黙示録の封印   作:kurono20

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嵐の気配

「ライリー。」

本隊からの連絡で月方面に向かい始めてから数日。依然として順調に進軍出来ており、このままいけば今日中には到着するだろう。

「隊長!どうしたんですか?」

「朝食中か。すまないな。」

「いえ、もう食べ終わりますので!」

とは言っているものの、皿にはまだ半分ほど残っている。やはり、戦闘が近い、と、気負っているようだ。

「しばらく先に、小規模のデブリ帯がある。小規模とはいえMSも隠れられる大きさのデブリが多くあり、危険だ。というわけで、先遣が必要だ。頼めるか?」

「む!先遣隊ですね!任せて下さい!」

取り敢えず本格的な戦闘前に適度に緊張させればライリーにも少しは余裕が出てくるだろう。

「食べ終わってからでいい。急いで詰めるとコックピットで吐くからな。」

「了解です、出来る限りゆっくり急ぎます!」

「…ああ、頼んだぞ。」

軽く指示を済ませて艦橋前方に戻る。基本的に俺やルーク、ルーカスが詰めている部分だ。

「隊長。ライリー、どうです?」

「多少気負っているが、心配するほどでは無い。戦闘中、強く気にかける必要はなさそうで安心した。」

「そうでしたか。…でも気をつけてくださいよ、女ってのはそういうのを表に出しにくいですし。」

「ふむ?であればライリーの世話でも任せようか?女の扱いに慣れているようだからな。」

「よして下さいよ、俺の場合はただ母さんがそういう人だったから、ってだけですから。」

「ハ、心配するな、冗談だ。…で、まだ本隊と連絡が取れないのか?」

「はい…多分前方のデブリ帯の何かがミノフスキー粒子を出しているみたいで…」

「撃沈した艦の発生装置がまだ生きていたか…?それとも…」

「可能性は低いと思うけど、出撃準備しておく?」

「そうだな。俺もここを空ける。頼んだぞ。」

「ええ、任せて下さい!」

軽く言葉を交わして、MS格納庫に向かう。

「エイダン、イーサン。トラブルだ。出撃準備してくれ。ライリーからの報告次第で出撃もする。」

「了解です。」

「なにがあったんです?」

「そこのデブリ帯からかなり強いミノフスキー粒子が出ていてな。念のためだ。」

「ふーむ。わかりました、了解です。」

エイダンとイーサンに他のMS隊に知らせてもらって、自分のジムIIIに乗り込む。乗り心地は可もなく不可もなく。訓練生時代に乗ったジムトレーナーとは比べるまでもないあたり、技術の進歩を感じる。

『隊長、先遣したライリーから通信が来ました。ミノフスキー粒子の原因と思われるものを発見したと。』

「了解。ハッチを開けてくれ。」

『ハッチオープン、ガイドビーコン起動中…宙域クリア。いつでも出れるよ、隊長。』

「よし、マイラ・レイルス、出る!」

続いてミラ、エイダンと部下達も出撃する。

『先導します。MS隊はついて来て下さい。』

「全機、ヘンチマンに追従。周辺警戒は維持しろ。」

『『了解』』

ヘンチマン号に追従してしばらく進むと、二隻、恐らく巡洋艦級がもつれるように大破していた。

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