わさりその軍勢相手にガブリエル達は苦戦していた。
三大勢力の和平が結ばれてからは天使とエクソシストは悪魔の討伐が禁じられており、悪魔は自由に悪魔の駒を使えた。その結果、こうして悪魔の駒の乱用が多発しては欧州ははぐれ悪魔となった魔物が人々を喰らう魔境と成ってしまい、その上で禍の団の侵略もあり……正に生ける地獄と成っている。因みに魔王セラフォルーは悪魔領土で大規模デモが発生し、その鎮圧の為に悪魔領土に戻っていったとか。
「筋肉術式(自称)トライセップス魔法……マジ殴り!!」
その瞬間、大規模な衝撃が発生し、一瞬ではぐれ悪魔の軍勢は滅んでしまった。はぐれ悪魔は一撃で動かぬ肉片に変わり、はぐれ悪魔が居た所はクレーターに変わっており、そのクレーターの中心には1人のmuscle サイラオーグが拳を突き立てて居たのだ。
「よし、ここは安全だな」
まさかのmuscleの攻撃で滅んでしまったはぐれ悪魔の軍勢を見て、ガブリエルは唖然としてしまう。そしてサイラオーグは地面を蹴って何処かに消えてしまった。
一方、そこから離れた荒れ地。かつてそこは十数年前にロアの手で滅んだ町があった所であるが……
「悟。そっちは終わったかい?」
「おう、そっちは?」
呪術高専から派遣された悟、傑が魔物相手に無双しており、少し離れた所では出番がないのかむすっとしたアルクェイドとシエルが居ており、2人の後ろではガブリエラに乗ったジーニアスが暇そうにSwitchでポケモンバイオレットをやっていた。
「悟と夏油だけずるい!!私だって暴れたい!!」
「まあ、攻撃範囲の広い遠野君、呪霊操術による数の暴力と手数の夏油君だけで大体は事足りますからね」
しかし、大体の戦闘は悟と傑の2人で片付くのが基本だ。無下限により無限を用いた空間制御により圧倒的攻撃範囲を誇る悟、呪霊操術による数の暴力と圧倒的な手数を誇る傑の2人で大体の敵は片付けられる。
そのお陰か、シエルとアルクェイドは海外に来てから出番がまだ1度もなく……戦ってすらない。勿論、それはサポート要員としてやって来たジーニアスもである……まあ、ジーニアスは影の中に荷物を入れて運ぶ便利屋要員でも有るのだが。
「へー、君達なかなかやるじゃない」
「噂の特級呪術師か。相手になってくれよ」
すると、そこに怪しげな人物が2人現れた。その人物は軍人のような服装をしており、マスクで口元を隠している。
「私は禍の団所属の呪術師 バイエル。此方は部下のコークンだ」
日本人や日系人は日本神話の縛りの為か、この時代になっても呪力持ちや術式持ちが産まれやすい。だが、それは同時に術式を悪用する人物も出てきやすいという事であり、中には海外に出ては術式を悪用して生計を経てる悪徳な呪術師……呪詛師も居るのだ。このバイエルとコークンもそうなのだろう。
「えい!!」
「ふん!!」
「「ほんげぇぇーーー!!」」
だが、バイエルとコークンはアルクェイドとシエルの手で瞬殺されてしまい、見事に拘束されるのだった。
なんか、マッシュル見てたらベルさん主人公で赤龍帝が本気を出してみた(数百年前スタート、ヒロイングレイフィアさん、ツッコミ役ドライグ+アザゼルの妾の子、筋肉的ギャグ)を思い付いてしまった(笑)
そうなったら……ベルさん死なないからおっぱいドラゴンの出番無いんですけど
次回は半殺しにしたバイエルとコークンを神威空間に送り込んでから、ガブリエルさんとの合流。
ガブリエル「十種影法は本当に式神を操る式神なんですか?私からすれば……それは術式を超えたナニかに見えるのですが」
ガブリエルさん……アザゼルやサーゼクスさえも気付けなかった十種影法の真実に気付き始める。
十種影法は法術……法術は神仏の力を使うという意味も含める。
見てみたい番外編
-
さとるん先生1年目(4年後)
-
if エンマ特級呪術師生存ルート
-
呪術高専ギャグ紅白戦(さとるん3年)
-
1ヶ月1万円生活
-
格付け対決(平和時空)
-
さとるんシエルルート