「よく来ましたね、ブラッド候補生の皆さん。本来なら、正式な晩餐会を催したいところですが……」
「あれ?ロミオ先輩も候補生なの?」
俺は、ラケル博士に呼ばれてラケル博士の部屋に来ている
候補生だったのか、ロミオ先輩……
「うるさいぞナナ……!」
「ふふっ……すっかり仲良くなって、うれしいわ。それでね、今日は皆さんにブラッドとしての心得を、お伝えしておきたくて」
「よっ、よろしく、お願いしますっ!」
ラケル博士の不敵な微笑みは、正直怖い。何を考えているのか全くわからない。研究者だからなのか…
「ご存知の通り、荒神によって世界は滅びの道を進んでいます。それを押し止めて来たのは、神を喰らう者ゴッドイーター……そして今、ゴッドイーターを超えるブラッドが新たな時代を切り拓こうとしています。」
「そっ、そうなんだよな!ジュリウスや俺たちが血の力で……!」
「ブラッドに選ばれた者の中には、血の力が眠っています。血の力は、意志の力……血の目覚めを迎えたブラッドは、その強い感応の力であまねくゴッドイーターたちを高め、導く……」
俺は、ブラッド……ラケル博士の言う感応の力で本当に他のゴッドイーターを導けるだろうか…俺はこの職場に来てから自信を無くしっぱなしだ…
「ロミオ……ナナ……そして、ハクとジュリウス……皆さんは、ブラッドとして、ゴッドイーターの戦闘に立ち 彼らを教導する存在なのです。今はまだ眠れる種ですが……強い願いが、強い意志の力を生みやがて血の力を目覚めさせるでしょう。その日を、楽しみにしていますよ……」
「ラケル博士……!俺、頑張ります!」
「応援してるよ、ロミオ先輩!」
「ばっ、ばか!他人事じゃないんだぞ!」
ははっ、ナナらしいな。
俺も…やらなきゃいけないよな…
そしてラケル博士のお話は終わり解散した。
その後、隊長に呼ばれ俺とナナは訓練を行う事になった。
俺は、訓練前にナナと合流すると、少し話してから訓練待機場所に向かった。
「……来たか」
「フェンリル極致化技術開発局、ブラッド所属。第二期候補生2名到着いたしましたあ。」
「ようこそブラッドへ、隊長のジュリウス・ビスコンティだ」
「それでは…今より実地訓練を始める」
実地訓練…実戦って事か…?
「……え?」
ナナも、聞いていなかったのか驚きの反応をした。
「見ろ、あれが人類を脅かす災い 駆逐すべき天敵……荒神だ。」
あれが荒神……俺達の敵。
俺は手に持つ神機を強く握り締める
「手段は問わない 完膚なきまで荒神を叩きのめせ。いいな?」
「えっ、あっ……あのっ、これって……実地訓練ですか!?」
「フッ、本物の戦場でやってこその実地訓練だ」
隊長は、俺とナナの顔を見て嬉しそうに微笑む
「お前達が実力を発揮さえ出来れば問題になるような相手じゃない、いいな?」
その瞬間…隊長の背後に居た白い小型の荒神が飛び上がり攻撃してきた。
俺は、襲いかかってくる荒神に対して反射的に仲間であるナナを庇っていた。
ああ…何やってんだ…
そんなに死にたいかよ。俺は…
グシャ……
人間の肉に噛み付いた音がしたが、しばらくしても襲われない事に疑問を抱き、背後を見た。
そこには、隊長の手に噛み付いたままの荒神がいた。
隊長は神機を銃形態から、剣形態に変え荒神を切り飛ばした。
おお……すげっ…さすが隊長。
それより、腕大丈夫なのか。
「古来から人間は強大な敵と対等し……常にそれを退けてきた。鋭い刃も、強靭な爪も持たない人類がなぜ勝利したのか。共闘し、連携し、助け合う戦略と戦術……人という流れを1つにする、強い意志の力……意志こそが俺達、人間に与えられた最大の武器なんだ。それを忘れるな!」
何故だろうな…ジュリウス隊長の言葉にはチカラを感じる
やる気のない俺に…戦う意味をくれるようだ…
「時間だ、いくぞ!」
残り残数……5体。
俺は、この作戦にショートブレードと、スナイパーで参加していた。
白い小型の荒神…油断すればこととなく殺される。油断出来ない敵。
俺は荒神に踏み込みショートブレード特有の速い連撃で荒神を翻弄していく。
荒神が攻撃のモーションをとると攻撃の合間にステップを挟み攻撃を避け、手数で押していく。
しばらく攻撃をしていると、荒神が危機を感じたのか後退し始めた。
ズガンッ…ズガンッ…
俺は、即時に剣形態から銃形態に変えスナイパー特有の長距離高速弾で荒神を撃ち抜いた。
「ギャァァァァァァ…ァ…ァ…」
そして、荒神はその場に倒れ断末魔と共に絶命した。
まずは、1体…のこり4体…
俺はこのペースで残り4体の荒神に向かい駆逐した。
その後すぐに荒神が追加で現れたが、隊長がブラッドアーツを見せると言い、荒神の前に立つと隊長のブラッドアーツで荒神の陣の中に飛び込み一瞬で切り裂いた。
隊長の能力なのか、俺達の能力が上昇しバーストと同様の現象が起こっていた。
凄いな…これが、隊長の力なのか。
俺は、改めて隊長の力を認識した。
そして、超えたい存在だと強く思った。