ガンダム ビルド…ビビットアーミー艦隊これくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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第22話 低軌道会戦(前編)

「深海さんの機体!?まさか、突っ込んでくるなんて!」

密集隊形となっていたアミオたちはディオリアス・改の攻撃を避ける為に散開した。ヴァリアブルバーストライフルから放たれたビームを回避したが、その先でアミオたちはディオリアスウイング・改に備えられた2門の砲門から放たれたビームに襲われた。

「うわ、あぶなっ!」

「ふぅ…あと少し遅かったら直撃だったっさ!」

しかしその攻撃を何とか4機は回避した。アミオはすぐさま、ビビに問いかけた。

「ビビ、深海さんの機体は止まって見えたか?」

「いや、見えない。とんでもない早さだったぞ」

「となると、後は撫子か…」

アミオは周囲を警戒しながらレーダーを確認した。中央の自分の周囲には青色の光点が4つ、そして少し離れた場所に深海のディオリアス・改の赤色の光点が1つ。あと1つの赤い光点だけは反応がなかった。

(撫子の奴、どこに隠れたんだ?)

「アミオ、来るぞ!」

「っ!」

そして、ディオリアス・改を示す赤い光点が一気に方向転換。アミオとビビに向かってきた。

「アミオさん、ビビさん!こっちはドラグーンの攻撃を受けてるっさ!そっちへの援護に、今は行けそうにないっさ!」

「ごめんこっちも!」

「了解だミモザ、クレア!こっちは任せろ!」

ヴァリアブルバーストライフルを放ちながら高速で迫ってくるディオリアス・改。それを見たアミオは、深海の作戦を見抜いた。

(なるほど、僕たちを分散させて各個撃破する気だな。数で劣っているのなら当然だよな…だとすれば―――)

「クレア、ミモザ!そっちに撫子の機体が来るかもしれないから、注意してくれ!」

アミオは、クレアとミモザに警告を送ると、ヴァリアブルバーストライフルを放ちながら迫ってくるディオリアス・改へ反撃を開始した。ビームマグナムの形をしたビームライフル「バーストビームライフル」を放ちながら前へと出る。

「当てるッ!」

バーストビームライフルはビームマグナムの形状をしているが、その威力はあえて下げられている。通常のビームマグナムなら、最大5発しか発射できない所を威力を抑えることでEパック1つにつき10発撃てるようになっている。しかし、大型マズルブレーキを銃口に備えたことで、低下した一撃威力の減衰も最小限に留められており、アミオが製作してきたビームライフルの中でも最高の完成度を誇っているのがこの「バーストビームライフル」だ。

「続かせてもらうぞアミオ!」

その後方からビビのサザビー・アサルトが続き、フェネケースジャックの右後ろから長銃身のビームライフルをディオリアス・改へと向けて放った。

「あまい!」

だが、ディオリアス・改を操る深海はそれらをお得意のプラフスキーパルクールで難なく回避した。しかし、アミオは動じずにすぐさま次の手を打った。

「ならこれでどうだ!行けっフィンファンネル!」

アミオはバックパックに装着されたフィンファンネル6基を展開し、一斉にディオリアス・改へと向かわせた。

「こいつをくらえ!」

それに続いてサザビー・アサルトが腹部の拡散メガ粒子砲を発射した。拡散モードで発射されたメガ粒子砲は無数の光弾とかしてディオリアス・改に襲い掛かり、それに続けてフィンファンネルが四方八方からビームを撃ちこんでいく。

「くっ!やるな!」

流石の集中砲火で深海はバトル開始早々に、アミオとビビの連携に驚かされた。プラフスキーパルクールを使い拡散メガ粒子砲の光弾を回避し、追撃してくるフィンファンネルのビームをジグザクの軌道を描いて回避する。

「もう一撃!」

今度は、フェネケースジャックのシールド裏面のビーム砲と4発のミサイルを撃ち込むアミオ。

「ビビ、今だ!」

「ああ、任せろ!」

その攻撃に合わせ、ビビのサザビー・アサルトがフェネケースジャックの背後から飛び出しディオリアス・改へ接近戦を仕掛ける為突撃を行った。右腕に内蔵されたビームサーベルを左手で抜き放ち、一気に斬りかかった。

「くらえ!」

左上段からの縦斬りにディオリアス・改は左手で真横を叩いて右へ回避し直後に左足で真下を蹴って180度反転しながら飛翔し、サザビー・アサルトの背後を取ると左脹脛の4連装ミサイルを発射した。

「そこだっ」

「その程度のミサイルが効くか!」

だが、ビビは臆することなくミサイルの中を突っ切りその全弾を回避してディオリアス・改に迫った。

「援護するぞビビ!」

そして後方から自機の周囲にフィンファンネルを終結させたフェネケースジャックが、フィンファンネルを扇状に展開してビームを放ち続けざまに頭部バルカンを撃ちこんだ。

(出し惜しみしている場合じゃないな!)

アミオとビビのコンビネーションの高さを実感させられた深海は、このタイミングで本気になることを決意した。深海は手元の武装スロットを操作し「盾」のアイコンが表示されたスロットを選択した。すると、ディオリアス・改はフィンファンネルの砲撃に対して自身に向かってくるビームの方向である左上段後方から前方に向かって、空いていた左手を薙ぎ払った。そしてビビのサザビー・アサルトの進行を遅らせようとヴァリアブルバーストライフルを連続で撃ち込んだ。

(なんだ、今の動き!?)

アミオがそう思った直後、フィンファンネルから発射されたビームは先程ディオリアス・改が左手を払った付近に着弾すると、一瞬にしてかき消されてしまった。

「なに!?」

一瞬にしてビームをかき消されたアミオは驚きの声を上げた。そして直後、ディオリアス・改の元に到達したサザビー・アサルトが再びビームサーベルで斬りかかってきた。今度は左上段からの袈裟斬りだったが、直後再び不思議なことが起こった。

 

バキィン!

 

「なんだ!?」

サザビー・アサルトが放った攻撃はディオリアス・改の目の前にして何かによって防がれた。そして直後、サザビー・アサルトのビームサーベルが押し返されるとその腹部を強烈な衝撃が襲った。

「なんだとぉっ!?」

弾き飛ばされたサザビー・アサルトは咄嗟に体勢を立て直し、ディオリアス・改の方に視線を投げた。すると次の瞬間、桃色に光り輝く粒子が周囲に煌めくとその場所に撫子の機体である「ヤオトメガンダム・桜花」が右手に薙刀状の緑のビーム刃を発生させた「トライデントグレイブ・桜花」を携えて姿を現した。

「なっ!?あれは撫子の機体、一体どこから現れやがった!」

「忘れたのかビビよ?妾は何処へでも好きな所へ移転出来ることを」

「っ!?量子テレポートか!?」

撫子の言葉にアミオがダブルオーライザーや、ダブルオークアンタが使用した機体を粒子化させて相手からの攻撃を回避する戦法である。だが撫子は、何処か勝ち誇ったような笑みを浮かべながら―――

「惜しいなアミオ。半分正解で、半分不正解じゃ」

「ナイスタイミングだな、助かったぞ撫子」

「なに、これくらい勝つためなら容易いことじゃ」

(チッ!撫子の機体も動いているな。あとは私の腕次第か)

そう思いながら首をフルフルと横に振るビビ。アミオはそれが何かを察し、コクリと頷いた。そして深海は、フェネケースジャックとサザビー・アサルトが動きを止めたその瞬間を見逃さなかった。突如、180度身を翻すとその勢いに乗って両脚で後方の空間を蹴り。続けて全てのスラスターを全開にして一気に周辺宙域を離脱していったのだ。その速度は先程、密集隊形を組んでいた時に強襲を仕掛けてきた時とほぼ同じ速度だった。ディオリアス・改が目にも止まらぬ速さで遠ざかっていくのを、アミオとビビは数秒遅れて気づいたのだった。

「なっ!?深海さんの機体が!」

「あの野郎、逃がすか―――」

「おっと!深海の奴を追いたければ、妾を倒していけ!」

慌ててディオリアス・改を追おうとしたフェネケースジャックとサザビー・アサルトだったがその前にヤオトメガンダム・桜花が立ちはだかった。すると、撫子に深海から通信が入った。

「そっちは任せるぞ、撫子!」

「フッ、安心せぇ。ここは妾がやられるまで誰も通さんさ!」

ヤオトメガンダム・桜花は右手に握ったトライデントグレイブ・桜花を頭上で高速回転させ

 

 

さあ、死合おうぞ!アミオッ!!ビビッ!!

 

 

それを右下へと斬り払い、構えた。

 

続く

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