ガンダム ビルド…ビビットアーミー艦隊これくしょん   作:黒瀬夜明 リベイク

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第4話 遭遇戦

宿泊するホテルに移動の邪魔になるような大きな荷物を預けたアミオたちは早速日本食街に向かい、生まれて初めて本場の日本食を楽しんだ。ビビッ島にも、日本食料理店はあるがそれでも本場で味わう日本食との違いにアミオたちは満足していた。そして、夕食を終えたアミオたちはその足で海原市を歩くことにした。

「やっぱり、本場の日本食は美味しいわね!」

「そうだね。ビビッ島でも食べれるけど、やっぱり本場は違うって思ったよ」

「この後はどうするっさ?もうすぐ、19時になるっさ」

「夜景はどうするんだ?見に行くつもりだったんじゃないのか?」

「とりあえず、近くの商店街に行ってみない?もしかしたらデザート屋さんとかあるかもしれないし!」

「それ完全にデザート目当てだろ…ま、いいんじゃないか?」

「そうだね。和食の後に洋菓子は合わなさそうだけどね……」

「いいからいいから!早く行こう!」

「ミモザさんの目、輝きがいつもと違うっさ…」

ミモザを先頭に、アミオたちは商店街を目指した。

 

その頃、深海の鎮守府では家族揃っての夕食が終わり時雨や秋雨、梅雨葉、幸来が食器の片づけをしていた。

「やっぱり、新鮮な食材で作られたご飯は美味しいっぽーい!」

「そう言ってもらえると嬉しいよ夕立。僕も頑張って作った甲斐があるって感じるよ」

「まあ、時雨と秋雨、幸来が作った料理なんだ。上手くて当たり前だ、そうだろ?」

「もう、お父さん流石に照れるよ!」

「えへへ~お父さんに褒められてうれしいなぁ」

何処にでもある家族団らんの光景がそこには広がっていた。すると夜空が、深海に声を掛けてきた。

「ねぇお兄ちゃん、今から商店街のガンプラバトルハウスに行かない?」

「何だ、えらく急だな?」

「夜空も行くなら、夕立も行くっぽい!」

「あ、あたしも…行きたい」

「3対1で決定だね。ほら早く行こう!」

「わかった。わかったから手を引っ張るなって…すまん時雨、後片付け頼む」

「うん。提督、行ってらっしゃい」

こうして深海は、夜空と夕立、深空に連れられて商店街にあるガンプラバトルハウス「伊多(いた)ん屋」に向かった。そして、鎮守府を出発して10分で深海たちは商店街近郊に到着。乗ってきた自転車を押して商店街の中を歩いて行き、しばらくして例のガンプラバトルハウスに到着した。海原市の市内で最大級のガンプラバトルハウスになる「伊多ん屋」深海はこのガンプラバトルハウスの店長ととても仲が良く、家族大人数で押し掛けた際にも何かと気を使い、使われるような間柄である。店頭に自転車を止め深海は店の正面にはネオンで描かれた「伊多ん屋」の文字と、左から、ストライクフリーダムガンダム、ユニコーンガンダム、ウイングガンダムゼロ(EW版)、ダブルオーガンダムのバストアップで描かれたプレートが立っているのを確認した。もう何度も見ているが深海は相変わらず、毎度毎度同じことを考えていた。

(ハロぐらい混ぜたらどうなんだ?)

以前の事件で度々ガンプラバトルハウスに立ち寄ったが、ハロが店頭の看板に描かれていないガンプラバトルハウスを深海は見たことがなかったのだ。深海は夜空たちと共に店内へと入っていった。

「いらっしゃい!お、今日は珍しく兄妹連れか?」

「まあな」

「おじさん、お久しぶりっぽい!」

「お久しぶりですおじさん。元気そうでよかった!」

「お、おひさし…ぶりです」

「おう!夜空ちゃんに夕立ちゃん、深空ちゃんもゆっくりしていってくれ!」

「空いているステージはあるか?」

「ああ!今ちょうど、第4ステージが空いたところだ…4人だから、2on2か?」

「ああ。それでたの―――」

「あ!夜空さんに夕立さん、深空さんっさ!」

「?」

聞きなれない声を聴いた深海と、数時間前に聞いた声を聴いた夜空たちが一斉に入口へ向き直った。

「あ!アミオさん、ビビさん、ミモザさん、クレアさん!」

そこにはアミオ、ビビ、ミモザ、クレアの4人が立っていた。

「奇遇ですね!まさかこんなに早く再開できるなんて!」

「そうだな。偶然ってのは怖いもんだ」

「夜空たちもガンプラバトルするんだね!だったら私たちとバトルしない?」

「え?ミモザさん、本当にいいのかい?ビビッ島と違って、日本(こっち)でのガンプラバトルは機体がダメージを受けると、ほんとに損傷するし、撃破されれば完全に壊れちゃうんだよ?」

夜空の言う通り、ビビッ島でのガンプラバトルはシステムが機体を読み込み、そのデータをデータ空間の戦場で戦わせる。つまり、機体がどんなにダメージを受けても製作者が作ったガンプラは一切の傷を受けないのだ。「闇ルール」というルールで敗北した相手のガンプラを強制的に壊すという輩もビビッ島には居るが、基本的にビビッ島でのガンプラバトルはファイターたちにとって「非常に優しい」のである。だが、今ミモザたちがいる日本…いや、日本を含めた殆どの世界の国々で行われているガンプラバトルは「損傷すれば傷つき、撃破されれば破壊される」というルールで行われている。事実、ビビッ島から来た観光客が他の国々でこの事を知らずにガンプラバトルをし、自身の愛機を破壊されてしまう。と言った事象も起きている。そして、夜空もビビッ島への旅行を経験しビビッ島のガンプラバトルの実態をよく知っている。それを踏まえて、夜空はミモザに尋ねたのであった。

「え?そうなの…」

「うん。だから、止めておいた方がいいよ?」

「へえ、じゃあお前ら相当腕に自信があるんだな?」

と、逆にビビが食いついてきた。どうやら、夜空の忠告を聞いてガンプラファイターとして火がついてしまったようだ。

「ま、まあ…一応は自信あるよ。それに、ビビさんたちは観光客だし…嫌な思いして帰ってほしくないんだ」

「あ、あたしも止めておいた方が良いって、思う。特に、にぃには強すぎるから…きっと……」

「おいおい、随分と私を雑魚扱いしてくれるじゃねぇか?そう思われたまんま帰る方が、よっぽど嫌な思いするけどな私は」

「ちょ、ちょっとビビ…止めなよ」

「うるせぇ!お前はいいのかっ?舐められたままで!」

アミオが慌ててビビを止めようとしたが、ビビは聞こうとしなかった。

「そうとなったら、早速バトルだ!行くぞお前ら!」

「ええッ!?」「ええ!!」

「ちょっとビビ!」

そう言ってビビはミモザとクレアを引っ張っていってしまった。

「ああ、もう…ごめんなさい深さん。ビビはああいうことになると、すぐに興奮してしまう性格なんです」

「いいさ。俺は気にしてない…」

「おいアミオ!早くこっちに来い!」

「ええ!僕もなのかよ!…これじゃあ3対4の数的有利でこっちが卑怯な手を使ってるみたいじゃないか!」

「…なら俺が出ればいい」

「え、深さん?」

そう言って深海は少し歩を進め、振り返って言った。

「それなら、数的の有利不利は消える。お前たちは何も悪い事はしてない。これでいいだろ?」

「あ、はい。まあ…でも、本当にいいですか?」

「俺は気にしない、もう慣れてるからな……」

そう言って深海は歩き出していったが、ふと何かを思い出したのかもう1度歩みを止めアミオに告げた。

「アミオ」

「はい?」

「どんな形であれ―――」

 

 

 

 

勝っても負けても恨みっこなしだ

 

 

 

 

「いいな?そのこと、お前の彼女にしっかり伝えておけ。店長、4対4でのセッティング、頼めるか?」

「おう!任せとけ!」

そして今度こそ、深海は歩いていった。

「勿論ですよ。それは…」

そう言ってアミオは深海の後を追って行った。

 

「Gun-pla Battle combat mode Stand up!Mode damage level set to B.」

バトルシステムが立ち上がる起動音が鳴り、準備が始まった。

「Please set your GP base.」

「ビビ、2人も聞いてほしい」

GPベースをセットしながら、アミオがミモザたちに言った。

「Begining Plavsky particle dispersal.Field 01 space.」

「どんな形であれ、勝っても負けても恨みっこなしだよ?」

「Please set year Gun-pla.」

「フン!そんなこと、言われるまでもないな!」

「……うん」「……はいっさ」

(やっぱり、ミモザさんとクレアさんは乗り気じゃないんだ。ごめんよ2人共)

アミオは内心は非常に複雑な感情にさいなまれていた。無理もないだろう。このバトルは言ってみればビビのエゴから始まり、ミモザもクレアは巻き込んだ形となったのだ。アミオは自身のガンプラを置きながら、そんな事を考えていた。すると突如、視界正面の通信モニターに深が映ったかと思うと、唐突に言った。

「迷いは断ち切れ。でなければ、確実に負けるぞ?」

そして深は通信を切った。深の言葉にアミオはハッとした。

(そうだ。今は深さんたちに勝つことだけを考えろ!2人に謝るのは、負けた後だ!)

そしてアミオたちのガンプラは発進体制に入った。

 

「Gun-pla Battle combat mode Stand up!Mode damage level set to B.」

「Please set your GP base.」

深海たちもまた、システム音声に従ってGPベースをセットした。深海はその間、アミオの表情を見ていた。

「お兄ちゃん、本当に良かったの?」

すると夜空が、唐突に深海に話しかけてきた。

「Begining Plavsky particle dispersal.Field 01 space.」

「もし、アミオさんたちが僕たちよりも……その……」

「………」

「Please set year Gun-pla.」

すると深海は自チームメンバーとアミオに対して通信を開いた。

「迷いは断ち切れ。でなければ、確実に負けるぞ?」

「っ!?」

深海はアミオへの通信を切り、夜空や夕立、深空に続けて言った。

「それが相手に対しての、最低限の礼儀だ。いいな?」

「うん!」「ぽい!」「わかったっ」

「なら行くぞ」

そして深海たちのガンプラもまた、発進体制に入った。

 

 

 

 

 

Battle Start!

 

 

 

 

 

「ビビッ!サザビー・スマッシャー、行くぞッ!!」

「ミモザ!ガンダムデュナメス・ヴァンガードカスタム、出ます!」

「クレアッ!ブルーノアアビスガンダム、出るっさッ!」

「アミオッ!Jガンダムエース、出るぞ!」

「黒野夜空。ガンダムフェネクスレインバレット、行くよッ!」

「夕立!ユニコーンガンダム・ソロモンナイトメア、出撃よッ!」

「黒野深空。ビアルカロード・イージスガンダム、行くよっ」

「黒野深海。ガンダムディオリアス、出る!」

8機のガンプラは宇宙空間へと飛び立っていった。

 

続く

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