黙示録の封印   作:kurono20

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終わりの始まり

ハマーン戦争が終結し、しばらく経った。俺は戦後、休む間もなく残党狩りの小隊を任され、艦も一隻貰ってしまい、忙しい毎日を過ごしていた。

「隊長。」

目が覚めて艦橋に行くと、乗艦であるディエゴ級補給艦、ヘンチマン号の操舵手兼通信手のルークが声をかけてきた。

「ルーク、どうしたんだ?」

「本隊からの連絡です。月面上空、デブリが多い辺りに大規模な残党部隊が確認されたと。」

「月か…少し遠いな。よし、MS隊の様子を見て来る。進路の調整をしておいてくれ。」

了解、と、覇気のこもった声を背にMS格納庫へと向かう。格納庫に着くと、俺の存在にいち早く気づいたネモのパイロット、エイダンが話しかけて来た。

「隊長。おはようございます。」

「ああ、おはよう。皆は?」

「ジムIIIのパイロット達は第二格納庫で作業中。ネモはご覧の通りで、ジムIIは整備士と整備中です。」

「ご苦労。作戦行動の通達が来た。月方面のため少々遠いが、いつでも出せるようにしておいてくれ。」

「はっ!」

久々の作戦と聞いて少し嬉しそうな声を出し、踵を返してネモの方に戻っていった。次にジムIIにくっついている二人に向かって話しかける。

「ライリー、ルーカス。首尾は?」

「ああ、隊長!おはようございます!」

「隊長。首尾は上々だよ。あとはこの肩のマニピュレーターをいじればいい感じになると思う。」

「そうか。…ライリー、久しぶりの作戦通達だ。前みたいに突っ込みすぎるなよ。ルーカス、俺のジムIIIも頼む。時間はある。焦らなくてもいいが、頼んだぞ。」

「おお、いつぶりでしたっけ?早く行きましょ、ルーカス、さっさと終わらせよう!」

「ライリー、そこは慎重にしなきゃ…ああ、やっぱり…まあ、着くまでには終わらせるよ、隊長。」

「ああ、頑張ってくれ。」

安心とはいかないが、ライリーはいつもこんな感じだ。心配する方が野暮なのだろう。第二格納庫に向かう通路で、ミラと会った。

「あら、隊長。こんな所を通るとは珍しい。」

「艦内は禁煙だぞ、ミラ。」

「いいじゃない、少しくらい。ここあんまり人通らないし。」

「開き直るな。自室には喫煙許可を出したが、ここに出した覚えはない。罰則だ、持ってるタバコを全部出せ。没収だ。」

「えー……仕方ないなぁ…」

「全部出したな?…一本返す。作戦通達だ。成果を出したら全部返そう。」

「わ、まじ?頑張る。いつ出る?」

「月方面だ、当分かかる。」

「えー…」

分かりやすくげんなりしたミラを無視して第二格納庫に向かう。格納庫に入るとすぐ、端の方で二人固まっているのを見つけ、そちらに近づく。

「ディラン、イーサン、おはよう。」

「あ、隊長!」

「おはようございまーす」

コーヒーを飲んでいたであろう二人が立ち上がり、それぞれあいさつをする。

「隊長、今回はなんの用で?」

「ああ、本隊から作戦行動の通達が来た。まだ遠いが、支度をすましておいてくれ。」

「「了解!」」

仲のいい二人だ。ここに来る前から一緒らしいから当然なのかもしれないが。彼らに混ざってコーヒーを飲みたい気持ちもあるが今はまず艦橋へ戻って報告をしないとな。

「ルーク、どうだ?」

「ああ、おかえりなさい。取り敢えずルート設定は出来ました。向かいますか?」

「ああ、行くぞ!」

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